60代を迎え、子どもの独立などを機に、これからの人生や万が一の備えについて考え始める人も多いのではないでしょうか。
特に気になるのが「葬式代」の準備です。
「死亡保険に加入したいけど、どれくらいの保障が必要?」「そもそも保険で備えるべき?」と悩むこともあるでしょう。
本記事では、60代の死亡保険の選び方や、必要な保障額について解説します。
葬式代の準備について検討している人は、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
子どもが独立後は大きな死亡保障は不要。葬儀費用に絞った備えを
死亡保険は口座凍結の影響を受けず遺族に直接保険金をのこせることがメリット
葬式代とお墓の購入費、遺品整理にかかる費用なども含めて200~300万円の保障を確保しておくと安心
目次
5-1.貯蓄で備えるのが向いている人
5-2.保険で備えるのが向いている人
6.まとめ
60代で死亡保険に加入する最大の目的は「葬式代の準備」
60代は子どもが独立し、必要な死亡保障額が変化する年代です。
老後を見据え、葬式代の準備として死亡保険を検討する人も増えるでしょう。
では、葬儀にかかる費用の相場や、保険での備え方について見ていきましょう。
葬式代(葬儀費用)の平均的な相場
葬儀にかかる費用は規模や形式によって大きく異なりますが、ある程度の目安を把握しておくことは大切です。
2024年の鎌倉新書の調査によると、葬儀費用の総額平均は118.5万円となっています。
葬儀の形式別に見ていくと、一般葬で161.3万円、家族葬で105.7万円、一日葬で87.5万円です。
葬儀時にかかる寺院への費用や、お墓の購入費用、遺品整理にかかる費用なども含めると、200~300万円程度を準備しておく必要があるでしょう。
(参考:第6回お葬式に関する全国調査(2024年)|株式会社鎌倉新書)
子どもや家族に負担をかけないための備えが重要
葬儀費用は、予告なく突然必要になります。
のこされた家族が悲しみに暮れる中で、金銭的な心配までしなければならない状況は避けたいものです。
親として、「子どもたちに負担をかけたくない」「自分のことは自分で始末をつけたい」と考えるのは自然なことでしょう。
終活の一環として、事前に葬式代を準備しておくことはとても大切です。
死亡保険で備えておけば、遺族に直接保険金としてまとまったお金をのこすことができます。
「万一の時は保険に入っているから安心して」と元気なうちから家族に伝えておくことで、葬儀を行う側も金銭的な心配をせずに済むでしょう。
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葬式代を死亡保険で準備する3つのメリット
葬式代を準備する方法として「貯蓄」も考えられますが、保険には保険特有のメリットがあります。
ここからは、葬式代を死亡保険で準備する3つのメリットについて解説します。
1. まとまった現金をすぐに用意できる(口座凍結への対策)
人が亡くなると、金融機関がその事実を把握した時点で故人名義の銀行口座は凍結されます。
口座が凍結されると相続手続きが完了するまで預金を引き出すことはできず、葬儀費用の支払いに間に合わないことも考えられます。
一方、死亡保険金は相続財産とはみなされず、保険金受取人固有の財産として扱われます。
口座凍結の影響を受けないため、請求手続き後、最短で数営業日以内にはまとまった現金を手にすることが可能です。
いち早く遺族に現金をのこすことができる手段として、死亡保険は非常に有効です。
2. 月々の少ない負担で確実な備えができる
貯蓄で200万円を用意するには相応の時間と計画性が必要ですが、保険であれば契約した直後から万が一の保障を確保できます。
特に、掛け捨て型の死亡保険や少額短期保険であれば、月々数千円程度の負担で葬式代に相当する保障を準備することが可能です。
今から葬式代のために貯蓄に取り組むのもひとつの方法ですが、十分な額が貯まるまでの間に万が一のことが起こってしまうリスクもゼロではありません。
すぐに保障を確保できる保険のメリットを利用して、家計への影響がない範囲の保険料で葬式代に備えておくことがおすすめです。
3. 相続税の非課税枠が活用できるケースがある
死亡保険金には相続税法上で優遇措置が設けられており、「500万円✕法定相続人の数」の非課税枠が利用できます。
例えば、法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人いる場合、500万円 × 3人 = 1500万円までが非課税となります。
非課税分の1500万円は相続税の課税対象ではなくなるため、相続財産を圧縮し相続税の負担を軽減する効果があります。
ただし、非課税のメリットを享受できるのは、相続税が発生する可能性がある一定以上の資産を持つ人のみです。
とはいえ、葬式代として準備した保険金が非課税になる可能性がある点は、大きな利点といえるでしょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年4月1日―2026年4月30日)
60代から葬式代を備える死亡保険の種類
