「帝王切開後にすぐ入れる保険はある?」「手術が決まってからでも保険に入れる?」と疑問に思っている女性も多いのではないでしょうか。
帝王切開の経験があると保険加入に制限がかかる場合がありますが、一切加入できないわけではありません。
本記事では、帝王切開後に加入できる保険や、手術が決まったあとにできる医療費への備え方を保険のプロが紹介します。
この記事を読んでわかること
帝王切開の術後すぐでも、完治していれば医療保険への加入は可能
帝王切開から3~5年経過していなければ通常の医療保険では特別条件が付く可能性が高い
特別条件を付けたくない場合は引受基準緩和型医療保険がおすすめ
目次
3-1.帝王切開で受け取れる給付金
4-1.高額療養費制度を利用する
4-2.出産育児一時金の活用
5-1.引受基準緩和型医療保険
5-2.少額短期保険
7-1.帝王切開の定義
7-2.医療保険に条件が付いてしまう理由
8.まとめ
帝王切開と保険加入の基本ルール
出産前と出産後で、保険加入に際しての条件は異なります。
まずは、ケース別に保険に加入できるかどうかの条件を見ていきましょう。
帝王切開後すぐに医療保険に加入したいケース
帝王切開後すぐに、次の妊娠や他の病気に備えて医療保険に加入したいと考える人もいるでしょう。
退院後(完治後)すぐに医療保険に加入すること自体は可能です。
しかし、帝王切開での出産歴が3~5年以内にある場合、異常妊娠・分娩に関する「特別条件(特定部位不担保など)」が付くことがほとんどです。
今後妊娠・出産予定が無い場合は問題ありませんが、次の出産に備えたい場合は通常の医療保険ではカバーできない可能性があります。
ただし、保険会社によっては「40歳以上であれば特別条件なしで加入可能」などの条件を設けている場合もあるため、複数の保険会社で比較検討してみるのがおすすめです。
40歳未満で帝王切開経験がある場合は、通常の医療保険では完治後3~5年以上経過しなければ特別条件なしでの加入は難しいでしょう。
次の出産に備えておきたい人には、引受基準緩和型の医療保険がおすすめです。
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帝王切開前で医療保険に加入したいケース
妊娠判明後でも新しく医療保険に加入することは可能ですが、出産に関する特別条件が付くことがほとんどです。
加入時点では帝王切開の予定が無くても、加入から1年間の異常妊娠・分娩に関しては保障対象としない保険会社が多いため注意が必要です。
ただし、保険会社によっては「34歳以下であれば特別条件なしで加入可能」など、別途条件を設けている場合もあります。
妊娠中に新しい保険を検討する際は、複数の保険会社で比較検討してみるのがおすすめです。
また、すでに帝王切開で出産することが決まっている場合は、その時点から新たに保険に加入しても保障対象外になるケースが一般的です。
保険はあくまでも将来のリスクに備えておくためのもので、すでに決まっている入院や手術に関しては給付金を受け取ることはできません。
「特定部位不担保」とは?
「特定部位不担保」とは、特定の身体部位や、特定の病気について、一定の期間、保障の対象外とする条件のことです。
保険加入時には健康状態についての告知が必要です。
申告した内容によっては、特定部位不担保の条件が付くケースもあります。
帝王切開後の保険加入の場合、子宮や卵巣といった部位、帝王切開や切迫流産といった妊娠・出産に関連する症状が不担保の対象となることが一般的です。
不担保の期間は保険会社によって異なり、1年~5年程度が目安になります。
不担保期間終了後は条件が無くなり、すべての部位・疾病が保障対象となりますが、出産後すぐに第二子を検討している人にとっては、意向に合わないかもしれません。その場合、部位不担保などの条件がない引受基準緩和型の保険を検討するのも選択肢のひとつです。
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「手術が決まってから」入れる保険はある?
