椎間板ヘルニアの治療歴は、保険加入に影響があるのでしょうか?
結論、ヘルニアが完治して一定期間経過していれば、医療保険には問題なく入れることが多いでしょう。
また、現在ヘルニアの治療中でも、条件付きで保険に入れる可能性もあります。
本記事では、ヘルニアの治療歴がある人が保険に入る際のポイントやヘルニアで受け取れる給付金について保険のプロが解説していきます。
この記事を読んでわかること
ヘルニアでも通常の医療保険に入れる可能性がある
治療歴によっては、頸椎や腰椎が数年間保障対象外になる条件が付く可能性もある
保険選びは比較が大切
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ヘルニアでも保険に入れる?
ヘルニア(椎間板ヘルニア)とは、背骨の骨と骨の間にあるクッション材の「椎間板」が飛び出すことによって、周りの神経を圧迫する病気です。
ヘルニアと診断されても、必ずしもすぐに手術が必要になるわけではありません。
神経ブロック注射や薬物療法で症状がやわらいだり、治療をせずに自然に治癒するケースもあります。
ヘルニアの治療歴があっても、すでに完治してから一定期間経過していると、保険加入には影響がないことがほとんどです。
入院や手術の有無が保険の診査に関係してくる場合もあります。
では、保険種類別に加入の目安を詳しく見ていきましょう。
ヘルニアでも医療保険に入れる?
医療保険は、入院や手術をした際の医療費負担に備える保険です。
ヘルニアの場合、完治してから一定期間経過していれば、無条件で加入できることが多いでしょう。
現在も治療中であれば、保険会社によっては2年~5年間、頸椎が保障対象外になる特別条件が付く可能性があります。
特に、今後手術の予定がある場合は、特別条件が付く可能性が高くなるでしょう。
保険会社によって診査基準は異なります。
特別条件の内容に納得できない場合は、他社で再度検討するのも良いでしょう。
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医療保険にの主な特別条件
ヘルニアの人が医療保険に申込む場合、次のような特別条件が付く可能性があります。
- 頸椎(腰椎)に2~5年の不担保
- 保険料払込免除を付加できない
不担保の条件が付いた場合、その年数の間に頸椎や腰椎の病気で入院・手術をしても、給付金は支払われません。
ただし、所定の年数を超えればすべての病気やケガが保障対象となります。
また、保険会社によっては保険料払込免除特約など、特定の特約を付加できない条件が付く可能性もあります。
医療保険に申込んだ結果特別条件が付いた場合は、その内容をしっかりと確認したうえで承諾するかしないかを決める必要があります。
ヘルニアでもがん保険に入れる?
がん保険の場合、ヘルニアが診査の結果に影響することはほとんどないでしょう。
がん保険に加入する際には、がんの罹患に関連性があることについて重点的に告知する必要があります。
ヘルニアはがんとの関連性は特にないため、治療歴があっても問題なく加入できる可能性が高くなります。
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ヘルニアでも生命(死亡)保険に入れる?
死亡保険は、自分に万が一のことがあったときに家族に保険金が支払われる保険です。
ヘルニアだからといって、死亡保険の加入に制限がかかることはほとんどありません。
ただし、障害や介護状態を保障する特約は付加できないなどの条件が付く可能性はあります。
死亡保障のみであれば、問題なく加入できることが多いでしょう。
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ヘルニアでも就業不能保険に入れる?
就業不能保険とは、病気やケガで働けない状態が続いたときに、毎月の給与の補填のような形で給付金を受け取れる保険のことです。
ヘルニアを抱えていると、特別条件が付いた状態での契約になることが多いでしょう。
現在の症状や保険会社によって、特別条件の内容は異なります。
保険加入後に椎間板ヘルニアが悪化して仕事ができなくなった場合は保障対象外になったり、頸椎や腰椎の病気が保障対象外となることが考えられます。
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ヘルニアの告知のポイント
ヘルニアの人が保険に申込む際に、押さえておきたい告知のポイントがいくつかあります。
できるだけスムーズに健康状態の診査を受けられるよう、申込みの前に確認しておきましょう。
保険会社が知りたい情報を伝える
健康状態の診査において、保険会社が重要視するのは次の情報です。
- 治療期間(初診の時期と治療頻度)
- 入院や手術の有無(ある場合は、入院日数など)
- 治療内容(投薬治療の内容など)
- 後遺症の有無
- 完治している場合は、完治時期
特に、現在完治していて後遺症がない場合は、完治した時期と後遺症がない旨を記載すると良いでしょう。
現在治療中の場合は、手術の予定があるかなども含め、今後の治療方針を記載しましょう。
告知内容が不足していると、保険会社から再度告知を求められたり、診断書の提出が必要になる可能性もあります。
スムーズな診査のためには、必要な情報を網羅しておくことがポイントです。
診断から現在までの経過を正しく保険会社に伝える
告知の際は、治療経過を時系列順に正しく伝えることが大切です。
どのような治療をしてきて現在に至るのか、具体的なイメージができるように記載することで、保険会社も診査しやすくなります。
また、ヘルニアを発症した部位や治療の内容についても明記しておくのが良いでしょう。
手術をした場合は手術名(術式)を、薬物療法などの保存的治療をしている場合は、薬剤名などを告知しておくことがポイントになります。
Q.ヘルニアを隠して保険に入っても良い?
