骨粗鬆症と診断され、「薬をいつまで飲むのか」「毎月いくらかかるのか」と不安になっていませんか。
診断名がついたことで、新しい保険にはもう入れないと諦めている人もいるかもしれません。
「治療にいくらかかるのか」が分からなければ、漠然とした不安を抱えたままです。
本記事では、公的医療保険、公的介護保険、民間保険の3つの視点から、骨粗鬆症の治療にかかる費用と備え方を紹介します。
診断を受けた本人も、家族の骨折をきっかけに備えを考え始めた人も、読み終えるころには自分に必要な保障を自分で判断できるようになります。
まずは全体像から確認していきましょう。
この記事を読んでわかること
医療機関での骨密度検査や治療は公的医療保険の対象
骨粗鬆症の通院治療だけでは高額療養費の上限に届かないことがほとんど
公的制度でカバーできない部分は民間の医療保険で備えておきましょう
目次
8-1.通常の医療保険や死亡保険
8-2.引受基準緩和型
8-3.無選択型
10-1.ステップ1:公的制度で戻る分を差し引く
10-3.ステップ3:条件に合う保険を絞り込む
医療保険の保険料をまとめて比較
おすすめ人気ランキングを見る骨粗鬆症と3つの保険|公的医療保険・公的介護保険・民間保険
「保険」とひとくちに言っても、骨粗鬆症にかかわる保険は複数あります。
それぞれを整理します。
| 保険の種類 | 関係する場面 | 主な内容 |
| 公的医療保険 | 検査・通院治療・骨折時の入院や手術 | 窓口負担が原則3割(年齢により1〜2割)になる |
| 公的介護保険 | 骨折によって要介護認定を受けたとき | 40歳以上なら要介護認定を申請できる場合がある |
| 民間保険 | 入院・手術時や保険会社所定の要介護状態に該当したとき | 入院給付金・手術給付金・介護一時金などを保険会社から受け取れる |
まず、医療機関での検査や治療時には、公的医療保険を利用できます。年齢や所得に応じて、実際の自己負担額は1~3割となります。
また、骨折等で要介護認定を受けた場合、介護保険で介護サービスを受けることができます。
民間の保険は、加入している内容によって給付を受けられるタイミングが異なります。
医療保険であれば入院・手術をしたとき、介護保険であれば保険会社が定める要介護状態に該当したときに給付金を受け取ることができます。
骨粗鬆症の場合、日常の通院治療と骨折時の入院では、公的制度の効き方や民間保険で受け取れる保障も大きく変わっていきます。
順にみていきましょう。
あなたの年齢で医療保険の保険料はいくら?
骨粗鬆症の検査・治療に公的医療保険は使える?
医師が診療として必要と判断した検査や治療は、公的医療保険の対象です。
一方で、自治体検診や人間ドックで受ける骨密度測定は対象外となります。
骨密度検査が公的医療保険の対象になる条件
骨密度検査には、DXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)、MD法、超音波法などの種類があります。
医療機関で診療の一環として実施される場合、いずれも公的医療保険の対象です。
対象になるかどうかを分けるのは、検査の目的です。
腰や背中の痛み、身長の低下、過去の骨折歴など、医学的な必要性があって医師が指示した検査は診療として扱われます。
反対に、自覚症状がなく健康確認のために自費で申し込む測定は、診療ではないため保険の対象外となります。
たとえば市の骨粗鬆症検診で異常を指摘され、あらためて整形外科を受診して精密検査を受けた場合、医療機関での検査は診療にあたります。
窓口負担は原則3割です。
手元の領収書を見れば、保険診療か自費かはすぐにわかります。保険点数が記載されていれば診療として扱われた検査、記載がなければ自費の測定という区別です。
(参考:令和8年度診療報酬改定について|厚生労働省)
2026年6月からの骨密度検査の保険適用ルール変更
令和8年度の診療報酬改定によって、骨密度検査を公的医療保険で受けられる頻度が変わりました。
保険が効くかどうかではなく、保険適用で検査を受けられる頻度が見直されました。
改定前は、患者1人につき4カ月に1回を上限として算定できました。
改定後は、原則として1年に1回へと変更されています。
ただし骨粗鬆症の治療を開始した日から1年以内は、従来どおり4カ月に1回まで算定できる扱いです。
