「がん保険に申込んだけど、審査に落ちてしまった」「がん保険に加入したいけど、審査に通るか心配」という人もいるのではないでしょうか。
生涯で2人に1人が罹患するといわれているがん。
保険で備えておきたいと考える人も多いでしょう。
しかし、がん保険には加入時に審査があり、申込んだ人全員が加入できるというわけではありません。
今回は、がん保険の審査に落ちる原因や、審査に落ちた場合の対処法を保険のプロが詳しく解説していきます。
この記事を読んでわかること
がんに罹患したことがある人や、がんを引き起こす可能性のある病気に罹患している人は加入が難しい
保険会社によって審査基準は異なるため、一度審査に落ちたからといってすぐに諦める必要はない
がん保険に加入できない場合は、引受基準緩和型医療保険にがん特約を付加する方法もある
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がん保険の加入審査とは
がん保険に申込むときには、上記のような告知項目に回答する必要があります。
告知事項は保険会社によっても異なりますが、医療保険と比較すると告知項目が緩和されており、主にがんのリスクに関連する告知項目になっています。
保険に加入審査がある理由は、モラルリスクを防ぐためです。
モラルリスク
モラルリスクとは、保険金や給付金の不正取得するなどの、道徳的な危険のこと
がん保険の場合、すでにがんに罹患している人やその疑いがある人が加入してしまうと、すぐに給付金を受け取れることになります。
そのほかの契約者との公平性が失われ、保険会社の経営に影響が出る可能性もあります。
そのため、保険加入時には保険会社による審査が行われるのです。
がん保険の加入審査に落ちるケース
がん保険の加入審査に落ちるのは、どんな原因が考えられるでしょうか。
審査に落ちる主なケースを見ていきましょう。
過去にがんに罹患している
過去にがんに罹患している場合、がん保険への加入は難しいといえます。
がんは再発や転移の恐れがある病気です。
そのため、寛解して現在治療はしていないケースや、がんと診断されたのが十年以上前であっても、がん保険には加入できないことが一般的です。
過去にがんに罹患した経験がある人は、治療が終了してから一定期間経過すれば、「がんを経験した方向けがん保険」を検討できる可能性があります。
一部の保険会社で販売されていますので、一度告知事項を確認してみるのがおすすめです。
がんを引き起こす可能性がある病気に罹患している
がんに関係のある病気や、がんを引き起こす可能性がある病気に罹患している場合、がん保険への加入は難しくなります。
保険会社によっても診査基準は異なりますが、上記の病気で現在も治療中の場合や、定期的に診察を受けている場合はがん保険の加入は難しい可能性が高いでしょう。
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健康診断や人間ドックで異常を指摘されている
健康診断や人間ドックで、要再検査以上の指摘を受けている場合は診査に影響が出る可能性があります。
医療保険のように、健康診断のすべての項目が告知対象となるわけではありません。
しかし、次のような検査で指摘を受けている場合は、注意が必要です。
- レントゲン検査
- 内視鏡検査
- CT検査
- 超音波検査
- 便潜血検査
- マンモグラフィ、乳房超音波等の乳がん検診
- 子宮頸がん検診
- PET検査
- 肝炎ウイルス検査
- 腫瘍マーカー
再検査の結果、異常がないことがわかれば加入を検討できる可能性もありますが、その場合はできるだけ健康診断結果と再検査結果のコピーを保険会社に提出するのが良いでしょう。
再検査をまだ受けていない場合、そのままでは保険加入は難しいため、まずは近くの医療機関で再検査を受診しましょう。
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がん保険の加入審査結果は3種類
がん保険の加入審査結果は主に次の3種類となります。
がんは再発や転移のリスクが高い病気のため、部位不担保等の条件がなく「無条件成立」か「不成立」の結果しか用意していない保険会社が一般的です。
しかし、近年では告知の内容によっては特定の部位を不担保(保障対象外)とすることで加入できるようにしている保険会社もあります。
加入審査の結果条件が付いた場合は、どこの部位に何年間不担保の条件が付いているか確認したうえで、承諾するかしないかを決めましょう。
主な特別条件の内容
がん保険の加入審査で付く可能性がある特別条件は、特定の部位を不担保とする条件です。
例えば、潰瘍性大腸炎の場合はがん保険の加入を断れる可能性がありますが、一部の保険会社では「大腸」に全期間の不担保が付いて加入できるケースもあります。
ただし、特別条件を設けている保険会社は少なく、「無条件成立」か「不成立」のどちらかの結果になることが一般的です。
加入審査の基準や特別条件を設けているかどうかは公表されていないため、もしがん保険の加入審査に断られたら、一度他の保険会社で再度検討しなおしてみるのも良いかもしれません。
保険会社に直接問い合わせをすれば、審査結果のだいたいの目安を伝えてくれることもあります。
特定疾病・部位不担保とは
特定疾病・部位不担保とは、特定の病気や体の特定の部位を保障対象外とする条件のことで、告知の内容によって付加されることがあります。
特定疾病・部位不担保には不担保期間が定められており、例えば「不担保期間5年」であれば、加入から5年間はその疾病もしくは部位が保障対象外となりますが、5年を経過すればすべての病気や部位が保障対象になります。
不担保期間が「永年(全期間)」となっている場合は、不担保の条件が消えることはなく、特定の疾病もしくは部位が保障対象外となったままとなります。
