がんと診断されたとき、経済的な不安なく治療に専念できる備えを持つことは大切です。
そのため、「がん保険の一時金で1000万円を受け取りたい」と考える人もいるでしょう。
しかし、がん保険の一時金として1000万円を設定できる商品は限られており、保険料も高額になる傾向があります。
この記事では、がん保険の一時金を1000万円に設定する際の注意点や保険料を抑えつつがんに備えるポイントを解説します。
この記事を読んでわかること
がん保険の一時金として1000万円を設定できる商品は少ない
がん保険の一時金1000万円があれば、当面の生活費やローンの支払いなどに充てることができ、治療中の経済的ストレスを軽減できる
がん保険の一時金は一般的に50万円~200万円の間で設定されることが多い
目次
一時金1000万円を設定できるがん保険は少ない
がん保険の「一時金」は、がんと診断された際にまとまった金額を受け取れる、重要な保障です。
がん保険の一時金があれば、治療費だけでなく、治療中の生活費や交通費、差額ベッド代など、さまざまな費用に充てることができます。
しかし、がん保険で一時金を「1000万円」に設定できる商品は、現状ではごく一部の保険会社に限られています。
多くの保険会社では、一時金の上限額が設定されているか、1000万円などの高額な設定は個別の相談や特約の組み合わせが必要となるケースがほとんどです。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2025年5月1日-2025年5月31日)
一時金は一般的に50万円~200万円の間で設定されることが多い
現在販売されている多くのがん保険では、一時金(診断給付金)は50万円から200万円程度の間で設定されることが一般的です。
がん治療の自己負担額の平均的な費用や、公的医療保険でカバーされる範囲を考慮した上で、多くの人が負担なく支払える保険料で保障を提供できるよう設計されているためです。
200万円を超える一時金を設定できるプランもありますが、その分、保険料は高額になります。
がん保険の一時金1000万円は、がん治療にかかる一般的な費用を大きく上回る金額であり、保険会社にとってもリスクが高いため、保険料が高額になる傾向があります。
あなたの年齢でがん保険の保険料はいくら?

一時金1000万円のがん保険はどんな人におすすめ?
一時金1000万円のがん保険がどんな人におすすめか解説します。
保険料が高額になるデメリットも踏まえ、具体的なケースを見ていきましょう。
がんに罹患した際の収入減が心配な人
自営業者やフリーランスの人、または会社員であっても家族の生活を支える大黒柱にとって、がんに罹患して長期的に休業することは、家計にとって深刻な問題となりえます。
1000万円のまとまった一時金があれば、当面の生活費やローンの支払いなどに充てることができ、治療中の経済的ストレスを軽減できます。
高額な保険料を支払ってでも、万が一の収入減リスクに備えたいと考える人には、手厚い保障が安心につながるでしょう。
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経済的な負担を気にせず、治療に専念したいと強く願う人
がん治療は、体力的な消耗はもちろん、精神的な負担も大きいものです。
さらに、治療費の心配が加わると、精神的なストレスは計り知れません。
先進医療や自由診療など、高額な治療法を選択したいと考えている人や、差額ベッド代や交通費など、公的医療保険ではまかなえない自己負担費用を気にせず、治療環境を整えたいと考える人にとって、一時金1000万円は「安心を買う」ための有効な手段となり得ます。
治療費の不安をなくし、治療そのものに集中できる環境を整えることは、回復への大きな助けとなります。
保険料が高額になったとしても、精神的な余裕と治療選択の自由度を最優先したいと考える人には、手厚い保障がおすすめといえるでしょう。
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がん保険の一時金を1000万円にするときの3つの注意点
現実的に1000万円の一時金設定が難しいこと、そして高額な保険料になることを踏まえた上で、それでも手厚い保障を希望する場合には、次の点に注意が必要です。
保険料と家計のバランス
一時金を1000万円にする場合、月々の保険料が高額になります。
無理なく長期的に支払い続けられるか、家計への影響を十分にシミュレーションすることが重要です。
途中で支払いが困難になり解約することになれば、それまでの保険料が無駄になるため、注意しましょう。
あなたの年齢でがん保険の保険料はいくら?

