高齢になった親の保険料が高額になり、家計を圧迫していませんか。
80代を超えて健康な場合、がんの心配も薄れ「がん保険は不要なのでは?」と感じるかもしれません。
一方で、長年加入してきた保険を解約することに不安を感じる人もいるでしょう。
本記事では、80代にがん保険が不要といわれる理由と、高齢者の保険選びのポイントを解説します。
この記事を読んでわかること
80代は後期高齢者医療保険制度で医療費の自己負担額を抑えられる
高齢になると体力や病気の進行速度などから積極的な治療をしない場合もある
十分な資金がある場合はがん保険の解約も視野に入れると良い
目次
7.まとめ
80代に「がん保険はいらない(不要)」といわれる3つの理由
80代でがん保険の必要性が低いとされる背景には、公的医療保険制度の手厚さと、高齢期特有の治療方針があります。
具体的な3つの理由を見ていきましょう。
1. 75歳以上の「後期高齢者医療制度」で窓口負担が原則1割になるため
日本には国民皆保険制度があり、かかった医療費の全額を負担する必要はありません。
75歳以上の人は後期高齢者医療制度の対象となり、医療費の窓口負担は原則1割で済みます。
現役並み所得者は3割、一定以上の所得者は2割負担となりますが、入院や手術で医療費が高額になった場合は「高額療養費制度」で自己負担額が軽減されます。
1割負担となる人の一般的な自己負担上限額は、外来で月額1万8000円、入院も含めると月額5万7600円です。
ただし、がんの場合は治療が長引くケースも多く、数カ月から数年にわたって医療費支払いが発生することも珍しくありません。
月々の保険料支払い額と、実際にがんになった場合に入院や通院で発生する自己負担上限額を比較し、がん保険を継続するべきか判断することが大切です。
(参考:後期高齢者医療制度|厚生労働省)
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2. 大手術や強い抗がん剤より「様子見」や「緩和ケア」を選ぶケースが多いため
がん治療における三大治療は、手術・抗がん剤・放射線治療です。
しかし、80代になると体力が低下し、身体への負担が大きい長時間の開腹手術や、副作用の強い抗がん剤治療を行わない選択をする人も増えます。
病状の進行が遅い場合は、経過観察や痛みを取り除く緩和ケアを優先する事例も少なくありません。
高額な治療費に備えるがん保険の保障内容は、高齢者の実際の治療方針と合致しない場合もあるでしょう。
希望する医療水準と契約内容のバランスを見極めることが大切です。

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3. がん「以外」の病気(心疾患・肺炎など)や老衰で亡くなるリスクも高いため
高齢期はさまざまな病気のリスクが高まる時期です。
厚生労働省の人口動態統計によると、80代の死因1位は悪性新生物(がん)ですが、心疾患や脳血管疾患、肺炎、老衰による死亡割合も増加します。
がん保険はがんと診断された場合のみ給付対象となるため、その他の病気はカバーできません。
脳の病気で長期入院をしたとしても、がん保険ではお金を受け取ることができないため、別途医療保険で備えておく必要があります。
ひとつの疾病に特化した保険を継続するよりも、幅広い病気に備えられる医療保険や、自由に使える貯蓄を増やした方がいいと考える人もいます。
(参考:人口動態統計月報年計(概況)|厚生労働省)
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80代でがん保険を「解約していい人」「残すべき人」の明確な基準
がん保険を解約するかどうかの判断は、現在の貯蓄額と希望する治療方針によって異なります。
がん保険を解約していい人と残しておくべき人の基準を整理しましょう。
がん保険がいらない人(十分な貯蓄があり、年金で医療費をまかなえる人)
がん保険の目的は、がん治療にかかる費用をまかなうことです。
治療費は、高額療養費制度を利用することで1カ月数万円程度に収まるケースが大半です。
生活費や葬儀費用などとは別に、医療費用として100万円から200万円程度の貯蓄がある人や、毎月の年金収入の中で医療費をやりくりできる人は、がん保険に頼る必要性は低いでしょう。
保有する金融資産の残高と毎月の収支を確認し、医療費の負担に耐えうる家計状況であれば、がん保険の解約を視野に入れてみましょう。
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がん保険を残すべき人(貯蓄に不安がある・手厚い自由診療等を希望する人)
貯蓄が十分にない人や、がんに罹患したときに積極的な治療を希望する人には、がん保険が役立ちます。
がん治療は長引くケースも多く、毎月の医療費が家計の負担になることも考えられます。
貯蓄額に不安がある人は、もしもの時に備えて最低限の保障を確保しておくと良いでしょう。
差額ベッド代を支払って個室に入院したい人、手元の貯蓄が少なく月々の医療費支払いに不安がある人にとっては、がん保険を継続しておく意義があります。
また、先進医療や自由診療など、公的医療保険が適用されない治療を望む場合、がん保険で備えておくことをおすすめします。
公的保険対象外の治療は、自己負担が数百万円以上にのぼることもあります。
自己資金だけでは対応できない可能性が高いため、がん保険の「先進医療特約」や「自由診療特約」を活用する必要があるでしょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年4月1日―2026年4月30日)
【要注意】がん保険を解約する前に確認すべきポイント
