年金から毎月支払う生命保険料の負担が重く、解約すべきか悩んでいませんか。
長年加入してきた生命保険を手放すのは、万が一の不安がよぎり決断に迷うかもしれません。
本記事では、80代に死亡保険は不要といわれる理由や、現在の保険を解約して良い基準についてわかりやすく解説します。
この記事を読んでわかること
十分な貯蓄があれば死亡保険を解約して浮いた金額を生活費に充てるのもおすすめ
貯蓄に不安がある人や相続対策が必要な人は、最低限の死亡保障を継続しておきましょう
保険料負担を減らしたい人は、 減額や払済保険への変更といった選択肢も有効
目次
7.まとめ
80代に生命保険(死亡保険)が「いらない」といわれる3つの理由
80代の生命保険が不要とされる背景には、生活環境の変化や保険の役割に関する誤解があります。
まずは、保険が不要といわれる3つの理由を解説します。
1. 子どもがすでに独立しており、遺族の生活保障が必要ないため
死亡保険の本来の目的は、世帯主が亡くなった際に、葬儀費用やのこされた家族の生活費・教育費をまかなうことです。
80代の場合、多くは子どもが既に独立しており、高額な死亡保障を準備する必要性は低くなっています。
子どもが自立して自分自身の家庭を築いている場合、親の死亡によって子どもの生活が困窮する事態は起こりにくいでしょう。
そのため、死亡保障は最低限の葬儀費用や遺品整理にかかる費用をまかなえる程度で十分です。
現在の保障内容が過剰ではないか、保険証券をあらためて確認してみましょう。
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2. 高額な保険料が年金生活や今後の介護費用の負担になるため
生命保険は、加入時や更新時の年齢で保険料が決まる仕組みになっています。
高齢になるほど病気や死亡のリスクが高まるため、定期型の生命保険を更新した場合、保険料は跳ね上がります。
年金収入でやりくりをしている高齢者にとって、高額な保険料の支払いは負担になります。
毎月数万円の保険料を支払い続けるよりも、手元に現金を残しておき、将来の医療費や介護費用に充てる方が合理的といえるでしょう。
ただし、最低限の葬儀費用だけでも準備しておきたいと考える人もいます。その場合、保障額を減額するか、200万円前後の少額の保険に加入することを検討してみましょう。
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3. 病気に備える「医療保険」と混同されやすいため
生命保険とは、体にかける保険のことで、死亡保険だけでなく医療保険やがん保険なども含まれます。
高齢者は病気やケガへの不安から、保険を解約すると入院したときに困ると考えがちですが、死亡保険のみの契約では入院費用の給付は受けられません。
加入中の保険が死亡保障なのか医療保障なのかを確認し、目的に合っていない場合は見直しを検討しましょう。
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80代で生命保険を「解約していい人」「残すべき人」の明確な基準
保険を解約していいか残すべきかは、現在の貯蓄額や将来の相続の状況によって異なります。
では、保険の必要性を判断する基準をご紹介します。
解約していい人(お葬式代などの十分な貯蓄・現金がある人)
死亡保険の主な役割の1つは、亡くなった際の葬儀費用や遺品整理の資金を準備することです。
一般的な葬儀費用の目安は100万円から200万円程度とされています。
預貯金などですぐに引き出せる現金が数百万円単位で手元にある人は、生命保険で葬儀費用をまかなう必要は低いでしょう。
十分な現預金がある場合は、死亡保険を解約し、解約返戻金を受け取って生きている間の生活費や趣味に活用するのも有意義な選択です。
ただし、生命保険金に設けられている非課税枠を利用することはできなくなるため、大きな資産を保有している人は注意が必要です。
残すべき人(貯蓄に不安がある・相続対策が必要な人)
預貯金が少なく、亡くなった際の葬儀費用や死後の整理資金を遺族に負担させる恐れがある人は、少額でも死亡保障を残しておく必要があるでしょう。
また、不動産などの分けにくい財産が多く、遺産分割で親族間のトラブルが予想される場合、死亡保険金は受取人固有の財産となるため、特定の相続人に確実に現金を渡す手段として有効です。
