近年、大手生命保険会社を中心に健康増進型保険とよばれる新しいタイプの保険が登場しています。
「健康だと保険料が安くなる?」「健康診断書を出さないといけない?」など、疑問に感じている人もいるかもしれません。
今回は、健康増進型保険の仕組みと、メリット・デメリットについて保険のプロが詳しく解説します。
この記事を読んでわかること
健康増進型保険は日々の運動量や健康診断結果によって保険料の割引などが受けられる保険
健康状態によっては割引を受けられなかったり、保険料が高くなることがある
通常の保険と保障内容や保険料などを比較してみるのがおすすめ
目次
1-1.主にチェックされる健康状態の項目
1-2.健康増進型保険の主な種類
6.まとめ
健康増進型保険とは?
健康増進型保険は、健康維持や健康増進への取り組みを保険料の割引やキャッシュバック、特定サービスの提供などの形で評価する、新しいタイプの保険です。
一般的な保険が「万が一の備え」であるのに対し、健康増進型保険は「日々の健康への努力」に焦点を当てており、病気のリスクを減らすことを目的としています。
保障内容は従来の保険商品と大きな違いはありませんが、健康に気を遣って過ごすことで保険料が割安になるのであれば、魅力的に感じる人もいるかもしれません。
健康増進型保険では、スマートフォンやウェアラブルデバイスなどから取得した歩数や心拍数などの活動データ、人間ドックの結果などを活用して、加入者の健康状態を評価し、保険料に反映させる仕組みをとっています。
保険料の変動があることで、毎日少しずつでも運動習慣を身に着けるきっかけになるかもしれません。
主にチェックされる健康状態の項目
保険会社によってチェックする項目は異なりますが、一般的には次の項目が評価の対象となります。
- 日々の活動量: 1日の平均歩数、心拍数、運動時間など
- 健康診断・人間ドックの結果: BMI、血圧、血糖値、中性脂肪、肝機能など
- 喫煙の有無: 非喫煙者割引がある場合
- 年齢や性別: 健康リスクの統計的な評価
日々の活動量に基づいて保険料が改定されたり、リワードを受け取れる商品の場合、スマホアプリからデータを連携する必要があります。
保険会社によっては、ウェアラブル端末を購入すると独自のポイントが付与される補助制度を設けていることもあります。
また、健康診断書を定期的に提出することで保険料が割引になるタイプもあります。
会社員や公務員の人で毎年健康診断を受けている人は、手軽に健康を意識して保険を継続できるかもしれません。
自営業などで健康診断を受けていない人でも、保険加入をきっかけに健康診断の受診につながるメリットがあります。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2025年12月1日―2025年12月31日)
健康増進型保険の主な種類
健康増進型保険は、主に次の2つのタイプに分けられます。
保険料変動型
加入後、健康状態や活動量に応じて保険料が定期的に見直されるタイプです。健康状態が良好に保たれると保険料が安くなり、逆に悪化すると保険料が上がる可能性があります。
キャッシュバック・特典型
健康状態や活動量に応じて、保険料の一部がキャッシュバックされたり、健康関連サービスが割引で受けられたりするタイプです。
特典としてドリンクチケットがもらえたり特定の店舗での買い物が割引されたりするものもあります。
保障内容は保険会社によって異なり、入院保障や死亡保障、就業不能や生活習慣病に備えるものまでさまざまです。
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健康増進型保険の4つのデメリット
では、健康増進型保険にはどんなデメリットがあるのでしょうか。
保険のプロが詳しく解説します。
特典を受けるには継続的な努力とコストが必要
保険料の割引やキャッシュバックを得るためには、日々健康に気を遣う継続的な努力が必要です。
もとから運動の習慣があったり健康に関心がある人は苦に感じないこともありますが、急に健康に気を遣う生活を始めることは難しいと思う人もいるでしょう。
保険に加入してしばらくの間は、意識してウォーキングをしたり運動を心がけるかもしれません。
しかし、全員がその努力を長く継続させられるわけではないでしょう。
また、ウェアラブルデバイスの購入費用や、健康診断費用など、間接的なコストが発生する場合もあります。
単純に「健康でいたら安くなるから」という理由で保険を決めてしまわずに、長期的な目線でメリットがあるかを考えることが大切です。
保険料が上がったり、特典がもらえなくなるリスクがある
特に保険料変動型の場合、健康状態が悪化すると割引率が低くなり、保険料が上がってしまうことがあります。
あくまでも健康増進型保険は「健康維持の努力をサポート」するものであり、必ず保険料が安くなったりお得になるわけではありません。
また、大手生命保険会社の健康増進型保険は「更新型」が多く、健康状態にかかわらず一定期間ごとの更新で保険料が上がることが一般的です。
将来の保険料がどうなるかも考えたうえで、健康増進型保険の必要性を判断しましょう。
活動データ提供によるプライバシーリスク
健康増進型保険に加入すると、保険会社や提携している企業に日々の活動量や健康診断データを共有することになります。
個人情報がどのように管理・利用されるのかを十分に理解しておかないと、プライバシー上のリスクを感じる人もいるかもしれません。
不安な人は、保険会社の担当者に個人情報管理に関する規定などを確認すると良いでしょう。
サービス利用料がかかる場合がある
保険会社によっては、健康増進に関するサービスの利用料を毎月の保険料に上乗せして支払わなければならない場合もあります。
できるだけ保険料を抑えたい人は、複数の保険会社で比較し、健康増進型保険以外の選択肢も視野にいれて検討すると良いでしょう。
