自身や大切な家族が膵臓癌と診断されたら、病気への恐怖と同時に「手術や治療に一体いくらかかる?」と経済的な不安に襲われるかもしれません。
「膵臓癌の手術は難しいのでは?」「手術しないほうが良いってほんと?」とさまざまな疑問が浮かんでくることもあるでしょう。
膵臓癌を取り除くには手術が唯一の治療方法といえますが、その費用は高額です。
もちろん治療には公的医療保険が適用されるため、高額療養費制度を利用でき、自己負担を一定まで抑えることができます。
しかし、治療が長引くことでの医療負担の増加や、公的保険対象外の費用にも備えておく必要があります。
本記事では、公的制度を活用した場合のリアルな自己負担額から、治療の選択肢、術後の生活まで詳しく解説します。
この記事を読んでわかること
膵臓癌の手術や入院費用には高額療養費制度が利用できる
1回の入院にかかる自己負担は、平均的な年収の人で9~18万円ほど
差額ベッド代や食事代、先進医療の技術料など公的保険が適用されない費用に要注意
目次
1-1.高額療養費制度とは
2-1.限度額適用認定証を事前に準備する
2-2.マイナ保険証を利用する
2-3.事後申請をする
9-2.膵臓癌の患者数
9-3.膵臓癌と診断された人の平均余命
10.まとめ
膵臓癌の手術費用|「実際に支払う金額」の目安
膵臓癌の手術費用は、治療内容によって数百万円にのぼることがありますが、実際に患者が支払う金額は公的医療保険制度によって大幅に軽減されます。
詳しく見ていきましょう。
高額療養費制度とは
高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額が1カ月の上限額を超えた場合、その差額が返還される制度です。
高額療養費制度は、日本の公的医療保険に加入しているすべての人が対象となります。
上限額は、年齢や所得水準によって区分されており、収入が低い人ほど自己負担が軽くなるように設計されています。
膵臓癌の手術を受けて医療費が100万円以上かかったとしても、実際の自己負担額は上記の計算式をもとに算出されます。
例えば、年収約370万円~約770万円の世帯であれば、自己負担は次のとおりです。
8万100円+(100万円-26万7000円)×1%=8万7430円
ただし、高額療養費制度にはいくつかの注意点があります。
まず、費用は1カ月ごとに算出されるため、入院が2カ月にわたると負担額も倍近くになることがある点です。
がんの入院は、比較的短期間で済む傾向にありますが、持病を抱えていたり合併症を発症した場合は入院期間が長くなることもあるため注意が必要です。
また、入院時の差額ベッド代や食費は高額療養費制度の対象外です。
個室療養をした場合は費用が高額になることもあるため、加入している医療保険の給付金等でカバーできないかあらかじめ確認しておくことが必要です。
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膵臓癌の手術で実際に自己負担する金額
膵臓癌の手術で仮に医療費が100万円かかったとした場合、収入別の自己負担額は次のとおりです。
- 年収約1160万円~:25万2600円+(100万円ー84万2000円)×1%=25万4180円
- 年収約770~1160万円:16万7400円+(100万円ー55万8000円)×1%=17万1820円
- 年収約370~約770万円:8万100円+(100万円-26万7000円)×1%=8万7430円
- ~年収約370万円:5万7600円
- 住民税非課税世帯:3万5400円
ただし、上記はあくまでも1カ月分の自己負担の計算です。
入院が2カ月にまたがった場合はそれぞれの月で、自己負担上限額の支払いが必要になるため注意しましょう。
また差額ベッド代や食費は上記に含まれないため、実際に負担する金額は上記よりも高くなる可能性があります。
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参考)膵臓癌の手術にかかる医療費はいくら?
