自分に万が一のことが起こったときに家族に迷惑をかけたくない…そう考えて加入する生命保険。せっかく入ったのに家族に伝えないままになっていることはないでしょうか?
ほけんのコスパでは、外部調査会社の協力のもと、子どもがいる60歳以上の男女500名を対象に「ご自身の保険とご家族への伝達に関するアンケート」を実施しました。調査結果から生命保険について話すことにはポジティブなのに、実際には行動できず先延ばしにしている現実がわかりました。
【調査概要】
調査名:ご自身の保険とご家族への伝達に関するアンケート
調査主体:株式会社モニクルフィナンシャル
調査対象:死亡保険に加入している60歳以上の男女500名(子どもあり)
調査期間:2025年11月4日から2025年11月5日
調査方法:クロス・マーケティング QiQUMOを利用した調査
目次
9割が話すことにポジティブ。でも半数が「伝えていない」
子どもから保険について聞かれたら、「話す良いきっかけになるので嬉しい」(52.8%)「きちんと話そうと思う」(39.2%)を合わせ、92.0%がポジティブな回答をしました。
男女別で比較すると、「嬉しい」と回答した女性は62.4%と圧倒的に多く、男性では「きちんと話そうと思う」と回答した人が48.0%で多いことがわかりました。女性は「話すきっかけ」として感情的に歓迎しており、男性は「話すべきこと」として理性的にあるいは受動的に受け止めている、という意識の差が伺えます。
しかし、子どもに自身の保険を伝えているかと尋ねると、現実には、「ほとんど伝えていない」と「全く伝えていない」を合わせた「伝えていない」層が48.8%に達し、約半数の親が子どもに保険内容を伝えられていないこともわかりました。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2025年12月1日―2025年12月31日)
伝えない理由は「先延ばし」したいから?
「伝えていない」層(N=244)にその理由を聞いたところ、「自分はまだ元気で、話すのは先のことだと思っているから」(21.3%)が最多で、次いで「子どもが関心を持っていない(なさそう)だから」(18.9%)、「自分のことは、まだ自分でしっかり管理したいから」(18.4%)と「先延ばしにしたい」という気持ちが見え隠れする結果となりました。
また、「何からどう話せばいいのかわからない」という悩みも一定数あることが見受けられました。
では、なぜこの「先延ばし」にしてしまうのでしょうか。クロス分析の結果、3つの壁が存在する可能性がわかりました。
「まだ早い」と子の“適切な時期”を待つ壁
長子が「20代」と回答した層で、自身の保険について伝えていると回答したのは35.1%で、30代の51.1%や40代の59.0%と比較して低い値となりました。
親が子どもの独立や結婚などを機に『伝えどき』と考える傾向がうかがえます。
「自分も知りたくなかった」経験と責任という動機
「自身の親の保険状況について知りたかったか」という質問では、「あまりそう思わない」と「全くそう思わない」を合わせた否定的な回答が過半数(53.2%)となりました。
この親自身の経験が、自身の子どもへの伝達行動に影響を与えている可能性が見えてきました。
「自身の親の保険状況について知りたかったか」に対し「そう思う」と答えた層では、61.3%が子どもに自身の保険について「伝えている」と回答した一方、「全くそう思わない」と回答した人では44.3%でした。
より詳細にみると「全くそう思わない」層で、子どもに自身の保険について「全く伝えていない」と回答したのは31.6%となり、「そう思う」と回答した層で「全く伝えていない」割合がわずか6.5%であるのと比べ高い特徴が見られました。
この結果は、親の保険について「知りたくなかった」という過去の強い意識が、自身の保険について子どもに伝えることに対しても拒否感や不要論として(=「全く伝えない」という行動として)表れている可能性を示唆しています。
また、「子どもに保険について伝える一番のメリット」を尋ねたところ、「全くそう思わない」層では、「自分のけじめとして、家族への『責任』を果たすため」と回答した割合が他の層と比較し高くなっています。
親の保険や家計の状況を「知りたくなかった」という意識が強いほど、伝えるメリットを「子どものため(手続き)」だけではなく「自分のため(責任)」と捉える傾向が段階的に強まっています。
伝えない理由として「まだ元気だから」「子どもが関心を持っていない」という回答が多いことを考えると、「まだ伝える責任が発生していない」と捉え、先延ばしになっている可能性も示唆されます。
老いへの抵抗感も要因の一つ
保険の話を伝えるデメリットの最大の理由は「自分の“老いや死”と向き合うのがつらい」(45.6%)ことでした。伝える必要性が最も高まる年齢になると、精神的なハードルも高まるというジレンマに陥っている可能性が示唆されます。
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先延ばし解消のカギは親の「手続き不安」。「雑談」で使える「書式」が必要?
