ネット生保は保険料の安さが魅力ですが、もし潰れたらどうなるのかと不安に感じる人は少なくありません。
ネットから手軽に加入できる一方、デメリットがあるかもしれないと悩む人も多いでしょう。
ネット販売の生命保険会社が倒産しても「生命保険契約者保護機構」によって保険契約は守られます。
ネット生保が万が一倒産したときの契約者保護制度や、倒産時に取るべき行動について解説します。
加入後に後悔しないためにも、ネット生保の仕組みを理解したうえで安心できる保険選びにつなげましょう。
この記事を読んでわかること
ネット生保も「生命保険契約者保護機構」に加入しているので倒産しても契約が消滅することはない
補償されるのは「責任準備金の90%」
医療保険やがん保険の掛け捨て型保険は責任準備金とさほど関係がないので、保障額がそのまま引き継がれることも多い
目次
6.まとめ
ネット生保が潰れても保険契約はゼロにならない
ネット販売の生命保険会社が倒産した場合でも、保険契約がすぐに消滅することはありません。
契約者を守るための公的な制度が整備されており、一定の保障は継続される仕組みが整っています。
では、契約者保護の仕組みについて詳しく見ていきましょう。
生命保険契約者保護機構のセーフティネット
生命保険会社が破綻した際は、生命保険契約者保護機構が契約者を保護する仕組みになっています。
日本国内で事業を行うすべての生命保険会社が、生命保険契約者保護機構への加入を義務付けられており、ネット生保も例外ではありません。
ただし、共済・少額短期保険業者・特定保険業者など保護機構の会員ではないものも存在します。
特にネットでは少額短期保険も多く販売されていますが、倒産時には保護機構による支援は受けられません。
その代わり、少額短期保険業者では供託金積立制度などで契約者の保護が図られています。
生命保険契約者保護機構は、保険会社破綻時の資金援助や、契約を救済保険会社に移転する支援を行うなど、大切な役割を担っています。
救済保険会社が現れない場合は、保護機構の子会社として設立される承継保険会社か、保護機構自らが契約の引受をすることもあります。
(参考:生命保険会社の保険契約者保護制度Q&A|生命保険契約者保護機構)
救済保険会社とは
救済保険会社は、破綻した生命保険会社の保険契約を引き継ぐ会社です。
救済保険会社が現れた場合、保護機構が資金援助を行うなどして、円滑な契約の引き継ぎをサポートします。
引き継ぎの際、契約条件の変更を伴うケースがありますが、保険契約自体は新しい会社で継続されます。
ネット生保と大手生保で保護の条件に違いはない
ネット生保は歴史が浅く、店舗を持たないため、大手生命保険会社と比べて保護制度が弱いと誤解されがちです。
しかし、日本国内で営業する生命保険会社は、事業規模や販売形態に関わらず、すべて生命保険契約者保護機構への加入が義務付けられています。
ネット生保であっても、大手生命保険会社であっても、破綻時の補償割合や保護の仕組みは全く同じです。
ネット生保だから危険と判断するのではなく、保護機構の存在を理解したうえで、保険料や保障内容を総合的に比較検討することが大切です。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

ネット生保が倒産した場合の保険金・解約返戻金への影響
生命保険会社が倒産した場合、保険金や解約返戻金が必ずしも全額保護されるわけではありません。
保険種類によっては保障額が減額されたり、基準利率が見直されることもあるため、事前に制度について正しく把握しておくことが大切です。
「責任準備金の90%」が補償される(※保険金の90%ではない)
生命保険会社が破綻した際、生命保険契約者保護機構によって補償されるのは「責任準備金の90%」までです。
支払ってきた保険料や、万が一の保障の90%ではなく、あくまでも責任準備金の90%であることに注意が必要です。
そもそも責任準備金とは?