膵臓癌の手術は、開腹手術か腹腔鏡下の手術かや、がんの部位によっても少しずつ違いがあります。
手術にかかる医療費の一例を見てみましょう。
膵頭十二指腸切除術(開腹)
診療報酬点数:9万1410点
医療費 :91万4100円
膵頭十二指腸切除術(腹腔鏡下)
診療報酬点数:15万8450点
医療費 :158万4500円
膵体尾部切除術(開腹・リンパ節郭清等)
診療報酬点数:5万7190点
医療費 :57万1900円
膵体尾部切除術(腹腔鏡下・脾温存)
診療報酬点数:5万6240点
医療費 :56万2400円
※2025年11月時点
術式や切除部位によって費用は大きく異なりますが、いずれにせよ高額な費用がかかることが分かります。
また、手術費用以外にも、「麻酔料」「入院基本料(十数日間分)」「検査料」「投薬料(薬剤費)」「画像診断料(CTなど)」などが加算されるため、実際の費用は更に高額です。
3割負担でも数十万円以上になることがほとんどで、高額療養費制度の対象となる可能性が高いでしょう。
参考)膵臓癌の治療費内訳
膵臓癌の治療にかかる費用は、手術費だけではありません。
診断から治療、そして術後の経過観察に至るまで、さまざまな費用が発生します。
主な費用は次のとおりです。
- 入院費用:入院基本料、看護料など
- 検査費用:CT、MRI、PET検査、血液検査など
- 手術・治療費:手術そのものの費用に加え、麻酔料、放射線治療や化学療法(抗がん剤)など
- 薬剤費:投薬・注射費用: 麻酔、抗がん剤(術前・術後)、痛み止め、点滴など
いずれも公的医療保険の適用になりますが、自由診療や先進医療の治療を受けた場合は全額自費での負担が必要になるため注意が必要です。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2025年12月1日―2025年12月31日)
膵臓癌治療で高額療養費制度を利用する方法
高額療養費制度を利用するには、いくつかの方法があります。
実際の申請方法をご紹介します。
限度額適用認定証を事前に準備する
医療費が高額になることが事前に分かっている場合、加入している健康保険組合の窓口に申請し、「限度額適用認定証」を事前に交付してもらう方法があります。
認定証を医療機関の窓口で提示することで、医療機関での支払額を自己負担限度額までに抑えることができます。
高額な医療費を一時的に立て替えて還付を待つ必要がなく、経済的な負担を大きく軽減できます。
申請から交付までには1週間程度かかる場合があるため、入院や手術の日程が決まったら、早めに手続きを行いましょう。
マイナ保険証を利用する
マイナンバーカードを健康保険証として利用登録している場合、医療機関の窓口で「限度額情報の提供」に同意するだけで、自動的に支払いが自己負担限度額までとなります。
事前の「限度額適用認定証」の申請手続きが不要になるため、手間を省くことができます。
オンライン資格確認システムを導入している医療機関で利用可能です。
マイナンバーカードをまだ保険証として利用していない方は、この機会に登録を検討するのもひとつの選択肢です。
事後申請をする
「限度額適用認定証」の提示やマイナ保険証の利用をせず、窓口で医療費の3割分を支払った場合でも、あとから申請することで差額の払い戻しを受けられます。
一般的に、診療月から3カ月経過後に、加入している健康保険組合から申請書が送られてきます。
必要事項を記入し返送すれば、指定口座に差額が振り込まれます。
ただし、払い戻しまでには数カ月かかるため、一時的に高額な医療費を立て替える必要がある点には注意が必要です。
また、申請には2年の時効があります。審査月の翌月1日から2年経過すると請求の権利を失うため、忘れずに手続きを行いましょう。
高額療養費制度の「対象外」となる費用
高額療養費制度は、あくまで公的医療保険が適用される医療費に対する制度です。
治療の中で発生する費用には、対象外となる費用もあります。
高額療養費制度が適用されない主な費用
- 差額ベッド代:希望して個室や少人数の病室に入院した場合、入院1日ごとに必要
- 入院中の食費:1食あたり510円
- 通院や入院時の交通費:タクシー代や遠方の場合の宿泊費など
- 診断書などの文書作成料:医療保険等の請求に際して必要
- 日用品費用:入院中に使用するパジャマやタオルなどのレンタル代や購入費
- 先進医療・自由診療にかかる費用:1度に数百万円以上の費用が発生する場合も
差額ベッド代や食費、交通費など、それぞれはさほど大きくない負担に思えても、塵も積もれば山となりまとまった出費になる可能性があります。