がん保険の加入審査に落ちたときの対処法
がん保険の加入審査に落ちてしまっても、すぐに諦める必要はありません。
ここからは、審査に落ちたときの対処法についてお伝えします。
別の保険会社のがん保険に申込む
審査の基準は保険会社によって異なります。
一度がん保険に加入できなかったからといってすぐに諦めるのではなく、別の保険会社のがん保険を検討してみましょう。
がんの罹患歴があったり肝炎等を患っている場合は、がん保険の加入は非常に難しくなるため、別の方法を検討するのが良いでしょう。
がん保険の告知のポイント
がん保険の告知では、主に3カ月以内の受診歴と、2年以内の健康診断結果が問われます。
スムーズに手続きできるよう、事前におくすり手帳や健康診断結果を準備しておきましょう。
健康診断後に再検査を受診している場合は、再検査の受診時期や結果も問われるため、再検査結果も用意しておくと良いでしょう。
過去にがんの罹患歴がある人は、がん保険への加入は難しくなります。
後述する「がんを経験した方向けのがん保険」を販売している保険会社に問い合わせをしてみましょう。
ほかのがん保険を探してみる

引受基準緩和型医療保険にがん特約を付加する
がん保険への加入が難しい人は、引受基準緩和型医療保険にがん特約を付加する方法もあります。
引受基準緩和型医療保険とは持病がある方向けの医療保険で、加入時の告知事項が緩やかに設定されているのが特徴です。
通常の医療保険と比べると保険料は割高になりますが、保険加入を諦めていた人にとっては選択肢のひとつになります。
がん保険に加入できなかった人でも、この引受基準緩和型医療保険にがん特約を付加する形で、がん保障を持つことができるかもしれません。
最近では、「がん診断一時金特約」や「抗がん剤治療特約」を付加できる緩和型医療保険も増えています。
がん特約を付加するためには、いくつか別途の告知事項に回答する必要がありますが、がん保険に加入できなかった人でもクリアできるケースはあるので、一度告知事項を確認してみるのが良いでしょう。
引受基準緩和型医療保険であれば、5年以内にがんの通院や治療していなければ、がんの経験者でも加入できる可能性があります。
がん特約を付加できる引受基準緩和型医療保険を探す

がんの罹患歴がある人は、がんを経験した方向けのがん保険を検討する
過去にがんの罹患歴があり、医療保険は不要でがん保障のみを持っておきたい人には「がんを経験した方向けのがん保険」がおすすめです。
一部の保険会社で販売されており、がんが寛解してから一定期間経過していることを条件に加入を検討できます。
通常のがん保険と比べて保険料は割高になっているため、事前に保険料と保障のバランスを確認してから検討を進めていくようにしましょう。
がん保険の申込みでよくある質問
ここからは、がん保険の申込みでよくある質問について、保険のプロが回答していきます。
がん保険の加入審査前に健康診断を受ける必要はある?
A.原則、保険加入のために改めて健康診断を受ける必要はありません。2年以内に健康診断を受診している人は、その結果を用意しておきましょう。
医療保険やがん保険を検討する際、基本的に改めて健康診断を受ける必要はありません。
もし、自営業やフリーランスの人で定期的に健康診断を受けていない人は、告知の際に「健康診断を受診していない」と回答すれば問題ありません。
過去2年以内に健康診断を受けている人は、最も新しい結果を手元に用意しておくようにしましょう。
健康診断で指摘を受けた後に再検査を受診していない人は、保険加入の前に再検査を受診するようにしましょう。
現在の病気の有無や健康状態の内容を隠したらバレる?
A.バレる可能性があります。告知は必ず正しく行いましょう。
「持病を隠して保険に加入しても問題ない」と考える人もいるようですが、告知を正しく行わないと、いざというときに給付金が支払われなかったり、契約が解除されてしまう可能性があります。
保険会社は加入者から給付金請求があった際に、申込み時の告知内容が正しかったかどうかを調査することがあります。
調査は、医療機関への聞き取りや公的医療保険の利用歴を参照するなどして行われます。
そのため、持病を隠して保険に加入しても、調査の際にバレて給付金を受け取れないだけでなく、契約が解除されてしまい無保険になるリスクがあります。
告知は正しく行うようにしましょう。
加入審査中にがんになった場合はどうなる?
A.申込み自体が無効になる可能性があります。追加告知などの手続きが必要になるケースもあるため、まずは保険会社に連絡しましょう。
保険の審査中にがんと診断された場合、追加で告知するなどの手続きが必要になる可能性があります。
保険会社に連絡して指示どおりに手続きを行いましょう。
基本的に、審査期間中にがんと診断されたらがん保険の申込み自体が無効となる可能性が高いでしょう。
また、いずれにせよがん保険には90日間の免責期間が定められているものが多く、申込みから90日以内にがんと診断された場合契約が無効になるか、保障は継続されても今回のがんに関しては保障対象外となります。
まとめ
今回は、がん保険の加入審査に落ちる原因や、審査に落ちたときの対処法を紹介しました。
過去にがんの罹患歴がある人や、がんを引き起こす病気に罹患している人は、がん保険に加入できない可能性があります。
必要に応じて、引受基準緩和型医療保険や、がん経験者向けのがん保険を検討するのが良いでしょう。
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ぜひ、保険選びの参考にしてください。
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