マイナンバーカードと保険証の紐付けについて、「手続きが面倒そう」「どんなメリットがあるのかよくわからない」といったお悩みはありませんか?
2026年1月現在、従来の健康保険証は原則廃止されています。
「資格確認書」を利用することでマイナ保険証がなくても保険適用を受けられますが、あくまでも代替手段です。
本記事では、マイナンバーカードと保険証を紐付けることの具体的なメリットと、今後の保険証利用についてのスケジュールをご紹介します。
この記事を読んでわかること
マイナ保険証を利用することで医療費控除の確定申告がスムーズになる
高額療養費の自動適用で、入院や手術時の経済的な負担も軽減される
マイナ保険証の利用申請は医療機関の窓口やセブン銀行ATMで簡単に行える
目次
4-1.通信障害・システムエラー時の対応
4-2.カード紛失時の再発行の手間
6.まとめ
2026年1月現在の保険証事情:古いカードはいつまで使える?
2024年12月2日をもって、従来の紙やカード形式の健康保険証の新規発行は停止されました。
日本の医療保険制度は「マイナ保険証」を基本とする新しい仕組みへと移行しています。
とはいえ、すぐに従来の保険証が使えなくなるわけではありません。
円滑にマイナ保険証への移行を進めるため、いくつかの経過措置が設けられています。
具体的に見ていきましょう。
特例措置は2026年3月末で完全終了
従来の健康保険証の新規発行は2024年12月2日に停止されましたが、医療現場の混乱を避けるための特例措置が設けられています。
発行済みの保険証に記載された有効期限が切れた後でも、最長で2026年3月31日まではその保険証を使って医療機関を受診することが可能です。
この特例措置は、マイナ保険証への移行期間中に国民が安心して医療を受けられるようにするためのものです。
しかし、2026年4月1日からは有効期限切れの保険証は使用できなくなるため、注意が必要です。
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今後は「マイナ保険証」か「資格確認書」の二択
従来の健康保険証の新規発行が停止されたことにより、今後は「マイナ保険証」か「資格確認書」のどちらかを使って医療機関を受診することになります。
「マイナ保険証」は、医療機関でマイナンバーカードの保険証利用の申請をすることで、すぐに利用が可能になります。
その他、マイナポータルやセブン銀行ATMでも保険証利用の申請は可能です。
「資格確認書」はマイナンバーカードをまだ取得していない人や、カードは持っていても保険証としての利用登録をしていない人に対して、自身が加入している健康保険組合や自治体から無償で交付されます。
有効期限は、5年以内で保険者(健康保険組合など)が設定する決まりになっています。
資格確認書が送られてきた人は、必ず有効期限を確認しておきましょう。
有効期限が切れた際は必要に応じて再度交付されますが、マイナ保険証を発行して資格確認書が不要になった場合、その旨を保険者に伝えることで交付は終了します。

Q1
性別をお伺いします
「資格確認書」を使い続けるデメリットとは?
マイナ保険証を持たない場合に交付される「資格確認書」を使えば、引き続き保険診療を受けることは可能です。
しかし、資格確認書はあくまで従来の保険証の代替手段です。
マイナ保険証のメリットであるデジタル化の恩恵は受けることができません。
ここからは、資格確認書を使い続けるデメリットをご紹介します。
有効期限があり、更新手続きが必要になる場合も
マイナ保険証は一度登録すれば保険者が変わっても継続して利用できますが、資格確認書には有効期限が設けられています。
資格確認書の有効期限は保険者によって異なりますが、原則としてこれまでの健康保険証の交付方法と同様に設定されることが多く、定期的な更新が必要になる可能性があります。
マイナ保険証と比較すると、更新時の郵送待ちや管理の手間がデメリットといえるでしょう。
また、マイナンバーカードを紛失・更新中の際に交付される資格確認書は一時的なものであるため、マイナ保険証が再発行され次第、役目を終えることになります。
一度発行すると恒久的に利用できるマイナ保険証と比べて、あくまでも一時的な代替手段であることを理解しておく必要があります。
「限度額適用認定証」の手続きが必要なケースが残る
資格確認書を利用する場合、入院時など高額な医療費が発生した際に注意が必要です。
マイナ保険証であれば、医療機関の窓口で同意するだけで「高額療養費制度」が自動的に適用され、支払いが自己負担限度額までで済みます。
しかし、資格確認書にはこの自動適用機能がありません。
そのため、一旦医療機関で3割負担をし、その後払い戻しの手続きをする手間が発生します。
入院や手術などで医療費が高額になることが事前にわかっている場合は、自身が加入する健康保険組合などに「限度額適用認定証」の交付を申請し、医療機関の窓口で提示することで自己負担上限額までの支払いになります。
