子宮筋腫と診断されたり、現在治療をしている人の中には、「今からでも入れる保険はある?」「どんな保険で備えておいたら良い?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
子宮筋腫は、子宮筋層に発生する良性の腫瘍のことで、月経困難症や疼痛、不妊などさまざまな症状の原因になることもある病気です。
令和2年度の厚生労働省の調査によると、子宮筋腫の患者数は推定18.9万人とされており、30代以降に罹患リスクが高くなります。
本記事では、子宮筋腫を抱えている人向けに、保険加入の条件や保険選びのポイントを詳しく解説していきます。
自分が加入できる保険があるか知りたい人はぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
子宮筋腫は多くの女性が抱えている身近な病気。入院や手術が必要になるケースも
子宮筋腫でも治療の経過によっては保険に入れる!症状が進行する前に加入を検討しておきましょう
女性が抱えているリスクはさまざま。自分にあった保険を賢く選びましょう
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子宮筋腫の治療費用はいくらかかる?
子宮筋腫の治療方法は腫瘍の大きさによって異なりますが、腫瘍が大きかったり何らかの症状がある場合は、投薬治療や手術が必要になることがあります。
では、子宮筋腫の治療にはどれくらいのお金がかかるのでしょうか。
治療費用や受けられる保障について解説します。
子宮筋腫の治療費用
子宮筋腫の治療は、主に投薬治療と手術の2種類です。
投薬治療は、腫瘍の増大に関与するホルモンを減少させることで子宮筋腫を縮小させることを目的としています。
費用は薬の種類によっても異なりますが、1カ月あたり約7000円~1万円程度です。
手術の場合、腫瘍の大きさや今後妊娠を望んでいるかによって、術式は変わります。
腫瘍が比較的小さい場合や妊娠を望んでいる人には、筋腫のみを切除する術式がとられることが多いですが、腫瘍が大きかったり悪性の可能性がある場合は子宮の全摘出が必要になるケースもあります。
費用も術式によって多少異なりますが、3割負担の平均は約10万円~28万円ほど必要になります。
(参考:手術費用等概算一覧表|中電病院)
子宮筋腫の治療で受け取れるお金
民間の保険に加入している人は、子宮筋腫の治療で給付金が受け取れる可能性があります。
子宮筋腫で入院や手術をした場合、入院給付金・手術給付金をそれぞれ受け取れます。
女性特約を付加していれば上乗せで女性疾病給付金も受け取れる場合もあります。
一方、子宮筋腫は「良性の腫瘍」でありがんではないため、がん保険は保障対象外となります。
ただし、精密検査の結果、実は悪性のがんだったケースもまれにあり、その場合はがん保険で給付金を受け取れる可能性があります。
まずは加入中の保険の支払条件を確認しておくのが良いでしょう。
高額療養費制度
通常、医療機関で支払う医療費は現役世代であれば3割ですが、入院や手術などで自己負担額が高額になった場合、高額療養費制度を利用することができます。
高額療養費制度は、医療費の自己負担額が1カ月の上限額を超えたときにその超えた金額が後から払い戻される制度です。
1カ月の上限額は年齢や収入に応じて、以下の通り定められています。
例えば69歳以下で年収700万円の人が、医療費100万円の治療を受けた場合、1カ月の自己負担額の概算は「8万100円+(100万円-26万7000円)×1%」=8万7430円となります。
一旦は医療機関で100万円の3割となる30万円を支払い、その後差額の21万2570円が返還される流れが一般的です。
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医療保険の給付金
では、民間の医療保険に加入していた場合、どれくらいの給付金を受け取れるでしょうか。
医療保険は一般的に、主契約で入院と手術が保障されます。
日額5000円の医療保険に加入しており、子宮筋腫の手術で7日間入院したとします。
主契約で受け取れる金額の概算は以下の通りです。
- 入院給付金:5000円×7日間=3.5万円
- 手術給付金:保険プランの倍率により異なるが、2.5万円~10万円程度が一般的
特約などを付加していないシンプルな医療保険の場合、上記で合計6万円~13.5万円前後を受け取ることができると考えられます。
(参考:手術費用等概算一覧表|中電病院)
子宮筋腫と診断された後でも加入できる保険【治療状況別】
保険に未加入だった場合、子宮筋腫と診断されると今後のために医療保障などを準備しておきたいと考える人もいるでしょう。
しかし、保険に加入する際は保険会社の審査があり、健康状態によっては加入を断れてしまうケースもあります。
ここからは、子宮筋腫と診断された後でも加入できる保険について、治療状況別に解説していきます。
主な保険審査項目
保険会社は申込みを受け付けると、「健康面」「職業面」「モラルリスク」の3つの観点で契約を引き受けるかどうかの審査をします。
健康面の診査は申込み時に記入する告知書をもとに行われ、一般的には過去5年以内の健康状態を申告する必要があります。
また、場合によっては診断書や健康診断書の提出を求められることもあります。
職業やモラルリスクの審査は、被保険者が危険な職種についていないか、反社会的勢力と関係がないかなどを確認するものです。
高所作業を行う人や潜水士などリスクが高いと判断される職種の人については、加入できる保障額に上限が設けられることもあります。
Q.子宮筋腫を告知せず、保険に加入しても大丈夫?
