「医療保険に申込みをしたが審査に落ちてしまった」そんな経験をした人もいるのではないでしょうか。
医療保険に加入する際は、健康状態や職業、収入などを申告し、保険会社の審査を受ける必要があります。
審査に落ちてしまう原因はさまざまですが、一度保険に加入できなかったからといってすぐに諦める必要はありません。
本記事では、医療保険の審査に落ちる主な原因と審査に落ちた場合の対処法について、保険のプロがわかりやすく解説していきます。
この記事を読んでわかること
医療保険の審査に落ちる理由は「健康状態」「職業」「モラルリスク」の3つ
保険会社によって審査基準は異なるため、一度審査に落ちても諦めず再度検討を
健康状態によっては、持病がある方向け医療保険がおすすめ
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医療保険の加入審査とは

医療保険に加入する際に審査が必要になる理由は、加入者間での公平性を保つためです。
保険は、加入者全員が保険料を負担し合い、いざというときに給付金を受け取れる「相互扶助」の仕組みで成り立っています。
例えば、健康な人と持病を抱えていてすぐに給付金を受け取る可能性がある人を同じ契約で引き受けてしまうと、不平等が発生します。
そのため、保険会社はすべての申込みを引き受けるわけではなく、一定の基準をもとに審査を行います。
審査基準は保険会社によって異なっているため、ある保険会社では加入を断られても、別の保険会社では問題なく加入できるケースもあります。
医療保険の加入審査に落ちる3つの原因

医療保険の審査に落ちる原因はいくつかあります。
代表的な例をご紹介します。
健康状態

医療保険に加入する際は、健康診断結果や通院歴、持病の有無などを申告(告知)する必要があります。
告知内容によっては、保険会社からリスクが高いと判断されて加入審査に落ちてしまうケースもあります。
通常の医療保険では、一般的に直近3カ月の通院歴や過去5年以内の入院歴、2年以内の健康診断結果を尋ねられます。
質問事項に該当すること以外にも、病名によっては保険会社の判断が厳しくなるケースがあります。
医療保険への加入が難しい主な病気

上記の病気で治療歴がある場合、通常の医療保険への加入を断られる可能性があります。
保険会社によっても健康状態の診査基準は異なりますが、治療歴があり保険に加入できなかった場合は、健康状態が原因である可能性があるでしょう。
職業

保険に申込む際は勤務している会社名や職種などを申告しますが、仕事内容によっては審査に影響が出ることがあります。
日常の業務で身体的な危険を伴う場合、保険会社はリスクが高いと判断し、加入を断ったり加入できる保障に制限を設けたりします。
医療保険の場合は職種によって加入できる日額保障に上限があったり、付加できる特約に制限がかけられるケースも多くあります。
モラルリスク

医療保険等の生命保険におけるモラルリスクとは、保険金や給付金の不正受給などの危険性をいいます。
また、上記に加え、刺青・タトゥーがあり保険加入時に医師の審査等でその事実が発覚した場合も加入を断られる可能性があります。
一部の保険会社では、タトゥーのサイズや柄によっては加入できるとしていますが、保険会社ごとに規定は異なります。
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医療保険の加入審査結果は3種類

医療保険の審査結果は3種類です。
審査の結果に問題がなければ、申込み時の内容のまま契約が成立します。
健康状態の告知内容によっては、特定の部位や病気を一定期間、または永年保障対象外とするような条件が付いたり、保険料率が変更になり保険料割増しとなるケースもあります。
特別条件を承諾すれば、契約が成立します。
審査の結果保険会社が契約を引き受けないと判断した場合、保険に加入できず契約は不成立となります。
主な特別条件の内容