いずれにせよ自動適用されない分、マイナ保険証と比較して手続きの手間が増えることになります。
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マイナンバーカードと保険証を紐付ける5つのメリット
マイナンバーカードと保険証を紐付ける「マイナ保険証」には、単にカードが一体化するだけでなく、さまざまなメリットがあります。
ここからは、マイナ保険証の5つのメリットを見ていきましょう。
1. 確定申告(医療費控除)が「自動入力」で完結
マイナ保険証を利用するメリットのひとつは、確定申告における医療費控除の手続きが大幅に簡素化される点です。
これまで、医療費控除を受けるためには1年間の領収書をすべて保管し、集計して「医療費控除の明細書」を作成する必要がありました。
しかしマイナ保険証を利用して受診すると、医療費データが「マイナポータル」に自動的に記録されます。
確定申告の際には、マイナポータルからe-Tax(国税電子申告・納税システム)へデータを連携させることで、医療費の合計額を申告書に自動で反映できます。
領収書の保管や面倒な計算作業をする必要は無く、申告ミスを防ぎながら簡単かつ正確に医療費控除の手続きができるようになります。
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2. 高額な医療費の「窓口立て替え」が不要になる
入院や手術などで医療費が高額になった場合、「高額療養費制度」を利用することで、窓口での支払いを所得に応じた自己負担限度額までに抑えることができます。
これまで、高額療養費制度を利用するためには事前に健康保険組合などへ「限度額適用認定証」の交付を申請し、医療機関の窓口で提示する必要がありました。
急な入院などで認定証が間に合わない場合は、一度医療費の3割負担分を全額立て替え払いしなければならず、金銭的な負担が大きくなっていました。
マイナ保険証を利用すれば、この「限度額適用認定証」の事前申請が原則不要になります。
医療機関の窓口に設置されたカードリーダーで情報提供に同意するだけで、システムが自動的に自己負担限度額を計算し、窓口での支払いがその上限額までとなります。
入院前に事前申請をする必要や、一度高額な医療費を建て替える必要もないのは大きなメリットといえるでしょう。
3. 転職・引越し時の「無保険期間」がなくなる
転職や退職、引越しなどに伴い加入する健康保険が変わると、従来は新しい保険証が手元に届くまでに数日から数週間かかることがありました。
保険証を待っている間は、一時的に医療費を全額自己負担しなければなりません。
しかし、マイナ保険証があれば、転職や引っ越し時の「無保険期間」をなくすことができます。
マイナ保険証は、一度利用登録をすれば、そのカード自体が保険証として生涯利用できます。
転職などで保険者が変わった場合でも、新しい保険者側での加入手続きが完了しだい、手元のマイナンバーカードが自動的に新しい保険証として有効になります。
新しい保険証の発行を待つ必要がないため、保険の切り替え期間における「無保険期間」のリスクがなくなり、いつでも安心して医療機関を受診することができます。
4. 正確なデータに基づく診療(薬・健診情報)
マイナ保険証を利用する際、医療機関の窓口で情報提供に同意することで、医師や薬剤師が患者の過去の医療情報を正確に把握できるようになります。
過去に処方された薬剤情報や特定健診の結果などを医療従事者がオンラインで確認でき、「重複投薬」や飲み合わせの悪い薬を処方してしまうリスクを避けることができます。
お薬手帳を忘れた場合や、患者自身が過去の服用歴を正確に覚えていない場合でも、正確な情報に基づいたより安全で質の高い医療を受けることが可能になります。
5. 自身の医療費通知情報がいつでもスマホで見られる
マイナ保険証の利用登録をすると、政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」を通じて、自身の医療に関する情報をいつでも手軽に確認できるようになります。
スマートフォンやパソコンからマイナポータルにログインすれば、過去の受診履歴、処方された薬の情報、かかった医療費の総額などを閲覧することが可能です。
自分がどのような治療を受け、いくら医療費がかかったのかを正確に把握できるため、健康管理や家計管理に役立ちます。
また、前述の通り、医療費のデータは確定申告の医療費控除手続きにも活用できます。
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紐付けのデメリット・リスク
マイナ保険証は多くのメリットがある一方で、デジタル化に伴うデメリットやリスクも存在します。
特に、システム障害の発生時やカード自体を紛失してしまった場合の対応は、事前に理解しておく必要があるでしょう。