子宮筋腫で医師の診察を受けていて、保険会社が定める告知項目に該当する場合は、必ず保険加入時に告知をする必要があります。
一般的な医療保険の告知項目は以下の通りです。
現在、子宮筋腫で医師の診察を受けている場合、1点目の告知項目に該当します。
また、5年以内に入院や手術をしていれば、2点目の告知項目に該当することとなります。
告知の内容によっては子宮筋腫でも問題なく加入できることもあれば、条件付きでの契約となったり、加入自体を断られてしまう可能性もあります。
通常の医療保険への加入が難しい場合、持病があっても加入しやすい緩和型医療保険を検討するのがおすすめです。
治療の経過によって保険会社の判断は異なるため、ここからは治療状況別に保険に加入できるかどうかの目安をお伝えします。
持病があっても加入しやすい医療保険を探す
経過観察中の場合
現在、経過観察のみで、投薬治療をしておらず手術の予定もない場合、保険への加入ハードルは比較的低くなります。
通常の医療保険は、保険会社によっては無条件で加入できる可能性もありますが、子宮などの特定の部位に数年間不担保がつく場合もあります。
女性特約が付加できないこともあるため注意しましょう。
がん保険は、診断から1年経過していない場合や、健康診断等で指摘を受けた後に精密検査をしていない場合、加入できない保険会社もあります。
悪性腫瘍ではないことがわかる診断書等を準備すれば加入できるケースもあるため、諦めずにいくつかの保険会社で比較検討することをおすすめします。
死亡保険は基本的に問題なく加入できることが多いでしょう。
ただし保険会社によっては、診断から間もない場合には保険金額が削減される可能性もあります。
引受基準緩和型の保険に関しては、子宮筋腫の経過観察のみであれば告知項目に該当しないため申込み可能です。
通常の保険の審査で条件が付いてしまい、条件に納得できないようであれば引受基準緩和型の保険を検討するのも良いでしょう。
投薬治療中の場合
子宮筋腫で投薬治療中の場合、条件付きの契約になる可能性が高くなります。
医療保険は、問題なく加入できる保険会社もあれば、特別条件がついたり女性特約が付加できないケースもあります。
経過観察のみの場合と比べ、特別条件が適用される年数は長くなる可能性があります。
がん保険はおおむね問題なく加入できる場合が多いですが、治療期間が短いと加入を断られる可能性もあります。
加入できなかった場合でも、保険会社によって判断が異なるため、一度ほかの保険会社で検討するのが良いでしょう。
死亡保険は基本的に加入できる可能性が高いでしょう。
治療期間が短い場合は保険金削減などの条件がつく場合もあります。
引受基準緩和型の保険は、投薬治療のみで手術の予定が無いのであれば告知項目に該当しないため、申込み可能です。
手術をした場合
手術を受けて完治した場合、加入できる保険の幅も広がります。
医療保険は、基本的に完治していれば加入できる可能性が高くなりますが、手術後3カ月~1年以上経過していないと特別条件が付く保険会社もあります。
がん保険や死亡保険に関しても、医療保険と同様に完治の診断を受けていれば加入できる可能性が高いでしょう。
しかし、手術後間もない場合は一定期間経過するまで引き受けが延期されたり、保険金が削減される場合もあります。
引受基準緩和型の保険は、加入時に「過去1年以内(もしくは2年以内)の入院・手術歴」を問われ、該当すると加入できない可能性があります。
手術歴があっても完治している場合は、まず通常の医療保険や死亡保障を検討するのが良いでしょう。
女性が備えるべきリスク
女性にとって備えておきたい人生のリスクはいくつかあります。
ここからは、女性が抱えているリスクと、それらに備えるための保険についてご紹介していきます。
病気やケガのリスク
病気やケガのリスクは、年齢に関係なく誰もが抱えているものです。
自分がいつどんな理由で入院することになるかはわかりません。
突発的な医療費負担に備えるためには、医療保険がおすすめです。
医療保険は、入院1日ごとに受け取れる「入院日額給付金」と、手術をした際に受け取れる「手術給付金」が主な保障です。