健康状態を正しく告知しなかった場合、「告知義務違反」となり大きなトラブルにつながる可能性があります。
「持病を隠しても保険会社にはバレないのでは?」と考える人もいるようですが、実際に入院して給付金請求を行う際、保険会社は申込時の告知内容が正しかったかを調査することがあります。
医療機関への調査や、健康保険の利用履歴などを参照し、告知内容が事実と異なることが分かった場合、給付金が支払われなかったり保険契約を解除されてしまうことも考えられます。
必ず告知は正しく行うようにしましょう。
保険の加入審査に落ちたら、どうしたら良い?
現在の健康状態によっては、保険の加入を断られてしまうこともあります。
ヘルニアの場合、特別条件が付いてしまいヘルニアの悪化に備えられない可能性もあるでしょう。
保険に加入できなかったり、特別条件の内容に納得できない場合は、まず別の保険会社で加入できるところがないかを探すようにしましょう。
診査の基準は保険会社によって異なります。
そのため、ある保険会社では加入できなかったとしても、別の保険会社では加入できたり、特別条件が付かない可能性もあります。
通常の保険への加入が難しい場合は、引受基準緩和型保険の検討をするのが良いでしょう。
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ヘルニアでも入りやすい保険
ヘルニアなどの持病があっても入りやすい「引受基準緩和型保険」について、メリットとデメリットを詳しく解説します。
引受基準緩和型保険
引受基準緩和型とは、加入時の健康状態に関する質問事項(告知事項)が通常の保険よりも少なく、持病があっても加入しやすい保険のことです。
主に、医療保険や死亡保険で引受基準緩和型タイプの商品が多く販売されています。
引受基準緩和型保険の告知事項は保険会社によっても異なりますが、一般的には1~2年以内にヘルニアで入院・手術歴がなければ加入できることが多くなっています。
加入を検討する際は、それぞれの保険会社の告知事項を見比べて、自分が加入できるかどうかを事前に確認しておくようにしましょう。
引受基準緩和型保険のメリットとデメリットはそれぞれ次の通りです。
あなたの年齢で引受基準緩和型医療保険の保険料は?

ヘルニアの保険選びのポイント
ヘルニアを抱えている人が保険選びをする際、意識しておきたいポイントがあります。
ここからは、後悔しない保険の選び方について保険のプロが解説していきます。
自分にとって必要な保障を整理する
保険選びをするときは、まず自分にとってどんな保障が必要なのかを整理することが大切です。
保険種類別の主な保険加入目的は次の通りです。
ヘルニアの悪化に備えたい場合は医療保険を検討しますが、特別条件が付いてしまう可能性もあるため、必要に応じて引受基準緩和型医療保険も視野に入れておくと良いでしょう。
保険選びをするときは、「どんな状況に備えておきたいか」を整理したうえで、そのリスクをカバーできる保険種類を選ぶようにしましょう。
治療経過を正確に告知する
ヘルニアで5年以内に定期的な通院をしていた場合、告知が必要になります。
告知をする際は、治療経過を正確にわかりやすく記載するよう心がけましょう。
治療が長くなると、診断された時期や投薬の内容などを忘れてしまうこともあるかもしれません。
主治医へ相談したりお薬手帳を参考にするなどして、正しい告知をしましょう。
通常の保険に入れなかった場合、引受基準緩和型保険を検討する
審査の結果、通常の保険に加入できなかったり、特別条件の内容を承諾したくないという場合は、引受基準緩和型保険を検討しましょう。
引受基準緩和型の保険であれば、ヘルニアで1~2年以内に入院歴がなければ申込みができ、持病の悪化も保障対象となるメリットがあります。
通常の保険と比較して保険料が割高になるデメリットもあるため、まずは通常の保険に申込みして、難しかった場合に引受基準緩和型保険を検討するのが良いでしょう。
Q.保険料を抑えたい場合の保険の探し方はある?
基本的に、保険料は保障の大きさに比例します。
過度な保障にならないよう、自分自身に必要な保障を最低限確保しておくことを意識するようにしましょう。
また、毎月の保険料を抑えたい場合は、支払い方を「終身払」にする方法もあります。
保険料の払方には、契約を継続する限り支払い続ける「終身払」と、一定の年齢で保険料を払い終える「有期払」の2種類があります。
「終身払」のほうが毎月の保険料を抑えられるというメリットがあります。
一方、保険契約を長く継続した場合は「有期払」の方が累計保険料額は抑えられる可能性もあります。
どちらを優先するか、自分の考えに合った方法を選びましょう。
あなたの年齢で引受基準緩和型医療保険の保険料は?

ヘルニアになったら生命保険はおりる?
ヘルニアと診断されて通院治療をしている段階では、民間の生命保険で受け取れる給付金は基本的にありません。
しかし、症状が悪化しヘルニアで入院や手術を受けたら、医療保険の保障対象となります。
入院給付金や手術給付金を受け取れる可能性があるので、現在保険に加入している人は保障内容を事前に確認しておくのが良いでしょう。
ヘルニアで受け取れる可能性のある給付金
ヘルニアの治療で受け取れる可能性がある給付金は、次の通りです。
選択しているプランや付加している特約によって、受け取れる金額は異なります。
加入している保険証券を事前に確認しておきましょう。
まとめ
今回は、ヘルニアの人が保険に加入できる目安や保険選びのポイントについて詳しく解説してきました。
ヘルニアを抱えていても、保険には問題なく加入できるケースもたくさんあります。
自分にとって必要な保障を整理したうえで、同様の保障内容で保険料を比較し、納得したうえで保険選びを進めていくのがおすすめです。
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