摂食障害と診断された経験があると、「加入時に病名を伝えたら保険に入れないのでは」と不安に思うかもしれません。
将来の病気やケガのリスクに備えておきたいけれど、摂食障害を理由に諦めている人もいるでしょう。
摂食障害があっても、治療状況と告知内容しだいで加入できる保険は存在します。
保険の仕組みと摂食障害でも加入しやすい保険について詳しく解説します。
対面や電話相談が負担でも、Webで落ち着いて自分のペースで確認できる内容になっています。
ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
5年以内に通院歴があると通常型の医療保険や死亡保険の加入は難しい
緩和型保険を第一候補に検討するのがおすすめ
公的制度も知った上で、足りない部分を民間の保険で補うことが大切
目次
5-2.自立支援医療(精神通院医療)
5-3.障害年金
7.よくある質問
結論|摂食障害でも保険に入れる可能性はある
摂食障害だからといって、すべての保険に加入できないわけではありません。
ただし、摂食障害の診断歴があると、通常型の保険は医療保険・死亡保険を問わず、ほとんどの場合で加入が難しいのが実情です。
精神疾患は、加入後に入院や治療が生じる可能性を慎重に見積もられ、告知項目に当てはまると引き受けが見送られやすくなります。
通常型だけを探すと、断られる結果になる可能性が高いでしょう。
摂食障害の治療歴が5年以内にある人は、持病がある方向けの引受基準緩和型保険から優先して検討してみましょう。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

治療状況別に見る、摂食障害の保険加入可否
加入の可否は、通院・服薬の有無、経過観察の指示、入院歴、治療終了からの期間という4つの治療フェーズで変わります。
自分がどの段階に近いかを確認しましょう。
現在も通院・服薬している場合
通院や服薬が続いている段階では、通常型の保険は医療保険・死亡保険を問わず、原則として加入が難しい状況です。
保険会社は、加入後に入院給付金などの支払いが生じる可能性を治療状況から判断するため、治療中の精神疾患は慎重に扱われます。
現実的な選択肢になるのは、告知項目を限定した引受基準緩和型の保険です。
通院・服薬をしていても告知項目にさえ該当しなければ、申込が可能になります。
まずは直近の通院日、服薬の内容、検査の有無を書き出して整理しておきましょう。保険料の目安は年齢と性別でシミュレーションできます。
(参考:健康上問題があると、生命保険は契約できないの?|生命保険文化センター)
予算から持病がある方向け医療保険を探す
月々の希望予算の上限
あなたにピッタリな商品が見つかる

通院は終了したが経過観察・再受診の指示がある場合
通院が終わっていても、経過観察や再受診の指示が残っていると、加入の判断に影響します。
摂食障害は経過が人によってさまざまで、回復途中で症状がぶり返すこともあります。
摂食障害は、回復に至る人がいる一方、部分的にしか回復しないケースや治療が長期化するケースもあるとされています。
保険会社が経過観察の有無を確認するのは、回復の安定度を見極めるためです。
経過観察が続く間は、通常型は引き続き難しいため、引受基準緩和型保険が有力な選択肢となります。
保険加入に際しては、服薬が終了したからといって完治ではなく、通院していれば経過観察とみなされる点に注意してください。
(参考:摂食障害情報ポータルサイト(一般の方)よくある相談|国立精神・神経医療研究センター)
過去に入院や身体的合併症があった場合
過去に入院した経験や、低栄養などの身体的な合併症があった場合、保険会社の判断はさらに厳しくなります。
衰弱が強いときには入院治療が勧められる場合があり、保険会社は入院歴を健康状態を示す重要な情報として扱います。
入院歴や合併症があると、通常型の加入はいっそう難しくなります。
ただし、退院から1~2年以上経過し症状が安定していれば、引受基準緩和型で加入が見込まれる場合もあります。
入院歴がある場合、入院した時期、期間、退院後の経過を時系列で整理しておきましょう。
(参考:摂食障害情報ポータルサイト(一般の方)よくある相談|国立精神・神経医療研究センター)
治療終了から一定期間が経過している場合
治療が終わり、回復が安定して、告知で問われる対象期間を過ぎている場合、ようやく通常型の保険を検討できる段階に入ります。
完治して最終の通院から5年以上経過していれば、通常の保険に無条件で加入できる可能性も出てきます。
摂食障害は、治療によって回復が見込める病気です。
治療終了からの年数と回復の安定が、通常型を検討できるかどうかの分かれ目になります。
過去に摂食障害を患っていて今は完治している場合、最後の通院からどれだけ経過しているかを整理してみましょう。
(参考:摂食障害情報ポータルサイト(一般の方)よくある相談|国立精神・神経医療研究センター)
代HS-26-028-430(2026.4)
代HS-26-028-430(2026.4)
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年8月1日―2026年8月31日)
摂食障害は告知に該当する?保険と告知の仕組み
保険に加入する際は、健康状態や傷病歴をありのまま伝える告知義務があります。
保険と告知の仕組みについて、詳しく見ていきましょう。
一般的な生命保険の告知項目
告知とは、被保険者の健康状態や過去の傷病歴、職業などの事実を保険会社に伝える手続きです。
保険は、加入者がお金を出し合ってもしもの事態に備える仕組みのため、加入者間の公平を担保するために告知の手続きは欠かせません。
通常型の告知は、一般的に次のとおりです。
摂食障害で治療を受けている場合、直近3カ月以内の健康状態や、過去5年以内の通院歴を問う質問に該当する可能性があります。
質問事項に該当すると加入を断られる可能性が高いため、上記よりも告知の範囲が狭い引受基準緩和型保険が現実的な選択肢となります。
(参考:健康上問題があると、生命保険は契約できないの?|生命保険文化センター)
なぜ摂食障害だと通常の保険に入りづらい?
摂食障害があると通常型の保険に入りづらいのは、加入後に入院や治療が生じる可能性を保険会社が慎重に見積もるためです。
健康状態に不安がある人が同じ条件で加入すると、加入者間の公平性が保てなくなります。
摂食障害では、回復の途中での再発や、治療の長期化がみられることもあります。
精神疾患による入院は長引くリスクも高いため、保険会社としては厳しい判断をせざるを得ないのです。
通常型が難しいと感じたら、告知項目を限定した引受基準緩和型を確認しましょう。
加入の可能性を広げる順番を知ることが、自己解決の近道になります。
告知義務違反を避けるための注意点
告知は、事実を省略せず正確に伝えることが最も大切です。
健康状態や傷病歴を実際と異なる内容で伝えると、告知義務違反となり、給付金を受け取れない事態にもつながりかねません。
「申告しなければバレない」と考える人もいますが、保険会社は給付金請求があったときに、医療機関へのヒアリングなどを行って告知が正しかったか調査する場合があります。
事実を隠して保険に加入するとあとから大きなトラブルになるため、注意しましょう。
告知漏れを防ぐために、受診歴やお薬手帳などの記録を手元に置き、告知書の質問に沿って事実を確認しながら記入しましょう。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