では、どうすれば3つの壁を越え、「先延ばし」を解消できるのでしょうか。親が「何を」「どうしたい」のか、その本音を調査しました。
親の最大の懸念は「お金」より「手続き」
子どもに保険の内容を伝えておくメリットを聞いたところ、「いざという時、子どもが『手続き』で困らないようにするため」(54.8%)が過半数で、「『お金』で困らないようにするため」(20.0%)を大きく上回りました。
親世代が子どもに「金銭的(お金)」なものを残したいことに加え、「事務的(手続き)」な負担をかけたくないということがわかります。
シニア層である回答者たちは、自分たちが親を亡くした際、あるいは周囲の経験談から、葬儀や相続、各種名義変更、そして保険金請求といった「死後の事務手続き」がいかに煩雑で、精神的にも負担が大きいかを実感している世代です。
だからこそ、自分(あるいは配偶者)に万が一のことがあったとき、子どもに「お金」で苦労させたくない(20.0%)という思い以上に、「手続き」で無用な苦労や時間を費やさせたくない(54.8%)という強い思いがあるのかもしれません。
「伝えたつもり」では「手続き」は解決しない
しかし、「手続きで困らないように」と強く願っているにも関わらず、保険の内容を「伝えている」層でさえ、いざというときの手続きに必須の情報(=保障内容、受取人、保管場所)を正確に伝えられていない可能性があります。
「保険会社名」「保険の種類」は伝えているため、親としては「伝えたつもり」になっている可能性が極めて高いです。しかし、子ども側から見れば、いざという時に「どの会社の、どの種類の保険で、具体的にいくら受け取れ、誰が受取人で、保険証券はどこにあるのか」が分からなければ、親自身が懸念した「手続きで困る事態」は防げません。
この「伝えたつもり」のギャップは、親子間のコミュニケーション不足だけでなく、親自身が「何を」伝えるべきかを正確に整理できていない可能性も示唆しています。
「まじめな話」ではなく「雑談」で伝えたい
理想の切り出し方として、「まじめな話として時間を設けて」(20.2%)より「みんながいるリビングで、夕食後のリラックスした雰囲気の中、雑談の延長で」(35.8%)が最多でした。
保険の話をすることは、「老いや死への抵抗感」と感じている人が多くいることから、「まじめな話として時間を設けて」という“イベント”を望んでおらず、むしろ、日常の延長線上にある「雑談」の中で、さりげなく伝えたい(あるいは、知っておいてほしい)というニーズが強いことがわかります。
しかし、「やはり自分からは切り出せず、聞かれるのを待つ」という回答も13.2%いることから、その「さりげないきっかけ」を掴めずにいる人が一定数存在することも事実です。
「雑談」のきっかけとして「ツール」が求められている
保険の話をしやすくするツールとして、「ノートや書式(エンディングノートなど)」(40.4%)、「親子で話し合うべきことのチェックリスト」(27.8%)が求められていることが分かりました。
親世代はただ漠然と「話したい」のではなく、「手続きの不安」を解消するために、「雑談」のきっかけとして、あるいは「書き残す」という形で、「チェックリスト」や「書式」を具体的に求めていることが、本調査で明確になりました。
「手続き」への不安を解消し、保障内容や保管場所といった情報をもれなく伝えるためには「ノートや書式(エンディングノート)」が役立ちます。雑談のきっかけや、何から話せばいいかわからないという悩みにも「親子で話し合うべきことのチェックリスト」が手助けになるでしょう。
チェックリストや書式を通して、「事務手続きの確認」というタスクに変えてしまうことで、老いや死への抵抗感という精神的な負担を軽減できる効果も期待できます。
保険のプロからのコメント
今回の調査では、親世代の9割は子どもと保険の話をすることに対してポジティブであることがわかりました。子どもにお金をのこしてあげたい、万が一の際に手続きの負担をかけたくない、と感じている親が多い一方で、実際には手続きに必要な情報をきちんと子どもへ伝えられていない可能性があることもこの調査で明らかになりました。
いざというときに役立てたいと思って加入している保険も、保険金・給付金の請求をしなければお金を受け取ることはできません。子どもや家族が手続きで困らないよう、普段から加入している保険についてや、保険証券の保管場所を伝えておくことが非常に大切です。
ほけんのコスパでは、伝えるべきことをまとめたエンディングノートの書き方を解説しているコラムも用意しています。ぜひ、年末に家族が集まるタイミングで保険の話ができる雑談のきっかけとしてエンディングノートを用意しておくのはいかがでしょうか。














