上皮内新生物は比較的早期で発見されるがんのことをいいますが、がん保険で保障されるのか不安に思っている人もいるでしょう。
がん保険によって、上皮内新生物が保障される場合とされない場合があります。
商品ごとに保障対象が異なるため、保険選びをする際は注意が必要です。
がん保険で受け取れる給付金や保険選びのポイントについて、保険のプロが詳しく解説していきます。
この記事を読んでわかること
がん保険によって、上皮内新生物が保障されるものとされないものがある
上皮内新生物の場合に受け取れる給付金額が減額されるタイプのがん保険もある
上皮内新生物は早期発見のがん。幅広く保障されるがん保険を選ぶのがおすすめ
目次
3.上皮内新生物とは?がんとの決定的な違いをわかりやすく解説
3-1.そもそも上皮内新生物って何?
3-2.上皮内新生物の割合
3-3.上皮内新生物の割合が多い部位
6.まとめ
上皮内新生物はがん保険の対象?給付金受け取りの3つのパターン
がん保険によって、上皮内新生物の取り扱いは異なる場合があります。
よくある給付金受取の3つのパターンを解説します。
浸潤がんと同額の給付金が支払われるタイプ
上皮内新生物(非浸潤がん)に対して、悪性新生物(浸潤がん)と同様に満額の給付金を支払うがん保険があります。
一方で、上皮内新生物は給付金が減額されたり、保障対象外となる保険も存在します。
また、がんの種類によって基準が異なり、たとえば子宮頸がんの「高度異形成」を上皮内新生物とみなさない保険会社もあります。
保障内容は保険会社ごとに異なるため、事前に約款や設計書で確認し、不安があれば保険会社へ問い合わせておくことが大切です。
関連記事
給付金が減額されるタイプ
上皮内新生物への給付金は、浸潤がんの10%〜50%に設定されているがん保険もあります。
例えば、悪性新生物の給付金が100万円、上皮内新生物の給付金がの50%の設定なら、50万円の給付金が受け取れます。
給付内容は保険証券や約款、設計書に明記されているため、事前の確認が大切です。
不安な場合は、保険会社に直接確認するのが確実です。
上皮内新生物にも十分に備えたい場合は、満額保障されるタイプへの見直しを検討しましょう。
保障対象外(給付金が支払われない)タイプ
上皮内新生物は、保障対象外(給付金が支払わない)とされるがん保険があります。
特に、古い契約のがん保険では、「悪性新生物のみ給付」となっているケースが多く見られます。
一般的に、上皮内新生物と診断されると、新たながん保険への加入や保険の見直しが難しくなることが多いため、健康なうちに見直しておくことが重要です。
上皮内新生物も保障対象の保険に早めに加入することで、より良い条件で幅広い選択肢から保険を選ぶことができます。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

上皮内新生物に備えるがん保険の選び方
がん保険を選ぶ際は、上皮内新生物の保障について確認しておくことが大切です。
ここからは、上皮内新生物に備えるがん保険の選び方について、詳しく解説します。
ポイント①:上皮内新生物の保障範囲と給付金額を確認する
がん保険を選ぶ際には、上皮内新生物の「保障範囲と給付金額」を確認する必要があります。
保険商品によっては、「悪性新生物のみ給付」と明記されていると、上皮内新生物は給付対象外となります。
また、給付金額が少額(悪性新生物の10%〜50%)に設定されているケースもあります。
加入を検討する前には、パンフレットや設計書、約款などで保障内容を必ず確認しましょう。
仮に、上皮内新生物が保障対象外の保険に加入している状態で、がんと診断された場合、その後に新たながん保険への加入・見直しは難しくなります。
保険会社ごとに、上皮内新生物を「上皮内がん」と記載している会社もあるため、間違って認識しないように注意しましょう。
ポイント②:入院・手術給付金の保障対象を確認する
がん保険を選ぶ際には、診断一時金や通院、放射線、抗がん剤治療の保障に注目しがちですが、上皮内新生物治療の基本は手術です。
そのため、入院・手術給付金の保障内容にも目を向けておくことが大切です。
保険によっては、がんによる入院や手術が給付対象となるものもあれば、対象外となるものもあります。
十分な保障を確保したい場合は、入院・手術保障が付いたプランを選ぶと安心です。
また、放射線治療や抗がん剤治療への保障を追加できる保険もあるため、自身のニーズに応じた保険設計が可能です。
さらに、上皮内新生物が保障対象に含まれるかなど、細かな条件までしっかりと確認しておくことで、万が一の際の経済的リスクをしっかりカバーすることができます。
ポイント③:一時金(診断給付金)の支払条件を確認する
がん保険には、がんと診断された時に給付金が支払われる「診断一時金(診断給付金)」があります。
一時金タイプの保険に加入する際は、悪性新生物と上皮内新生物の両方に同額の給付があるかを確認することが重要です。
診断一時金には、一度きりの給付となるタイプから、一定の条件を満たせば複数回給付されるタイプまで幅広くあります。例えば、上皮内新生物で1回目の給付を受けた後、1年後に再びがんと診断されれば、2回目の給付が受けられる保険も存在します。
ただし、がんの種類や再発・転移の定義によっては、2回目の給付が受けられないケースもあるため、給付の回数や条件については事前に確認をしておきましょう。一度きりの給付タイプを選ぶ場合は、給付金額を高めに設定するなどの工夫も必要です。

Q1
上皮内新生物とは?がんとの決定的な違いをわかりやすく解説
上皮内新生物は、早期発見で再発や転移のリスクが少ないがんのことです。
悪性新生物との違いや、上皮内新生物の罹患数について詳しく見ていきましょう。
そもそも上皮内新生物って何?
