ピロリ菌陽性の指摘を受けたり、除菌治療を経験したりすると、「新しく保険に加入できる?」と不安に感じるかもしれません。
ピロリ菌は胃がんのリスク要因ともいわれるため、場合によっては保険加入に影響が出ることもあります。
本記事では、ピロリ菌陽性でも保険に加入できる条件と、賢い保険選びのポイントを紹介します。
この記事を読んでわかること
除菌治療が完了して他の疾患を発症していなければ無条件で加入できる可能性がある
入院歴がある場合厳しい判断になることもある
ピロリ菌の検査・治療は、内視鏡検査を受け医師の診断を受けた場合に公的医療保険適用となる
目次
2-1.入院歴がある場合
2-2.未治療の場合
2-3.完治から間もない場合
3.ピロリ菌の「告知」はどうする?保険加入時の正しい書き方と注意点
3-1.除菌成功後でも告知は必要?
3-2.告知義務違反のリスク
7.まとめ
ピロリ菌陽性でも保険に加入できるケースが多い
ピロリ菌に感染している、または過去に感染していた場合でも、生命保険や医療保険に加入できる可能性は十分にあります。
告知項目に該当する場合、ピロリ菌の感染や除菌治療についての申告は必要ですが、治療歴によっては問題ないケースも少なくありません。
特に、除菌治療がすでに完了しており、その後の経過が良好であれば、健康な人と同じような条件で加入できることが一般的です。
一方で、未治療であったり胃潰瘍などの関連疾患を併発していたりすると、「条件付き(部位不担保)」での加入になることもあります。
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条件付き(部位不担保)とは?適用されるのはどんな場合?
条件付き(部位不担保)とは、特定の部位や臓器に関連する病気について、一定期間または一生涯、保障対象外となる条件のことです。
ピロリ菌感染の場合、「胃および十二指腸の病気」が部位不担保になる可能性があります。
条件が付くと、契約してから指定された期間、胃潰瘍や胃がんなどで入院・手術をしても給付金は支払われません。
ただし、期間が過ぎると胃や十二指腸の病気も保障の対象となります。
部位不担保が付きやすいケースは次のとおりです。
- ピロリ菌の除菌治療が完了してから間もない
- 過去にピロリ菌が原因で胃潰瘍などの治療歴がある
ただし、保険会社によって審査の基準は異なります。まずは事実をありのまま告知し、結果によって次の一手を考えると良いでしょう。
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Q. ピロリ菌陽性でもがん保険に加入できる?
A. ピロリ菌陽性でも、がん保険に加入できる可能性はあります。
ただしピロリ菌は胃がんの主要なリスク要因とされているため、一般的な医療保険と同様に審査の対象になります。
除菌が成功し良好な健康状態を保っている場合は、無条件で加入できる可能性もあります。
一方、胃潰瘍や萎縮性胃炎などがん化のリスクが高い病気を併発している場合、加入に制限がかかることもあるため注意が必要です。
保険会社によっても基準は異なるため、1社で加入を断られたとしても、別の保険会社で再度検討を進めると良いでしょう。
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ピロリ菌で保険加入を断られるケース
健康状態や治療の経過によっては、ピロリ菌が原因で保険加入を断られることもあります。
どのような場合に加入が難しくなるのか、具体的なケースを見ていきましょう。
入院歴がある場合
ピロリ菌感染が原因で胃潰瘍や十二指腸潰瘍などを発症し、直近に入院や手術の履歴がある場合は、保険への加入が難しくなる可能性があります。
保険会社は、退院後すぐに再発・再入院するリスクを考慮するため、完治してから一定期間経過していなければ引受を延期することも少なくありません。
保険会社によって条件は異なりますが、退院から2~5年以上経過すれば加入できる可能性が高くなります。
もし入院歴がある場合は、いつ、どのような治療を受け、現在の健康状態はどうなのかを正確に告知することが大切です。
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未治療の場合
健康診断などでピロリ菌陽性と診断されたものの、まだ除菌治療を開始していない、あるいは現在治療中の場合、保険加入を断られる可能性があります。
すべての保険会社で加入できないわけではありませんが、選択肢を広く持つためにも、治療後に再度検討すると良いでしょう。
将来の健康のためにも、まずは除菌治療を終了させておくことをおすすめします。
完治から間もない場合
保険会社によりますが、ピロリ菌の除菌治療に成功し「完治」と診断された後でも、完治からの期間が短い場合は保険加入に影響が出ることもあります。
完治直後は、まだ体調が安定していなかったり、関連疾患が再発したりする可能性がゼロではないと判断されることもあるようです。
加入を完全に断られることは少ないですが、「胃および十二指腸の部位不担保」などの条件が付くことも考えられます。
完治後1~2年以上経過していれば、無条件で加入できる保険会社も増えます。
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ピロリ菌の「告知」はどうする?保険加入時の正しい書き方と注意点
保険に加入する際は、過去の病歴や現在の健康状態について、保険会社に正しく伝える「告知義務」があります。
ピロリ菌の感染歴も、告知書の質問項目に該当すれば必ず告知しなければなりません。
ここでは、告知の際のポイントと注意点を解説します。
除菌成功後でも告知は必要?
