喘息があると生命保険に入れないのでは?と不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
近年、各保険会社は喘息に対しての診査基準を緩和しており、問題なく加入できる商品も多くあります。
本記事では、喘息の治療歴があっても加入できる保険種類や、保険選びのポイントについて、プロが詳しく解説します。
また、通常の保険に加入できなかった場合の対処法についてもお伝えしますので、参考にしてください。
この記事を読んでわかること
入院歴がなく処方薬も一般的なものであれば、通常の保険に入れる可能性が高い
年齢や治療歴によっては入れないケースも。必要に応じて引受基準緩和型保険を検討しましょう
同じ保障内容でも保険料は保険会社ごとに異なるため、複数の保険会社を比較することが大切
目次
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喘息で治療歴があっても入れる保険はある
喘息で治療歴があっても、通常の保険に加入できる可能性はあります。
保険種類によっても診査基準が異なるため、ここからは保険種類ごとに加入できる目安をお伝えします。
喘息でも医療保険に入れる?
医療保険は、病気やケガによる入院・手術に備える保険です。
喘息の場合、通常の医療保険に加入できる可能性が高いでしょう。
しかし、年齢が若いまたは高齢者の場合、気管支や肺に2~5年程度の不担保条件が付くこともあります。
条件が付いてしまうと、期間中に気管支や肺の病気で入院・手術をしても、給付金を受け取ることができなくなります。
また、5年以内に喘息による入院歴があったり、経口ステロイドを処方されている人は加入を断られる可能性があります。
特別条件を承諾したくない場合や、加入を断られてしまったときには、引受基準緩和型医療保険を検討するのがおすすめです。
Q.共済は喘息でも加入できる?
喘息の治療歴があると、共済への加入は難しいケースが多いでしょう。
慢性疾患の診断を受けている、もしくは医師から治療をすすめられている。または、慢性疾患が治ってから5年以内である。
都道府県民共済の場合、上記の告知項目があり、この慢性疾患には気管支喘息などの呼吸器系疾患も含まれます。
この告知項目に該当する場合加入ができないとされているため、喘息を抱えていると共済への加入も難しくなります。
共済の加入を断られてしまった場合でも、民間の医療保険であれば問題なく加入できるケースもあるので、一度検討してみましょう。
あなたの年齢で医療保険の保険料は?

喘息でもがん保険に入れる?
がん保険は、文字通りがんに備える保険です。
そのため、がんのリスクと直接的に関係がない喘息であれば、問題なく加入できる可能性が高いでしょう。
がん保険であれば、喘息で入院歴があったり、重度の喘息で経口ステロイドを処方されていたとしても、加入に影響しないことがほとんどです。
喘息でも死亡保険に入れる?
万が一のために備える死亡保険ですが、喘息で入院歴がある場合を除き、通常の商品に加入できる可能性が高いでしょう。
入院歴があると、保険料の割増し条件が付いたり、場合によっては加入を断られるケースもあります。
保険会社によっても診査条件は異なるため、もし条件付きの契約になったり、加入を断られてしまっても、慌てずに他の保険会社で検討を進めていきましょう。
必要に応じて引受基準緩和型死亡保険を検討するのも選択肢のひとつです。
Q.団信は喘息でも加入できる?
住宅ローンを組む際に加入する団信(団体信用生命保険)ですが、民間の生命保険と同様、加入時に健康状態の診査があります。
喘息だからといって一切団信に加入できないというわけではありませんが、病状によっては厳しい判断になる可能性もあります。
喘息が原因で団信に加入できなかった場合は、ワイド団信とよばれる引受基準緩和型の団信を検討するか、民間の死亡保険を代替として活用する方法もあります。
喘息で通常の保険に入るのが難しいケース
喘息の治療歴や病状によって、保険に加入できるかどうかの目安は異なります。
ここからは、喘息で通常の保険に加入が難しいケースについて、保険のプロが詳しく解説します。
喘息で過去5年以内に入院歴がある
医療保険や死亡保険の場合、保険会社によっても異なりますが、概ね過去2~5年以内に喘息で入院歴があると、加入を断られる可能性があります。
入院が必要になる重度の喘息の場合、保険会社も今後のリスクが高いと判断します。
特に、退院から間もないケースではより厳しい判断になるでしょう。
喘息で入院歴がある人は、退院から一定期間経過後に保険を検討するのが良いでしょう。
引受基準緩和型の保険であれば、1~2年以内に入院歴がなければ申込める商品もあります。
あなたの年齢で引受基準緩和型医療保険の保険料は?