入院のリスクは年齢が上がるほど高くなるため、将来のことも見据えて保障を用意しておくのが良いでしょう。
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女性特有の疾病のリスク
子宮筋腫以外にも、子宮や卵巣の病気、乳がんをはじめとする女性特有のがんなどのリスクを不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
女性疾病に手厚く備えておきたい人には、女性医療保険がおすすめです。
女性医療保険とは、通常の医療保険に女性特約を付加したもので、女性疾病で入院・手術をしたときに通常の保障に上乗せして給付金を受け取ることができます。
ただし、現在の子宮筋腫の治療経過によっては女性特約が付加できなかったり、部位不担保の条件が付く可能性があります。
乳がんや子宮頸がんを含むがん全般に備えておきたい人には、がん保険がおすすめです。
近年、がんは通院での薬剤治療をすることが増えています。
医療保険だけでは通院治療に備えることができないため、がん特約やがん保険で保障を準備しておくのが良いでしょう。
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働けなくなるリスク
病気やケガがすぐに完治すれば良いですが、後遺症が残ったりリハビリが必要になるなどして、一定期間仕事ができなくなることもあります。
働けなくなるリスクに備えておきたい人には、就業不能保険がおすすめです。
就業不能保険は、病気やケガで働けない状態が続いている限り、毎月給付金を受け取れるタイプの保険です。
保険商品によって、「60日以上働けない状態が続いたとき」「1カ月で10日以上継続して働けない状態が続いたとき」など給付金の支払には条件が定められています。
就業不能保険の加入時には、給付金の支払条件を確認しておきましょう。
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万が一のリスク
万が一のことがあると、亡くなった人の家族には、葬儀費用やその後の生活資金などの経済的負担がかかります。
自分自身に万が一のことがあったとき、家族に保険金をのこしたい人は死亡保険を検討しましょう。
死亡保険には、保障が一生涯続く「終身保険」と、一定期間のみ保障される「定期保険」があります。
家族に「いつまで」「どれだけ」の保障が必要かを整理し、自分に合った保険を選ぶことがポイントになります。
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保険の選び方【保険種類別】
保険を選ぶときには、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
保険選びで後悔しないために、賢い保険の選び方を各保険種類別に紹介します。
医療保険
医療保険を検討するときには、まず入院したときにどれくらいの自己負担額が必要になるかを把握しておく必要があります。
生命保険文化センターの調査によると、1日あたりの入院費用の平均は約2.1万円で、1万円~1万5000円未満が23.3%と最も多くなっています。
入院給付金日額は1万円~2万円にしておいた方が良いかというと、必ずしもそうではありません。
近年、入院は短期化の傾向にあり、日額保障を重視していたとしても結果として思ったほど給付金を受け取れなかったケースもあります。
入院日数に関係なくまとまった一時金を受け取れる「入院一時金特約」をうまく組み合わせてプランを組むのがおすすめです。
そのほか、保険適用外の先進医療に備える「先進医療特約」や、がんや三大疾病を手厚く保障する特約を付加する人も多くなっています。
自身のニーズに合わせて、付加する特約を選ぶようにしましょう。
女性医療保険
医療保険に付加する女性特約の内容は、保険会社によって異なります。
女性疾病で入院したときのみ保障される商品と、入院だけでなく女性疾病による手術も保障対象とする商品もあります。
また、不妊治療が保障されるものや、出産祝い金を受け取れるタイプのものもあります。
一口に女性向けの医療保険と言っても、保険会社ごとに保障内容が大きく異なるため、加入時には必ず確認しておくようにしましょう。