たとえピロリ菌の除菌治療が成功し、現在は健康な状態であっても、告知書の質問項目に該当する場合は必ず告知が必要です。
多くの保険会社の告知書には、「過去5年以内に、病気やケガで医師の診察・検査・治療・投薬を通算7日以上受けたことがありますか?」といった質問があります。
ピロリ菌の検査や除菌治療もこの項目に該当する可能性があるため、正直に告知する必要があります。
告知の際は、「いつ検査・治療を受け、すでに除菌が成功し完治している」など、時系列順に事実を正確に伝えることがポイントです。
完治の診断がついていれば、保険会社も良好な健康状態であると判断しやすくなり、スムーズな審査につながります。
告知義務違反のリスク
もしピロリ菌の感染歴や治療歴を意図的に隠して保険に加入した場合、「告知義務違反」とみなされる可能性があります。
加入時には発覚しなくても、将来的に給付金を請求する際、医師の診断書などから過去の病歴が保険会社に知られる可能性があります。
また、給付金請求時には保険会社の調査が入る場合があり、健康保険の利用歴などから告知義務違反が無かったかを確認することができます。
告知義務違反とみなされると、次のようなペナルティを科されることがあります。
- 給付金の不払い:ピロリ菌と関連する病気と判断された場合、給付金が支払われない可能性があります。
- 保険契約の解除:保険契約そのものが強制的に解除され、それまでに支払った保険料も戻ってこない場合があります。
あとから大きなトラブルになることを避けるためにも、告知は必ず事実をありのままに、正確に行うことが大切です。
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新しく保険に加入するベストなタイミングは?
ピロリ菌に感染している場合、「除菌治療を完了し、その後の経過観察期間を経て通院が終了してから」が保険を検討するベストタイミングです。
急ぐ事情がない限り、ピロリ菌治療がすべて終わってから保険の申込みをしたほうが、健康な人と同じ条件で加入できる可能性が高くなります。
まずは体のことも考え、治療を最優先しましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年4月1日―2026年4月30日)
ピロリ菌の除菌で、いま加入している生命保険・医療保険の「給付金」はおりる?
すでに保険に加入している人がピロリ菌の除菌治療を受ける場合、給付金の支払い対象になるのでしょうか。
結論としては「入院したかどうか」が大きなポイントとなります。
詳しく見ていきましょう。
ピロリ菌の除菌(薬の服用)は「手術給付金」の対象外がほとんど
ピロリ菌の除菌治療は、抗生物質などの薬を1週間服用する方法が一般的です。
薬の服用による治療は、医療保険で定められている「手術」には該当しないため、手術給付金の支払対象外となることがほとんどです。
手術給付金は、メスなどを使って患部を切開・切除するような、公的医療保険制度における「手術料」が算定される処置が対象となります。
薬物療法であるピロリ菌除菌は、この定義には当てはまりません。
ただし、ピロリ菌が原因で発症した胃潰瘍などに対して内視鏡を用いた止血術などが行われた場合は、その処置が手術給付金の対象となる可能性があります。
保険会社の規定によっても異なるため、まずは加入している保険の約款を確認するか、直接保険会社へ問い合わせてみることをおすすめします。
通院給付金や入院給付金の対象になるケースとは?
ピロリ菌の除菌治療自体は通院で行われることが多いため、入院給付金の対象にはなりにくいのが実情です。
しかし、ピロリ菌が原因で胃潰瘍や十二指腸潰瘍などを発症し、治療のために入院した場合は、入院給付金の支払対象となります。
また通院特約を付加していた場合、退院後の通院も保障対象になる可能性があります。
ピロリ菌の治療に伴って入院が発生した場合は、加入している医療保険の給付金請求ができるか確認しておきましょう。

Q1
入院時の費用は?
