自衛官におすすめの保険の選び方|団体・共済と民間保険の合理的な組み合わせをプロが解説

自衛官におすすめの保険の選び方|団体・共済と民間保険の合理的な組み合わせをプロが解説

(最終更新日:

執筆者:

橋本 優理

監修者:

高橋 明香

危険な任務をともなう自衛官にとって、万一の保障は欠かせない問題です。

しかし、自衛隊で案内される団体生命保険だけで十分なのか、不安を感じている人も多いでしょう。

民間保険だと危険職種扱いで不利になるのでは、と心配する人もいます。

本記事では、自衛隊入隊時や結婚後など、ライフステージの変化ごとにおすすめの保険の選び方を紹介します。

この記事を読んでわかること

  • 死亡保障は割安な防衛省の団体保険(共済)で手厚く準備すると良い

  • 退官後の保障切れに備え、医療保障は民間の終身医療保険で一生涯カバーしておくと安心

  • 一般部隊なら民間保険への加入は問題ないが、特殊職種は条件が付く場合がある

目次

  1. 1.自衛官の保険は「防衛省共済組合・防生協」だけで十分?

    1. 1-1.団体生命保険・共済のメリット:割安な掛け金で大きな死亡保障

    2. 1-2.団体生命保険・共済のデメリット:退官(定年)後に保障が切れるリスク

  2. 2.自衛官の合理的な保険は「団体(死亡)×民間(医療)」の組み合わせ

    1. 2-1.数千万円の「死亡保障」は、割安な団体保険(共済)でカバーする

    2. 2-2.老後の「医療保障」は、若いうちに民間の『終身医療保険』で作る

  3. 3.自衛官(危険職種)は民間の生命保険に入れない?加入審査のリアル

    1. 3-1.一般部隊の自衛官であれば、多くの民間保険に通常通り加入可能

    2. 3-2.パイロットや爆発物処理班などは「加入制限」や「割増保険料」の対象に

  4. 4.自衛官が保険選び・見直しで絶対にやってはいけない3つの注意点

    1. 4-1.1. 駐屯地に出入りする営業から、いわれるがまま「更新型保険」に入る

    2. 4-2.2. 「自衛隊病院があるから医療保険はいらない」と油断する

    3. 4-3.3. 退官時の「若年給付金」を老後の医療費としてあてにする

  5. 5.自衛官のライフステージ別・賢い保険見直しのタイミング

    1. 5-1.独身・新隊員時:民間の終身医療保険+少額の団体死亡保険

    2. 5-2.結婚・出産時:家族のために、団体保険(共済)の口数を増やして上乗せ

  6. 6.自衛官の保険選びに関するよくある質問

    1. 6-1.任務中のケガや病気は、民間の医療保険でも給付金が下りますか?

  7. 7.まとめ

自衛官の保険は「防衛省共済組合・防生協」だけで十分?

自衛隊員が加入できる団体保険は、一般的な企業の団体保険と比べても充実していることが多く、追加で保険に加入する必要性はないと考える人もいるでしょう。

しかし、団体保険だけですべてをまかなうのはリスクがあります。

まずは、自衛隊の団体保険のメリットとデメリットをご紹介します。

団体生命保険・共済のメリット:割安な掛け金で大きな死亡保障

防衛省共済組合防生協の団体生命保険は、多くの自衛隊員が加入するスケールメリットを活かし、割安な掛け金で手厚い保障を確保できる特徴があります。

民間の死亡保険と比較して、月々の負担を抑えながら数千万円規模の死亡保障を準備できるのが魅力です。

特に小さな子どもがいる家庭においては、パートナーや子どもの生活費・教育費を確保するのに適しています。

女性コンシェルジュ

少額から加入口数を調整できるため、家族構成に合わせて必要な額の死亡保障を確保しましょう。

(参考:生命・医療共済の特長|防生協)

団体生命保険・共済のデメリット:退官(定年)後に保障が切れるリスク

団体保険のデメリットは、自衛隊を退官すると同時に保障がなくなるか、大幅に縮小される点です。

自衛官は50代半ばで定年を迎える若年定年制を採用しています。

階級に応じて定年の年齢は異なりますが、おおむね55歳~60歳で定年となり、その後は再就職支援を受ける人もいます。

定年後に民間の保険に加入しようとすると、年齢が上がっているため保険料が高くなる可能性があります

一定の条件を満たせば防生協を退職者生命・医療共済に切り替えることができ、85歳までは保障を継続できます

ただし、85歳以上の長生きリスクに備えるには不十分かもしれません。

実際、85歳を間近に迎え慌てて保険の見直しを希望する人もいますが、その年齢からでは民間保険の加入も難しくなるのが現状です。

女性コンシェルジュ

退官後の医療保障や死亡保障を確保するため、早めに対策しておくことが大切です。

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自衛官の合理的な保険は「団体(死亡)×民間(医療)」の組み合わせ