がん保険
最近のがん保険の保障内容は、がんと診断されたときに受け取れる「診断一時金」と、がんの薬剤治療をした月ごとに受け取れる「治療給付金」がメインになっていることが一般的です。
特に、診断時にすぐ受け取れる「診断一時金」は、治療費だけでなく生活費の補填としても利用できるため、おすすめの保障です。
保険商品によって、診断一時金を複数回受け取れるものと、1回しか受け取れないものがありますが、がんの再発や転移に備えるのであれば複数回受け取れるタイプを選ぶのが良いでしょう。
保障額の目安は、1年に1回診断金を受け取れる商品の場合、1年間治療を受けたとして必要になる金額にしておくと良いでしょう。
一般的には100万円前後に設定する人が多くなっています。
また、がん保険に加入する際は免責期間に注意しましょう。
一般的に、加入から90日間は保障対象外となり、その期間にがんが発覚した場合は契約自体が無効になるとされています。
健康診断やがん検診の直前に慌てて入るのではなく、余裕を持って検討しておくのがおすすめです。
生命(死亡)保険
死亡保険を考える時には、のこされた家族にとって「いつまで」「どれくらいの」保障が必要かを整理します。
小さな子どもがいる人であれば、子どもの生活費や教育費のために、ある程度大きな死亡保障が必要です。
反対に、独身の人やパートナーのみの家庭であれば、最低限の葬儀費用代さえ用意できていれば問題ないと考える人も多いでしょう。
子どもが小さいうちなど、一定期間大きな死亡保障が必要な人には「定期保険」がおすすめです。
定期保険はあらかじめ保障期間を選ぶことができ、掛け捨てタイプなので保険料も比較的お手頃です。
葬儀費用程度の保障を用意しておきたい人には、「終身保険」がおすすめです。
人はいずれ亡くなりますが、その時がいつ訪れるかはわかりません。
そのため、保障は基本的に一生涯持っておく必要があります。
終身保険は、解約時に解約返戻金が受け取れる貯蓄タイプの保険なので、老後のための資産形成も兼ねて保険を検討したい人にも適しています。
引受基準緩和型医療保険
引受基準緩和型の医療保険は、通常の医療保険に加入できなかったり、特別条件がついてしまい承諾したくない場合に検討します。
引受基準緩和型医療保険のメリットは、直近で入院・手術歴がなければ加入できる可能性があり、加入できれば特別条件がつかない点です。
一方デメリットとしては、通常の医療保険よりも保険料が割増しになっている点が挙げられます。
商品によっては、女性特約が付加できない緩和型の医療保険もあるため、商品選びの際は自身が付加したい特約があるかどうか複数社で比較をするのがおすすめです。
引受基準緩和型医療保険の人気ランキング
無告知型・無選択型生命保険
無告知型・無選択型の保険は、引受基準緩和型の保険への加入ができなかった場合に検討します。
健康状態に関係なく加入できるのがメリットですが、その分保険料は引受基準緩和型の保険よりも割増しされています。
また、無選択型の死亡保障の場合、加入後すぐには死亡保障効果がなく数年経ってから保障額が引き上げられるタイプのものもあります。
通常の保険と引受基準緩和型の保険のどちらにも加入できなかった人にとっては、選択肢のひとつとなります。
保険料と保障内容のバランスを見て、加入するかどうか決定しましょう。
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まとめ
今回は、子宮筋腫でも加入できる保険や、賢い保険の選び方について解説してきました。
治療状況によっては、子宮筋腫でも問題なく保険に加入できますが、今後症状が悪化したりほかの病気が見つかったりすると、保険加入へのハードルは高くなります。
保険加入を検討している人は、早めに加入しておくのがおすすめです。
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保険選びに迷っている人は、ぜひランキングを参考に自分に合った保険を選んでください。
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