「自分にとってどんな保険が必要かわからない」「他の人ってどんな保険に入っているの?」そんな保険選びで悩むあなた。金融業界で長く経験を積んだプロがどんな保険に入っているかのぞき見してみませんか?
年齢や家族構成によって入っておくべき保険も異なるはず。
今回は30代でお子さんが4人いる弊社男性社員に、実際に加入している保険と選んだ理由についてインタビューしました。
目次
子どもの選択肢を奪わないための保険加入
編集部
4人のお子さんがいらっしゃるOさんにお話を伺います。早速ですが、どんな保険に入っているか教えていただけますか?

Oさん
はい、まず私が加入している保険はこちらです。
編集部
やはり一家の大黒柱として働いていらっしゃるので、死亡保障をかなり重要視されているように見えます。

Oさん
はい、まず最も大切にしているのが「親に何かあっても、子どもの選択肢を奪わない」ことです。
私に万が一のことがあっても、子どもには大学進学や留学など、好きな進路を歩んでほしいと思っています。
私には子どもが4人いるので、必然的に死亡保障の必要性は大きくなりますね。
編集部
なるほど。死亡保障は2つ契約されているようですが、それぞれ目的は違いますか?

Oさん
そうですね。収入保障保険は、家族の毎月の生活費を補填してほしいと思って契約しています。
逓減定期保険は、三大疾病の保障も兼ねていますが、いざというときの子どもの教育費のために使ってほしいと思っています。
収入保障保険とは
死亡時もしくは高度障害状態になった場合に、家族に保険金が支払われる生命保険。
保険金は毎月一定額を年金形式で受け取ることが一般的で、保険期間の経過とともに保障額が減少していく逓減型。
定期保険の一種で、解約時や保険期間満了時に受け取れるお金がない「掛け捨てタイプ」。
逓減定期保険とは
死亡時もしくは高度障害状態になった場合に、家族に保険金が支払われる掛け捨てタイプの生命保険。
保険期間の経過とともに保障額が減少していく仕組みになっている。
編集部
お子さま4人分、しっかりと考えられて保障も組み立てられているんですね。死亡保障はいずれも掛け捨てタイプになっていますよね。

Oさん
私の場合、子どもが多いので死亡保障の必要額も必然的に大きくなります。そのため、保険の醍醐味である「お手頃な保険料で大きな保障を用意できる」定期保険(掛け捨てタイプ)をメインにしています。
編集部
そのほか医療保険とがん保険にも加入されていますね。

Oさん
はい。それぞれ終身タイプで加入しています。
特にがんは罹患してしまうと治療が長引く可能性があるし、経済的な負担も大きいので加入しておいた方が安心かと思います。
医療保険は、60歳以降にある程度資産があれば解約してもいいかなと思っています。
ですが、現役時代のうちは子どものためにキャッシュをしっかりと用意しておきたいので、自分の病気で貯蓄を減らすことがないよう加入していますね。
編集部
常にお子さまやご家族のことも考えられているんですね。
パートナーの万が一や入院リスクもしっかり保障
編集部
ご家族の保険はどのようなものに加入されていますか?

Oさん
はい、妻が加入している保険はこちらです。
編集部
奥さまは医療保障を重視していらっしゃるようですが、死亡保障もある程度用意されているんですね。

Oさん
そうですね、妻の死亡保障は葬儀費用目的で加入しています。
我が家はいざというときに頼れる家族がいるので最低限の死亡保障にしていますが、そうでないご家族の場合は女性の死亡保障もしっかり検討しておくのが良いかと思います。
男手一人で子どもを育てるのは大変です。シッターや家事代行などにお金がかかるケースもありますからね。
編集部
なるほど。夫婦で収入の多いほうが死亡保障に入っておくべきと考えがちですが、日ごろ家事や育児を担ってくれている人に万が一のことがあると、のこされた家族にも負担が大きいですよね。
編集部
奥さまは医療保障も日額1万円と、しっかり用意されているようですが、Oさんよりも保障を手厚くされているのはなぜですか?

Oさん
妻が病気やケガで入院してしまったら、お金のことは気にせず個室で療養してほしいからです。
それに、女性は30代から女性特有の病気やがんのリスクが高くなるので、しっかり備えておいた方が良いと思っています。
妻は切迫早産で長期間入院した経験もあり、その際にかなりの給付金を受け取ることができましたし、医療保険には感謝しています。
子どもにもがん保険。その必要性とは?
編集部
お子さまは何か保険に加入されていますか?

Oさん
はい、長男と長女は保険に加入しています。
編集部
お子さんはまだ小さいですが、がん保険に加入されているんですね。どうしてでしょうか?

