「毎月の保険料の支払いで、なかなか貯金ができない」「自分は保険に入りすぎているのではないか?」といった不安を感じていませんか。
万が一に備えるための保険が、かえって日々の生活を圧迫する「保険貧乏」に陥るケースは少なくありません。
この記事では、保険貧乏に陥る原因から、自身の状況を客観的に判断するためのチェックリスト、そして具体的な解決策までを専門家の視点で解説します。
保険料の無駄をなくしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
手取り月収の10%以上を保険料として支払っている場合は要注意
保険料を抑えるためには掛け捨て型保険を上手に活用するのがポイント
健康状態によっては保険に新しく加入できない可能性も。見直しはできるだけ早いうちに
目次
7.まとめ
あなたは大丈夫?「保険貧乏」予備軍チェックリスト
まずは、自身が「保険貧乏」またはその予備軍に当てはまっていないか、客観的な基準で確認してみましょう。
以下の項目に一つでも当てはまる場合は、保険の見直しを検討する必要があるかもしれません。
手取り月収に対する保険料の割合が10%を超えている
保険貧乏の可能性を判断する上で、収入に対する保険料の割合は客観的な指標です。
手取り収入に占める保険料の合計が、継続的に10%を超えている状態は、家計を圧迫している可能性が高いと考えられます。
本来、保険は万一のリスクに備えるためのものですが、その支払いが原因で貯蓄や投資に回せる資金がなくなってしまっては本末転倒です。
将来の資産形成の機会を失っている状態であり、見直しの必要性が高い水準といえるでしょう。
ただし、目標を持ってお金を貯めている「貯蓄型保険」が保険料の多くを占めている場合、家計の状況によっては問題がないケースもあります。
現金や預金がどれだけあるか、今の家計の状況で生活に問題がないか、改めて考えてみましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年1月1日―2026年1月31日)
参考)生命保険の保険料の平均
生命保険文化センターの調査によると、年間の平均保険料は男性で19万6000円(1カ月あたり約1万6000円)、女性で15万4000円(1カ月あたり約1万2800円)となっています。
ただしこの数値はあくまでも目安です。
年齢や家族構成、毎月の収入によっても適切な保険料は異なります。
平均保険料を大幅に上回っている場合は注意が必要ですが、家計とのバランスを見て最終的に判断するようにしましょう。
(参考:生命保険の保険料は年間どれくらい払っている?|生命保険文化センター)
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「貯蓄型だから安心」と思い込み、現金の貯金がほぼない
「貯蓄型保険に入っているから貯金はなくても大丈夫」と考えている場合、注意が必要です。
貯蓄型保険は、保障と貯蓄の機能がセットになっていますが、その分、掛け捨て型に比べて保険料が割高で、手数料も高い傾向にあります。
また、解約返戻金は払い込んだ保険料を基に運用されますが、早期に解約すると元本割れするリスクがあります。
急な出費が必要になった際に、すぐに現金化できない、または損をしてしまう可能性があるため注意が必要です。
万が一の事態に備えるには、保険だけでなく、いつでも引き出せる流動性の高い現金での貯蓄が必要です。
十分に現金預金があれば問題ありませんが、貯蓄の代わりとして保険だけで資産形成している場合、家計の見直しを検討しましょう。
保障内容を即答できない「お付き合い加入」がある
知人や親戚に勧められるがままに加入した、いわゆる「お付き合いの保険」はありませんか。
もし、加入している保険の保障内容や特約について具体的に説明できないのであれば、見直しが必要かもしれません。
内容を十分に理解しないまま加入した保険は、すでに加入している他の保険と保障が重複していたり、現在のライフステージには不要な保障に高額な保険料を支払っていたりする可能性があります。
保険料は家計の固定費です。定期的に保障内容を確認し、自分にとって本当に必要なものかを見極める習慣が、保険貧乏を防ぐ上で大切です。
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なぜ「保険貧乏」に陥ってしまうのか?主な3つの原因
保険貧乏に陥る背景には、いくつかの共通した原因があります。
ここでは、多くの人が陥りがちな3つの原因を掘り下げて解説します。
①日本の公的保険(社会保険)の保障額を知らない
保険貧乏に陥る原因のひとつが、日本の手厚い公的保険制度を十分に理解していないことです。
私たちは、民間の保険に加入する以前に、すでに国が運営する社会保険に守られています。
| 公的医療保険制度 | 医療機関での窓口負担が1~3割に軽減される |
| 高額療養費制度 | 公的医療保険制度のうちのひとつ 医療費の自己負担額が一定の上限を超えた場合、超過分が払い戻される |
| 傷病手当金 | 会社員などが病気やケガで働けなくなった場合、給与の約3分の2が通算1年6カ月保障される |
| 遺族年金 | 国民年金や厚生年金の被保険者が亡くなった場合に、遺族に支給される |
公的保障でカバーされる範囲を知らずに民間の保険に加入すると、保障が重複し、過剰な保険料を支払うことになります。