結論として、帝王切開を含む何らかの手術がすでに決まっている、あるいは医師から勧められている段階で、その手術を保障対象とする新しい医療保険に加入することは基本的にできません。
仮に加入できたとしても、すでに予定されている手術に対しては保障対象外となる条件が付くことがほとんどです。
保険は、将来起こるかもしれない不測の事態に備えるためのものです。
そのため、すでに発生することが確定しているリスク(手術)を保障することは、仕組み上難しいのです。
加入時に告知が不要な無選択型保険であれば加入できますが、加入後は一定期間免責期間が定められていることがほとんどで、予定されている手術に備えることは難しいでしょう。
手術が決まったあとでも共済に入れる?
一部の共済保険では、妊娠中でも加入できる商品があります。
しかし、あくまでも健康状態に問題がない場合で、すでに帝王切開が決まっている場合は加入を断られるか、特別条件が付く可能性が高くなります。
共済保険もその他の生命保険と同様、加入時に健康状態に関する告知が必要です。
告知項目は共済によっても異なりますが、医師から入院や手術をすすめられているかや、過去5年以内の通院歴があるかを問われることがほとんどです。
妊娠中で帝王切開の予定がある場合、告知項目に該当するため詳細を申告しなければなりません。
帝王切開などのリスクに備えたい場合は、妊娠前に保険に加入しておくことが大切です。
参考)告知義務違反とは
保険加入時には、健康状態や職業など、保険会社から問われる事項について正しく申告する義務があります。
故意に事実と違う内容を告知した場合、告知義務違反としてあとから大きなトラブルにつながる恐れがあるため注意が必要です。
例えば、すでに帝王切開の予定が決まっているにもかかわらず、その事実を隠して保険に加入した場合、給付金請求の際の調査で発覚し給付金が支払われない可能性があります。
さらに、悪質と判断された場合、契約自体を解除されるケースもあるため、告知は必ず正しく行うことが大切です。
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帝王切開で給付金はいくらもらえる?
妊娠が判明するよりも前に医療保険に加入していた場合、帝王切開での出産は保障対象になる可能性があります。
実際に受け取れる給付金額について、詳しく見ていきましょう。
帝王切開で受け取れる給付金
帝王切開で出産した場合、加入している医療保険から受け取れる給付金は、主に以下の2つです。
- 入院給付金:帝王切開のための入院が保障対象となる。入院1日ごとに受け取れる日額保障タイプと、入院1回あたりに支払われる一時金タイプがある。
- 手術給付金:帝王切開という手術そのものに対して支払われる給付金。金額は「入院給付金日額の〇倍」という形で設定されていることが多く、例えば日額5000円で倍率が10倍なら5万円が支給される。
また、女性疾病特約を付加している場合、入院日額や手術給付金に上乗せされる形で女性疾病給付金を受け取れる可能性があります。
保障範囲や金額は商品によって異なるため、加入している医療保険がある人は、事前に証券等で契約内容を確認しておきましょう。

Q1
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参考)給付金はいくらもらえる?シミュレーション
実際に帝王切開で受け取れる給付金額をシミュレーションしてみましょう。
契約内容によって金額は異なりますが、以下の例でいくら受け取れるかを計算します。
【契約内容の例】
入院給付日額:5000円
手術給付金:入院給付金日額の10倍
女性疾病特約:入院1日あたり5000円
【給付金シミュレーション】
帝王切開で10日間入院した場合
入院給付金:5000円×10日間=5万円
手術給付金:5000円×10=5万円
女性疾病給付金:5000円×10日間=5万円
合計:15万円
女性疾病特約を付加している場合、入院給付日額に上乗せして給付金を受け取ることができます。
実際の給付金額は契約内容によって異なるため、まずは自身の保険証券を確認し保障内容を把握しておくことが大切です。
あなたに必要な1日の入院給付金は?