- 治療1年目:4カ月ごとに骨密度を測定し、薬の効果を細かく確認する
- 治療2年目以降:原則として測定は年1回
- 起算点:初回の検査日ではなく、治療を開始した日から1年でカウント
治療2年目に入った人が「前は4カ月ごとに測ってもらえたのに、今回は自費と言われた」と戸惑うケースが起こりえます。
骨量が急激に変動する病態や薬剤を使っている場合は例外として短い間隔が認められるため、心配なときは診察時に医師へ確認してください。
(参考:令和8年度診療報酬改定について|厚生労働省)
代HS-25-529-430(2026.2)
代HS-25-529-430(2026.2)
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年9月1日―2026年9月30日)
検査・治療にかかる自己負担の目安
骨粗鬆症の治療は年単位で続きます。
1回あたりの負担は小さくても、合計の負担額は無視できません。
内服薬と注射薬で自己負担が大きく変わる
骨粗鬆症の治療薬は、飲み薬と注射薬に分かれます。
薬の種類によって自己負担額も異なります。
主な治療薬の投与パターンは次のとおりです。
| 薬のタイプ | 投与の間隔 | 通院頻度への影響 |
| ビスホスホネート系の内服薬 | 週1回・月1回など | 処方のための通院が中心 |
| ビスホスホネート系の点滴・注射 | 月1回・年1回など | 投与のたびに受診が必要 |
| 抗RANKL抗体薬 | 6カ月に1回 | 受診回数は少ないが1回の単価が高い |
| 骨形成促進薬 | 毎日・週1回・月1回など | 自己注射の場合は受診回数が減る |
一般に、飲み薬よりも注射薬のほうが1回あたりの薬剤費は高くなります。
ただし通院回数が減る薬もあるため、年間の合計で比べないと実態は掴みにくいでしょう。
抗RANKL抗体薬は1回約8000円程度と高く見えますが、6カ月に1回の投与なので月換算では約1300円程度です。
「注射は高い」という印象だけで治療法を敬遠する必要はないでしょう。
副甲状腺ホルモン薬の投与でも、1年間継続した場合の自己負担は約7万8000円前後です。
ただし、選択する薬や服用頻度で実際の自己負担は異なります。
最も確実なのは、調剤薬局と医療機関で受け取る明細書を見る方法です。
明細書には「薬剤料」などの項目ごとに点数が記載されています。
1点は10円なので、点数を10倍すれば10割の金額、さらに0.3を掛ければ自己負担額が出ます。
1カ月分の明細書がそろえば、12倍して年間の見込み額を出してください。年額がわかると、次に説明する公的制度のどれが使えるかが判断できます。
(参考:令和8年度診療報酬改定について|厚生労働省)
あなたの年齢で医療保険の保険料はいくら?
治療費が高額になったときに使える公的制度
骨粗鬆症が原因で骨折し、入院や手術が必要になった場合、高額療養費制度を利用して自己負担額を一定まで抑えることができます。
また毎月の通院治療が続き年間の医療費負担が一定を超えた場合、医療費控除を利用できるケースもあります。
治療の際に利用できる公的制度について、詳しく見ていきましょう。
高額療養費制度(2026年8月の見直し後の上限額)
高額療養費制度は、1カ月の医療費の自己負担が一定額を超えたときに、超えた額が払い戻される仕組みです。
2026年(令和8年)8月から内容が見直され、70歳以上で一般所得の人の場合、外来の上限は1カ月2万2000円、年間21万6000円となりました。
ここで押さえておきたいのが、骨粗鬆症の通院治療(外来)だけでは、月間・年間ともに上限額に達しないことが多いという点です。
高額療養費制度は自己負担が上限額を超えたときに利用できる制度です。
基本的には、入院や手術で医療費負担が高額になったときに利用するものと覚えておくと良いでしょう。
(参考:高額療養費制度を利用される皆さまへ|厚生労働省)
(参考:令和8年8月から高額療養費制度が見直されます|全国健康保険協会)
医療費控除で通院費用を取り戻す
高額療養費に届かない骨粗鬆症の通院費用にとって、最も現実的な負担軽減の手段が医療費控除です。
控除の対象となる金額は、1年間に支払った医療費の合計から、民間の医療保険の給付金などで補てんされた金額を差し引き、さらに10万円(総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%)を引いた額です。