ここからは、葬式代への備えとして60代から検討できる死亡保険について解説します。
死亡保険と一口に言ってもさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
自分に合った保険を選ぶためにも、まずはどんな選択肢があるかを知ることから始めましょう。
終身保険:一生涯の保障で葬式代を残せる
終身保険は、その名の通り保障が一生涯続く死亡保険です。
加入していればいつ亡くなっても必ず保険金が支払われるため、「確実に葬式代を残したい」というニーズに応えることができます。
また、掛け捨てではなく貯蓄性があり、途中で解約した場合には解約返戻金を受け取れることが特徴です。
60代から加入して長生きした場合、最終的に「支払った保険料の総額」が「受け取る死亡保険金額(葬式代)」を上回ってしまう可能性がある点には注意が必要です。
家計の負担にならないよう、無理のない保険金額に設定することが大切です。
終身保険の保険料が予算を超えてしまう場合、終身型の医療保険に特約として死亡保障を付加する方法もあります。
医療保険と終身保険をそれぞれ契約するよりも保険料を抑えられるケースもあるため、医療保険も併せて検討している人は一度保険料の見積もりを取ってみると良いでしょう。
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定期保険:一定期間のみを手頃な保険料でカバーする
定期保険は、◯年間または◯歳まで、のように保障される期間が定められている掛け捨て型の死亡保険です。
貯蓄性がない分、終身保険に比べて保険料が割安である点が最大のメリットです。
定期保険は「子どもが完全に独立するまでの期間」や「公的年金の受給額が安定するまで」など、特定の期間だけ手厚く備えたい場合に適しています。
葬式代目的で利用する場合は、平均寿命を考慮して80歳や90歳までなど長期の保険期間を設定できる商品を選ぶと、保障が途切れるリスクを抑えられます。
ただし保険期間が満了すると保障がなくなる点や、更新型の場合は更新のたびに保険料が上がる点には注意が必要です。
長生きのリスクに備えたい場合は、終身保険のように一生涯保障が続く保険が安心です。
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少額短期保険(ミニ保険):高齢でも加入しやすい
少額短期保険は、その名の通り保険金額が比較的「少額」で、保険期間が「短期」の保険商品です。
中でも、高齢者でも加入しやすい「葬儀保険」は近年注目を集めています。
葬儀保険の最大の特徴は、医師の診査が不要で加入できる商品が多く、80歳以上の高齢者でも申込みしやすい点です。
保険料もお手頃ですが、1年ごとに契約を更新する仕組みで、年齢が上がるにつれて保険料が高くなるため注意が必要です。
葬儀会社でも取り扱われていることが多く、終活の一環として加入を検討する人もいます。
葬式代を賄える程度の最低限の保障を確保しておきたい人には適していますが、保障が一生涯続くわけではないことは理解しておく必要があるでしょう。
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60代向け・葬式代目的の死亡保険の選び方
60代で葬式代目的の保険を選ぶ際には、注意しておくべきポイントがいくつかあります。
ここからは、死亡保険の選び方について詳しく解説します。
必要な保障額は「200万〜300万円」を目安にする
葬儀費用の平均相場が約120万円から200万円程度であることをふまえると、この金額をカバーできる保障額がひとつの目安となります。
しかし実際には、葬儀費用以外に、お寺へのお布施、遺品整理費用、お墓の購入費用など、さまざまな死後整理資金が必要になる場合があります。
葬儀費用以外の必要経費も考慮すると、200万円から300万円程度の死亡保障を準備しておくと、のこされた家族に金銭的な心配をかけることなく安心して送り出してもらえるでしょう。
もちろん、これはあくまで一般的な目安です。
自身の貯蓄額や希望する葬儀の規模に応じて、必要な保障額を調整することが大切です。
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健康状態に合わせて告知のゆるい保険を検討する
60代になると、健康診断で指摘を受けていたり、持病の治療のために定期的に通院している人も珍しくありません。
持病の種類や治療歴によっては、一般的な死亡保険への加入が難しいケースもあるでしょう。
保険の診査に落ちてしまったからと言って、すぐに加入を諦める必要はありません。
持病がある方向けの「引受基準緩和型死亡保険」や、告知項目が少ない「葬儀保険」であれば検討できる可能性があります。
持病がある方向けの保険は一般の保険と比べて保険料は割高になる傾向にありますが、健康状態に不安を抱えている人にとっては有力な選択肢となります。
保険料と保障のバランスを考慮しながら、死亡保障の必要性を判断することが大切です。
持病がある場合は引受基準緩和型や無選択型も
持病があって一般の死亡保険に加入できない場合、前述した引受基準緩和型死亡保険や葬儀保険に加えて「無選択型」の保険も選択肢となります。