責任準備金とは、将来の保険金や給付金を支払うために、生命保険会社が保険料の中から積み立てておくお金のことです。
支払要件に該当した人にスムーズにお金を届けるため、保険業法によって積み立てが義務付けられています。
責任準備金は契約者の年齢や契約期間などをもとに算出されており、一般的に設計書やパンフレットには記載されていません。
予定利率の引き下げで保険金や解約返戻金が減る可能性がある
生命保険会社が破綻すると、契約を引き継ぐ際に契約条件が見直されるケースがあります。
破綻時の金融庁の指針に基づき、契約引き継ぎ時には予定利率(契約時に約束した運用利回り)の引き下げが行われることが多くなっています。
貯蓄型の終身保険や個人年金保険では、予定利率が引き下げられると、将来受け取れる満期保険金や解約返戻金が当初の約束より減少します。
貯蓄性が高い保険に加入する際は、破綻時の元本割れリスクを考慮し、財務健全性の高い生命保険会社を選ぶことが大切です。
ネット生保の主流「掛け捨て型保険」への影響
ネット生保が取り扱う保険商品は、定期保険や医療保険、がん保険などの掛け捨て型が多くを占めています。
掛け捨て型保険は、将来の保険金支払いのための責任準備金の積み立てが少ないため、破綻によるリスクは比較的少ないでしょう。
また、医療保険の入院給付金など、保障額の算定基準が責任準備金と連動しない部分については、予定利率引き下げの影響を受けにくく、保障内容が大きく変わらない可能性があります。
万一の破綻リスクを過度に恐れるよりも、家計の負担を減らすために、保険料が割安な掛け捨て型のネット生保を有効活用するのも合理的な選択でしょう。
代HS-25-529-430(2026.2)
代HS-25-529-430(2026.2)
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年5月1日―2026年5月31日)
【注意】加入中のネット生保が破綻した場合、契約者はどうすべき?
加入しているネット生保が破綻したというニュースを聞いたら、まずは慌てずに現状把握をすることが大切です。
不利益を被ることがないよう、冷静な対応を心がけましょう。
ここからは、加入中のネット生保が破綻した場合に取るべき行動をご紹介します。
慌てて解約・乗り換えをしない
破綻のニュースを見ると、不安からすぐに契約を解約したり、別の保険会社へ乗り換えたりしようとする人が急増します。
しかし破綻手続き中は一定期間の解約が制限されたり、解約できても解約控除が適用され解約返戻金が大幅に減ったりするリスクがあります。
また、健康状態の悪化や年齢を重ねていることが原因で、新しい生命保険会社で希望通りの条件で再加入できないことも考えられるでしょう。
加入中のネット生保が破綻した場合は、焦って解約手続きを進めず、現在の保障を維持しながら状況の推移を見守ることが大切です。
関連記事
新しい案内(引き継ぎ条件)が届くのを待つ
破綻後、契約の取り扱いについて正確な情報が届くまでには一定の時間がかかります。
救済保険会社の選定や新たな契約条件の策定には、専門機関による綿密な調査と協議が必要です。
数カ月後に、保険料の変更有無や保障内容の調整事項を記載した書面が契約者の手元に郵送されます。
ネットの不確かな情報に惑わされず、生命保険契約者保護機構や管財人から送付される公式な案内書を待ち、内容を精査したうえで継続判断を行う必要があります。

Q1
入院時の費用は?
