「40代のがん保険は毎月いくらが妥当?」「まわりはいくら保険に払っている?」と気になっている人もいるのではないでしょうか。
保険料は毎月の固定費になるので、できるだけ賢く保険選びをしたいと誰もが思うでしょう。
今回は、40代の保険料の平均保険料と、がん保険を選ぶときのポイントをプロが解説していきます。
記事の後半では、男女別にがん保険のおすすめプランもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
がん保険の保険料は保障内容や加入年齢によって異なる
医療保険や死亡保険など、加入しているその他の保険と併せて、手取り収入の8%以内に収めておくと良い
がん保険を考えるときには、医療費の負担だけでなく収入の減少についても考慮しておく必要がある
目次
40代はがん保険に月額いくら払っている?
保険選びをするとき、同年代の人は実際にどれくらいの保険料を支払っているのか気になるものです。
統計データから、保険料の平均について見ていきましょう。
あなたの年齢でがん保険の保険料はいくら?

がん保険は複数の種類がある
がん保険と一口に言っても、種類はさまざまです。
保険期間が1年のものもあれば、一生涯保障が続くものもあります。
条件が異なるため、具体的にいくらの保険料であれば妥当と言い切ることはできません。
また、医療保険や死亡保険の特約としてがん保障を付加する場合も多く、一概に平均保険料を出すことは難しくなっています。
そのため、まずは生命保険全体の平均払込保険料から、がん保険の保険料はどれくらいが妥当なのかを考えていきましょう。
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【男女別】生命保険の平均払込保険料
2022年度の生命保険文化センターによる調査では、男性の年間平均払込保険料は20.6万円、女性は16万円となっています。
1カ月に換算すると、男性は約1万7200円、女性は約1万3300円となります。
ただし、この金額はがん保険だけでなく、医療保険や死亡保険などに支払っている保険料もすべて合計したものです。
年代別に見ていくと、40代の年間平均払込保険料は、男性で22.4万円、女性で18.6万円と平均よりもそれぞれ少し高くなっています。
1カ月に換算すると、男性は約1万8700円、女性は約1万5500円を生命保険に支払っていることになります。
払込保険料の平均は20代が最も低く、そこから30代40代と年齢を重ねるにつれて払込保険料額が高くなっていく傾向にあります。
最も払込保険料が高い年代は50代で、40代と比べると、男性で年間約3万円、女性で年間約4000円高くなっています。
40代のがん保険の保険料は月額いくら?
がん保険の保険料は、保障内容や加入時の年齢、性別によって異なるため、一概にいくらになるとはいえません。
医療保険や死亡保険など、その他に加入している保険の保険料も考慮し、合計しても問題なく毎月支払える額になっているかを確認することが大切です。
同じ年代の平均払込保険料も、ひとつの参考になるでしょう。
また、掛け捨ての保険にかける保険料は、手取り収入の8%程度に納めておくのが良いとされています。
自分の経済状況に合わせて、無理のない範囲で保険を選ぶようにする必要があります。
基本的に、同じ保障内容であれば加入時の年齢があがるほど、毎月の保険料は高くなります。
がん保険への加入を検討している人は、年齢が上がる前に加入しておくのがおすすめです。
自分の年齢でがん保険の保険料がいくらになるのか知りたい人は、一度保険料のシミュレーションをしてみましょう。
あなたの年齢でがん保険の保険料は?

Q.年齢が上がると保険料はどのくらいあがる?
A.保険会社や商品によっても異なりますが、1歳年齢が上がると1カ月あたり数百円の違いが出るケースもあります。
基本的に、年齢が上がれば上がるほど、病気やケガのリスクは高まります。
がんの場合も同様で、年齢が高いほどがんのリスクが高いと判断されるため、保険料もその分高くなります。
年齢が上がることでどれくらい保険料が変わるかは、保険会社や商品によって異なります。
1カ月では数十円~数百円の違いになることがほとんどですが、保険を長く継続することを考えると、塵も積もれば山となります。
保険を検討しているのであれば、1歳でも若いうちに加入しておくと負担を軽減できることは確かです。
ただし、年齢があがるにつれて貯蓄が増えて保険の必要性が下がったり、子どもが独立することで死亡保障額を見直しできるケースもあります。
保険を見直すことで保険料を抑えられることもあるので、今加入している保険がある人は一度保障内容を確認してみるのが良いでしょう。
40代のがん保険の保険料はいくらが妥当?