健康増進型保険が必ずしも他の保険と比べて保険料が安くなるわけでは無い点には、注意が必要です。
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健康増進型保険のメリット
反対に、健康増進型保険のメリットもいくつかあります。
詳しく見ていきましょう。
保険料の割引・キャッシュバックがある
健康増進型保険の最大のメリットは、健康に気を遣うことで保険料が割安になったり、キャッシュバックを受けられる点です。
金銭的なお得感があることで、健康な生活を送るためのモチベーションにもつながるでしょう。
割引率や更新後の保険料は、健康診断結果や日々の活動量によって変わってきます。
割引のシステムや特典の内容について、加入前に把握しておきましょう。
加入時の健康状態が悪くても保険料を下げるチャンスがある
従来の保険では、加入時の健康状態が悪いと保険料が高くなるか、加入自体が難しくなるケースもありました。
また、更新時に保険料が高くなることはあっても、安くなることは基本的にありません。
しかし、健康増進型保険では、加入後に健康改善の努力をすることで、保険料を下げられるチャンスがあることはメリットといえるでしょう。
中には、加入時に喫煙をしていたり健康診断結果が思わしくなくても、加入から一定期間を超えて喫煙状況や健康状態が改善された場合に保険料が割安になる保険商品もあります。
「禁煙したばかりでまだ割引が適用できない」「健康診断結果を受けて生活に気を付けるつもりでいる」といった人には適しています。
健康に気をつかうきっかけになる
保険会社から提供されるアプリやツールを利用して自身の健康データを日々チェックすることで、自身の健康状態をより意識するようになるでしょう。
特典や割引のために、積極的に運動したり食生活を改善したりするきっかけにもなります。
「健康維持に関心はあるけどなかなか取り組めていない」と課題を感じている人にとっては、いざというときの保障を確保しながら健康維持のきっかけにもなる健康増進型保険に魅力を感じるかもしれません。
あなたはどっち?健康増進型保険が向いている人・向いていない人
ここからは、健康増進型保険が向いている人と向いていない人の特徴を解説します。
ぜひ保険選びの参考にしてください。
健康増進型保険がおすすめの人の特徴
健康意識が高い人や、普段からマラソンなど運動をする習慣がある人には、健康増進型保険も選択肢のひとつとしておすすめです。
毎日の運動習慣によっては保険料の割引を受けられる可能性があり、お得感を得られるかもしれません。
アプリを利用しての健康管理や、ウェアラブル端末の利用に抵抗がない人も、健康増進型保険を検討すると良いでしょう。
健康増進型保険で損をするリスクが高い人の特徴
健康管理を手間だと感じる人には、健康増進型保険はあまり適していない可能性があります。
アプリやウェアラブル端末を通して日々の活動状況を管理するのが面倒だったり、毎日計画的に運動する自信がない人は、健康増進型保険の恩恵を受けられないかもしれません。
また、喫煙習慣がある人や慢性疾患を抱えている人の場合、保険料の割引やキャッシュバックを受けにくくなります。
その他、健康状態の提供に抵抗がある人や、将来の保険料変動リスクを避けたい人にも、健康増進型保険は適していません。
特に、「健康状態にかかわらず保険料が一定であるほうが安心」と思う人は健康増進型ではない通常の保険を検討することがおすすめです。
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健康増進型保険を選ぶときの3つのチェックポイント
健康増進型保険の必要性を判断するポイントや、選び方について保険のプロが詳しく解説します。
チェックポイント1:保険料の変動条件と上限を確認
健康状態や歩数などによって保険料が変動するタイプの場合、どの程度まで変動する可能性があるのか、上限や下限が設定されているかを確認しましょう。
最悪の場合、保険料がいくらまで上がるのかを把握しておくことが大切です。
保険料の上り幅が予算を超えてしまう場合、保険料が健康状態に左右されない保険を検討するのも良いでしょう。
チェックポイント2:プライバシーポリシーとデータ利用範囲を熟読する
提供した活動データや健康診断データが、どのように管理・利用されるのかを、契約前に必ず確認しましょう。
データが第三者に提供される可能性があるか、どのような目的で利用されるのかを理解しておくと安心です。
保障内容の確認だけでなく、健康増進サービスについても確認する必要があるため、少々煩わしく感じるかもしれませんが、トラブルを避けるためにも加入前の確認が大切です。
チェックポイント3:保障内容と保険料のバランスを比較する
健康増進型保険は、あくまで保険です。
保険料の割引や特典ばかりに目を奪われず、本来の目的である「保障内容」が、自分のライフプランや家族状況に適しているかを慎重に検討しましょう。
保障内容と保険料のバランスが取れているか、必要な保障を確保できるかどうかが判断のポイントになります。
まとめ
健康増進型保険は、健康維持のための努力が報われ、保険料を抑えることができる新しいタイプの保険です。
しかしその一方で、健康状態によっては保険料が上がる可能性があったり、ウェアラブル端末の購入費やサービス利用料といった費用がかかるなど、デメリットも存在します。
契約前には、自分のライフスタイルや健康への意識、そして「もしものときの保障」として本当に必要な内容になっているかを総合的に判断することが大切です。
気になる保険があれば、複数の商品で保険料や保障内容、サービス内容を比較検討しましょう。
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