過去の生命保険会社の破綻事例と引き継ぎの流れ
過去の生命保険会社の破綻事例から、破綻後の具体的な流れを確認しましょう。
破綻後に救済保険会社が現れるかどうかによって、契約引継ぎの経過は異なります。
救済保険会社が現れた場合・現れなかった場合
生命保険会社が破綻した後の契約の行方は、救済保険会社が現れるかどうかで決まります。
日本の法律では、引き受け手が見つかれば契約は移転し、見つからなければ生命保険契約者保護機構が直接契約を管理するか、承継保険会社を設立して対応する決まりになっています。
過去の事例では、外資系生命保険会社が救済保険会社として名乗りを上げ、契約を引き継いだケースが多く見られます。
一方、救済保険会社が現れなかった場合は、保護機構の子会社が契約を承継しました。
どちらのケースでも生命保険契約は継続される仕組みになっているため、過度に心配せず進捗を見守るのが良いでしょう。
過去にネット生保が破綻した事例はない
ネット生保は近年登場した新しい形態の保険会社であり、破綻リスクを気にかける人は少なくありません。
今のところ、日本国内においてインターネット専業の生命保険会社が経営破綻した事例は存在しません。
ネット生保もその他の生命保険会社と同様、金融庁の監督下にあり、健全な経営を維持するための仕組みが設けられています。
保険会社自身もリスク管理を徹底しており、ネット生保だからといってその他の大手生命保険と異なる仕組みで運営されているわけではありません。
新しいから危険という漠然としたイメージではなく、客観的な経営指標に基づいて生命保険会社を評価することが大切です。
潰れる心配が少ないネット生保の選び方・見分け方
保険会社は民間の営利企業であるため、倒産の可能性がゼロというわけではありません。
しかし、生命保険会社の経営の安定性を客観的なデータで確認することで、安心して保険選びを進めることができます。
ここからは、比較的倒産の心配が少ないネット生保を選ぶためのポイントをご紹介します。
ソルベンシー・マージン比率(支払余力比率)を確認する
生命保険会社は、大規模な災害や株価の大暴落など、通常の予測を超えるリスクに備えておく必要があります。
ソルベンシー・マージン比率は、不測の事態に対する生命保険会社の支払余力を示す指標で、行政監督の基準としても用いられている客観的な指標です。
一般的に、ソルベンシー・マージン比率が200%を上回っていれば健全性の基準を満たしているとされますが、多くのネット生保は1000%を超える高い水準を維持しています。
各ネット生保の公式ウェブサイトのディスクロージャー誌などで最新のソルベンシー・マージン比率を比較し、財務基盤の安定性を確認しておくと良いでしょう。
関連記事
外部機関の格付けを参考にする
個人が生命保険会社の複雑な財務諸表を読み解き、健全性を正確に評価することは難しいでしょう。
そのため、外部機関の格付けを参考にするのもひとつの方法です。
第三者である専門の格付機関が、客観的なデータに基づき、生命保険会社の保険金支払い能力をアルファベットなどで評価しています。
S&PやR&Iといった格付機関による評価結果において、AやAAなどの高い格付けを取得している生命保険会社は、財務リスクが低く安定していると判断できます。
すべての保険会社が格付け評価を公表しているわけではありませんが、保険選びの参考のひとつとして確認してみると良いでしょう。
基礎利益や保有契約件数の推移をチェックする
生命保険会社が長期的に安定した経営を続けるためには、保険事業での収益力と顧客基盤の拡大が欠かせません。
基礎利益は生命保険会社の保険事業の利益を示す指標で、保有契約件数は顧客からの支持と安定的な保険料収入の基盤を反映した客観的な数値です。
基礎利益が毎年黒字を維持し、保有契約件数が右肩上がりで増加しているネット生保は、事業モデルが市場に受け入れられ順調に成長している証拠となります。
決算資料などで過去数年間の基礎利益と保有契約件数の推移を確認し、一時的な業績ではなく持続的な成長力を持つネット生保を見極めることで、より大きな安心につながります。
まとめ
今回は、ネット生保の倒産リスクと契約者を守る仕組みについて解説しました。
- ネット生保が倒産しても生命保険契約者保護機構により契約は保護される
- 責任準備金の90%が補償されるが、予定利率引き下げの可能性はある
- 掛け捨て型保険が中心のネット生保は、破綻時の影響が相対的に小さい
ネット生保にも大手生保と同等の万全なセーフティネットが用意されています。
家計の負担を減らすためにも、保険料が割安なネット生保は有力な選択肢となるでしょう。
ほけんのコスパでは、複数のネット生保の商品を掲載しています。
年齢と性別を入力するだけで、簡単に保険料の一括見積もりが可能です。
ぜひ、保険選びの参考にしてください。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較


