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入院時の費用と想定の入院日数で算出できます
公的保障=高額療養費制度が適用される金額
公的保障の高額療養費制度を利用する場合の1カ月の医療費負担上限額は、年齢と年収によって算出することができます
あなたの年齢を教えてください
あなたの年収帯を教えてください
100万円の医療費がかかった場合
自己負担額
0円
※百円単位で四捨五入
「帝王切開で保険に入ってない場合」の対策
帝王切開での出産時に民間の医療保険に加入していなくても、経済的な負担をすべて自己負担する必要はありません。
ここからは、民間の保険に入っていない場合の対処法についてご紹介します。
高額療養費制度を利用する
高額療養費制度は公的医療保険のひとつで、1カ月にかかった医療費の自己負担額が所得に応じて定められた上限額を超えた場合に、その超えた金額が後から払い戻される制度です。
帝王切開は手術や入院に伴って医療費が高額になりがちですが、「異常分娩」に該当するため公的医療保険が適用されます。
通常では3割負担となりますが、医療費が高額になった場合は高額療養費制度を利用してさらに自己負担額を抑えることが可能です。
高額療養費制度の自己負担額は次のとおりです。
例えば、年収約370~約770万円の世帯の場合、医療費が100万円かかったとしても自己負担の上限は約9万円程度に抑えられます。
8万100円+(100万円ー26万7000円)×1%=8万7430円
事前に「限度額適用認定証」を健康保険組合などから取り寄せておき、病院の窓口で提示すれば、支払いを自己負担限度額までに抑えることも可能です。また、マイナ保険証を利用することで同様の取り扱いを受けられます。
高額療養費制度で自己負担額は一定まで抑えることができますが、差額ベッド代や食事代は対象外となるため注意が必要です。
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出産育児一時金の活用
出産育児一時金は出産した際に、加入している健康保険組合から子ども1人につき一定額が支給される制度です。
正常分娩だけでなく、帝王切開などの異常分娩の場合でも利用できます。
2023年4月以降、支給額は原則として50万円に引き上げられました。
高額になりがちな出産費用を直接まかなうことができるため、家計にとって大きな助けとなります。
多くの医療機関では、健康保険組合から医療機関へ直接支払いが行われる「直接支払制度」を導入しており、退院時の窓口での支払額を「出産費用から一時金を差し引いた差額のみ」にすることができます。
一時的に高額な医療費を立て替える必要が無いため、出産前に事前に医療機関に利用可能かを確認しておくと良いでしょう。
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とにかく早く次回の出産に備えたいときはどうすれば良い?
帝王切開後、できるだけ早く次の妊娠・出産に備えたい場合、通常の医療保険への加入は術後5年程度待つ必要があるなど、ハードルが高いのが現実です。
しかし、加入条件が緩やかな保険商品を選ぶことで、できるだけ早く保障を確保することも可能です。
ここからは、次回の出産に備えたい人におすすめの保険商品を紹介します。
引受基準緩和型医療保険
引受基準緩和型医療保険は、持病や過去の入院・手術歴がある方でも加入しやすいように、健康状態に関する告知項目が通常の保険よりも少なく設定されている保険です。
すべての告知項目に「いいえ」と回答できれば申し込みが可能で、部位不担保等の条件も付かないことが一般的です。
ほとんどの商品で過去1~2年以内の手術歴を問われますが、妊娠・出産に関する手術は対象外と定めているものもあり、直近で帝王切開を経験していても加入を検討できる可能性があります。
告知事項は保険会社ごとに異なるため、複数の商品で比較して検討を進めるのがおすすめです。
ただし加入しやすい分、毎月の保険料は通常の保険よりも割高に設定されています。加入を検討する際は、保障と保険料のバランスに注意が必要です。
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少額短期保険
少額短期保険は、その名の通り、保険金額が少額で保険期間が1年または2年と短い期間に設定されている保険です。
妊娠中でも加入できる女性向け医療保険を販売している少額短期保険会社もあり、帝王切開時の保障を用意したい場合には選択肢のひとつとなります。
ただし、病気やケガに対する一生涯の保障を確保したい場合は、少額短期保険では不十分なケースもあります。