手元の現金が不足している人や、財産の大半が自宅などの不動産である人は、解約せず専門家に相続の状況を相談のうえで判断しましょう。
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【要注意】解約前に確認!80代でも生命保険を残すべき3つのケース
十分な貯蓄があっても、税務面や保険の契約状況によっては解約しないほうが有利なケースもあります。
解約前に確認すべき3つのポイントをご紹介します。
1. お葬式代や死後の整理資金を「すぐに現金で」用意したい場合
金融機関は名義人の死亡を知ると、預貯金口座を凍結します。
遺産分割協議が終わるまで、または所定の手続きを済ませるまで、口座から現金を引き出すことが難しくなります。
生命保険の死亡保険金は、受取人が保険会社へ請求手続きを行えば、通常は数日程度で口座に振り込まれます。
お葬式の費用や病院への支払いなど、死後すぐに必要となる現金を遺族が立て替える負担を減らす目的として、少額の死亡保険を残しておくことは有効な手段です。
遺族が当座の資金に困らないか、あらかじめシミュレーションしておきましょう。
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2. 相続税の「非課税枠(500万円×法定相続人の数)」を活用したい場合
死亡保険金には、相続税の計算上「500万円 × 法定相続人の数」という非課税枠が設けられています。
預貯金として現金で持っていると全額が相続税の課税対象となりますが、生命保険の形にしておくことで、非課税枠の分だけ相続財産の評価額を引き下げることができます。
たとえば法定相続人が3人いる場合、1500万円までの死亡保険金には相続税がかかりません。
ただし、この非課税枠が適用されるのは、受取人が配偶者や子どもなどの「法定相続人」である場合に限られます。
相続税の基礎控除額を超える財産を所有している人は、受取人の指定状況を確認したうえで、保険を継続しておくほうが良いでしょう。
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3. バブル期などに契約した予定利率が高い「お宝保険」に該当する場合
1980年代から1990年代前半のいわゆるバブル期に契約した終身保険や養老保険は、契約時に約束された利回り(予定利率)が高く設定されている可能性があります。
現在販売されている保険商品と比較して、保険料が割安で解約返戻率が高い、いわゆる「お宝保険」であれば解約するのはもったいないかもしれません。
高い利回りの保険を一度解約してしまうと、現在の低金利環境下では同等の条件で再契約することは不可能です。
契約日が古い保険証券が見つかった場合は、解約する前に保険会社へ予定利率や現在の解約返戻金の金額を問い合わせ、資産価値を把握しておきましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年4月1日―2026年4月30日)
親の保険を解約させたい子ども世代が知っておくべき説得と確認ポイント
子ども世代が80代の親に保険の解約を提案する際は、感情的な反発を招かないよう配慮が必要です。
スムーズに話し合いを進めるためのポイントを解説します。
頭ごなしの否定はNG「子どもに迷惑をかけたくない」親心に寄り添う
80代の親が保険をかけ続ける背景には、自分のお葬式代で子どもに負担をかけたくない、少しでも財産をのこしたいという愛情があります。
無駄だから解約してと頭ごなしに否定すると、親は自分の思いを無下にされたと感じてしまうかもしれません。
「お葬式代は自分たちで何とかできるから心配しないで」「元気でいるための医療費や旅行に使ってほしい」と、親の気持ちに感謝を示しながら提案することが大切です。
家族間で穏やかなコミュニケーションを心がけ、親のペースに合わせて話し合いを進めましょう。
解約返戻金がいくらあるか「目に見える数字」で一緒に確認する
高齢の親は、長年支払い続けてきた保険を解約すると損をすると思い込んでいるケースが少なくありません。
終身保険などの場合、途中で解約するとまとまった「解約返戻金」を受け取れることがあります。
保険会社から送られてくるご契約内容のお知らせなどを準備し、現時点で解約した場合にいくらの現金が戻ってくるのか、具体的な金額を一緒に確認しましょう。