医療保険の審査結果で考えられる主な特別条件は、上記の通りです。
既往歴や持病によっては、体の特定の部位や特定の病気が一定期間または永年、医療保険の保障対象外となることがあります。
また、申込み時の保険料が割増しになることもあります。
近年、健康状態が良い人であれば保険料が割安になる医療保険が増えています。
ただし、健康診断結果や告知内容によって割安な保険料を適用できないと判断された場合、申込み時の保険料より高くなることがあります。
特定疾病・部位不担保とは
特定疾病・部位不担保は、既往歴があったり現在治療している病気があるときに付く可能性がある条件です。
例えば、緑内障で治療をしている人であれば、目の病気が原因で入院・手術をしても保障対象としない条件が付くことがあります。
条件の期間は保険会社によって異なり、2年や3年など比較的短期間の場合もあれば、永年(全期間)保障対象外となることもあります。
〇年間と条件が付加される期間が指定されている場合、その期間を過ぎればすべての部位・病気が保障対象になります。
特別条件が付いたらまずはその内容を確認し、承諾するかどうかを検討しましょう。
承諾する場合、保険会社が用意している承諾書を提出すれば契約は成立します。
特別条件が承諾できない場合、承諾しない旨を申し出れば契約は不成立となります。
いずれにせよそのまま契約が成立することはないので、特別条件の内容を確認したうえでどうするかを考えるのが良いでしょう。
医療保険の加入審査に落ちたときの対処法

医療保険の審査に落ちてしまっても、すぐに保険加入を諦める必要はありません。
ここからは、保険の審査に落ちてしまったときの対処法について、プロが詳しく解説します。
別の保険会社の医療保険に申込む
保険会社によって審査基準は異なるため、ある保険会社では加入できなくても別の保険会社であれば加入できる可能性もあります。
ただし、以下のケースでは多くの保険会社が厳しい判断をすることが考えられます。
- がんの罹患歴がある、がんの治療をしている
- 心療内科への通院歴がある
- 心疾患・脳血管疾患などで入院歴がある
- 透析治療を受けている
通常の医療保険への加入が難しい場合は、持病がある方向けの医療保険を検討するのがおすすめです。
医療保険の告知のポイント

健康状態の告知をする際には、押さえておきたいポイントがあります。
1.保険会社が診査するために必要としている情報を、正確に記載する。
特に以下の点はできる限り記載するようにしましょう。
- 正確な診断名
- 診断日(初診日)
- 検査、治療内容
- 投薬名
- 具体的な数値、検査結果
- 入院、手術歴がある場合は入院日数と術式
- 今後の治療方針(医師から言われていることがあれば)
高血圧や高血糖などの症状であれば、直近の数値を記載することが重要なポイントになります。
健康診断での指摘を受けている場合は、健康診断を受けた時期や再検査を受けた時期とその内容を記載しましょう。
2.時系列通りに治療経過がわかるよう詳しく告知する。
保険会社では、診査を担当する人が告知書に目を通し、保険に加入できるかできないかを判断します。
時には保険会社に所属している医師が告知書を確認することもあります。
その際、治療の経過が時系列順にわかりやすく記載されていれば判断がしやすくなります。
告知はできるだけわかりやすく記載することを心がけましょう。
3.診断書や健康診断書など、提出できる書類がある場合は提出する
正確な診断名や現在の健康状態がわかる書類があれば、告知と併せて提出するのも良いでしょう。
特に、治療の結果数値が安定している場合は、健康診断書を提出することで総合的な判断をしてもらえる可能性もあります。
引受基準緩和型医療保険に申込む

通常の医療保険への加入が難しい場合は、引受基準緩和型医療保険を検討するのがおすすめです。
引受基準緩和型医療保険とは
持病がある方向けの医療保険。
通常の医療保険よりも簡単な告知事項で申込みができる。
保険会社によっても異なりますが、通常の医療保険であれば5~7個程度の健康状態に関する質問に答える必要があります。
しかし、引受基準緩和型医療保険の場合は、2~3個の告知事項に該当しなければ申込みが可能です。
加入しやすい分、通常の医療保険と比べて保険料は割高になっていますが、持病の悪化も保障対象となるメリットもあります。
引受基準緩和型医療保険は、以下のような人におすすめです。
- 通常の医療保険に加入できなかった
- 通常の医療保険で特定疾病・部位不担保がついてしまった
- 持病の悪化も保障してほしい
保険会社によって告知事項が異なるため、いくつか商品を比較して自分が申込みできるものがあるかを探してみましょう。
引受基準緩和型医療保険を比較する
期間を空けて再度申込む
5年以内に所定の病気の既往歴や入院歴がある場合は、期間を空ければ加入できることもあります。
しかし、その間は無保険状態が続くことや、待っている間に病気やケガをするリスクもあり、結果的に保険に加入できなくなる可能性もあります。
基本的には現在の健康状態で加入できる保険を探し、できるだけ早く保障を確保しておくのがおすすめです。
ただし、期間を空けて申込みを検討したほうが良いケースもあります。
例えば、風邪の場合、保険加入に影響がないように思えますが完治していない段階では診査に落ちることがあります。
一時的な体調不良が原因のケースでは、症状がなくなって治療が終了したり、医師から完治の診断を受けてから再度申込むのが良いでしょう。
医療保険の申込みでよくある質問