解約の手続きを進める前に、現在加入しているがん保険の保障内容や特約の状況を把握する必要があります。
確認すべきポイントを紹介します。
加入中の「古いがん保険」は通院治療に対応していない(使えない)リスクがある
がんの治療方法は時代とともに変化しています。
昔に加入したがん保険は入院を前提とした保障内容が多くなっていますが、現在のがん治療においては短期入院かつ、通院による抗がん剤や放射線治療をするケースが増加しています。
そのため、昔のがん保険では通院治療が保障されず、十分な給付金を受け取れない可能性があります。
契約中の保険証券を確認し、保障内容が古く今の医療事情に適していない場合は解約を検討しても良いかもしれません。
先進医療の技術料や「差額ベッド代」は全額自己負担になる
公的医療保険は、治療にかかわるすべての費用をカバーできるわけではありません。
厚生労働大臣が認定した先進医療の技術料や、入院時に希望して個室を利用する際の差額ベッド代、入院中の食事代は、高額療養費制度の対象外です。
先進医療を受ける場合、技術料として数百万円単位の自己負担が発生することもあります。
もしものとき、少しでも高度な医療を希望する可能性があるのであれば、がん保険を継続しておく方が良いでしょう。
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親のがん保険を解約させたい子ども世代が知っておくべき説得のコツ
がん保険はいざというときの備えですので、安易に解約することはおすすめできません。
しかし、保障内容が古くて医療実態に即していない、保険料が家計を圧迫しているといった場合には、解約を視野に親と話し合う必要があります。
では、親との話し合いで意識しておくべきポイントをご紹介します。
頭ごなしに「無駄」と否定せず、親の「がん=お金がかかる」という不安に寄り添う
親世代にとって、がんは莫大なお金がかかる病気というイメージが強いものです。
長年支払ってきたがん保険を無駄と一蹴されると、親は自分の判断を否定されたように感じて反発してしまうかもしれません。
まずは親の健康への不安に共感を示すことが大切です。
そのうえで、高額療養費制度によって実際の負担額は抑えられる事実や、高年齢の人が受ける治療内容の事実を丁寧に伝えましょう。
親の感情を尊重しながら、公的制度の仕組みを一緒に確認して、家計の負担軽減に向けた話し合いを進めるとスムーズです。
解約して浮いた保険料を「がんになったとき用の貯金」に回す提案をする
がん保険を解約すると、親は万一の出来事が起きた際の備えが全くなくなると不安に感じるかもしれません。
もしもの時に子どもに負担をかけたくないという親心も働くでしょう。
毎月の保険料支払いが無くなる分、がん治療専用の貯金口座に移そうと提案することで、親の不安を軽減できます。
もし加入中のがん保険に解約返戻金があれば、そのお金も専用口座で管理しておき、いざというときに活用できるでしょう。
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がん保険の保険料負担を減らす、全額解約「以外」の見直し方法
がん保険をすべて解約することに抵抗がある場合、保障内容を調整して保険料を下げる方法もあります。
保険の全解約以外の見直し方法をご紹介します。
死亡保障などとセットになっている場合は、がん特約のみを外す
がん保険が単独の契約ではなく、死亡保険などの特約として付加されているケースもあります。
主契約を残したまま、不要になった特約部分のみを解約して保険料を減額させることが可能です。
葬式代を残すための終身保険にがん特約が付加されている場合、がん特約部分のみを外せば、葬儀費用の備えを維持しつつ毎月の保険料を下げることができます。
契約している保険会社に連絡し、主契約を残したまま特約のみを解約する特約解約が可能か、問い合わせてみると良いでしょう。
保障額(日額や一時金)を半分などに減らす「減額(一部解約)」
がん保険を単独で契約している場合、すべての保障を解約するのではなく、保障額を小さくして保険料の負担を下げる「減額(一部解約)」という方法があります。
たとえば、「入院日額1万円」の保障を「日額5000円」に減らしたり、「診断一時金100万円」を「50万円」に減額したりする手続きです。
保障額を半分にすれば、以後の保険料も概ね半分程度に下がります。
「保障をすべてなくすのは怖いけれど、今の保険料を払い続けるのは限界がある」という場合、現在の家計で無理なく支払える保険料まで保障を落として継続するのは、非常に現実的で有効な手段です。
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80代のがん保険の解約・見直しに関するよくある質問
ここからは、80代のがん保険の見直しでよくある質問に、保険のプロが分かりやすく回答します。
Q. がん保険を解約した直後にがんが見つかった場合、どうなりますか?
A. 解約手続きが完了した後にがんと診断されても、がん保険から給付金は一切支払われません。
治療費はすべて公的医療保険制度と貯蓄でまかなう必要があります。
解約前に健康状態の確認を行い、身体に不安がない状態での解約をおすすめします。
まとめ
80代でがん保険が不要といわれる主な理由は、後期高齢者医療制度により医療費の自己負担が原則1割に抑えられるためです。
高齢期は体力的な理由から高額な治療を控える事例も多く、貯蓄で医療費をまかなえる人はがん保険を解約するのも選択肢のひとつです。
浮いたお金を老後の生活資金や、いざというときの医療費への備えとして貯蓄しておくことが大切です。
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