痛風で治療をしていたり尿酸値が高いと指摘を受けている場合、保険に加入できるのか気になっている人もいるでしょう。
痛風は悪化すると合併症を引き起こす可能性もある病気です。
そのため状況によって保険加入に制限がかかる場合もありますが、治療状況や尿酸値によっては問題なく保険加入できるケースも多くあります。
本記事では、痛風を抱えている人が保険に加入する際のポイントや、加入しやすい保険種類についてプロが詳しく解説していきます。
この記事を読んでわかること
痛風でも、治療歴によっては問題なく保険に加入できる可能性がある
入院歴があったり、治療期間が短いなど、特定のケースでは加入できないこともある
通常の保険に加入できない場合は、持病がある方向けの保険(引受基準緩和型保険)がおすすめ
当サイトにおける申込URLクリック数順(2025年1月1日-2025年1月31日)
痛風(高尿酸血症)でも保険に入れる?

痛風を抱えていても、治療状況によっては問題なく保険に加入できることもあります。
主に以下のポイントをクリアしているかが重要になります。
- 尿酸値が9.9以下(一部の保険会社で13以下)
- 治療歴が半年以上
- 入院歴がない、もしくは退院後2年以上経過している
保険会社や保険種類によっても審査基準は異なりますが、食事改善や投薬治療で尿酸値が安定していれば、加入を検討できることが多いでしょう。

痛風は30代~50代の男性に多い病気で、患者数は約130万人といわれています。
また、痛風発作が起こる原因の「高尿酸血症」を抱えている人は、痛風患者の約10倍いると推定されています。
尿酸値が高いと指摘されている人は、食事や飲酒の習慣を見直し症状が悪化しないよう心がけることが大切です。
では、検討する保険種類ごとに痛風でも加入できるかどうかの目安を見ていきましょう。
(参考:痛風の患者数|厚生労働省)
(参考:生活習慣病 高尿酸血症/痛風|日本生活習慣病予防協会)
(参考:生活習慣病の調査・統計 高尿酸血症/痛風|日本生活習慣病予防協会)
痛風でも医療保険に入れるのか

痛風の場合、治療経過や尿酸値によっては無条件で通常の医療保険に加入できる可能性があります。
治療の結果尿酸値が下がっていたり、ある程度の治療期間があれば検討できる商品の幅も広がります。
ただし、以下のようなケースでは加入を断られたり、特別条件が付くこともあります。
- 診断から半年未満
- 直近の尿酸値が13以上
- 痛風での入院歴があり、退院から2年経過していない
- 合併症を抱えている
保険会社によって診査基準は異なっており、特に尿酸値に関しては各社で若干異なる基準を設けているため、一概に上記のケースで加入できないわけではありません。
治療を始めてから間もなかったり、まだ尿酸値が安定していない場合は加入に制限がかかるケースもあるため注意が必要です。
関連記事
参考)痛風患者に多い合併症

尿酸値が高い「高尿酸血症」の状態が続くと、さまざまな合併症を引き起こすリスクが高まります。
尿酸値が高くなる原因には、「飲酒」「脱水」「食べ過ぎ」などがあり、その結果、高血圧、肥満、中性脂肪やコレステロール値の上昇、尿路結石などを招く可能性があります。
また、高尿酸血症を放置していると、腎障害や糖尿病、虚血性心疾患などの重大な病気につながるケースもあります。
痛風に加えて他の生活習慣病で治療を受けている場合、保険加入に影響が出る可能性があります。
毎日の生活習慣に気を付けて、症状を悪化させないように心がけましょう。
(参考:ニュース|日本生活習慣病予防協会)
Q.共済は痛風でも入れる?
共済も民間の医療保険と同様、加入時に健康状態の申告が必要になります。
例えば、東京都民共済では、加入できない慢性疾患の中に痛風も含まれているため、痛風で治療中の人は加入を断られる可能性が高いでしょう。
民間の医療保険であれば尿酸値や治療歴によっては通常の医療保険に加入できるため、優先的に検討するのがおすすめです。
(参考:健康告知内容|都民共済)
痛風でも生命(死亡)保険に入れるのか