控除額の上限は200万円となります。
副甲状腺ホルモン薬のケースでは、薬剤費だけで年間約7万8000円の負担でした。
診察料や検査料、在宅自己注射指導管理料を加えれば、10万円のラインを超える可能性は十分にあります。
控除の対象になる費用には次のようなものがあります。
- 医療機関での診察料・検査料
- 処方箋にもとづく薬代
- 通院のための公共交通機関の運賃
生計を一にする家族の医療費を合算できる点もポイントです。
夫婦で通院している場合、単独では届かなくても合計すれば10万円を超えるケースがあります。
領収書は自分で保管し、確定申告では医療費控除の明細書を作成します。
マイナポータルとe-Taxを連携させれば医療費データを自動で取り込めるため、集計の手間を減らせます。
通院の交通費は自動で取り込まれないので、日付と金額をメモしておいてください。
(参考:No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)|国税庁)
【現役世代向け】骨折で働けないときの傷病手当金
傷病手当金は、業務外の病気やケガで仕事を休み、給与が受けられないときに支給される制度です。
骨粗鬆症による骨折で入院や自宅療養が必要になった場合、要件を満たせば対象となります。
支給を受けるための要件は次のとおりです。
- 業務外の病気やケガで療養中であること
- 仕事に就くことができない状態であること
- 連続する3日間を含めて4日以上仕事を休んでいること
- 休んだ期間に給与の支払いがないこと
支給額は給与の約3分の2で、通算1年6カ月が上限です。
傷病手当金は健康保険の給付であるため、会社員や公務員が対象となります。
国民健康保険の加入者、つまり自営業やフリーランスの人は原則として対象外です。
パート勤務の人は、勤務先の健康保険に加入しているかどうかで扱いが変わります。
自分が対象かどうかは、保険証の発行元で判断できます。協会けんぽや健康保険組合の記載があれば対象、市区町村の国民健康保険であれば対象外です。
(参考:病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)|全国健康保険協会)
障害年金の対象になるケース
障害年金は、病気やケガによって生活や仕事に支障が出た場合に受け取れる公的年金です。
骨粗鬆症そのものではなく、骨折の後遺症によって該当する場合があります。
対象となりうるのは、大腿骨近位部骨折で人工骨頭置換術を受けた後に関節機能の障害がのこったケース、脊椎の圧迫骨折によって体幹の機能に障害が生じたケースなどです。
等級は障害の程度に応じて判定されます。
請求に必要な診断書や病歴・就労状況等申立書は、年金事務所または市区町村の窓口で受け取れます。
初診日を証明する書類が必要になるため、骨折で最初に受診した医療機関の名称と受診日を記録しておいてください。
(参考:障害年金ガイド 令和8年度版|日本年金機構)

Q1
入院時の費用は?
「骨折を伴う骨粗鬆症」は公的介護保険の特定疾病
公的介護保険は原則65歳以上が対象ですが、40歳から64歳でも特定疾病に該当すれば要介護認定を申請できます。
骨折を伴う骨粗鬆症は16ある特定疾病の1つです。
重要なのは、骨折を伴わない骨粗鬆症は対象外という線引きです。
骨密度が低いという診断だけでは該当しません。
脆弱性骨折があるか、骨密度値が若年成人平均値の70%未満で脊椎X線像に骨粗鬆化が認められるかといった基準にもとづき、骨折の存在とあわせて判断されます。
申請の流れは次のとおりです。
- 市区町村の介護保険担当窓口へ要介護認定を申請する
- 認定調査員による訪問調査を受ける
- 主治医が意見書を作成する
- 審査判定を経て認定結果が通知される
40歳から64歳の第2号被保険者の場合、主治医意見書にもとづいて特定疾病に該当するかどうかが判断されます。
骨折で入院中に申請するケースもあるため、退院後の生活に不安があるときは早めに窓口へ相談してください。認定まではおおむね1カ月程度かかります。
(参考:特定疾病の選定基準の考え方|厚生労働省)
(参考:要介護認定における特定疾病にかかる診断基準|厚生労働省)
公的制度でカバーしきれない費用
公的制度で医療費負担の一部を軽減できますが、すべての費用をカバーできるわけではありません。