医療保険の申込に関するよくある質問に、保険のプロが回答します。
医療保険の加入審査前に健康診断を受ける必要はある?
A.保険種類ごとに異なりますが、医療保険の場合は健康診断を受けなくて良いことがほとんどです。
医療保険の場合、加入に際して健康診断を別途受ける必要は無いとしている保険会社が一般的です。
会社で受けた直近1年以内の健康診断があれば、その結果をもとに告知をすれば問題ありません。
また、自営業やフリーランスで過去2年以内に健康診断を受けていない人は、「健康診断を受けていない」と告知の際に回答することで問題なく診査を受けることができます。
死亡保険(収入保障保険)等では、加入時に健康診断結果を提出することで保険料の割引が適用されることもあるため、別途受診するケースもあります。
医療保険の審査の日数は大体何日かかる?
A.保険会社や告知内容によっても異なりますが、1週間~2週間程度見ておくと良いでしょう。
審査にかかる日数はケースバイケースですが、インターネットでの契約など書面が発生しない申込みでは結果が早く出る傾向にあります。
また、告知事項が少ない場合は比較的早く結果が出ることもあります。
いずれにせよ、長くても2週間程度で結果が出ることが多いので、それ以上かかっても保険会社から連絡がない場合は一度問い合わせしてみても良いかもしれません。
現在の病気の有無や健康状態の内容を隠したらバレる?
A.バレます。大きなトラブルにつながる可能性があるので正しい告知をしましょう。
「持病を隠して加入しても問題ないのでは?」と考える人もいるようですが、保険加入後の調査によってバレる可能性があるので絶対に虚偽の告知をしてはいけません。
保険会社は加入者から給付金請求があったタイミングで、医療機関への調査や健康保険の利用歴照会を行い、加入時の告知内容が正しかったかを調べることがあります。
その際に虚偽告知が発覚すると、給付金が支払われなかったり、最悪の場合は契約が解除されてしまうこともあります。
必ず告知は正しく行いましょう。
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加入審査中に入院した場合はどうなる?
A.保険会社に事情を説明し、指示に従って追加告知を行うなどの対応をしましょう。
保険の審査中(契約が成立する前)に入院した場合は、まず保険会社へ連絡しましょう。
追加で告知が必要になる可能性が高いので、指示に従って手続きをします。
もし、審査中に入院した事実を黙っていると、「告知義務違反」とみなされてしまう可能性もあります。
まずは、保険会社の判断を仰ぎ、指示通り追加で告知をするなどの対応を行うようにしましょう。
医療保険の審査に厳しい会社はある?
A.審査基準は公表されていないため明確にはいえませんが、審査基準に各社の違いはあります。
保険会社はそれぞれ独自の審査基準を持っています。
その基準は一般には公表されていないため、一概にどの保険会社が審査に厳しいか、緩いかはわかりません。
健康状態の診査に関しては、ある病気に関してはA社のほうが加入しやすいが、別の病気に関してはA社のほうが比較的厳しい判断をするといったこともあります。
1社の審査に落ちてしまった場合もすぐに諦めるのではなく、複数の保険会社で検討してみましょう。
また、自身の健康状態で加入できるか気になる人は一度保険会社に問い合わせしてみるのも良いでしょう。
明確な回答は得られない可能性がありますが、目安を伝えてくれる場合もあります。
まとめ

今回は、医療保険の審査基準と審査に落ちてしまったときの対処法について詳しく解説してきました。
保険会社ごとに審査基準は異なるため、一度審査に落ちたからといって加入を諦める必要はありません。
他社で再度申込みをするか、引受基準緩和型医療保険の検討もおすすめです。
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