万が一に備える死亡保険ですが、痛風の場合は医療保険と同様、尿酸値が安定しており入院歴がなければ比較的加入できるケースが多いでしょう。
また、尿酸値が10~13程度でも、割増保険料などの特別条件付きで加入を検討できる保険会社もあります。
保険会社によって診査基準は異なるため、一度診査に落ちてしまってもすぐに諦めるのではなく、一度他社で検討してみるのも良いでしょう。
尿酸値が13を超えていたり、合併症がある、入院歴があるなどで通常の死亡保険に加入できなかった人は、引受基準緩和型の死亡保険を検討するのもおすすめです。
Q.団信は痛風でも入れる?
住宅ローンを組む際に加入する団信(団体信用生命保険)ですが、痛風で治療をしていると加入できない可能性があります。
一般的な団信の診査基準は開示されていませんが、健康診断の結果や治療中の病気、投薬の内容なども判断材料になるといわれています。
団信への加入が難しい場合は、ワイド団信とよばれる引受基準緩和型の団信か、民間の死亡保険を団信代わりに活用する方法もあります。
関連記事
痛風でもがん保険に入れるのか

痛風を抱えていても、がん保険は比較的加入しやすいといえるでしょう。
保険会社によっては、尿酸値の基準を医療保険や死亡保険よりも緩やかにしていることもあります。
ただし、直近で痛風による入院歴がある場合は加入を断られるケースもあります。
加入を断られた場合は、他の保険会社で再度検討するか、退院から少し間を開けて申込むのが良いでしょう。
関連記事
痛風の告知のポイント

痛風で治療をしている人が保険に加入する際、告知で押さえておきたいポイントがあります。
詳しく見ていきましょう。
保険会社が知りたい情報を伝える
保険会社は、診査の基準をもとに保険契約を引き受けるか否かを決定します。
保険会社が審査の上で必要とする情報は、できる限り網羅して告知を行うようにしましょう。
痛風の場合、主に以下の情報がポイントになります。
- 血液検査の結果
- 2年以内の健康診断や人間ドックの検査結果
- 治療を行っている病院名
- 治療を開始した時期
- 投薬名
- 入院の有無
治療歴が長いと、いつから治療をしているかを正確に覚えていなかったり、投薬歴があやふやなこともあるかもしれません。
しかし、診査に必要な情報が不足していると、保険会社から再告知を求められたり診断書の提出が必要になるなどの手間が発生する可能性があります。
かかりつけ医へ相談したり、おくすり手帳を参考にするなどして、正確な情報を告知するようにしましょう。
診断から現在までの経過を正しく保険会社に伝える
告知をする際は、診断から現在までの治療歴を順序だてて説明するようにしましょう。
告知内容を最終的に判断するのは、保険会社の担当者や医務職員とよばれる医師です。
そのため、わかりやすく治療歴がイメージできるように告知することで、診査をする側もわかりやすくスムーズになります。
投薬内容が変わったり、血糖値が改善されているのであれば、時系列通りにその説明をするよう心がけましょう。
Q.痛風を隠して保険に入っても良い?

「痛風を隠して保険に入っても問題ないのでは」と考える人もいるようですが、虚偽の告知は大きなトラブルにつながる可能性があるので絶対にしてはいけません。
保険に申込むときには、健康状態や職業などを正しく告知する「告知義務」が発生します。
告知義務に違反すると、いざというときに給付金が支払われなかったり、契約を解除されてしまうこともあります。
虚偽の告知は、給付金請求時などに保険会社が実施する調査によって発覚するケースがあります。
保険会社は申込み時の告知内容が正しかったかどうかを、医療機関への調査や健康保険の利用歴を参照するなどして調べることができます。
告知は必ず正しく行うようにしましょう。
痛風で保険の加入審査に落ちたら、どうしたら良い?