骨粗鬆症で自己負担として残る費用は、大きく2種類に分かれます。
1つ目は、日々の通院費用です。
前の章で確認したとおり、月数千円から1万円台の治療費は高額療養費に届きません。
医療費控除で一部を取り戻せますが、控除されるのは10万円を超えた部分に税率を掛けた金額のみです。
治療は年単位で続くため、負担は長く続きます。
2つ目は、骨折した場合に高額療養費の対象外となる費用です。
対象外の費用の例
- 差額ベッド代:個室や少人数部屋を希望した場合の室料
- 入院時の食事代:1食あたりの標準負担額
- 先進医療の技術料:技術料は全額自己負担
- 日用品・雑費:寝間着、タオル、テレビカードなど
- 家族の交通費:見舞いや付き添いにかかる移動費
さらに退院後の費用も続きます。
大腿骨近位部骨折では、急性期の入院を終えたあともリハビリが数カ月続きます。
歩行が不安定になれば、手すりの設置や段差解消といった住宅改修、福祉用具のレンタルが必要です。
公的介護保険を使っても、一定の自己負担は必要です。
また給与収入を得ていた場合、骨折が原因で働けなくなり、収入が途絶えるリスクもあります。
医療費そのものではなく、付随する費用や収入源が家計にダメージを与える恐れがあることに注意しておきましょう。
自分にどの程度の備えが必要かは、[object Object]で現在の家計状況から確認できます。
骨粗鬆症で民間の保険はおりる?新たに加入できる?
民間保険には、既に加入している契約から給付金を受け取れるかという論点と、新たに加入できるかという論点があります。
混同しやすいため分けて確認しましょう。
入院・手術は民間の医療保険の保障対象になる可能性が高い
医療保険の主契約は、原則としてあらゆる病気やケガによる入院・手術を保障します。
骨粗鬆症が原因の骨折であっても、入院すれば入院給付金、所定の手術を受ければ手術給付金の対象となります。
対象になりやすい手術例
- 大腿骨近位部骨折に対する人工骨頭置換術
- 大腿骨近位部骨折に対する骨接合術
- 脊椎圧迫骨折に対する経皮的椎体形成術や脊椎固定術
ただし契約時期や商品によって手術給付金の支払対象が異なります。
古い契約では約款に列挙された手術のみが対象、新しい契約では公的医療保険の手術料が算定される手術が対象、という違いがあるため注意が必要です。
加えて、入院日数に応じた入院給付金も受け取ることが可能です。
まずは加入している医療保険の保障内容を、証券等で確認してみましょう。
骨粗鬆症の薬・注射は原則として給付対象外
骨粗鬆症の治療の中心は、通院での服薬や注射です。
入院をともなわない通院治療は、医療保険では保障されないのが一般的です。
通院特約を付加している場合でも、「入院前後」または「入院後」が保障対象となっていることがほとんどで、骨粗鬆症の通院治療のみでは給付を受けられません。
日々の通院費用は医療費控除で取り戻し、民間保険は骨折による入院・手術に備えるという役割分担で考えるのが合理的でしょう。
(参考:骨粗鬆症|e-ヘルスネット(厚生労働省))
骨粗鬆症と診断されたあとに入れる保険はある?
診断名がついていても、新たに保険へ加入できる可能性はのこされています。
ここからは、骨粗鬆症と診断された場合の保険加入について見ていきます。
告知書で実際に聞かれること
一般的な医療保険や死亡保険における告知の質問事項は、次のとおりです。
骨粗鬆症で通院している場合、直近3カ月・過去5年以内の健康状態を問う項目に該当する可能性が高いでしょう。
該当する場合、薬剤名や治療期間などを詳しく申告する必要があります。
骨粗鬆症の場合につきやすい「特約の不付加」(特定損傷・女性疾病特約不可)
骨粗鬆症と診断された後に医療保険に加入する場合、特定の特約を付けられない可能性があります。
付加できない扱いになりやすい特約は次の2つです。
- 特定損傷特約:骨折、関節脱臼、腱の断裂を給付事由とする特約
- 女性疾病特約:約款の女性特定疾病に骨粗鬆症が含まれる商品が多いため
女性疾病特約が付加できないのを意外に感じる人もいるでしょう。
骨粗鬆症は女性に多い病気のため、女性疾病として保障対象になっているものが一般的です。そのためすでに診断済みの場合、女性疾病特約は付加できない可能性があります。
あなたの年齢で医療保険の保険料はいくら?
