「障害者手帳があると保険に入れない」と聞き、家族や自分のための備えをあきらめかけていませんか。
対面で断られた経験があると、相談そのものに気が進まないこともあるかもしれません。
保険加入時に手帳の所持そのものは診査で問われず、健康状態しだいで検討できる保険は複数あります。
本記事では、障害手帳を持っていても検討できる保険や、保険選びのポイントを詳しく解説します。
この記事を読んでわかること
告知書で問われるのは手帳という区分ではなく、傷病歴や身体の状態
引受基準緩和型や無選択型であれば検討しやすい
1社や対面で断られても、ほかの保険会社やWEB申し込みで結果が変わる可能性がある
目次
7-2.自立支援医療制度
7-3.障害年金
7-4.重度心身障害者医療費助成制度
8-2.心身障害者扶養共済制度
8-3.生命保険信託という選択肢
11.まとめ
結論:障害者手帳を持っていても検討できる保険はある
障害者手帳を持っていても、加入を検討できる保険は複数あります。
加入の可否を左右するのは手帳という区分ではなく、告知でたずねられる傷病歴や身体の状態です。
障害者手帳を持つ人が保険加入をあきらめてしまう背景には、「手帳=加入できない」という思い込みがあります。
実際には、告知書に「障害者手帳を持っているか」「何級か」をたずねる項目はありません。
手帳という区分と、告知でたずねられる実際の状態は異なるケースが見られます。
体調が安定し、通院や服薬が終わっている場合には、通常の生命保険や医療保険を検討できるケースもあります。
通院や服薬が続いている場合や、身体に障害がある場合でも、告知項目が少ない保険や告知が不要な保険など、選択肢は残されています。
ただし、障害の種類や程度によっては、一律で加入を断る保険会社もあるため注意が必要です。
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「障害者手帳があると保険に入れない」は誤解?加入審査の仕組み
告知書で問われるのは手帳の有無ではなく、傷病歴や身体の状態です。
保険会社の審査の仕組みについて見ていきましょう。
保険加入で問われるのは手帳ではなく「傷病歴や身体の状態」
保険の告知書には、「障害者手帳を持っていますか」「等級は何級ですか」という質問はありません。
保険会社が診査で確認するのは、現在の健康状態、過去の傷病歴、治療の内容、身体の障害や欠損の状態、職業などです。
告知でたずねられるのは実際の状態です。
手帳を持っていても、告知でたずねられる傷病や身体の状態に該当しなければ問題にならない場合があります。
逆に、手帳がなくても、告知でたずねられる状態に当てはまれば申告が必要です。
手帳の有無だけで結論づけないことが大切です。
とはいえ、告知では過去5年以内の通院歴等を問われるため、障害者手帳を持っていると告知に該当する可能性が高くなります。
また、知的障害がある場合は本人に契約締結能力が認められない可能性があるため注意が必要です。
告知で確認される主な項目の例
告知で確認されるのは、健康診断の結果や、過去の入院・手術の有無、直近の通院や服薬の状況、身体の障害や欠損の有無などです。
項目や対象期間は保険会社や商品ごとに異なります。
代表的な例は次のとおりです。
障害者手帳を持っている場合、障害の種類によっては「身体障害状態」を問う質問に該当する可能性があります。
また、精神疾患の場合、定期的な通院が複数の質問事項に該当するケースが多いでしょう。
直接的に手帳の有無は問われませんが、結果的に告知の段階で障害の程度等を申告する必要が出てくる可能性が高いのが実態です。
とはいえ、傷病歴がある人でも引き受け可能になることもあります。
まずは自分の治療状況や身体の状態を整理し、当てはまる項目を確認してみてください。
保険会社の「選択(引受査定)」には段階がある(一次選択とは)
保険加入の判断には、複数の段階があります。
募集人が申し込みの際に行う確認を「一次選択」と呼び、問題なければ申し込み後の保険会社の審査に移ります。
対面での加入では、正式な審査に進む前に、募集人の一次選択の段階で「難しい」と言われることがあります。
募集人によっては、障害者手帳を持っているという事実だけで、一次選択上不可と判断することもあるかもしれません。
代HS-26-028-430(2026.4)
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当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年8月1日―2026年8月31日)
加入のしやすさは『障害の種類』より『いまの治療状況』で決まる
加入のしやすさを左右するのは、手帳の種類や等級よりも、告知でたずねられる状態です。
障害の種類によって、告知のどの項目に関わるかが変わります。