摂食障害の罹患歴があっても加入しやすい保険
通常型が難しい場合でも、加入しやすい保険は存在します。
引受基準緩和型、無選択型、がん保険の順に特徴を整理します。
引受基準緩和型保険
引受基準緩和型は、告知項目を限定した保険です。
通常型の告知に該当して加入できなかった人でも、緩和型の告知には該当せず申込めるケースは多くあります。
告知以外に医師の診査は原則不要で、持病があっても検討しやすいのがメリットです。
ただし、告知のハードルが低い分、保険料は通常型より割高に設定されています。検討する際は保障と保険料のバランスに注意しましょう。
予算から持病がある方向け医療保険を探す
月々の希望予算の上限
あなたにピッタリな商品が見つかる

参考)引受基準緩和型保険の一般的な告知項目
引受基準緩和型の代表的な告知項目は、次のとおりです。
3項目のいずれにも当てはまらなければ、原則として申込可能です。
中には、過去5年以内のがんや統合失調症の罹患歴を問わず、さらに加入のハードルを下げた商品もあります。
まずは複数社の緩和型で見比べてみて、該当する項目がないか確認してみましょう。
(参考:健康状態に不安がある人でも、契約できる医療保険とは?|生命保険文化センター)
無選択型保険
無選択型は、告知や医師の診査が不要な保険です。
健康状態を問われないため、通常型や引受基準緩和型で加入が難しい人でも申し込めるのが特徴です。
ただし、加入しやすい分、保険料は緩和型よりさらに割高に設定されています。
加入後すぐに保障が始まらない「免責期間」が設けられていることも多いため、あくまでも緩和型に入れなかった場合の最終的な選択肢として検討するのがおすすめです。
一部のがん保険
がん保険は、文字通りがんの保障に特化した保険です。
告知の中心ががんと関連性がある病気や症状になるため、摂食障害でも加入できるケースがあります。
ただし、がん保険は、医療保険の代わりにはなりません。
がん以外の入院や手術は保障されないため、注意が必要です。
摂食障害で利用できる公的制度を知っておこう
民間の保険は、公的保険で不足する部分を補うためのものです。
では、摂食障害で利用できる公的制度にはどんなものがあるか、具体的に見ていきましょう。
高額療養費制度【2026年8月改定】
高額療養費制度は、1カ月に支払った医療費の自己負担が、所得区分ごとの上限額を超えた場合に、超えた分が払い戻される仕組みです。
摂食障害の治療が長期化しても、自己負担が青天井になるわけではありません。
2026年8月に制度改定が行われ、月ごとの自己負担上限額が引き上げられる一方、長期療養者に配慮した「年間上限」が新設されました。
年収が約370~約770万円(標準報酬月額28万円~50万円)の人であれば、1カ月の自己負担額は約9万円、年間上限は53万円となっています。
ただし、2027年には所得区分の細分化が行われ、所得によっては上限額が引きあがるケースもあります。制度の最新情報を確認しておきましょう。
(参考:高額療養費制度の見直しについて|厚生労働省)
(参考:令和8年8月から高額療養費制度が見直されます|全国健康保険協会)
自立支援医療(精神通院医療)
自立支援医療(精神通院医療)は、精神疾患で継続して通院する人の医療費を軽減する公費負担の制度です。
摂食障害の通院治療も対象になる可能性があります。
制度を利用すると、通院にかかる医療費の自己負担が原則1割に軽減されます。
所得に応じて1カ月あたりの自己負担上限額が設定される仕組みで、通院が長く続いても、負担を抑えやすくなります。
症状がほとんど消失していても、再発予防のために通院を続ける必要がある人は対象になります。
まずは通院中の医療機関に対象かどうかを確認し、お住まいの市区町村の担当窓口で申請しましょう。
精神障害者保健福祉手帳がなくても申請できる制度です。
(参考:自立支援医療(精神通院医療)の概要|厚生労働省)
障害年金
障害年金は、病気やケガで日常生活や仕事に制限が生じた場合に支給される公的年金です。
摂食障害でも、症状の程度によっては受給の対象になる場合があります。