また、先進医療や自由診療など、公的医療保険が適用されない治療を選んだ場合、自己負担額が数百万円以上になるケースもあります。
公的保険が適用されない出費には、民間の医療保険やがん保険で備えておくことがおすすめです。
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【要注意】保険適用外の高額な治療
公的保険が適用されない費用の中でも、特に先進医療や自由診療といった高額な治療には注意が必要です。
それぞれ、具体的な費用について見ていきましょう。
先進医療
先進医療とは、厚生労働省が認めた最先端の医療技術で、安全性や有効性について国が評価を行っている段階の治療法です。
膵臓癌の場合、「陽子線治療」や「重粒子線治療」といった放射線治療の一種が先進医療として受けられるケースがあります。
先進医療は公的医療保険が適用されないため、治療にかかる技術料は全額自己負担が必要です。
陽子線治療の場合、費用は300万円前後と非常に高額です。
医療保険やがん保険で先進医療特約を付加している場合、技術料相当額が実費で保障されます。経済的な理由で治療の選択肢を狭めたくない人にとっては重要な保障です。
今加入している保険がある場合、先進医療に対応できているか、保障内容をいま一度確認しましょう。
自由診療
自由診療とは、国の認可が降りていない治療法や薬剤で治療を受けることを指します。
膵臓癌の場合、国内未承認の抗がん剤を使用したり、一部の免疫療法を受けた場合に自由診療となります。
自由診療を選択した場合、治療にかかる費用は全額自己負担が必要です。
それだけでなく、自由診療と保険診療を併用する「混合診療」は原則として認められていないため、自由診療を受けるとその期間中の診察や検査なども含めて全額が自己負担になる点に注意が必要です。
入院費用や検査費用など、通常であれば公的保険が適用されるものもすべて全額自己負担となります。
自由診療にかかる費用はまちまちですが、数百万円から一千万円以上かかることも珍しくありません。
また、効果や安全性が科学的に確立されていない治療法も含まれるため、医師と十分に相談し、信頼できる情報に基づいて慎重に判断することが大切です。
最近では、自由診療にかかる費用を保障する医療保険やがん保険も販売されています。自由診療特約を付加することで、自由診療の治療にかかった費用が実費で保障されるタイプのものもあります。

Q1
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膵臓癌は手術するべき?手術を決める判断基準
膵臓癌と診断された際、手術が可能かどうか、また手術を受けるべきかどうかは、患者や家族にとって重要な判断になります。
手術を決める判断基準や、高齢者の治療方針について詳しく解説します。
「手術しない方がいい」って本当?
「膵臓癌は手術しない方がいい」と耳にしたことがあるかもしれませんが、一概に正しいわけではありません。
膵臓癌は「難治がん」と言われ、手術自体が非常に難しく、体への負担が大きいのは事実です。
しかし、がん細胞を完全に取り除くためには「手術(外科的切除)」が必要です。
特に比較的初期の段階でがんが発見された場合、手術で根治を目指せる可能性もあります。
切除が可能と診断されたのであれば、まずは手術を受けることが第一選択となるでしょう。
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ステージや年齢(60代・80代)で判断は変わる?
手術適応の判断は、がんのステージに大きく左右されます。
【ステージⅠA〜ⅡA】
根治を目指し、手術が第一の選択
【ステージⅡB~Ⅲ】
リンパ節への転移が認められるため、術前に化学療法を行いがん細胞を小さくしてから手術を目指すケースもある
【ステージⅣ】
他の臓器(肝臓や肺など)に転移しているため、基本的には手術の対象とならず、化学療法が中心
リンパ節への転移がない比較的初期段階の場合は、まず手術を行いがん細胞の切除を目指します。
ステージⅡB以降になるとリンパ節への転移が認められるため、場合によっては先に化学療法を行い、がん細胞が小さくなった段階で手術を行うこともあります。
ステージⅣは他の臓器への転移が認められる段階です。この場合基本的には手術が難しく、化学療法を中心に進行を緩やかにする治療が行われます。
また、年齢だけで手術の可否が決まることは少なく、心臓や肺の機能、体力や持病の有無などの「全身状態」を考慮して治療方針が決められることが一般的です。
80代以上でも、全身状態が良ければ手術を行うケースもあります。
(参考:膵臓がん 治療|国立がん研究センター)
膵臓癌手術の成功率は?