「いま解約すれば〇〇万円戻ってくるから家のリフォーム代に充てよう」など、解約返戻金の明確な使い道を提案することで、親も前向きに検討しやすくなります。
【重要】親の認知機能が落ちる前に「指定代理請求人」と「成年後見人」の確認を
保険契約の設定変更や解約は、原則として契約者本人しか行うことができません。
親が認知症になり判断能力を失うと、保険の手続きが凍結されてしまいます。
生命保険には、本人が手続きできない場合に備えて、あらかじめ家族を代理人として指定する「指定代理請求制度」があります。
親の認知機能がしっかりしているうちに、指定代理請求人が設定されているか、誰が指定されているかを確認し、未指定の場合は早急に手続きを行いましょう。
指定代理請求人の指定には費用はかかりません。
ただし、保険の解約は指定代理請求人であっても代理で行うことができません。
解約の場合は、成年後見人のみ代理で手続きが可能になるため、親の認知機能の低下を心配する場合は成年後見人の設定についても視野に入れておくと良いでしょう。
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保険料の負担を減らす、全額解約「以外」の2つの見直し方法
保険料の支払いは苦しいものの、完全に解約して保障がなくなることには抵抗がある人もいるでしょう。
保障を維持しつつ負担を減らす方法を紹介します。
保障額を小さくして毎月の支払いを減らす「減額(一部解約)」
保険金額の一部を減らす手続きを「減額」と呼びます。
減額した部分は解約したものとして扱われるため、解約返戻金があれば受け取ることができます。
以後の保険料は、減額後の小さな保障額に応じて安くなります。
死亡保障2000万円の保険を1000万円に減額すれば、毎月の保険料負担は概ね半分に下がることが多いです。
「最低限葬儀費用は残したい」という場合には、減額は有効な手段です。
現在の家計の収支状況に合わせて、無理なく支払い続けられる保険料まで保障を減額することも検討してみましょう。
今後の保険料支払いをストップして一生涯の保障を残す「払済保険」
保険料の払い込みを中止し、手続き時点での解約返戻金をもとに、元の契約と同じ保険期間の新しい保険に変更する制度を「払済保険」といいます。
払済保険に変更した以後は、保険料の支払いが一切なくなります。
死亡保障の金額は変更前よりも小さくなりますが、終身保険を払済保険に変更した場合は、一生涯の死亡保障をのこすことができます。
特約は消滅するため、医療保障やがん保障などと特約を付加している場合は注意しましょう。
ただし、払済保険は解約返戻金を元にするため、掛け捨て型の保険では選択できません。
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80代の生命保険の解約・見直しに関するよくある質問
80代の生命保険の解約・見直しに関するよくある質問に、保険のプロがわかりやすく回答します。
Q. 解約した場合、今まで払った保険料は返ってきますか?
A. 解約返戻金があるかどうかは、加入している保険の種類によって異なります。
終身保険や養老保険など貯蓄性のある保険であれば、まとまった解約返戻金が受け取れる可能性があります。
掛け捨て型の定期保険や医療保険の場合は、解約してもお金は全く戻ってこないか、ごくわずかです。
手元にある保険証券や毎年届く契約内容のお知らせを確認するか、保険会社に直接問い合わせて、現在の解約返戻金の有無と具体的な金額を把握しましょう。
Q. 親が認知症で手続きできない場合、家族が代理で解約できますか?
A. 契約者本人が認知症などで意思能力がない場合、家族であっても勝手に解約手続きを行うことはできません。
指定代理請求制度は、給付金手続きなどを代わりに家族が行うための制度で、解約手続きは対象外です。
本人が手続きできない場合は、家庭裁判所に申し立てて「成年後見人」を選任してもらう必要があります。
成年後見制度の利用には時間と費用がかかるため、親が元気なうちに保険の整理を進めるか、家族信託などの代替手段を検討しておくことが重要です。
まとめ
80代になると、高額な死亡保障は不要になるケースが大半です。
自身の状況や加入中の保険の詳しい内容に合わせて、最適な見直しプランを見つけましょう。

Q1
性別をお伺いします



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