障害の種類によって告知で問われる項目は変わる
告知書では、身体の障害や欠損の状態と、傷病歴や治療状況が別々にたずねられます。
障害の種類によって、関係する項目が変わります。
- 身体障害(目・耳・言語・そしゃく機能、手足・指など):身体の障害や欠損をたずねる項目に関わる
- 精神障害(うつ病など):主に傷病歴や通院・服薬をたずねる項目に関わる
たとえば、精神障害者保健福祉手帳を持つ人の場合、身体の障害をたずねる項目より、通院や服薬の状況をたずねる項目が関係してくる可能性があります。
心療内科への通院歴があると、通常の医療保険や死亡保険への加入は難しくなります。
一方手や指に欠損がある場合、欠損の部位や理由、手帳の等級などにもよりますが、事故等で指の欠損がある場合は問題なく医療保険等に加入できる保険会社もあります。
通院中の場合通常タイプの保険には加入しづらくなる
現在も通院や服薬が続いている場合は、告知項目に当てはまるため、通常タイプの保険は審査が慎重になる傾向があります。
特に精神疾患があり定期的に通院しているケースでは厳しい判断になりますが、精神障害者保健福祉手帳を持つ人でもすべての保険に加入できないわけではなく、持病がある方向けの保険などの選択肢が残されています。
「入れない」と決めつけず、自分の治療状況に合わせて選ぶ保険を切り替えてください。
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障害者手帳があっても入りやすい保険の種類
障害者手帳を持つ人でも検討しやすい保険には、いくつかのタイプがあります。
告知の負担が軽い保険から、保障範囲を絞った保険まで、特徴を順に見ていきます。
①引受基準緩和型保険(告知項目が少ないタイプ)
引受基準緩和型保険は、告知項目を2~3個に絞った保険です。
通常の保険より告知のハードルが低く、通院歴や傷病歴がある人でも加入しやすい特徴があります。
告知項目が少ない分、加入できる人の範囲は広がります。
保険会社によって告知項目は異なりますが、一般的な内容は次のとおりです。
障害者手帳を持っていても、上記の告知に該当しなければ、申込できる可能性があります。
引受基準緩和型の注意点
引受基準緩和型保険は、加入しやすい分、毎月の保険料が通常タイプよりも割高に設定されています。
継続して支払える保険料範囲で、プランを組むことが大切です。
また一部の商品では、加入後の一定期間は先進医療に対する保障が半額になるなど、制限が設けられている場合もあります。
申込前に保障内容や制限事項について必ず確認しておきましょう。
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②無選択型保険(告知なしで入れるタイプ)
無選択型保険は、健康状態の告知が不要な保険です。
ただし取り扱っている保険会社は限られており、告知項目に当てはまり緩和型でも加入が難しかった人が、最後に検討する選択肢という位置づけです。
まずは持病がある方向け(緩和型)を検討したうえで、難しい場合に無選択型を視野に入れましょう。
無選択型の注意点
無選択型保険は、告知が不要なかわりに保険料が緩和型よりも割高で、保障の範囲も限られていることが一般的です。
無選択型の医療保険の場合、加入後一定期間は病気での入院・手術が保障対象外になることが多くなっています。
そのため、障害者手帳を持っていても、緩和型の検討が可能なのであれば優先的に緩和型を検討するのがおすすめです。
③がん保険など保障の範囲が絞られている保険
保障の対象をがんなど特定の病気に絞った保険は、告知項目も対象疾病に関する内容が中心です。
死亡や入院を幅広く保障する保険は難しくても、がん保険であれば検討できるケースもあります。
がん保険にも告知はあるため、告知が不要になるわけではありませんが、障害者手帳を持っていても加入しやすい保険のひとつです。
【比較表】3タイプの違い早見表
告知の負担が軽い3タイプの違いを、次の表にまとめました。
保険料の水準や保障開始の条件を見比べて、自分の状況に合うタイプを確認してください。
引受基準緩和型 (持病がある方向け) | 無選択型 | がん保険など範囲限定型 | |
| 告知 | 2~3個程度 | 不要 | 保障対象の疾病に関する内容が中心 |
| 保険料水準 | 通常より高め | 緩和型よりさらに高め | 保障範囲により異なる |
| 保障開始 | 加入後すぐ (一部の商品で保障削減期間あり) | 加入から一定期間保障がはじまらないことが一般的 | がんの場合90日後から |
| おすすめの人 | 通院歴があり通常型が難しい人 | 緩和型も難しい人 | 特定の病気に備えたい人 |
実際の保険料は、選ぶプランや保険会社によって異なります。「ほけんのコスパ」の保険料シミュレーションで、複数社の保険料をまとめて比べてみてください。

Q1
入院時の費用は?