ピロリ菌の検査・除菌治療に「健康保険(公的医療保険)」は適用される?
ピロリ菌の検査や除菌治療にかかる費用は、一定の条件を満たせば公的医療保険が適用されます。
ここでは、保険適用となる条件とそうでないケースについて解説します。
健康保険が適用される(3割負担になる)条件
ピロリ菌の検査や除菌治療に健康保険を適用するためには、「内視鏡検査(胃カメラ)を受け、医師から特定の病気の診断を受けること」が必須条件です。
具体的には次の流れになります。
①内視鏡検査(胃カメラ)の実施
まず、胃カメラで胃の内部の状態を直接観察します。
②医師による診断
検査の結果、医師が「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎(慢性胃炎)」や「胃潰瘍」「十二指腸潰瘍」などの病気であると診断します。
③ピロリ菌感染の検査、除菌治療
①と②の条件を満たせば、保険適用でピロリ菌の検査や除菌治療を受けることができます。
また、過去半年以内に受けた人間ドックなどの胃カメラで「慢性胃炎」と診断されている場合も、保険適用でピロリ菌検査を受けられることがあります。
保険適用外(全額自己負担)になってしまうケース
次のようなケースでは、ピロリ菌の検査や治療は健康保険の適用外となり、費用は全額自己負担(自費診療)となります。
- 胃カメラ検査を受けずにピロリ菌の有無だけを調べる場合
- 健康診断や人間ドックの一環として検査を受ける場合
- 3回目以降の除菌治療
「胃カメラは受けたくないからピロリ菌の検査だけしてほしい」「自覚症状はないが人間ドックで調べておきたい」という場合は、健康保険が適用されないため注意が必要です。
また、ピロリ菌の除菌治療は2回までと定められています。3回目は自己負担となるため覚えておきましょう。
【豆知識】ピロリ菌の保険適用はいつから拡大された?
ピロリ菌の除菌治療に関する保険適用の範囲は、2013年(平成25年)2月に大きく拡大されました。
それ以前は、「胃潰瘍」や「十二指腸潰瘍」など、症状が進行した特定の病気でなければ、ピロリ菌の検査や除菌治療に保険は適用されませんでした。
しかし、ピロリ菌が胃がんの発生に深く関わっていることが明らかになり、胃がん予防の観点からピロリ菌検査の重要性が認められました。
その結果、2013年2月21日より、内視鏡検査で診断された「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎(慢性胃炎)」に対しても検査と除菌治療が保険適用されることになったのです。
制度改正により、より早期の段階で治療介入が可能となり、多くの人が少ない自己負担で胃がん予防に取り組めるようになりました。
(参考:「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」の一部改正について|厚生労働省)
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ピロリ菌とは?どんなリスクがある?
ピロリ菌(正式名称:ヘリコバクター・ピロリ)は、ヒトの胃の粘膜に生息する細菌です。
胃の中は強い酸性のため、多くの細菌は生息できませんが、ピロリ菌はウレアーゼという酵素を出して自身の周りの胃酸を中和し、胃の中で生き続けることができます。
【感染経路】
主に免疫力が未熟な幼少期(5歳くらいまで)に、ピロリ菌に汚染された水や食べ物を介して経口感染すると考えられています。
衛生環境が改善された現代では、若い世代の感染率は低下しています。
【ピロリ菌が引き起こすリスク】
ピロリ菌に感染すると、胃の粘膜で持続的に炎症が起こり、次のような病気を引き起こすリスクが高くなります。
- 慢性胃炎
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 胃がん
ピロリ菌感染は、胃がん発症の最も大きなリスク要因とされています。胃がん患者の99%がピロリ菌に感染していたとの報告もあり、早期の除菌治療が推奨されています。
(参考:多目的コホート研究の成果パンフレット|国立がん研究センター)
まとめ
ピロリ菌の感染歴は保険加入に影響を与える場合もありますが、除菌治療が終了しており健康状態が安定していれば問題なく加入できることも多くなっています。
ピロリ菌陽性の診断を受けたばかりの人は、まずは除菌治療を完了してから保険の検討を進めると良いでしょう。
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ぜひ、保険選びの参考にしてください。
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