初診日に国民年金に加入していた人は障害基礎年金、厚生年金に加入していた人は障害厚生年金の対象となります。
それぞれ対象になる障害の程度が異なるため、自身が受け取れるかはかかりつけ医や役所の担当窓口に相談することが大切です。
(参考:障害年金の制度|日本年金機構)
(参考:障害年金ガイド 令和8年度版|日本年金機構)
対面相談が負担ならWEBで保険選びを
対面や電話でのやり取りに負担を感じる人にとって、WEB完結型の保険は便利な選択肢です。
治療歴を落ち着いて整理しながら、自分のペースで手続きを進められます。
特に摂食障害などセンシティブな既往歴がある場合、直接人に相談したくない人も多いでしょう。
まずは自分の治療状況を書き出し、加入できる可能性がある保険種類を絞り込みましょう。
通院歴が5年以内にある場合、緩和型が第一候補となります。
毎月の保険料は、年齢と性別を入力すればシミュレーションできます。
よくある質問
摂食障害と保険加入について、特に多い疑問をまとめました。
Q. 摂食障害で通院中でも通常型医療保険に入れますか?
A. 通院・服薬が続いている段階では、通常型の保険は医療保険・死亡保険を問わず、加入が難しいのが現状です。
現実的な選択肢は、告知項目を限定した引受基準緩和型です。
限られた告知項目に当てはまらなければ、通院中でも加入できる可能性があります。
Q. 摂食障害の告知は何年前まで必要ですか?
A. 通常型の場合、最長過去5年間の健康状態を問われます。
緩和型の場合は、過去1~2年以内の入院歴や、過去5年以内のがんや統合失調症など限られた病気の罹患歴のみを尋ねられます。
入院歴は無く摂食障害の通院治療を続けている状態であれば、緩和型の保険に加入できる可能性があります。
Q. 引受基準緩和型なら治療中でも入れますか?
A. 引受基準緩和型は告知項目が限定されているため、治療中でも加入できる可能性があります。
ただし、1~2年以内に入院歴があると緩和型の加入も難しくなります。
告知項目は保険会社ごとに異なるため、申し込み前に各社の内容を確認することが大切です。
Q. がん保険なら摂食障害を告知しなくてよいですか?
A. 告知項目に該当しない場合は告知する必要はありませんが、該当する場合は正しく告知しましょう。
がん保険の告知項目は、がんに関連する病気や症状を中心にしている場合が多いですが、中には幅広く健康状態を問う保険会社もあります。
あくまでも、申込む商品の告知に該当するかしないか、で判断することが大切です。
Q. 申込後に通院や薬が変わったらどうすればよいですか?
A. 告知は、申込時の事実を正確に伝える手続きなので、あとから治療方法が変わっても申告する必要はありません。
保険は申込時の健康状態をもとに審査されます。そのため、申込後に治療状況が変わったり、新たな病気が発覚しても基本的に申告は不要です。
まとめ|摂食障害があるからといって保険加入を諦めない
摂食障害を抱えていても、緩和型保険などの選択肢はのこされています。
諦めず、今の状況で検討できる商品を探してみましょう。
また、最終通院から5年以上経過している場合、告知の対象外となり通常型に加入できる可能性も出てきます。
緩和型で保障を確保しておき、完治後に通常型に見直すことを検討するのも選択肢のひとつです。
まずは保険料シミュレーションで毎月の保険料がどれくらいになるか、確認してみましょう。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

FP橋本
摂食障害をはじめ、精神疾患を抱えながら生活している人は少なくありません。
保険相談の場では基本的に緩和型を紹介することになりますが、近年の緩和型保険は通常型と遜色のない保障を確保できるものも増えており、ご納得されて申し込みされる人も多かったです。
まずは治療歴を整理したうえで、5年以内に通院歴がある場合は、緩和型を中心に探してみましょう。
精神疾患などセンシティブな持病については、対面で相談したくないと感じる人も少なくありません。
ぜひ、WEB完結の仕組みを利用してみてください。
橋本優理(2級FP技能士)
