骨粗鬆症の人が検討できる保険の種類
では、骨粗鬆症の人でも検討できる保険の種類について、詳しく見ていきましょう。
通常の医療保険や死亡保険
骨粗鬆症を抱えていても、一般的な医療保険や死亡保険に加入できる可能性はあります。
特に過去に骨粗鬆症で入院歴がなければ、条件なしで加入できるケースもあります。
通常型はもっとも保険料を抑えられる選択肢のため、まず最初に検討してみることをおすすめします。
ただし、引き受けの審査結果は保険会社ごとに異なります。
その他の持病を抱えていると加入を断られるケースもあるため、注意が必要です。
1社で見送りとなっても、他社では結果が変わる場合があります。複数社で比較しながら検討を進めていきましょう。
引受基準緩和型
引受基準緩和型は、告知項目が通常型よりも少なく、持病があっても加入しやすい保険です。
一般的な告知項目は次のとおりです。
上記のすべてに該当しなければ、申し込みが可能です。
加入しやすい分保険料は通常型よりも割高に設定されていますが、通常型の保険に加入できなかった人にとっては有力な選択肢になります。
無選択型
無選択型は、告知なしで加入できる商品です。
健康状態を問われないかわりに、保険料は3タイプのうち最も高くなります。
骨粗鬆症で入院歴がなければ通常型や緩和型に加入できる可能性があるため、無選択型は最後の砦として考えておくのが良いでしょう。
告知で注意すべきこと
保険加入時の告知は、事実をありのままに行うことが非常に重要です。
ここからは告知の注意点をお伝えします。
告知は「告知日時点」の事実を答える
告知で答えるべき内容は、告知書に記入する日の時点での事実です。
将来の見通しや不確定な予定を書く必要はありませんが、告知日の時点で受診や検査の予定が決まっている場合は、正しく記入してください。
告知を終えて契約が成立したあとに骨密度が悪化したとしても、あらためて告知する義務はありません。
ただし、契約が成立する前に健康状態が変化した場合は保険会社への連絡が必要です。
告知から契約成立までの間に骨折した、入院が決まったなどの変化があれば、速やかに保険会社に伝えてください。
告知義務違反になると給付金が受け取れない
事実と異なる告知をした場合、いざという時に給付金請求をしても支払われない可能性があります。
告知義務違反が発覚するタイミングとしては、請求時が最も多いです。
骨折で入院し、給付金を請求した段階で保険会社が診療記録を確認することがあります。
そこで告知していなかった通院歴が見つかれば、支払いは行われない可能性が高くなります。
最悪の場合は契約そのものが解除されるケースも考えられます。
解除されると以後の保障はなくなり、それまで払い込んだ保険料も戻りません。
病歴を隠して加入しても、必要なときに給付を受けられなければ保険料を払った意味がありません。
正確に告知したうえで、引き受けてくれる保険会社を探すほうが確実です。
書き忘れやすいのは健診の「要精密検査」
記入漏れが起こりやすいのは、健康診断や人間ドックでの指摘です。
医療機関を受診していなくても告知の対象になる場合があります。
記入が漏れやすい事例
- 自治体の骨粗鬆症検診で「要指導」「要精密検査」と判定された
- 人間ドックの結果に骨密度の低下が記載されていた
- 受診を勧められたが、まだ医療機関へ行っていない
健康診断や人間ドックを定期的に受けている人は、結果の確認を事前にしておきましょう。
引受で重視されるのは入院歴の有無
骨粗鬆症の引き受けは個別に判断されるケースが多く、一概に入れる入れないと断言しにくいのが現状です。
判断のポイントとなるのは、骨折による入院や手術の有無です。
入院歴がない場合、主契約は引き受けられる可能性があります。
入院歴がある場合は、手術や退院からの経過期間が判断材料となります。
最終的な可否は保険会社ごとに異なるため、1社で見送りとなっても他社で検討できる可能性があります。
代HS-25-529-430(2026.2)
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当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年9月1日―2026年9月30日)
必要な保障を自分で決める3ステップ
漠然と保険に加入しなければ、と思っていても、実際どれくらいの保障が自分にとって必要なのかは判断しづらいものです。
ここからは、自分に必要な保障を自分で決めるためのステップをご紹介します。
ステップ1:公的制度で戻る分を差し引く
まずは、公的制度を利用した場合自己負担が最終的にいくらになるのかを把握することが大切です。
高額療養費制度を利用した場合の、外来・入院時それぞれの年間上限を確認しておきましょう。
医療費控除も利用できる可能性がありますが、戻るのは支払った医療費そのものではなく、税率を掛けた分だけです。
制度を正しく理解したうえで、実際の自己負担の目安を立てておくことがポイントです。
ステップ2:残る自己負担と生活費を数字にする
次に、公的制度でまかなえない金額を書き出します。
差額ベッド代や入院時の食費、日用品の費用や交通費も、積み重なると家計に負担を与える場合があります。
また入院することで収入が減少する恐れがある場合、生活費もある程度見込んでおく必要があるでしょう。
ステップ3:条件に合う保険を絞り込む
必要な保障を把握できたら、条件に合う保険を複数社で比較しながら、商品を絞り込みます。
同じような保障内容でも保険会社ごとに毎月の保険料には違いがあるため、1社だけでなく複数社で比較検討を進めるのがおすすめです。
ほけんのコスパでは、年齢と性別を入力するだけで簡単に各社の保険料を一括でシミュレーションできます。
まずは毎月の負担感を知っておくことが大切です。
あなたの年齢で医療保険の保険料はいくら?