一度保険を断られた人へ|あきらめる前に確認したいこと
1社の審査で断られたり、対面相談で断られた場合でも、加入を諦めるのは早いかもしれません。
引き受けの基準は保険会社ごとに異なるため、次に取れる行動は残されています。
保険会社によって「引受基準」は違う
保険を引き受けるかどうかの基準は、保険会社ごとに異なります。
同じ健康状態でも、A社では断られたのに、B社では加入できる、というケースもあります。
傷病歴がある人でも引き受け可能なケースは用意されています 。
1社で断られたからといって、すべての保険会社で断られるわけではありません。違う保険会社で再度検討し直しましょう。
対面で断られた場合、WEB申込で再チャレンジできる可能性
対面での加入では、募集人の一次選択の段階で申し込みに至らないことがあります。
入口で止まってしまい、正式な審査を受けられないまま終わるケースです。
WEB申し込みなら、勧誘を受けずに自分のペースで複数社へ申し込めます。
1社ずつ結果を確かめながら、通常タイプ・緩和型・無選択型と候補を広げていく進め方が可能です。
「ほけんのコスパ」の保険料シミュレーションで、複数社を並べて比べてみてください。
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時間の経過で加入しやすくなることがある
告知では、直近の一定期間内の治療歴や入院歴がたずねられます。
治療が終わり、告知の対象期間を過ぎると、告知項目に当てはまらなくなる場合があります。
例えば、過去にうつ病で手帳を取得した人でも、通院や服薬が終わって5年以上経過していれば、通常タイプの保険を検討できる余地があります。
今は難しくても、数年後にあらためて申し込む選択肢を持っておくと安心です。
【断られた理由別】次の一手 早見表
断られた理由ごとに、次に取れる行動を整理しました。
理由に合わせて、進め方を切り替えてみてください。
- 通常タイプで断られた→引受基準緩和型を検討する
- 緩和型でも断られた→無選択型や公的制度で備える
- 対面の一次選択で断られた→WEBでほかの保険会社に申し込む
自分に合う保険を絞り込んだら、「ほけんのコスパ」の人気ランキングページで、加入者に選ばれている保険も確認できます。
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加入前に知っておきたい「告知義務」のこと
保険に加入するときは、健康状態を正しく伝える告知義務があります。
告知の内容を誤ると、いざというときに保険金や給付金を受け取れないリスクがあるため注意が必要です。
告知義務とは?どんなリスクがある?