自衛官へのおすすめは、割安な団体保険と一生涯保障が続く民間医療保険の組み合わせです。

それぞれの強みを生かして、無駄のない保障を準備しましょう。

数千万円の「死亡保障」は、割安な団体保険(共済)でカバーする

のこされた家族の生活を守るための高額な死亡保障は、掛け金が割安な防衛省の団体生命保険を利用するのが良いでしょう。

民間の定期保険で数千万円の保障を用意すると保険料が高くなりがちですが、団体保険であれば家計への負担を抑えることができます

万が一の際は、遺族年金などの公的保障も受けられます。

女性コンシェルジュ

国から受け取れる金額もふまえ、必要な口数だけ団体保険に加入しましょう。また、ライフステージの変化に合わせて加入口数を定期的に見直すことも大切です。

老後の「医療保障」は、若いうちに民間の『終身医療保険』で作る

病気やケガのリスクは、年齢を重ねるほど高くなっていきます。

団体保険や共済保険では一生涯の保障は確保できないため、若いうちに民間の終身医療保険に加入しておくと安心です。

終身医療保険は、加入時の保険料が一生涯上がらず、保障も一生涯続くのがメリットです。

若くて健康な20代から30代のうちに終身医療保険に加入しておき、保険料支払いを定年退職の年齢までに終わるよう設定すれば、老後の負担なしで医療保障を確保できます。

女性コンシェルジュ

老後の医療費への不安を解消するには、民間の終身医療保険がおすすめです。

当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年4月1日―2026年4月30日)

自衛官(危険職種)は民間の生命保険に入れない?加入審査のリアル

自衛官は民間保険の加入時に危険職種として扱われるのではと、不安に思う人も多くいます。

実際の契約の引き受け基準は職務内容によって大きく異なります

一般部隊の自衛官であれば、多くの民間保険に通常通り加入可能

事務職や後方支援部隊、一般的な普通科部隊などに所属する自衛官の場合、民間の生命保険や医療保険に通常通り加入できるケースがほとんどです。

保険会社は契約の引き受けを判断する際、職務の危険度を個別に審査します。

一般的な訓練や業務であれば、他の公務員や会社員と同じ条件で契約できるため、特別に不利になることはありません。

女性コンシェルジュ

複数の保険会社を比較し、自分に合った商品を探してみましょう。

パイロットや爆発物処理班などは「加入制限」や「割増保険料」の対象に

航空機の操縦士空挺団爆発物処理班など、日常的に危険をともなう特殊な職務に従事する自衛官は、民間保険の引き受けで条件が付く場合があります。

加入できる死亡保険金額に上限が設けられたり、入院日額が5000円までしか契約できないなど、制限がかかることも珍しくありません。

女性コンシェルジュ

職務内容によっては加入を断られるケースもあるため、事前に複数の保険会社で加入条件について確認しておくのがおすすめです。

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自衛官が保険選び・見直しで絶対にやってはいけない3つの注意点