経口ステロイドの処方歴がある
喘息の治療では、一般的に吸入タイプのステロイドを使うことが知られています。
それに対し、経口ステロイドは重度の喘息に限って処方される薬です。
そのため、経口ステロイドの処方歴がある人は、通常の医療保険や死亡保険への加入が難しくなります。
喘息は長く付き合っていく病気のため、治療歴が長くなると自分がどんな薬を処方されたか覚えていない人も多いかもしれません。
保険を検討する際は、おくすり手帳などを使って自分が処方された薬について一度整理しておくのが良いでしょう。
喘息の人が通常の保険を検討するときのポイント
重度の喘息でなければ、まずは通常の保険を検討するのがおすすめです。
ここからは、通常の保険を検討するときに押さえておきたいポイントを、詳しくご紹介します。
治療経過を把握し、正確に告知する
まずは、これまでの治療歴や投薬の内容を把握したうえで、時系列順に正しく告知することが大切です。
告知の際、特に重要になるのは以下のポイントです。
- 初診日(いつから喘息を患っているか)
- 入院の有無
- これまで処方された薬剤名
- 現在服用している薬剤名
保険会社の診査に必要な項目を告知していないと、申込み後に再告知が必要になったり診断書の提出が必要になるなど、手間がかかる可能性があります。
また、告知内容を見て最終的に保険に加入できるかどうかを判断するのは「人」です。
スムーズな診査のため、できるだけわかりやすく時系列通りに告知することを心がけましょう。
Q.喘息を隠して保険に入っても良い?
喘息を隠して保険に加入すると、後から大きなトラブルにつながる可能性があるため、告知は正しくしなければなりません。
保険申込みをする際には、健康状態等をありのままに告知する「告知義務」が発生します。
告知義務に違反すると、いざというときに給付金が支払われなかったり、最悪の場合、保険契約を解除されることもあります。
中には、「持病を隠して保険に加入してもバレないのでは?」と考える人もいるようです。
しかし、保険会社は給付金請求があった際、申込み時の告知内容が正しかったかどうかを医療機関に調査したり、健康保険の利用履歴を参照するなどして調べることがあります。
その際に告知義務違反が発覚すると、給付金が支払われず、契約解除となる事態にもつながります。
保険に加入する際は、必ず正しい告知をするようにしましょう。
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複数の保険会社で比較する
保険を検討するときには、1社だけでなく複数社で比較してからの申込みがおすすめです。
同じような保障内容でも、保険会社によって毎月の保険料には違いがあります。
また、同程度の保険料で保障内容に差が出ることもあります。
納得した保険選びのために、まずは自分の年齢で月々どれくらいの保険料になるのか、複数社で比較してから検討しましょう。
特別条件が付いた場合、内容を確認する
喘息の病状や年齢によっては、特別条件が付いた契約になる可能性があります。
特別条件が付いた場合、まずはその内容を確認しましょう。
特別条件の内容を承諾できるのであれば、保険会社から届く「特別条件承諾書」にサインすることで契約はそのまま成立します。
特別条件の内容に納得できないときは、条件を承諾しなければ契約が成立することはありません。
喘息が原因で通常の保険に入れなかったらどうしたら良い?
通常の保険に申込んだ結果、特別条件が付いたり加入を断られてしまったときの対処法について、保険のプロが詳しくご紹介します。
引受基準緩和型保険を検討する
引受基準緩和型保険とは、通常の保険と比較して申込み時の告知事項が緩和されており、持病があっても加入しやすい保険のことです。
主に医療保険や死亡保険で、引受基準緩和型の商品が多く販売されています。
引受基準緩和型保険の場合は特別条件が付くことはないため、喘息の悪化に備えたい人にはおすすめです。
1~2年以内の入院歴がなければ申込みが可能なので、通常の保険に加入できなかった人もこの条件をクリアできれば緩和型で加入できる可能性があります。
保険料は若干割高となりますが、重度の喘息で通常の保険に加入できなかった人や、診査の結果特別条件が付いてしまい悩んでいる人にはおすすめの商品です。
参考)引受基準緩和型保険の告知項目
一般的な引受基準緩和型保険の告知項目は上記の通りです。
保険会社によっても告知内容は異なるため、加入前に複数社の引受基準緩和型保険で比較しておくのがおすすめです。
中には、1年以内に入院歴がなく、3カ月以内に入院・手術・放射線治療を勧められていなければ加入できる商品もあります。
喘息で直近の入院歴がある場合は、退院から1年以上経過してから引受基準緩和型保険を検討するのがおすすめです。
無選択型保険を検討する
無選択型保険とは、加入時に健康状態を問われない保険のことです。
どんな人でも加入できるメリットはありますが、その分引受基準緩和型保険よりも割高な保険料になっています。
また、免責期間が定められており加入後すぐに保障が開始されなかったり、加入から一定期間は保障額が削減されるなどの規定が定められている商品が一般的です。
まずは引受基準緩和型保険で加入できる商品がないかを探すのがおすすめです。
喘息ってどんな病気?
そもそも喘息とはどのような病気で、どんなリスクが考えられるのでしょうか?