上皮内新生物とは、がんのごく初期段階で、いわば「がん予備軍」と言える状態です。
この段階が見つかれば、治療もしやすく、再発・転移のリスクも低いため、短期入院・小さな手術で済むことが一般的です。
身体の表面や胃・腸の内側は「上皮」という膜で覆われており、がんが進むとこの膜を突き破って広がります。
これを「浸潤」と呼び、下の組織や血管などを通じて転移しやすくなるため、治療が難しくなります。
自覚症状が出にくい上皮内新生物は、定期的な健康診断や内視鏡検査を行うことで、早期に発見することができます。
上皮内新生物の割合
2020年の調査によると、がん罹患数105万5728件のうち上皮内新生物の罹患数は11万673件で、全体の約10%が上皮内新生物の状態で発見されていることになります。
近年、検査技術の向上によって、がんが早期に発見されるケースが増えています。
上皮内新生物の状態で発見されれば、比較的予後は良好で、再発や転移のリスクも低くなります。
定期的に検査を受けることが、がん早期発見の鍵となります。
(参考:令和2年 全国がん登録 罹患数・率 報告|厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課)
上皮内新生物の割合が多い部位
上皮内新生物の割合は、がんの発生部位によっても異なります。
特に日本人に多いがんで見ていくと、大腸がんや子宮頸がんが上皮内新生物の割合が高くなっています。
大腸がんの場合、罹患数18万6298件のうち、3万8573件が上皮内新生物で、全体の約21%に当たります。
また若い女性に多い子宮頸がんは、罹患数3万2734件のうち2万2381件が上皮内新生物で、全体の約68%にものぼります。
がんによっては上皮内新生物で見つかる可能性も高いため、できるだけがん保険で備えられるようにしておくと安心です。
(参考:令和2年 全国がん登録 罹患数・率 報告|厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課)
参考)上皮内新生物の完解率
国立がん研究センターの統計によると、がん進行度が「現局(多臓器に転移していない場合)」の5年相対生存率は92.4%となっています。
がんは進行するほど生存率も低くなり、治療も困難になるケースが少なくありません。
上皮内新生物のうちに治療をしておくことで、がんの完解が見込め、生存率も非常に高くなります。
(参考:がん種別統計情報 全がん|国立がん研究センター)
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

上皮内新生物に該当する主な疾患
では、上皮内新生物の代表的な疾病について見ていきましょう。
子宮頸部の上皮内新生物(ASC-H/HSIL)
子宮がんは、子宮頸部(子宮の入り口)にできる「子宮頸がん」と、子宮体部(子宮の奥)にできる「子宮体がん」の2種類に分かれます。
日本の子宮がんのほとんどは子宮頚がんであり、初期症状は部位によって異なります。
主な原因は、HPV感染や不適切な性行為であり、20代後半〜60代の女性に多く見られます。
不正出血などの異変があれば、早めに婦人科へ受診が必要です。また、定期的な検診も早期発見に繋がります。
乳房の非浸潤性乳管がん(DCIS)
乳房の非浸潤性乳管がんは、乳管内の乳管にがん細胞がとどまり周囲に広がらない、乳がんの初期段階です。
上皮内新生物に分類されることが多く、自覚症状は少ないため、定期検診のマンモグラフィや超音波検査で偶然発見されることがあります。
まれに、乳房のしこりや皮膚の変化などの症状が出る場合もあります。
一般的な治療方法としては、手術や放射線療法、ホルモン療法などが挙げられ、早期発見には定期的な検診や日頃のセルフチェックなどが重要となります。
関連記事
皮膚の上皮内新生物
皮膚がんは、皮膚の細胞が異常に増殖することで発生するがんの一種です。
主な原因は、紫外線によるDNAの損傷であり、加齢や免疫力の低下、遺伝的な要因も発症リスクを高めます。
新たなほくろの出現や、既存のほくろの形や色の変化、拡大などが初期症状として見られることがあります。