治療歴によっては、痛風が原因で保険加入を断られてしまうケースもあるでしょう。
しかし、すぐに保険加入を諦める必要はありません。
保険会社ごとに診査基準は異なるため、別の保険会社で再度検討してみるのが良いでしょう。
尿酸値が13以下で合併症や入院歴がなければ、加入できる保険会社が見つかる可能性があります。
尿酸値が13を超えていたり合併症があるケースでは、引受基準緩和型の保険を検討するのもおすすめです。
入院歴が1年以内にある場合は、各保険会社で厳しい判断になることが予想されます。
引受基準緩和型の保険にも加入できない可能性があるため、最低でも退院から1年以上経過してから保険の検討を進めるようにしましょう。
関連記事
痛風でも入りやすい保険
痛風で治療をしていても比較的入りやすい保険について、特徴や選ぶときのポイントを解説していきます。
引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険とは、持病があっても加入しやすい保険のことで、通常の保険よりも加入時の告知事項が緩やかになっている点が特徴です。
医療保険や死亡保険で引受基準緩和型の商品が販売されていることが多く、インターネットから申込みできる商品もあります。
一般的な引受基準緩和型保険の告知項目は以下の通りです。
- 直近3カ月以内に、医師により入院・手術・検査・先進医療をすすめられたことがあるか
- 過去1年以内(もしくは2年以内)に入院や手術歴があるか
- 過去5年以内にがん(悪性新生物または上皮内新生物)・肝硬変・認知症・アルコール依存症・統合失調症で医師による診察を受けたことがあるか
3つの告知項目に該当しなければ、申込みが可能となります。
告知項目は保険会社によって違いがあるため、複数の引受基準緩和型保険を見比べたうえで、自分が加入できる商品を探していくようにしましょう。
引受基準緩和型保険には、持病があっても加入しやすい、持病の悪化が保障されるなどのメリットがあります。
一方で、通常の保険よりも毎月の保険料が割高に設定されていたり、一部の商品で保障の削減期間が設けられている点には注意が必要です。
無選択型保険
無選択型保険とは、加入する際に健康状態を問われない保険種類のことです。
基本的にどんな人でも加入できるため、引受基準緩和型保険よりもさらに加入のハードルは低くなります。
しかし、保険料はその分割高に設定されているため、引受基準緩和型保険で加入できる可能性があるなら、無選択型から検討していく必要はありません。
また、無選択型保険の場合、加入してから一定期間保障されない免責期間が設けられている商品も多くあります。
保障内容や月々の保険料を確認してから、検討を進めていくようにしましょう。
まずは、自分自身の健康状態で、通常の保険や引受基準緩和型保険に加入できる商品があるか、探してみるのがおすすめです。
痛風の保険選びのポイント

痛風を抱えている人が新たに保険選びをする際、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
ここからは、後悔しない保険選びのためのコツを、プロが解説します。
自分にとって必要な保障を整理する
まずは、自分が必要としている保障を把握することが大切です。
自分や家族がどんな時に経済的に困る可能性があるか、今一度確認しておくことで保険選びもスムーズになります。
今後の病気やケガのリスクに備えたいのであれば医療保険、万が一のときに備えたいのであれば死亡保険など、自分の目的に合った保険種類を選びましょう。
また、保険選びをする際は公的保障の内容についても理解しておく必要があります。
医療費の負担は「高額療養費制度」を利用することで軽減できたり、万が一のことがあれば家族が「遺族年金」を受け取れるケースもあります。
公的保障だけではまかないきれない部分に対して、保障を用意しておくことが大切です。

Q1
性別をお伺いします
治療経過を正確に告知する
申込み手続きの際には、痛風の治療経過を正確に告知することが大切です。
診断時期や直近の尿酸値、投薬治療をしている場合は薬剤名なども告知するようにしましょう。
また、痛風以外の持病を抱えている人は、その詳細も併せて告知が必要です。
保険会社によって診査基準は異なっており、診査に必要な情報も異なる可能性があります。
できるだけ詳細に治療経過を申告することを心がけましょう。
通常の保険に入れなかった場合、引受基準緩和型保険を検討する
治療経過から通常の保険への加入が難しい場合は、引受基準緩和型保険を検討するのがおすすめです。
通常の保険よりも保険料は割高になりますが、痛風でも1~2年以内に入院歴がなければ比較的加入しやすくなっています。
また、持病の悪化も保障されるメリットもあるため、通常の保険へ加入できなかった人は引受基準緩和型の保険で検討を進めていくと良いでしょう。
加入に際しての告知項目は保険会社によって異なるため、複数の商品で比較してみるのもおすすめです。
あなたの年齢で引受基準緩和型医療保険の保険料は?
Q.保険料を抑えたい場合の保険の探し方はある?
A.必要な保障を決めてから、複数社で保険料比較をするのがおすすめです。
同じ保障内容でも、保険会社によって毎月の保険料は異なります。
そのため、1つの保険会社で決めてしまうのではなく、いくつかの保険会社の商品で比較してみると保険料が低廉な商品が見つかる可能性があります。
ほけんのコスパでは年齢と性別を入力するだけで、簡単に複数の保険会社の見積もりが可能です。
»引受基準緩和型医療保険を保険料で比較する
保険料を抑えたい人は一度保険料比較をしてみましょう。
まとめ

今回は、痛風でも保険に加入できるのか、また、賢い保険選びのポイントについて解説しました。
痛風は治療経過によっては通常の保険に加入できる可能性があります。
諦めずに保険選びを進めていきましょう。
一方で、尿酸値が高かったり合併症がある、入院歴があるなどのケースでは加入を断られる可能性もあります。
加入を断られた場合は、引受基準緩和型保険を検討しましょう。
ほけんのコスパでは、複数の保険会社の商品を掲載しており、毎月人気ランキングも発表しています。
ぜひ、保険選びの参考にしてください。
当サイトにおける申込URLクリック数順(2025年1月1日-2025年1月31日)