離婚時、夫名義の学資保険をどうすべきか悩む人も多いのではないでしょうか。
そのまま放置しておくと、勝手に解約をされたり、満期保険金の受取でトラブルになる可能性があるため注意が必要です。
本記事では、離婚後の学資保険の扱いや名義変更手続きの流れについて詳しく解説します。
この記事を読んでわかること
学資保険の解約返戻金は共有財産であり、財産分与の対象となる
勝手な解約を防ぐため、親権者(妻)への名義変更を早急に行う
満期金の受け取りで贈与税が発生する場合があるため、必ず対策を
目次
7.まとめ
離婚時、子どもの学資保険はどうなる?財産分与の対象?
そもそも、離婚すると学資保険は夫婦どちらの財産になるのでしょうか。
まずは、学資保険の財産分与における位置づけや具体的な分割の選択肢について解説します。
学資保険の「解約返戻金」は財産分与の対象になる
婚姻期間中に夫婦の収入から保険料を支払ってきた学資保険は、共有財産とみなされるため、財産分与の対象となります。
対象となる金額は、別居時または離婚時における解約返戻金相当額です。
契約名義が夫であっても、妻にも同等の権利があります。
実際の財産分与では、保険会社に「解約返戻金計算書」の発行を依頼し、現在の客観的な価値を正確に把握したうえで、他の預貯金などの財産と合算して夫婦で均等に分割するのが一般的です。
分割方法は「解約」か「名義変更して継続」の2パターン
学資保険の分割方法は、主に「解約して現金で分ける」か「一方の親が名義を引き継いで継続する」の2通りです。
解約する場合は手続きが単純で現金化しやすいですが、多くの場合で元本割れする可能性があります。
子どもの年齢によっては学資保険への再加入ができないケースもあるため、解約にはリスクが伴います。
一方、名義変更して継続すれば、元本を確保することができ保障もそのまま維持できます。
ただし、継続する側は過去の解約返戻金相当額の半分を代償金として相手に支払う必要があるため、現金の持出が発生します。
解約と継続のメリットとデメリットを比較し、子どもの教育資金確保を最優先に検討することが大切です。
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離婚後に学資保険を「妻名義」へ変更すべき理由と手続き
代表的な例として、契約者が元夫で、学資保険の名義を親権者の妻に変更する場合の手続き方法について解説します。
契約者を「元夫」から「親権者(妻)」に変更する理由
契約者を元夫のままにしておくと、親権を持つ妻が保険契約を管理できない問題が発生します。
契約者には法的な解約権があるため、元夫が勝手に解約して解約返戻金を受け取ってしまうことも考えられます。
また、住所変更や満期時の保険金請求などの手続きも契約者しか行うことができません。
離婚後に元夫と連絡が途絶え、必要な手続きができなくなる事態も起こりえます。
子どもの教育資金を確実に守り適切に管理するためには、親権を持つ側(妻)へ契約者を変更する手続きが必要不可欠です。
名義変更(契約者変更)の手続きの流れ・必要書類
名義変更は、現在の契約者(元夫)と新しい契約者(妻)の両者の同意のもとで行う必要があります。
まず、保険会社のカスタマーセンターや担当者に連絡し、名義変更の請求書類を取り寄せます。
次に、新旧の契約者がそれぞれ必要事項を記入し、署名・捺印を行います。
必要書類は保険会社によって異なりますが、一般的には「契約者変更請求書」「現在の契約者の本人確認書類」「新しい契約者の本人確認書類」などが必要です。
手続きの不備を防ぐため、事前に保険会社へ必要な書類を確認しておくと良いでしょう。
受取人や指定代理請求人の変更も忘れずに
契約者の変更と同時に、満期保険金やお祝金の「受取人」、契約者が意思表示できない場合に代わりに請求を行う「指定代理請求人」の変更も必要です。
契約者を妻に変更しても、受取人が元夫のままでは、満期時の保険金は元夫に支払われます。
また、指定代理請求人が元配偶者に設定されている場合、万一の際にスムーズな手続きができなくなります。
保険会社に契約者変更を申し出る際、受取人と指定代理請求人についても変更する旨を必ず伝え、書類の請求を行いましょう。
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【要注意】学資保険の名義変更・受け取りで税金はかかる?