皮膚がんは早期発見が極めて重要であり、上皮内がんの段階であれば、比較的負担の少ない治療で完治が可能です。日頃からのセルフチェックと皮膚科の受診が予防と早期発見に繋がります。
大腸の上皮内新生物
大腸がんは、大腸(結腸・直腸)の粘膜に発生するがんの一種です。
日本では、男性では3番目、女性では2番目に多いがんとされています。
主な原因は、食生活の乱れや運動不足、過度の飲酒、遺伝的要因などがあり、全体の約21%は上皮内がんとされています。
大腸がんの初期症状はほとんどなく、進行すると血便や下痢、便秘などの症状が現れることがあります。
早期発見のためにも、定期的な検診が非常に重要です。
(参考:令和2年 全国がん登録 罹患数・率 報告|厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課)
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年2月1日―2026年2月28日)
上皮内新生物とがん保険に関するよくある質問
ここからは、上皮内新生物に備えるがん保険についてのよくある質問に、保険のプロがわかりやすく回答していきます。
上皮内新生物と診断された後でも、がん保険に加入できますか?
A.上皮内新生物と診断されると、新たながん保険への加入は難しくなります。
がん保険加入時の告知で、「今までがんと診断されたことはありますか?」という質問に「はい」と答えると、再発リスクなどから加入を断られる可能性があります。
ただし、がんの種類や治療期内容によっては、寛解から5年〜10年経過後に加入できる場合もあるため、詳細については保険会社へ問い合わせを行いましょう。
葉状腫瘍はがん保険の対象になりますか?
A.葉状腫瘍は保険商品によって対象かどうか異なります。
葉状腫瘍とは乳腺にできる比較的稀な腫瘍の一つです。
葉状腫瘍は主に、良性・境界悪性・悪性の3つに分かれ、がん保険の対象となるのは悪性のみで、良性・境界悪性は保障対象外となるケースが多く見られます。
葉状腫瘍と診断された際は、病理検査にて腫瘍の種類(良性・境界悪性・悪性)を確認し、加入している保険会社に必ず問い合わせを行いましょう。
コープ共済やその他の共済では上皮内新生物は対象外ですか?
A.コープ共済やその他の共済で取り扱うがん保険では、保険会社と同様にプランごとに保障内容が異なります。
一般的に、上皮内新生物と悪性新生物は区別されており、特に古い契約では、上皮内新生物が保障対象外になっているケースが多く見られます。
保障の有無を確認するには、パンフレットや約款、設計書などの資料を確認することが重要です。
不明な点は、コールセンターやカスタマーセンターへの問い合わせが確実です。
上皮内新生物と悪性新生物で給付金額に差がある理由は?
A.上皮内新生物と悪性新生物では、治療期間や費用、再発・転移リスクに大きな差があります。
上皮内新生物は比較的リスクが低く、短期間で治療を完了することが多いため、保険では給付額が抑えられる傾向にあります。
一方、悪性新生物は治療が長期化し、生活や生命への影響も大きいため、高額な保障に設定されることが一般的です。
リスクの違いから、給付金額に差を設けている保険会社や保険商品が存在します。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年2月1日―2026年2月28日)
まとめ
今回は、上皮内新生物が保障されるがん保険について詳しく解説してきました。
保険会社によって上皮内新生物の保障には違いがあります。
幅広くがんのリスクに備えておきたいのであれば、上皮内新生物でも100%保障されるがん保険を選ぶのがおすすめです。
ほけんのコスパでは、上皮内新生物のリスクにも備えられるがん保険を複数掲載しています。
各商品の保障内容や保険料の違いもサイト上で比較できるため、がん保険選びに迷っている人はぜひ参考にしてください。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較
