無選択型とは、加入にあたって健康状態を問われない保険商品で、基本的にどんな健康状態の人でも加入できます。
ただし、加入のハードルが低い分、保険料は緩和型よりも割高に設定されています。
また、加入後すぐに保障が開始されるわけではなく、1~2年程度病気死亡に関して免責期間が設けられていることが一般的です。
あくまでも、緩和型や葬儀保険に加入できなかったときの最終手段として検討すると良いでしょう。
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月々の保険料が年金生活の負担にならないか確認する
60代は定年退職を迎え、公的年金が主な収入源になる年代です。
現役時代と同じ感覚で保険料を設定してしまうと、将来の家計を圧迫する原因になりかねません。
死亡保険は長期にわたって保険料を支払い続けるものです。
加入を検討する際には、将来の年金収入を想定し、その範囲内で無理なく支払いを続けられる金額かどうかを慎重に判断する必要があります。
特に、年齢が上がると保険料も上昇する更新型の保険を選ぶ場合は、将来の保険料がどれくらいになるのかを事前にシミュレーションしておくことが大切です。
将来、保険料が払えなくなって保険を解約せざるをえなくなると、結果的に葬式代の確保ができないことになってしまいます。
老後の年金生活でも無理なく支払える保険料で、最低限の保障を確保することを意識しましょう。
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葬式代は「貯蓄」と「保険」どちらで準備すべき?
葬式代を準備する主な方法は「貯蓄」と「保険」の2つです。
どちらか一方が絶対的に優れているというわけではなく、個人の資産状況や価値観によって最適な選択は異なります。
それぞれの方法がどのような人に適しているのか、メリットとデメリットを比較しながら見ていきましょう。
貯蓄で備えるのが向いている人
すでに十分な資産を保有しており、生活費や医療費、介護費とは別に葬式代を賄える余裕があるなら、無理に死亡保険に入る必要はありません。
まずは、現時点での資産額を正確に把握し、老後の生活のためにどれくらい残しておけば安心か、葬式代を賄えるだけの金額を残すことができるか、シミュレーションしてみましょう。
ただし、貯蓄で備える場合は、故人名義の口座が凍結されるリスクや、後述する想定外の医療費・介護費で取り崩してしまう可能性がある点も考慮しておく必要があります。
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60代以降で必要になる生涯医療費はいくら?
葬式代を貯蓄で準備する際に注意したいのが、老後の医療費や介護費です。
60代以降は、病気やケガ、介護のリスクが高くなります。
厚生労働省のデータによると、生涯にかかる医療費の47%は70歳以降に集中します。
1人あたりの生涯医療費は2873万円とすると、70歳以降にかかる医療費は1361万円にのぼることになります。
医療費負担が2割だった場合、総額で約272万円の自己負担が発生する計算です。
また、介護費用にも注意が必要です。
生命保険文化センターの調査によると、住宅リフォームや介護ベッドの購入などにかかる一時的な費用の平均は47.2万円、月々の費用は平均9万円となっています。
「葬式代のために」と貯めておいた貯蓄が、医療費や介護費用でなくなってしまうリスクも考慮しておく必要があるでしょう。
(参考:生涯医療費|厚生労働省)
(参考:介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?|生命保険文化センター)
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保険で備えるのが向いている人
一方で、まとまった貯蓄がない人や手元資金を減らしたくない人には、保険で葬式代を準備する方法が適しています。
現時点でまとまった貯蓄がなくこれから計画的に葬式代を準備したい場合、月々少額の保険料で大きな保障を確保できる保険は非常に有効です。
また、医療費や介護費のために貯蓄を残しておきたい場合も、手元の現金を減らさずに葬式代を準備できる死亡保険の活用が合理的です。
保険は口座凍結の影響を受けることなく、受取人固有の財産として現金をのこすことができるため、遺族の安心にもつながるでしょう。
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まとめ
今回は、60代の死亡保険選びについて解説してきました。
子どもが独立し年金生活が始まる60代は、葬式代に絞って保障を確保するのが効率的です。
家計のキャッシュフローを把握したうえで、無理のない範囲の保険料で死亡保険選びをしましょう。
ほけんのコスパでは、60代におすすめの死亡保険を複数掲載しています。
年齢と性別だけで保険料の一括見積もりが可能です。
ぜひ、保険選びの参考に活用してください。










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