Oさん
小児がんに備えるためです。もし子どもががんになって、お金のことで治療法を選べなかったらとても後悔すると思うんです。
三大治療といわれる「手術」「放射線」「抗がん剤」での治療が基本にはなると思いますが、それ以外にも先進医療や自由診療など、あらゆる選択肢を持っておきたいので実費型のがん保険に入っています。
編集部
定期型で実費タイプのがん保険の場合、若い方であれば保険料も比較的抑えることができますよね。

Oさん
そうですね、お守りとして加入しています。
更新型の保険は年齢が高くなるとどんどん保険料も高くなるので、子どもが独立するまでには終身タイプのがん保険に見直そうかなと思っています。
保険選びは「目的整理」と「商品分析」がポイント
編集部
常にご家族全員のことを考えて保険選びをされていると思いますが、保険選びで失敗しないように気を付けたポイントはありますか?

Oさん
私の場合は金融の業界に身を置いて長いので、徹底的に商品分析をしました。
どうなったら給付金を受け取れるのか、逆にどんな状況では受け取れないのか、しっかり比較して保障内容で納得できるものを選びました。
編集部
さすが、プロならではですね。しかし、一般の方だとなかなかそこまで商品比較はできないかもしれません。その場合はどうすれば良いですか?

Oさん
餅は餅屋で、保険のプロに相談するのも良いと思います。
ですが、営業をかけられたり自分にとって必要のないものを売りつけられるのでは?と不安に思う人もいると思います。
商品のことであればインターネットでも情報収集できますし、まずは自分なりに調べてみるのが良いのではないでしょうか。
最も大切なのは、いざというときに役に立つ保障内容になっているかどうかです。
編集部
まずは情報収集と比較が基本ですね。
少し話は変わりますが、今回教えていただいた保険はいつ頃加入されたものですか?

Oさん
結婚したときや子どもが生まれたときに加入しています。
4人目の子どもは昨年生まれたばかりなので、そろそろ死亡保障も含めて一度見直してみようと思っています。
編集部
ライフステージが変わるタイミングで保険の見直しを検討されているんですね。

Oさん
基本的にはそうですね。あとは自分の体調が悪くなったときなど、「保険の内容どうだったっけ」と確認するようにしています。
入院や手術となれば、医療保険の給付金請求をしなければいけないので。
編集部
いざというときはそうですが、できれば健康でいたいものですね。
保険は入りっぱなしではダメ。使うときのために今から準備を。
編集部
ご家族のことをしっかり考えたうえで保険選びをされていると思いますが、契約数が多くなると管理も大変だと思います。
いざというとき困らないために、なにか工夫されていますか?

Oさん
私の場合、エンディングノートを作っています。私が加入している保険の内容と、保険金の使い道を記載した紙と一緒に、保険証券を保管しています。
妻は保険に詳しいわけではないので、万が一のときに困らないよう「俺に何かあったらこのファイルを見てくれ」と伝えています。
編集部
保険を使うときのこともしっかり考えられているんですね。Oさんを見習って保険証券をしっかりまとめておきたいと思います。
子育て世代だからこそ資産比率は現金を重視。老後資産はプロならではの分散投資も。
編集部
これまで「保障」の話を中心に伺ってきましたが、「貯蓄」という視点でもお話をお伺いできればと思います。
Oさんの場合ご家族が多いですが、将来のための貯蓄はどのように工夫されていますか?

Oさん
まだ小さい子どもがいるので、突然必要になる出費に備えて生活費の半年分は現金で持っておくように意識しています。
それ以外の老後資金等は、投資信託や債券、仮想通貨などに分散させています。
編集部
いざというときのために現金比率を高めつつ、資産運用にも積極的に取り組まれているんですね。

Oさん
そうですね、外貨建ての個人年金に加え、NISAで投資信託も購入しています。
資産をひとつの金融商品に集中させるのはリスクがあるので、ある程度分散して持っておくようにしています。
保険は高い買い物。「いつ」「なんのために」「どのくらい」保障が必要かをしっかり整理。
編集部
では最後に、保険選びに迷っておられる読者の方へ、保険のプロとして一言いただけますか?

Oさん
保険選びはいつ、なんのために、どのくらい(いくら)残したいかが重要だと思います。
保険料を払い続ける=高い買い物なので、自分が納得していない、なぜ加入していたのかがわからない、になると継続する気もなくなります。
だからこそ、いつ・なんのために・どのくらい(いくら)を明確に、自身が納得した保険選びをしてほしいです。
編集部
ありがとうございました!
編集後記
今回は、一家の大黒柱として働く弊社のOさんにお話を伺いました。
家族のことを第一に、自分に万が一のことがあっても経済的な負担を負わせたくない、という父親としての思いが保険の入り方にも現れていました。
Oさんのように、細かく商品比較をして保険選びをするのはなかなか難しいかもしれません。
しかし、「いつ」「なんのために」「どのくらい」保障が必要かを整理する考え方は、私達も参考にできるのではないでしょうか。
商品選びに迷ったら、インターネット上で見積もりを取って保険料の比較をしてみるのもおすすめです。
保険選びをする際には、ぜひ今回のOさんのお話も参考にしてみてください。
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