保険を見直す際、自衛官ならではの陥りやすい失敗パターンがあります。

ここからは、保険選びで注意しておきたいポイントを3つご紹介します。

1. 駐屯地に出入りする営業から、いわれるがまま「更新型保険」に入る

駐屯地に出入りする保険会社の営業職員から勧められる保険の多くは、10年や15年ごとに保険料が上がる更新型保険です。

更新型保険は加入時の保険料は安いものの、更新のたびに負担が増加し、退官する50代には保険料が高額になる傾向があります。

また、保障がパッケージ化されているものも多く、自分に必要ない保障が付加されているケースもあります。

女性コンシェルジュ

団体保険や公的保障の内容も加味して、必要な保障だけに絞った保険選びが大切です。

2. 「自衛隊病院があるから医療保険はいらない」と油断する

自衛隊員は自衛隊病院を無料で利用できる制度があるため、民間の医療保険は不要と考える人もいます。

しかし、退官後は自衛隊病院の無料利用枠がなくなり、一般の人と同じように医療費の自己負担が発生します

高齢になるほど病気のリスクは高まるため、現役時代の感覚のまま医療保障を準備しないのは危険です。

女性コンシェルジュ

退官後の生活も見据え、若いうちから医療保障を確保しておくと安心です。

3. 退官時の「若年給付金」を老後の医療費としてあてにする

若年定年制が採用されている自衛官は、退官時に「若年給付金」を受け取ることができます。

公的年金が始まるまでの生活を保障するための、大切なお金です。

若年給付金を老後の医療費としてあてにすると、生活費や住宅ローンの返済など、本来の用途に使える資金が不足してしまいます。

特にがんや心疾患、脳血管疾患などの大きな病気に罹患すると、想定よりも医療費がかかってしまい貯蓄を取り崩さなければならなくなる恐れもあります。

女性コンシェルジュ

医療費はいつ、いくらかかるか予測が難しいため、若年給付金とは切り離し、民間の終身医療保険などで別途備えておくのが合理的です。

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Q1

入院時の費用は?

参考:

自衛官のライフステージ別・賢い保険見直しのタイミング

生活環境が変わるタイミングは、保険の見直しに最適です。

ここからは、自衛官のライフステージ別に、保険見直しのポイントをご紹介します。

独身・新隊員時:民間の終身医療保険+少額の団体死亡保険

女性コンシェルジュ

入隊したばかりの独身自衛官には、高額な死亡保障はほとんど必要ありません。

兄弟や両親を養う必要がある人以外は、葬儀代の整理資金として、少額の団体死亡保険に加入すれば十分でしょう。

一方で、病気やケガへの備えとして、若いうちに民間の終身医療保険に加入しておくと安心です。

女性コンシェルジュ

若いうちは、比較的保険料が安く設定されており、健康状態の診査も通りやすいことがメリットです。

結婚・出産時:家族のために、団体保険(共済)の口数を増やして上乗せ

結婚や子どもの誕生など、守るべき家族が増えたタイミングでは、死亡保障を増額する必要があります。

生活費や教育資金をカバーするため、割安な団体生命保険の加入口数を増やし、数千万円の死亡保障を準備しましょう。

配偶者がいる場合は、配偶者自身の医療保険や死亡保険も同時に見直し、世帯全体で過不足なく保障を整えておくことが大切です。

女性コンシェルジュ

死亡保障の口数を検討する際は、遺族年金など公的制度もふまえて必要額を決めましょう。

自衛官の保険選びに関するよくある質問

自衛官の保険選びに関するよくある質問に、プロがわかりやすく回答します。

Q. 任務中のケガや病気は、民間の医療保険でも給付金が下りますか?

A. 任務中のケガや病気であっても、民間の医療保険の支払条件を満たしていれば、給付金を受け取ることが可能です。

ただし、一部の特殊な訓練や危険な任務中の事故については、免責事項に該当し給付金が支払われないケースもあります。

加入前に保険会社の約款を確認するか、担当者に確認しておくと良いでしょう。

まとめ

退官後の人生を安心して過ごすためには、早めの対策が欠かせません。

人生100年時代といわれる現在、老後の医療保障は特に必要性が高まっています

女性コンシェルジュ

一生涯保障が続く終身医療保険で、老後の備えを準備しておきましょう。

ほけんのコスパでは、複数の保険会社の医療保険を掲載しています。

年齢と性別を入力するだけで、簡単に保険料の一括見積もりが可能です。

ぜひ、保険選びの参考にしてください。

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監修者 ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

高橋 明香

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

執筆者 保険ライター/2級FP技能士

橋本 優理

大学卒業後、ほけんの窓口グループ株式会社へ入社。約300組のライフプランニングを行い、保険販売業務に従事。その後、異業種にて法人営業を経験し、株式会社エイチームフィナジーで保険EC事業の立ち上げに参画。インターネット上で保険の無料相談ができるサービスの責任者として、自身も多くの世帯のライフプランニングを行う。2023年に株式会社モニクルフィナンシャル入社。経済メディア「LIMO」で300記事以上を執筆。現在は、より多くの人に、より気軽に、自分に合った保険の選び方を知ってほしいとの思いでコンテンツ制作や執筆作業に従事。 2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、生命保険募集人資格、損害保険募集人資格保有。

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