基本的に、保険料は保障の手厚さに比例します。
保障額を高くしたり、特約をいくつも付加していくと、その分だけ保険料は高くなります。
どれくらいの保障が必要かは、家族構成や家計の状況によっても異なります。
そのため、40代でがん保険の保険料はいくらにするべき、と断言することはできません。
まずは自分にとってどんな保障が必要かを考え、無理のない範囲で保険に加入するのが良いでしょう。がん保険を検討するときは、その他の医療保険や死亡保険との保険料のバランスも考慮しましょう。
参考)【世帯主年齢別】世帯年間払込保険料対世帯年収比率
世帯主の年齢別に、年間で支払っている生命保険料の年収に対する割合を見ていきましょう。
2021年度の調査によると、世帯年収に占める保険料の割合は40代前半では4.9%、40代後半では5.2%となっています。
現役世代のうちは、多少の増減があるものの基本的には4%から7%前後となっています。
収入に対して保険料の占める割合が高いのは、主に70歳以降の高齢者世帯です。
老後は、限られた年金収入で日々の暮らしをやりくりしていく必要があります。
老後にできるだけ負担をのこしたくないと考える人は、少しでも若いうちに終身タイプの保険に加入しておくことで、老後の保障を比較的低廉な保険料で確保することができます。
参考)【世帯年収別】世帯年間払込保険料対世帯年収比率
続いて、世帯年収別に、年間で支払っている生命保険料の年収に対する割合を見ていきましょう。
同じ2021年の調査によると、年収300万円未満の世帯では年収に占める保険料の割合が10%を超えていることが分かります。
基本的に、年収が高くなるほどこの比率は低くなる傾向にあります。
がんの治療費の平均額と入院日数
実際にがんに罹患したとき、どれくらいの治療費がかかるのかを見ていきましょう。
がんの治療費の目安
がんによる入院の場合、がんの種類や重症度によっても多少の違いはありますが、平均して1回あたり60〜100万円前後の医療費がかかることがわかります。
また、がんは入院だけでなくその後の通院治療が長引くことが特徴です。
外来治療にかかる費用はがんの種類によっても異なりますが、平均して5~10万円の医療費がかかります。
実際の自己負担額は、公的医療保険や高額療養費制度を利用することで軽減できますが、治療が長引いたときの経済的な負担については考慮しておく必要があるでしょう。
参考)先進医療の費用
先進医療とは厚生労働省が認める最先端の医療技術で、公的医療保険が適用されないものを指します。
がん治療においても、「陽子線治療」や「重粒子線治療」といった先進医療が利用されることがあります。
いずれも技術料として200万円~300万円ほどかかり、公的医療保険が適用されないため全額自己負担が必要です。
40代のがん保険の選び方【プロが解説】
ここからは、40代でがん保険を選ぶときに押さえておきたいポイントを、保険のプロが詳しく解説します。
後悔しない保険選びをするために、ぜひ参考にしてください。
ポイント①公的制度で不足する部分を保険で備える
がん保険を検討するときには、まず公的制度を理解したうえで不足する部分に備えるよう意識することが大切です。
例えばがん治療の場合、入院や手術を受けたら、高額療養費制度で自己負担額をある程度軽減させることができます。
またその後がん治療が継続した時も、高額療養費制度の多数該当により、4カ月目以降はさらに負担額が少なくなります。
一方、入院時の差額ベッド代や食費、その他の雑費は自己負担が必要です。
また、がん治療を受ける中、仕事が思うように出来ず収入が下がってしまうリスクもあります。
先進医療や自由診療など、公的保険が適用されない治療法を受けると、自己負担は大きく膨れ上がります。
公的制度をふまえたうえで、治療にかかる費用や公的制度ではカバーできない費用をある程度把握し、必要な保障を検討していくようにしましょう。
ポイント②保険料を抑えるには、診断一時金と治療給付金を組み合わせる
がんに対する保障はある程度持ちつつ、保険料を抑えたい人には、がん診断一時金と治療給付金を組み合わせるプランがおすすめです。
診断一時金は、がんと診断されたときに一括でお金を受け取れるものです。
1年に1度など条件はありますが、何度でも受け取れるがん保険も増えています。
治療給付金は抗がん剤などの薬剤治療を受けた月ごとに受け取れるもので、長引くがんの薬剤治療を保障するのに適しています。
例えば次のプランの場合、一般的に治療給付金を組み合わせたほうが保険料は抑えられる傾向にあります。
- 診断一時金100万円
- 診断一時金50万円+治療給付金5万円
1年間治療を継続したと仮定すると、受け取れる金額は次のようになります。
診断一時金が100万円の場合:100万円
治療給付金を組み合わせた場合:50万円+5万円×10カ月(退院後毎月抗がん剤を受けたと仮定)=100万円
抗がん剤治療が必要になった場合、診断一時金だけのプランと比べても受け取れる金額は同等になります。
ただし、早期発見のがんで手術後に薬剤治療が必要ない場合、治療給付金は受け取れない点には注意が必要です。