契約者と受取人の関係によっては、税金がかかるケースがあります。
ここからは、満期保険金受取時に発生する可能性がある贈与税のリスクと、税金対策の方法について解説します。
契約者と受取人が異なる場合は「贈与税」の対象になる
学資保険の満期保険金にかかる税金は、保険料の負担者と保険金の受取人の関係によって、所得税か贈与税に分類されます。
名義変更を行い、妻が新たな契約者となり満期保険金を受け取る場合、名義変更前に元夫が負担した保険料に対応する部分の保険金は、満期時に元夫から妻への贈与とみなされ贈与税の対象となります。
年間110万円の基礎控除額を超える部分に対して税金がかかるため、受け取る金額が大きい場合は注意が必要です。
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税金で損をしないための対策・取り決め
贈与税の発生を防ぐための対策として、財産分与や養育費の枠組みを活用する方法があります。
名義変更にともない発生する経済的な利益を「離婚による財産分与」または「子どもの養育費」として離婚協議書や公正証書に明記することで、原則として贈与税の対象から外すことが可能です。
具体的な税務判断は個別の状況によって異なるため、離婚協議の段階で弁護士や税理士などの専門家に相談し、公的な書面に残しましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年3月1日―2026年3月31日)
学資保険に関する元配偶者とのトラブル対策
離婚後も学資保険をそのまま放置しておくと、元配偶者との間でトラブルになる可能性があります。
ここからは、トラブルを防ぐための対策法をご紹介します。
元配偶者に勝手に解約されるリスクを防ぐには
契約者が元配偶者のままである限り、法的に契約者としての権限を持つため、勝手な解約を完全に防ぐことは困難です。
もし勝手に解約されてしまうと、解約返戻金が元配偶者の口座に振り込まれ、解約後の回収が極めて難しくなる可能性があります。
トラブルを防ぐためには、離婚協議の中で速やかに名義変更(契約者変更)を行うことが最も確実です。
名義変更が完了するまでの間は、保険証券を親権者(妻)が手元で保管するなどの対策もできますが、証券の再発行手続きをされるリスクもあるため、なるべく早く名義変更手続きを行いましょう。
今後の保険料の支払いはどうする?養育費との兼ね合い
名義変更後の保険料は、新しい契約者である妻が支払うことになります。
しかし、妻の収入だけでは支払いが困難な場合、元夫からの養育費を保険料の原資に充てる方法が一般的です。
養育費を保険料に充てる場合、養育費の支払いと学資保険の継続を関連付け、「毎月の養育費〇万円のうち、〇円を学資保険の保険料として充当する」といった内容を離婚協議書に明記します。
口約束ではなく、強制執行認諾文言付きの公正証書を作成しておくことで、将来の支払い滞納に対するリスクを軽減できます。
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離婚を機に「親自身の生命保険」も見直しがおすすめ
離婚によって生活環境は大きく変化します。
そのため、親自身の生命保険も見直しておく必要がでてきます。
ここからは、ひとり親向けの保険選びのポイントをご紹介します。
ひとり親になることで必要な保障額は変わる
離婚してひとり親になると、家計の責任を1人で負うことになります。
自分に万一の出来事が起きた場合に備え、のこされた子どもの生活費や教育費をまかなうための死亡保障が必要です。
特にこれまで夫が世帯主だった場合、夫は十分な死亡保険に加入していても妻側の保障は手薄になっていることも多いでしょう。
また、遺族年金の受給要件も変化するため、公的保障を踏まえたうえで、必要な死亡保険金額を再計算することが大切です。
死亡リスクだけでなく、自身が病気やケガで働けなくなる事態にも備え、医療保険やがん保険の見直しも行っておきましょう。

Q1
性別をお伺いします
家計の負担にならない適切な保険選び
必要な保障額が増加する一方で、ひとり親家庭では保険料に充てられる予算が限られる場合もあります。
限られた予算内で必要な保障を確保するため、「掛け捨て型」の保険を上手に活用しましょう。
特に死亡保障は、「定期保険」や「収入保障保険」など、必要な期間のみ掛け捨てで大きな保障を確保できるものがおすすめです。
また、医療保険やがん保険についても、基本的には毎月の保険料を抑えられる掛け捨て型が良いでしょう。
保険は保険、貯蓄は貯蓄と割り切って、まずは固定費の削減に務めるのが合理的です。
その他、病気やケガで働けなくなった場合の収入減に備える就業不能保険なども検討の余地があります。
現在の家計状況を正確に把握し、保険料の支払いが家計の負担にならない範囲で、優先順位の高い保障を確保することが大切です。
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離婚後の学資保険の名義変更についてよくある質問
ここからは、学資保険の名義変更に関するよくある疑問と具体的な対処法について、保険のプロがわかりやすく回答します。
Q. 元夫(契約者)の同意なしで勝手に名義変更できますか?
A. 現在の契約者(元夫)の同意なしに、名義変更を行うことはできません。
手続きには新旧両方の契約者の自筆署名と捺印が必要です。
Q. 離婚前と離婚後、名義変更はどのタイミングで行うべきですか?
A. 名義変更は離婚成立前に行うのが一般的です。
離婚後は相手と連絡が取りづらくなることが多く、手続きが滞るリスクが高まります。
離婚し自身の苗字や住所が変わった場合、名義変更のあとに氏名や住所変更の手続きを行いましょう。
Q. 元夫が名義変更に応じてくれない場合はどうすればいいですか?
A. 当事者間での合意が難しい場合は、家庭裁判所の離婚調停を利用して財産分与の一環として名義変更を求めることができます。
まずは、弁護士などの専門家に相談しましょう。
Q. 名義変更の手続き自体に手数料はかかりますか?
A. 保険会社での契約者変更や受取人変更の手続き自体に、手数料はかかりません。
Q. 名義変更を機に、今の学資保険を解約して別の保険に入るのはあり?
A. 解約すると元本割れする可能性が高いため、現在の解約返戻金と新たな保険の総支払額を比較しながら慎重に検討する必要があります。
加入してから間もない学資保険であれば見直しによる元本割れの影響も限定的ですが、何年か継続して支払っている場合、安易に解約することで損をしてしまう可能性もあります。
見直しは慎重に行いましょう。
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まとめ
今回は、離婚時の学資保険の取り扱いについて解説しました。
離婚後は学資保険の名義を「親権者」にしておくことが大切です。
元配偶者に勝手に解約されるなどのトラブルを防ぐためにも、離婚協議中から学資保険の取り扱いについて話し合っておくようにしましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年3月1日―2026年3月31日)














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