膵臓癌の手術は難易度が高く、術後の合併症(膵液漏、腹水など)が起こることも少なくないとされています。
しかし、手術による死亡例などは稀で、日本の医療機関では比較的安全に手術が行われています。
膵臓癌手術の成功率を「術後の生存率」と考えた場合は、がんのステージによって大きく異なります、
がんが膵臓内のみにとどまっている比較的早期発見の段階では、5年生存率は42.1%と、根治も目指すことができる数値です。
早期に発見し手術を受けることが、膵臓癌治療で最も大切です。
膵臓癌手術後の生活と仕事復帰
膵臓癌の手術は、体への負担が大きい治療です。
術後は身体の回復に合わせて、食事や生活習慣を調整し、社会復帰を目指していくことになります。
入院期間の目安
膵臓癌の手術後の入院期間は、手術の方法や術後の経過によって異なりますが、一般的には2週間から1カ月程度が目安となります。
腹腔鏡手術は体への負担が少ないため、開腹手術よりも入院期間が短くなる傾向にあります。
術後に感染症などの合併症が起きた場合は、入院期間が長引くケースもあり、退院までの日数はケースバイケースです。
退院の時期は、食事がある程度摂れるようになり、身の回りのことが自分でできるようになった段階で、医師が総合的に判断します。
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仕事復帰の目安
仕事復帰のタイミングは、患者の回復状況や職種によって大きく異なります。
退院してすぐに復帰は難しく、ある程度自宅療養が必要になります。
デスクワークなど体の負担が少ない仕事の場合、1カ月程度の療養で復帰できるケースも多いです。
肉体労働に復帰する場合、体力の回復に数カ月から半年ほどかかることもあります。
術後は体力が低下しているため、無理は禁物です。
主治医や会社の産業医と相談し、自身の体調に合わせた復帰プランを立てましょう。復帰当初は時短勤務や業務内容の調整など、職場と相談しながら徐々に体を慣らしていくことが大切です。
術後の食事と生活
膵臓は消化酵素やインスリンを分泌する臓器であるため、術後は食事や生活においていくつか注意が必要です。
消化不良や下痢に気を付けながら、消化の良いものを摂るよう意識しましょう。
食事の回数も少量ずつ、頻回を心がけます。
食べてはいけないものは基本的にありませんが、食物繊維の多い食べ物や脂っこい食べ物は、徐々に増やしていくことを心がけると良いでしょう。
また、手術の影響でインスリンの分泌量が少なくなり、糖尿病を発生するリスクもあります。
定期的な血糖値のチェックを受け、指摘があった場合は食事量の指導を受けましょう。
膵臓癌の治療にかかる費用や収入減少に備えるには?
膵臓癌の治療には、直接的な医療費だけでなく通院の交通費や差額ベッド代など、公的保険の対象外となる費用もかかります。
また、治療のために休職や退職を余儀なくされ、収入が減少するリスクも考慮しなければなりません。
ここからは、公的制度の活用と併せて検討したい民間保険の備え方をご紹介します。
医療保険
医療保険は、病気やケガで入院・手術をした際に給付金が受け取れる保険です。
膵臓癌で手術を受けた場合も、基本的には保障の対象となります。
主な保障内容は、入院1日ごとに受け取れる「入院日額給付金」と、手術の種類に応じて受け取れる「手術給付金」です。
その他、特約を付加していれば先進医療にかかる技術料もカバーすることができます。
加入中の保険がある人は、保障内容についていま一度確認しましょう。

Q1
性別をお伺いします
がん保険
がん保険は、がんの治療に特化した保険です。
がんと診断された場合に受け取れる「診断一時金」や、抗がん剤などの治療を受けた月ごとに受け取れる「治療給付金」などが主な保障内容です。
また、商品によっては、がんによる入院や手術も保障対象になるものもあります。
医療保険とがん保険のどちらも加入していた場合は、どちらからも給付金を受け取ることが可能です。
近年のがん保険では、がんの自由診療を保障する特約を付加できるものも増えています。
がんに罹患してからでは新しい保険への加入は難しくなりますが、家族や身近な人ががんになったことをきっかけに保険の見直しを検討している人は、最新の保障のがん保険を検討しておくのがおすすめです。
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就業不能保険
就業不能保険は、病気やケガで長期間働けなくなった場合の収入減少をカバーする保険です。
がん治療の副作用から働くことが難しくなったり、医師から在宅療養を指示される状況が続いたりした場合、毎月給付金を受け取ることができます。