保障内容の優先順位
1000万円の一時金にこだわるあまり、先進医療特約や治療給付金など、必要な保障を付け忘れることがないように注意しましょう。
本当に必要な保障は何かを明確にし、優先順位をつけて検討することが大切です。
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保険会社の選択肢が狭まる
1000万円の一時金を設定できる保険会社は限られるため、比較検討できる商品が少なくなります。
そのため、自分に合った保険が見つからない可能性もあることには注意しましょう。
がん保険選びのポイント
がん保険を選ぶ際には、一時金の金額だけでなく、さまざまな要素を総合的に検討することが大切です。
がん保険選びで特に重要なポイントについて解説します。
がん保険でもらえる主な給付金
がん保険には、一時金(診断給付金)以外にも、さまざまな給付金があります。
自分のニーズに合わせて、必要な給付金を組み合わせることで、保険料を抑えつつ、手厚い保障を準備できます。
一時金の支払い条件を確認する
一時金(診断給付金)が支払われる条件は、保険会社によって異なります。
特に次の項目を確認しましょう。
- 「がん」の定義:上皮内新生物も保障の対象となるか、悪性新生物のみが対象かを確認しましょう。上皮内新生物は初期のがんであり、治療費が比較的安価な場合が多いですが、保障されるか否かは大きな違いです。
- 支払回数:診断給付金が「1回限り」なのか、「複数回」受け取れるのか、あるいは「回数無制限」なのかも重要なポイントです。がんは再発・転移のリスクがあるため、複数回支払われるタイプはより安心感があります。
先進医療特約の有無
先進医療は、公的医療保険の適用外となるため、治療費が高額になる傾向があります。
特に、全額自己負担となる「技術料」は数百万円に及ぶことも珍しくありません。
がん保険に先進医療特約を付加することで、この高額な技術料をカバーできるため、治療選択の幅が広がります。
一時金の金額に関わらず、検討しておきたい特約です。
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免責期間
がん保険には、「免責期間(待機期間)」が設けられていることがほとんどです。
これは、保険に加入してから一定期間(一般的に90日)は保障が開始されない期間を指します。
免責期間中にがんと診断されても、給付金は支払われません。
加入を検討する際は、免責期間の有無と期間を必ず確認しましょう。
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保険料と保障内容のバランス
がん保険を選ぶ上で最も重要なのが、保険料と保障内容のバランスです。
いくら手厚い保障があっても、保険料が家計を圧迫するようでは継続が困難になります。
収入や貯蓄、家族構成、将来設計などを考慮し、無理なく支払い続けられる保険料で、最大限の保障を得られるプランを選ぶことが大切です。
必要以上に手厚い保障は、かえって負担になることもあるため、注意しましょう。
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がん治療にかかる費用
厚生労働省によると、がんの治療費は、その種類や進行度、治療法によって大きく異なりますが、平均的な自己負担額は次の通りです。
がんと診断された場合、入院・手術による治療が行われることが一般的です。
入院の短期化によって入院費用は抑えられると考えられますが、その後に放射線や抗がん剤治療が続けば、その分毎月治療費が必要になります。
また、通院のための交通費が発生したり、抗がん剤の影響で医療用にウィッグを着用するケースなどもあります。
公的医療保険の対象にならない費用にも注意しましょう。
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がん保険の加入率
生命保険文化センターの調査では、がん保険やがん特約の加入率は、年々上昇しています。
2024(令和6)年においては、世帯で68.2%、世帯主が60.7%、配偶者で46.5%の加入率です。
約2人に1人ががんに備えているといえるでしょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2025年5月1日-2025年5月31日)
まとめ
がん保険の一時金1000万円は、高額な保険料と引き換えに、がんに罹患した際の経済的な不安を最大限に解消し、治療に専念できる環境を整えることができる手厚い保障です。
がん保険を選ぶ際は、ライフスタイルや貯蓄の状況を踏まえて、自分にあった保障を備えると良いでしょう。
同様の保障内容でも保険会社によって保険料は異なります。
ほけんのコスパでは、年齢と性別を選ぶだけで、複数の保険会社の保険料を比較できます。
一度保険料を比較してみてはいかがでしょうか。
あなたの年齢でがん保険の保険料はいくら?