治療にかかる費用や保険の必要性についても、見ていきましょう。
喘息とは
喘息(気管支喘息)とは、気道に炎症が起きている状態が続くことで、発作的に気道が狭くなることを繰り返す、アレルギー疾患です。
咳や痰、息苦しさ、ゼーゼーヒューヒューという音が出る喘鳴などの症状があらわれます。
症状は発作的にあらわれ、季節の変わり目や、夜から早朝にかけて起こりやすいといわれています。
喘息発作が起こる原因は、風邪、ダニやほこりなどのアレルゲン、運動、喫煙、気温の変化など、さまざまです。
完全に発作の原因を取り除くことは難しいですが、きちんと治療を続けること、こまめな掃除や風邪の予防、禁煙など、発作が起こらないよう普段の生活習慣に気を付けることも大切です。
(参考:一般社団法人 日本呼吸器学会)
主な治療法と費用
喘息治療には基本的に「吸入ステロイド薬」と「気管支拡張薬」が使われます。
「吸入ステロイド薬」は、喘息の原因となる気道の炎症を抑え、発作を予防する目的で使用されます。
気管支を広げる作用がある「気管支拡張薬」と併用しながら治療を行うことが一般的です。
喘息の治療は長期間続けることが大切です。
自己判断で途中で治療を止めてしまうと、気道の炎症が収まらずにまた症状がぶり返してしまうこともあります。
費用に関してですが、公的医療保険制度を利用できるため、現役世代であれば3割負担で治療を受けることができます。
Q.喘息で保険はおりる?
喘息で入院が必要になった場合、医療保険で給付金を受け取ることができます。
ただし、特別条件が付いた契約で、肺や気管支が不担保となっている場合には保障対象外となる可能性があります。
まずは、自分が加入している保険の保障内容を確認するようにしましょう。
喘息の合併症がある場合保険に入れる?
喘息を患っていると罹患しやすい合併症があります。
ここからは、喘息の合併症がある場合の保険加入目安についてお伝えします。
アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎
気管支喘息に罹患している人は、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎を併発しやすいといわれてます。
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の合併症があっても、基本的に保険加入にそこまで大きな影響を与えることはありません。
通常の医療保険や死亡保険に加入できる可能性が高いでしょう。
診断名と治療経過を告知し、処方された薬剤名も併せて申告しておくと良いでしょう。
COPD
COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、たばこなどの有害物質を習慣的に吸い込むことで、肺胞が壊れて空気をうまく吐き出せなくなる病気のことです。
息切れやせき、たんなどの症状があらわれ、しだいに激しい息苦しさを感じるようになります。
主に、65歳以上の高齢者で喘息とCOPDを併発する人が多いといわれています。
COPDと診断されると、通常の医療保険や死亡保険への加入は難しくなります。
引受基準緩和型保険を検討するのが良いでしょう。
喘息の治療で利用できる公的制度
民間の保険は、公的制度でカバーできない部分を補うためのものです。
では、喘息の治療ではどんな公的制度を利用できるか、見ていきましょう。
医療費控除
医療費控除とは、本人または本人の親族や配偶者のために支払った医療費が一定の金額を超えたときに利用できる所得控除のことです。
1年間に支払った医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%)を超えたとき、税務署に確定申告をすることで控除が適用されます。
喘息の治療にかかった費用だけでなく、そのほかの病気・ケガで負担した医療費も合算することができます。
健康保険組合から発行されている医療費通知や、医療費の領収書などを確認し、医療費控除を利用できるか確認してみましょう。
高額療養費制度
高額療養費制度とは、医療費の自己負担額を軽減するための公的制度です。
1カ月の医療費限度額を超えた負担が発生した時、超えた分の金額はあとから返還されることになります。
医療費限度額は年齢や収入によって異なるため、事前に自分の自己負担額がどれくらいになるのか確認しておくのが良いでしょう。
入院中の食費や差額ベッド代(個室料金)は対象外となる点には注意が必要です。
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自治体の助成金制度
都道府県や市区町村によっては、喘息の治療費を助成する制度を設けていることもあります。
自治体によって制度の内容も異なるため、まずはお住まいの地域で医療費助成制度があるかどうか、一度確認してみるのが良いでしょう。
まとめ
今回は、喘息で保険に加入できる目安や、保険選びのポイントについて詳しくご紹介しました。
喘息で入院歴がなく経口ステロイドの処方歴もなければ、基本的に通常の医療保険や死亡保険に加入できる可能性が高いです。
通常の保険に加入できなかったり特別条件が付いてしまった場合は、引受基準緩和型保険を検討するのが良いでしょう。
ほけんのコスパでは、複数の保険会社の商品を横並びで比較でき、保険料の見積もりも簡単にできます。
保険選びで悩んでいる人はぜひ活用してください。
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