告知義務とは、加入時に健康状態や傷病歴、身体の状態、職業などを正しく伝える義務です。
故意や重大な不注意で事実と違う告知をすると、告知義務違反となります。
告知義務違反があると、いざというときに保険金や給付金を請求しても、支払われない可能性があります。
さらに悪質と判断された場合、契約自体が解除されることもあるため注意しましょう。
契約が解除されると、基本的にこれまで支払った保険料も返ってきません。
「手帳を隠せば入れる」「申込時に黙っていればわからない」という考えは通用しません。
告知項目に該当する場合は、事実を正直に申告しましょう。
(参考:告知義務違反による契約解除通知が届いた|国民生活センター)
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告知義務違反はなぜ保険金請求時に判明するのか
保険金や給付金の請求を受けた保険会社は、支払いが可能かを約款に沿って判断します。
その判断の過程で、医療機関に加入前の健康状態や治療の経過を確認することがあります。
また、場合によっては健康保険の利用履歴を参照することもあります。
告知義務違反が発覚すると、保険会社は契約を解除できるとされています。
「2年たてば必ず安心」とは限らず、告知義務違反の内容によっては解除の対象になります。加入して間もない時期の入院や手術は、特に確認の対象になりやすい点に注意してください。
正確に告知するためのポイント
保険加入時の告知では、過去5年間の通院歴など、健康状態について幅広く問われることになります。
そのため、告知を正確に行うには、お薬手帳や診断書、健康診断の結果などを手元に用意しておくことが大切です。
記憶だけに頼らず、日付や病名を正しく書くことがポイントです。
また対面契約の場合、募集人に口頭で伝えただけでは、告知したことにはなりません。必ず自分自身で告知書に記入しましょう。
(参考:正しい告知を受けるための対応に関するガイドライン|生命保険協会)
医療費や生活を支援する公的制度
民間の保険は、あくまでも公的保険を補うためのものです。
まずは公的保険について知ったうえで、不足分を民間保険で補う設計をしましょう。
【2026年8月改正】高額療養費制度
高額療養費制度は、1カ月の医療費の自己負担が上限額を超えたとき、超えた分が払い戻される制度です。
上限額は年齢や所得に応じて決められています。
2026年8月からは、月額の自己負担上限額が引き上げられ、あわせて年間の上限額が新たに設けられる見直しが行われました。
69歳以下の場合は次のとおりです。
エに該当する人の場合、1カ月の医療費負担は6万1500円が上限です。
ウに該当する人であれば、約9万円が上限となります。
ただし、入院中の食事代や、個室療養に必要な差額ベッド代、先進医療にかかる技術料は別途自己負担が必要です。
(参考:医療保険制度改正法が成立しました|厚生労働省)
自立支援医療制度
自立支援医療制度は、心身の障害を軽減するための医療について、自己負担を軽くする公費負担医療制度です。
精神通院医療、更生医療、育成医療の3種類があります。
うつ病などで継続して通院する人は、精神通院医療の対象になる場合があります。
通院医療費の自己負担が軽くなるため、治療を続けながら家計の負担を抑えられます。
通院が続いている人は、対象になるか確認してみてください。
(参考:自立支援医療制度の概要|厚生労働省)
障害年金
障害年金は、病気やケガで生活や仕事に制限が出た場合に受け取れる公的年金です。
初診時に国民年金に加入していた人は障害基礎年金、厚生年金に加入していた人は障害厚生年金の対象になります。
障害基礎年金は、等級ごとに金額が決まっています。
令和8年度の障害基礎年金は、1級が年額105万9125円(月額8万8260円)、2級が年額84万7300円(月額7万608円)です。
1級は2級の1.25倍で、生計を同じくする子がいる場合は人数に応じて加算されます。
子の加算は1人目・2人目が1人あたり年額24万3800円、3人目以降が1人あたり年額8万1300円です。
障害基礎年金の金額
| 区分(令和8年度) | 年額 | 月額の目安 |
| 障害基礎年金 1級 | 105万9125円 | 8万8260円 |
| 障害基礎年金 2級 | 84万7300円 | 7万608円 |
| 子の加算(1人目・2人目、1人あたり) | 24万3800円 | 2万316円 |
| 子の加算(3人目以降、1人あたり) | 8万1300円 | 6775円 |
障害厚生年金は、初診時に会社員だった人が、障害基礎年金に上乗せして受け取れます。