通信障害・システムエラー時の対応
マイナ保険証はオンラインで資格情報を確認する仕組みのため、医療機関のシステムに不具合が生じた場合や通信障害が発生した際には、一時的に利用できなくなるリスクがあります。
顔認証と暗証番号のいずれも利用できなかった場合、医療機関や薬局の職員がカードの写真を目視し受け付けることができるとされています。
また、マイナ保険証の読み取りができない場合、マイナポータルにアクセスすれば医療機関や薬局に保険証番号等を提示することも可能です。
マイナ保険証がシステムエラー等で使えなかったときは、上記の対応で保険適用できるか確認してみると良いでしょう。
カード紛失時の再発行の手間
マイナンバーカードは、保険証機能だけでなく身分証明書や各種行政手続きにも利用される大切なカードです。
そのため、紛失した場合はただちに機能停止の手続きを行い、再発行を申請する必要があります。
まず、マイナンバー総合フリーダイヤルに連絡してカードの利用を一時停止し、警察に遺失届を提出します。
その後、お住まいの市区町村の窓口で再発行の手続きを行いますが、新しいカードが交付されるまでには通常約1カ月程度の時間がかかります。
すぐにマイナンバーカードが必要な場合、特急発行による申請も可能です。
通常の再発行にかかる手数料は1000円、特急発行は2000円となっています。
再発行を待っている間に保険診療を受けるためには、加入している健康保険組合に申請して「資格確認書」を発行してもらう必要があります。
従来の保険証であれば保険組合への連絡だけで済みましたが、マイナ保険証の場合は複数の手続きが必要となり、手間が増える点がデメリットです。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年3月1日―2026年3月31日)
マイナンバーカードと保険証の紐付けに関するよくある質問
ここからは、マイナンバーカードと保険証の紐づけに関するよくある質問に、FPの筆者が回答します。
Q. 手元の古い保険証はいつ捨てればいいですか?
A.有効期限が切れていれば破棄して問題ありませんが、2026年3月31日までは念のため、保管しておくと良いでしょう。
2024年12月2日以降、新規発行は停止されましたが、手元の保険証は券面に記載の有効期限までまたは最長で2026年3月31日まで利用可能です。
マイナ保険証の利用に慣れるまでの間や、万が一のシステム障害に備え、期限が切れるまでは保管しておくことをおすすめします。
Q. 「資格確認書」が届かないのですが、どうすればいいですか?
A.加入している健康保険組合、または市区町村に確認してみましょう。
「資格確認書」はマイナ保険証の利用登録をしていない人に対し、加入している健康保険組合や市区町村(国民健康保険の場合)から自動的に送付されます。
郵便事情などにより届かない可能性もあるため、まずは加入している保険者に直接問い合わせましょう。
Q. 確定申告の医療費情報はいつから連携されますか?
A.マイナポータルを通じて連携できる医療費情報は、2021年9月診療分以降のデータが対象です。
前年1年間(1月〜12月)の医療費データは、翌年の確定申告期間(原則2月9日)には連携可能になります。
(参考:過去何年分の医療費通知情報が閲覧可能でしょうか。|マイナポータル)
(参考:医療費通知情報の更新日について教えてください。|マイナポータル)
Q. マイナ保険証に対応していない病院はまだありますか?
A.2026年現在、原則すべての医療機関で対応が義務化されており、ほとんどの場合利用可能となっています。
2023年4月からオンライン資格確認システムの導入が原則義務化されたため、ほとんどの医療機関・薬局で利用可能です。
ただし、システム整備の遅れなどやむを得ない事情により、一部の小規模な診療所などでは未対応の場合もあります。
厚生労働省のサイトで対応機関を確認するか、医療機関の入口にある「マイナ受付」のステッカーで確認できます。
まとめ
マイナンバーカードと保険証の紐付けは、単なるカードの一本化ではなく、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の基盤となる取り組みです。
紐付けによるメリットは大きく、特に「確定申告の自動化」や「高額療養費制度の自動適用」は、家計管理の手間と金銭的負担を大きく軽減してくれます。
システム障害のリスクやカード紛失時の手続きの煩雑さなど、デメリットも存在しますが、いざというときの対応方法を知っていれば慌てずに済むでしょう。
メリットとデメリットを正しく理解し、自身のライフスタイルに合わせてマイナ保険証の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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