治療費そのものを保障する医療保険やがん保険とは異なり、生活費を直接サポートするのが就業不能保険の特徴です。
住宅ローンや教育費など、治療中も継続して発生する生活費の支払いに不安がある人にとっては大切な備えになります。
就業不能保険も、がんになってからでは加入することができません。健康なうちに必要な備えを検討しておくことが非常に大切です。
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治療をするうえでの病院選びのポイント
膵臓癌と自身や家族が診断されたら、できるだけ評判の良い病院で治療を受けたいと思うのが当然です。
ここからは、治療をするうえでの病院選びのポイントをご紹介します。
名医はどう見つける?病院選びの視点
いわゆる「名医」を個人で探すのは難しいですが、質の高い医療を受けられる病院を選ぶポイントはいくつかあります。
まず、膵臓癌の疑いがある場合に受診するのは消化器内科です。
その後、治療を受けるのは肝胆膵内科や肝胆膵外科になることが一般的です。
手術を受ける際の病院選びのポイントは次のとおりです。
- 治療実績の数
- 専門医が在籍しているか
- 集学的治療体制が取られているか
膵臓癌の手術は難易度が高いため、経験豊富で治療実績が多い病院を選ぶのが良いでしょう。
病院のウェブサイトで公開されている診療実績を参考にしましょう。
また、日本肝胆膵外科学会や日本臨床腫瘍学会などの専門医・指導医が在籍しているかもポイントです。
その他、外科、内科(腫瘍内科)、放射線治療科など、関連する診療科が連携して治療方針を決定する集学的治療体制が取られているかも、病院選びのポイントになります。
がん治療は手術だけでなく、放射線治療や薬剤治療を行うケースもあります。
できるだけ複数の診療科の連携が取れている病院を選ぶのが良いでしょう。
知っておきたい基本知識|膵臓癌とは
膵臓癌は、胃の後ろにある細長い臓器に発生する悪性腫瘍です。
膵臓は、食べ物の消化を助ける消化酵素(膵液)を分泌する外分泌機能と、血糖値を調節するインスリンなどのホルモンを分泌する内分泌機能という、2つの役割がある臓器です。
膵臓癌は発見が難しく、手術の難易度も高い病気として知られています。
なぜ見つかりにくくて治りにくいの?
膵臓癌が「サイレントキラー」と呼ばれる理由はいくつかあります。
- 初期症状がほとんどないため発見が遅れるから
- 臓器の位置が一般的なエコーでは観察しにくい位置にあり、見つけにくいから
- 進行が早く、転移しやすいから
膵臓の周りには重要な血管やリンパが密集しており、早い段階からがんが周囲に浸潤しやすい性質があります。
症状も無く検査でも発見されないまま放置され、「気づいたときには他の臓器に転移していた」ということも珍しくない病気です。
膵臓癌の患者数
国立がん研究センターの報告によると、2021年に膵臓癌と診断されたのは4万5819人です。
男女比はほぼ同じで、50代以降から徐々に罹患率が高くなり、年齢を重ねるほどリスクが大きくなるとされています。
膵臓癌の患者数が年間4.5万人程であるのに対し、2023年度の膵臓癌による死亡者数は約4万人と、根治が難しい病気であることが分かります。
しかし、膵臓癌は早期発見ができれば5年生存率も高まる傾向にあるため、すぐにあきらめる必要はありません。
(参考:がん種別統計情報 膵臓|国立がん研究センター)
膵臓癌と診断された人の平均余命
国立がん研究センターの地域がん登録生存率データによると、膵臓癌患者の5年生存率は、がんが膵臓にとどまっている「限局」状態で42.1%となっています。
それに対し、リンパ節転移が認められる「領域」状態では12.4%、他の臓器に転移している「遠隔」状態では1.8%と低い数値になっています。
膵臓癌は早期発見が最も大切であることが、このデータからもわかります。
(参考:がん種別統計情報 膵臓|国立がん研究センター)
まとめ
今回は、膵臓癌の手術にかかる費用や、治療費の内訳、術後の生活について詳しく解説してきました。
膵臓癌の手術は難易度が高いとされていますが、早期発見の場合、根治を目指せる唯一の治療法が手術です。
紹介した医師選びのポイントを参考に、前向きに治療を受けましょう。
膵臓癌の治療は長引くこともあるため、医療費負担が家計に影響を及ぼす恐れがあります。
家族が膵臓癌と診断され、自身の備えも見直したいと考えている人は、ぜひ民間の医療保険やがん保険を検討してみましょう。




