金額は厚生年金の加入期間や給与(標準報酬月額)で決まる報酬比例で計算されるため、人によって異なります。
1級・2級で配偶者がいる場合は、配偶者加給年金として年額24万3800円が加算されます。
3級は障害基礎年金がなく報酬比例のみで、最低保障額は年額63万5500円です。
さらに、障害基礎年金の1級・2級を受け取る人には、上乗せとして障害年金生活者支援給付金が支給される場合があります。
令和8年度は1級で月額7025円、2級で月額5620円です。受け取るには、初診日や保険料の納付状況などの要件を満たす必要があります。
(参考:障害年金ガイド 令和8年度版|日本年金機構)
重度心身障害者医療費助成制度
重度心身障害者医療費助成制度は、重い障害のある人の医療費を自治体が助成する制度です。
助成の対象や所得制限は、住んでいる自治体ごとに異なります。
対象になると、医療費の自己負担がさらに軽くなる場合があります。
内容は自治体で差があるため、お住まいの市区町村の窓口やホームページで確認してください。
公的な助成を先に把握しておくと、民間保険で備える額を減らすことができるかもしれません。
公的制度を踏まえて保障額を調整する
公的制度を先に把握すると、民間保険で備えるべき金額が見えてきます。
医療費は高額療養費制度で一定額まで戻り、生活費は障害年金で一部を支えられます。
公的制度で足りる部分を差し引き、不足する分だけを民間保険で補う考え方が合理的です。
保障を大きくしすぎると、保険料の負担だけが重くなります。
「ほけんのコスパ」のほけん必要度診断を使えば、自分が優先すべき保障を絞り込むことができます。

障害のある子どものために親が備える方法
障害のある子ども本人の加入が難しい場合でも、親が備える方法があります。
親が契約する保険や、公的な共済制度などの選択肢を見ていきます。
親が契約者・被保険者になる生命保険
子どもが重い障害を抱えていたり、知的障害があると、子ども自身が契約者や被保険者の保険に加入できない可能性があります。
その場合、子ども本人ではなく、親が契約者・被保険者となって生命保険に加入する方法が有効です。
親に万一のことがあったとき、保険金を子どものためにのこすことができます。
子どもの健康状態にかかわらず、親の健康状態で審査が行われます。
子ども本人の加入が難しい場合でも、親を通じて備えを用意できるのがメリットです。
ただし、多額の保険金を用意すると、別の問題が出てきます。
親の死亡保険金には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があり、枠を超えた分は相続財産に加算されます。
加算後の相続財産の合計が「3000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除を超える場合に、超えた分へ相続税がかかります。
保険金を大きくするほど、相続税がかかる可能性が高くなるため注意しましょう。
また、まとまった保険金を一括で受け取ると資産とみなされ、子どもが将来生活保護を利用する際に影響することがあります。
税や生活保護の詳しい扱いは、お住まいの自治体や関係機関で確認してください。
心身障害者扶養共済制度
一括の保険金がもつ弱点を補う方法のひとつが、心身障害者扶養共済制度です。
障害のある人を扶養する保護者が掛金を納め、保護者が亡くなったときなどに、障害のある人へ終身年金を支給する任意加入の制度です。
都道府県や指定都市が条例に基づいて実施しています。
一括ではなく終身の年金で受け取れるため、資産が一度に増えず、生活保護の収入認定でも配慮される仕組みになっています。
保護者が抱く「親亡き後」の不安を軽くするための制度で、掛金は所得控除の対象になります。
控除や認定の詳しい扱いは変わる場合があるため、最新の内容を確認してください。
(参考:しょうがい共済制度のごあんない|独立行政法人福祉医療機構)
生命保険信託という選択肢
生命保険信託も、一括で保険金を渡すことの弱点を補う方法です。
受け取った保険金を信託銀行などが管理し、障害のある子どものために計画的に使う仕組みです。
保険金を一度に渡すのではなく、必要に応じて分割で渡せます。
一括で計上されないため資産の一括計上を避けやすく、保険金の使い込みも防げます。
長期にわたって子どもの生活を支えられる一方、利用には信託にかかる費用が発生し、取り扱う金融機関も限られている点には注意しましょう。
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自分に合った保険を選ぶための3ステップ