民間の保険はあくまでも公的保障の上乗せです。まずは公的保障でどれだけのリスクがカバーされるのかを正しく把握することが、無駄のない保険選びのポイントです。
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②「保険」と「貯蓄」を混ぜてしまっている
「保険で貯蓄もできる」という考え方は、保険貧乏につながる恐れがあります。
貯蓄機能を持つ保険(貯蓄型保険)は、保障と貯蓄がセットになっているため、一見すると合理的に思えます。
しかし、その仕組みは複雑で、支払っている保険料が全額貯蓄に回っているわけではありません。
純粋な保障のための費用に加えて、保険会社の運営経費や手数料が含まれており、貯蓄効率が落ちることが一般的です。
資産形成をする上では、「保障は保障、貯蓄は貯蓄」と明確に分けて考えるのがおすすめです。
リスクへの備えはコストの低い「掛け捨て型保険」で確保し、将来のための資金は預貯金やNISA、iDeCoといった制度を活用して効率的に準備しましょう。
もちろん、変額保険や終身保険など、貯蓄型の保険にもメリットはあります。
保障性を重視する場合は保険を活用して資産形成をするのも良いでしょう。
家計とのバランスを見て判断することが大切です。
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③「もしも」を想像しすぎて不要な特約がついている
将来への漠然とした不安から、「もしも」の事態を過剰に心配し、必要以上に多くの特約を付けてしまうことも保険貧乏の原因です。
保険の営業担当者から「こんなリスクもあります」「あれもこれも備えておくと安心です」と勧められると、つい不安になり、手厚い保障を選んでしまいがちです。
特に、入院日額や通院保障を手厚くしすぎると、保険料はどんどん膨らんでいきます。
日本の公的医療保険には高額療養費制度があるため、自己負担には上限が設けられています。
最低限の保障としていくら必要かを見極めることが大切です。
また、独身の人や子どもがいない人にとって、数千万円単位の大きな死亡保障は基本的に必要ありません。
保険会社の担当者に勧められるまま、必要のない高額な死亡保障を契約していないか、確認しておきましょう。

Q1
性別をお伺いします
家計を圧迫しない保険料の適正目安
保険貧乏を避けるためには、自身の家計にとって「適正な保険料」を知ることが必要です。
ここからは、収入に対する具体的な目安と、ライフステージの変化に応じて保険を見直す際のポイントを紹介します。
理想は手取り月収の5%〜10%程度
一般的に、家計を圧迫しない保険料の目安は、手取り月収の5%〜10%程度とされています。
特に、掛け捨ての死亡保険や医療保険、がん保険などについては5%〜7%以内に収めるのが望ましいでしょう。
家族構成にもよりますが、必要な死亡保障と最低限の医療保障に絞れば、目安の範囲内に収まることが一般的です。
幼い子どもがいて大きな死亡保障が必要なケースでは、定期保険や収入保障保険など掛け捨ての保険を利用して効率的に保障を確保することがおすすめです。
保険料の割合はあくまでも目安ですが、大切なのはこの範囲内で必要な保障を確保し、残りの資金を貯蓄や投資に回すことです。
保険料がこの目安を大幅に超えている場合は、保障内容が過剰であるか、コストの高い保険商品に加入している可能性があります。
家計全体のバランスを考慮し、保険の見直しを検討しましょう。
ライフステージに合わせて必要な保障は変わる
保険は一度加入したら終わりではありません。
結婚、出産、住宅購入、子どもの独立といったライフステージの変化に応じて、必要な保障額や保障内容は大きく変わります。
例えば、独身時代は自分自身の医療保障が中心ですが、子どもが生まれれば、万が一の際に家族の生活を守るための大きな死亡保障が必要になります。
一方で、子どもが独立すれば高額な死亡保障の必要性は低くなります。
ライフステージが変わったにもかかわらず、古い保険契約を見直さないでいると、不要な保障に保険料を払い続けることになりかねません。
少なくとも3〜5年に一度、あるいはライフイベントの節目には必ず保険内容を見直し、その時々の状況に合わせて最適化することで保険貧乏になるのを防ぐことができます。
「保険貧乏」脱出への具体的3ステップ
もし自身が「保険貧乏」の状態にあると感じたら、具体的な行動に移す必要があります。
ここからは、家計を健全化し、保険貧乏から脱出するためのステップをご紹介します。
ステップ1:不要な保障を減らす
見直しの第一歩は、現在加入しているすべての保険をリストアップし、保障内容を可視化することです。
保険証券を集め、次の項目をまとめてみましょう。
- 保険の種類(死亡保険、医療保険など)
- 保障内容と保障額
- 保険期間
- 毎月の保険料
- 解約返戻金の有無と金額
加入している保険の中で保障が重複しているものや、不要な特約などがないかを確認しましょう。
また、公的保障(高額療養費制度、遺族年金など)でカバーされる範囲を確認し、保障が過剰ではないかをチェックします。
保障額を減額したり、特約を解約するだけでも、保険料を削減できる可能性があります。
ステップ2:更新型の保険を終身型の保険に見直す
現在加入している保険が「更新型」の場合、注意が必要です。
更新型の保険は、加入当初の保険料は割安ですが、10年ごとなどの更新時期を迎えるたびに保険料が上昇していくのが特徴です。
若い頃は負担が少なくても、年齢が上がるにつれて家計を圧迫する原因になりかねません。
まずは、保障ごとに必要な期間を明確にすることが大切です。