長引く治療に効率よく、保険料を抑えて備えたい人には、治療給付金との組み合わせプランがおすすめです。
ポイント③上皮内新生物に対する保障があるか確認する
上皮内がんとは、がん細胞が上皮内にとどまっていて再発や転移のリスクが少ないがんのことをいいます。
近年、検査技術の向上により、がんが早期発見されるケースが増えています。
保険会社によっては、上皮内がんが保障対象とならなかったり、保障額が通常のがんと比べて少なくなる場合もあります。
早期発見のがんにも備えておきたい人は、必ず上皮内がんの保障があるか、上皮内がんでいくら保障されるかを確認しておきましょう。
ポイント④必要な保障期間を決める
がんは年齢が高くなるほど罹患リスクが高まるため、一生涯保障の終身タイプで備えておくのが一般的です。
一方で、現役世代のうちだけがん保障を用意しておき、老後はいざというとき、貯蓄で治療費をまかなう考え方もあります。
一生涯のがん保障が不要だと思う人は、定期型のがん保険を選ぶのも選択肢のひとつです。
しかし、老後は年金が主な収入となり、貯蓄を取り崩しながら生活していく人も多くいます。
そんな中、がんに罹患して治療費を支払わなければならなくなった場合、経済的にも精神的にも大きな負担がのしかかります。
基本的には、一生涯保障のがん保険で老後への備えも準備しておくことがおすすめです。
ポイント⑤必要な特約を決める
がん保険は、診断一時金や治療給付金だけでなく、ニーズに合わせてさまざまな特約を付加することができます。
がん保険に付加できる一般的な特約は次の通りです。
- がん入院特約
- がん手術特約
- 女性がん特約
- 自由診療特約
- 先進医療特約
保険会社によっては付加できる特約に限りがある場合もあるので、いくつかの商品で比較しておくことがおすすめです。
医療保険に加入していない人は、がんの入院や手術が保障される特約を付加しておくのも良いでしょう。
また、自由診療や先進医療などの高額な治療に備えておきたい人は、対応する特約を付加しましょう。
ただし、先進医療特約は、医療保険の特約として付加していれば、がん保険にも重複して付加する必要はありません。
保障の無駄がないように、既存で加入している保険の内容も合わせて確認しておきましょう。
あなたの年齢でがん保険の保険料はいくら?

40代のがん保険のおすすめプラン【男女別】
40代以降、がんの罹患リスクは徐々に高まります。
ここからは、男女別にがん保険のおすすめプランをご紹介します。
40代女性におすすめのプラン
40代は乳がんなど、女性特有のがんの罹患リスクが高まります。
必要に応じて女性がん特約を付加することも検討してみましょう。
また、女性特有のがんはホルモン剤治療が何年にもわたって必要になるケースもあります。
がん診断一時金と合わせて、ホルモン剤治療も対象になる薬剤治療給付金を付加したプランもおすすめです。
がん診断一時金のみで備えたい人は、再発や転移にも備えられるよう、複数回一時金を受け取れるものにしておくと安心です。
一時金の2回目以降の受取り条件は、保険会社によっても異なります。
中には、ホルモン剤治療を受けたときに2回目以降の一時金を受け取れるものもあるため、細かい条件にはなりますが、事前に確認しておくと良いでしょう。
40代男性におすすめのプラン
おすすめの保障は家族構成にもよりますが、40代の働き盛りで家族がいる人の場合、がんの治療費だけでなく収入の減少にも備えておくことがおすすめです。
がん診断一時金を重視したプランにしておけば、いざというときに収入の補填として使うことができます。
また、男性に多い前立腺がんでは、ホルモン剤の治療を長く行うケースもあります。
がん治療給付金も組み合わせておくことで、長引く治療には対応しやすくなります。
その他、自由診療特約を付加しておき、いざというときの治療の選択肢を広くしておくのもおすすめです。
独身で最低限自分の治療費をまかなえれば良いと考える人は、がん診断一時金とがん治療給付金を組み合わせたシンプルなプランが良いでしょう。
自営業者におすすめのプラン
自営業者の場合、治療費にかかる費用だけでなく、がんと診断されたことによる収入減少に備えておくことが大切です。
自営業者は会社員のように有給休暇や傷病手当金などの制度がないため、働けなくなるとすぐに収入が途絶えてしまうリスクがあります。
がんの診断一時金は収入の補填、薬剤治療給付金は治療費の支払、など目的を定めてプランを考えていくようにしましょう。
まとめ
今回は、40代のがん保険の選び方や、保険料の平均について見てきました。
40代以降はがんのリスクが徐々に高まっていくため、がん保険でいざというときのための保障を用意しておくことが大切です。
適切な保険料は人それぞれ異なりますが、医療保険や死亡保険など加入中の保険と合わせても無理なく支払える範囲になっているか、確認しましょう。
ほけんのコスパでは、複数の保険会社のがん保険を掲載しており、保険料の安い順に見比べることも可能です。
年齢と性別を入力するだけで簡単に保険料を調べることができるので、ぜひ保険選びの参考にしてください。
あなたの年齢でがん保険の保険料はいくら?