ここからは、障害者手帳を持っている人が民間の保険を選ぶ際のステップをご紹介します。
STEP1 何に備えたいか目的を整理する
最初に、何に備えたいのかを整理します。
医療費なのか、のこされた家族の生活費なのか、子どもの将来なのかで、必要な保険は変わります。
目的があいまいなまま探すと、いざというときに保障が不足していたり、逆に不要な保障に保険料を支払うことになりかねません。
「入院に備えたい」「家族の生活費をのこしたい」と具体的にすると、選ぶ保険が絞られます。まずは備えたいリスクを書き出してみてください。
STEP2 まず通常の保険で申し込めるか確認する
治療が終わり、告知の対象期間を過ぎている人は、まず通常の生命保険や医療保険を検討してみましょう。
通常タイプは最も保険料が抑えやすく、付加できる特約や保障の種類も豊富です。
対面で断られた経験があっても、WEBで通常タイプに申し込む価値はあります。
保険会社ごとに基準が異なるため、まずは通常タイプで結果を確かめてみてください。
STEP3 難しければ会社・商品タイプを変えて検討する
通常タイプが難しい場合は、同じ保険会社にこだわらず、ほかの保険会社や別のタイプに切り替えます。
引受基準緩和型、次に無選択型と、告知の負担が軽い順に検討していきましょう。
1社の結果で立ち止まらず、複数社を比べることが加入への近道です。
公的制度で足りる部分を差し引き、不足分だけを保険で補うよう保障額を調整してください。
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障害者手帳と保険に関するよくある質問
障害者手帳を持っている人が保険を検討する際によく抱く疑問をまとめました。
現役FPが分かりやすく回答します。
Q. 営業担当者に「入れない」と言われました。もう無理ですか?
A. 障害状態や断られた理由によって異なりますが、すぐに諦める必要はありません。
募集人の入口の判断(一次選択)で断られるケースも少なくありません、
しかし、引き受けの基準は保険会社ごとに違い、傷病歴がある人でも加入できるケースは用意されています。
ほかの保険会社にWEBで申し込むと、結果が変わる可能性があります。
Q. 障害者手帳を持っていることは保険会社に伝わりますか?
A. 告知書には、障害者手帳の有無や等級をたずねる項目はありません。保険会社が確認するのは、健康状態や過去の傷病歴、身体の障害や欠損の状態です。
伝える必要があるのは手帳という区分ではなく、告知でたずねられる実際の状態です。
手帳を持っていること自体が審査で不利に働くわけではありませんが、告知でたずねられる傷病や身体の状態がある場合は、正しく申告する必要があります。
Q. 過去に手帳を持っていた場合も告知は必要ですか?
A. 告知でたずねられるのは、健康状態や過去の傷病歴、身体の状態です。過去に手帳を持っていたという履歴そのものを報告する項目はありません。
ただし、手帳の背景にあった病気の治療歴や身体の状態が告知の対象に当てはまる場合は、正しく告知する必要があります。
手帳の履歴ではなく、告知でたずねられる状態を基準に考えてください。
Q. 手帳2級でも生命保険に入れますか?
A. 障害の種類や原因疾病によって異なります。
加入の可否を左右するのは等級ではなく、告知でたずねられる状態です。
手帳2級でも、治療が終わって告知の対象期間を過ぎていれば、通常タイプを検討できる場合があります。
治療が続いている場合や身体に障害がある場合は、告知項目の少ない保険や告知が不要な保険が中心になります。
等級だけで判断せず、自分の状態に合う保険を探してみてください。
まとめ
障害者手帳を持っていても、検討できる保険は複数あります。
手帳を理由にあきらめる前に、自分の状態に合う保険を確かめてみてください。
「ほけんのコスパ」の保険料シミュレーションで複数社を比べ、ほけん必要度診断で必要保障額を確認すれば、プロに頼らず自分で選んでWEBで申し込めます。
まずは気になる保険から、保険料を比べるところから始めてみましょう。
FP橋本
障害者手帳を持っていると、保険に加入できないのではと心配になる人は多いでしょう。
筆者は障害者手帳を持っている人の相談を複数担当してきましたが、その人の状況や障害の種類によって結果は大きく異なっていました。
障害の程度によっては問題なく加入できるケースもあれば、精神障害者手帳を持っている場合は通常型が難しいケースもあり、さまざまです。
大切なのは、過去の治療歴や現在の通院状況です。
通常の保険に加入できなかった場合は、緩和型を視野に検討を進めてみましょう。


