あくまでも妊娠出産に対する備えとして検討し、その他のリスクに対しては民間の保険会社の商品を併用するなどして備えておくと安心です。
帝王切開後の保険加入の3ステップ
帝王切開後に医療保険を選ぶ際は、やみくもに探すのではなく、自身の状況に合った選択肢を順番に検討することが大切です。
ステップ1:術後どれだけ経過しているかを確認する
まずは、帝王切開の手術日から現在までの期間を確認することが大切です。
経過期間によって、加入できる保険種類が異なる可能性があります。
一般的な医療保険の場合、術後3~5年が無条件で加入できる目安となります。
もし帝王切開からそれほど期間が経過していない場合は、部位不担保の条件次第では通常の医療保険をそのまま検討するか、緩和型医療保険を検討するのがおすすめです。
ステップ2:部位不担保の期間を確認する
帝王切開から3~5年未満の場合、通常の医療保険であれば部位不担保の条件が付く可能性が高くなります。
保険会社によって異なりますが、おおむね3~5年間の部位不担保条件が付くことが多いため、5年以内に第二子を検討している人は引受基準緩和型保険を検討するなど別の選択肢を取るのが良いでしょう。
ただし、部位不担保の条件が何年間付くかは申込をしてみなければ分かりません。
一度通常の保険に申し込んでみて、条件に納得できない場合は引受基準緩和型保険を検討するのが良いでしょう。
ステップ3:緩和型医療保険を検討する
通常の医療保険への加入が難しい場合や、部位不担保の条件を避けたい、あるいはより早く保障を確保したい場合の最終的な選択肢が、引受基準緩和型医療保険です。
告知項目が少なく、帝王切開の既往歴があっても告知に該当しないケースもあります。
特別条件が付くこともないため、次の出産のために早く保障を確保したい人にとっては、選択肢のひとつとなるでしょう。
ただし、保険料は通常の医療保険と比べて割高になります。
メリットとデメリットを理解した上で、保障と保険料のバランスが取れているかを確認し、最終的に加入するかどうかを決めるようにしましょう。
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帝王切開とは?なぜ医療保険に条件が付いてしまうの?
帝王切開での分娩は珍しいものではありませんが、なぜ医療保険で条件が付いてしまうのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
帝王切開の定義
帝王切開とは、経腟分娩が母体や胎児にとってリスクが高いと判断された場合に、腹部と子宮を切開して赤ちゃんを娩出する手術のことです。
帝王切開には、あらかじめ手術日を決めて行う「予定帝王切開」と、分娩の進行中に緊急で行われる「緊急帝王切開」の2種類があります。
予定帝王切開が行われる主な理由には、逆子、多胎妊娠、前置胎盤などがあります。また、前回の出産が帝王切開だった場合、次の出産も帝王切開で行うことが多くなります。
緊急帝王切開は、胎児の心拍低下や分娩の遅延など、予期せぬ事態に対応するために行われます。
いずれも、母子双方の安全を最優先するための医療行為です。
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医療保険に条件が付いてしまう理由
帝王切開後に医療保険の加入条件が厳しくなる主な理由は、次回の出産も帝王切開になる可能性が高いためです。
一度子宮を切開すると、次回の経腟分娩時に子宮破裂のリスクが高まることから、多くの場合は帝王切開が選択されます。
保険は「偶発的なリスク」に備えるためのもので、すでに発生したリスクや、今後発生する可能性が極めて高いリスクは保障対象外となります。
そのため、帝王切開の経験があると、一定期間、異常妊娠・分娩を保障対象外とする条件が付くことが多くなるのです。
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まとめ
帝王切開後の保険加入について、術後の経過期間に応じた選択肢や注意点を解説しました。
通常の医療保険の場合、帝王切開から3~5年以上経過していないと特別条件付きの契約になることがほとんどです。
すぐに保障を用意したい、特別条件は付けたくない、といった場合は女性専用の少額短期保険で加入できるものを探すか、引受基準緩和型の医療保険を検討するのが良いでしょう。
ほけんのコスパでは、入院歴や手術歴がある場合でも検討しやすい医療保険を複数掲載しています。
年齢と性別を入力するだけで簡単に保険料のシミュレーションも可能です。
保険選びに迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
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