子どもの独立までの死亡保険であれば、一定期間だけ保障する定期保険や収入保障保険が合理的です。
病気やケガ、がんのリスクは基本的に年齢が高くなるほど上がるため、医療保障に関しては一生涯保障される終身タイプへの見直しがおすすめです。
保険は、年齢を重ねるほど利用する機会が増えるものです。
いざ保険を使う時期になって、保険料が高く継続が困難になってしまうと意味がありません。更新型保険のリスクを理解した上で、将来を見据えた保険の見直しが必要です。
ステップ3:死亡保障を「収入保障保険」に切り替える
特に子育て世帯の死亡保障を見直す際に有効なのが、「収入保障保険」への切り替えです。
収入保障保険とは、被保険者が亡くなった場合、保険金を一括ではなく、毎月お給料のように分割で受け取る形式の保険です。
収入保障保険の最大のメリットは、時間の経過とともに受け取れる保険金の総額が減少していくため、一般的な定期保険よりも保険料が割安である点です。
子どもが成長するにつれて必要な生活費や教育費は減っていくため、必要保障額も年々減少します。
収入保障保険は、「必要保障額の減少」に沿った合理的な仕組みで、無駄なく必要な保障を確保できます。
見直し前に必ず確認|解約・減額する際の注意点
家計の状況を改善するために保険の見直しは有効ですが、いくつかの注意点があります。
解約や減額をする前に、まずは次の2点を確認してください。
健康状態によっては新規加入できない
保険を見直す上で最も注意すべき点が、自身の健康状態です。
保険は、健康な状態でなければ希望通りに加入できない場合があります。
持病の治療をしていたり健康診断で指摘を受けていたりすると、特定の部位や疾病が保障対象外となる条件が付いたり、加入自体を断られてしまうこともあります。
解約してから無保険の状態になることを避けるためにも、見直しの際はまず新しい保険の審査結果が出るまで待つことが大切です。
無事新しい保険が成立してから、古い保険の解約手続きを進めましょう。
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解約返戻金の元本割れと税金の扱い
貯蓄型の保険を解約する場合は解約返戻金が支払われますが、加入期間が短いと、支払った保険料の総額を下回る「元本割れ」が発生する可能性があります。
契約初期にかかる費用などが差し引かれる「解約控除」という仕組みがあるため、特に契約から10年以内での解約には注意が必要です。
解約を検討する際は、まず保険会社に連絡し、現時点での解約返戻金がいくらになるかを正確に確認しましょう。
元本割れの金額が大きい場合は、解約ではなく保障額を減らす「減額」や、保険料の支払いを停止して保障を継続する「払済保険」への変更も選択肢となります。
また、解約返戻金が支払った保険料を上回った場合、その差額は「一時所得」として課税対象になる可能性があります。
一時所得の特別控除額50万円を超える利益が出た場合には、注意が必要です。
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保険の見直しに関するよくある質問
ここからは、保険の見直しに関するよくある質問に、保険のプロがわかりやすくお答えします。
Q. 持病があっても見直しはできますか?
A.持病の種類や治療歴によって異なりますが、引受基準緩和型保険であれば検討できる可能性があります。
保険に加入できるかどうかは、持病の種類や経過、現在の健康状態によって大きく異なります。
また保険会社によって診査基準も異なるため、一概に見直しできるかどうかをお伝えすることはできません。
ただし、引受基準緩和型保険と呼ばれる持病がある方向けの保険であれば、直近で入院歴がないことやがんなどの大きな病気に罹患していないことなどを条件に申込が可能な場合があります。
ただし、引受基準緩和型保険は通常の保険よりも保険料が割高に設定されているため、毎月の家計を圧迫しないかどうか確認しておく必要があります。
保険料が毎月の予算を超えてしまう場合、無理に保険に加入せず毎月いくらかでも貯蓄しておき、そのお金をいざというときに使う方法もあります。
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Q. 更新時期まで待った方がいいですか?
A.特に更新時期を待つ必要はありません。
ライフステージの変化があったり、保障内容に疑問を感じたりした時が最適な見直しのタイミングです。
更新時には保険料が上がることが多いため、むしろその前に見直す方が有利な場合があります。
更新時期以外に解約をしてもそれが原因で違約金のようなペナルティを課されることはありませんので、必要な時期に見直すことが大切です。
また、3年以上見直していない場合も、一度保障内容を確認することをおすすめします。
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まとめ
「保険貧乏」は、万が一に備えるための保険が、かえって日々の家計を圧迫し、将来の資産形成を妨げている状態を指します。
保険貧乏を脱却するためには、公的制度を確認し必要な分だけ掛け捨ての保険で効率よく保障を準備することが大切です。
今の保険料が家計を圧迫している人は、ぜひ他社に見直したときの保険料がどれくらいになるかを確かめてみましょう。
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