骨粗鬆症と保険に関するよくある質問
ここからは、骨粗鬆症と保険について、寄せられることの多い疑問に保険のプロがわかりやすく回答します。
Q. 骨粗鬆症の治療が終われば告知は不要になる?
A. 治療が終わっても告知が不要になるわけではありません。
告知書では「過去5年以内の治療歴」といった形で、一定期間さかのぼって質問されます。
そのため保険のために一時的に治療を中断したとしても、結果は変わりません。
告知書の質問文をよく読み、該当期間を確認してください。
Q. 家族に骨粗鬆症の人がいると加入に影響する?
A. 告知書で問われるのは、原則として申し込む本人の健康状態です。
家族の病歴を記入する欄は、一般的な医療保険や死亡保険の告知書には設けられていません。
母親や姉妹が骨粗鬆症だという理由だけで加入が難しくなることはありません。
ただし本人が健康診断で骨密度の低下を指摘されている場合は、家族歴とは関係なく告知の対象となります。
Q. 骨密度検査は健康診断で受けられる?その場合の費用は?
A. 市区町村が実施する骨粗鬆症検診があります。
対象となるのは、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳、65歳、70歳の女性です。
5歳刻みの節目年齢のみが対象であり、男性は対象に含まれていません。
費用は市区町村によって異なり、無料の自治体もあれば数百円から千円程度の自己負担を設けている自治体もあります。
対象年齢や費用は居住地の広報やホームページで確認できます。
検診で異常を指摘されたあとの医療機関での精密検査は診療扱いとなり、公的医療保険の対象です。
(参考:健康増進事業実施要領|厚生労働省)
Q. 骨粗鬆症で入院した場合、何日くらいが目安?
A. 骨粗鬆症そのもので入院することは多くありません。骨折した場合の平均入院日数は70歳以上で43.3日となっています。
特に高齢者の場合、手術後のリハビリが長引くケースも多く、入院日数は比較的長くなる傾向にあります。
医療保険を検討する際は、1入院あたりの支払限度日数が短すぎないかを確認してください。
(参考:令和5年(2023)患者調査の概況|厚生労働省)
まとめ|公的制度でカバーできない費用は民間保険で備える
骨粗鬆症と診断された後の治療は、公的医療保険が適用されます。
費用は治療方法によって異なりますが、月の負担は数千円程度に収まることが一般的です。
一方、骨折により入院や手術が必要になった場合、高額療養費制度を利用しても数万円の自己負担が残ることになります。
加入している民間の医療保険がある人は、保障内容をいまいちど確認しておきましょう。

FP橋本
骨粗鬆症は高齢の女性に多い病気で、骨折をきっかけに寝たきりになってしまうケースもあります。
公的医療保険や公的介護保険を利用できますが、それでも自己負担がゼロになるわけではありません。
実際のご相談者の中にも、高齢の母親の介護を経験し、自分自身の備えを見直したいとおっしゃる方もいました。
家族の入院や介護を機に、自分の将来についても考えてみることが大切です。
橋本優理(2級FP技能士)


















