医療保険の特約を選ぶ際、「三大疾病特約」と「特定疾病特約」の違いがわからず迷っていませんか?
保障範囲が広い方が安心できるものの、その分保険料は高くなるため、判断が難しいと感じる人もいるかもしれません。
基本的に、三大疾病よりも特定疾病のほうが保障範囲は広くなりますが、保険会社によっても保障する疾病の種類は異なるため、事前の確認が大切です。
本記事では、図解で両者の違いをわかりやすく解説します。
この記事を読んでわかること
がん・心疾患・脳血管に備えるのが三大疾病特約
三大疾病に加え糖尿病や高血圧性疾患などの生活習慣病に備えられるのが特定疾病特約
保障範囲は保険会社ごとに細かく異なるため、契約前の確認が大切
目次
1-2.保険料の違い
2-2.長期入院・通院のリスク評価
3-1.「三大疾病特約」で十分な人
4-2.「一時金」の回数と「入院」条件
6.まとめ
【図でわかる】三大疾病特約と特定疾病特約の違いとは?
三大疾病特約と特定疾病特約の最も大きな違いは、保障される病気の範囲です。
三大疾病特約が「がん・心疾患・脳血管疾患」の3つの病気に特化しているのに対し、特定疾病特約は三大疾病に加えて生活習慣病などを含むより広い範囲をカバーできます。
詳しく見ていきましょう。
保障範囲の違い(三大 vs 七大・八大)
三大疾病特約とは、日本人の死因の上位を占める「がん(悪性新生物)」「心疾患(または急性心筋梗塞)」「脳血管疾患(または脳卒中)」の3つの病気に備える保障です。
一方、特定疾病特約は、三大疾病に加えて保険会社が定める生活習慣病まで幅広く保障されます。
「七大疾病」「八大疾病」とも呼ばれ、商品ごとに細かな保障範囲は異なります。
八大疾病まで幅広く保障されるタイプの場合、膵臓疾患(慢性膵炎など)が保障されることが一般的です。
三大疾病特約や特定疾病特約の保障内容は商品によって様々ですが、代表的なものは次の通りです。
- 一時金保障タイプ・・・三大疾病や特定疾病のいずれかに罹患したときにまとまったお金を受け取れる
- 薬剤治療保障タイプ・・・三大疾病や特定疾病の薬剤治療を受けた月に給付金を受け取れる
- 入院日数延長タイプ・・・三大疾病や特定疾病で入院した際、日数無制限で保障される
入院日数延長タイプはあくまでも「入院時の保障対象となる日数を延長する」ものです。そのため、三大疾病や特定疾病に罹患した際の治療費や収入の減少をカバーしたい場合は、一時金保障タイプや薬剤治療保障タイプの特約を選ぶことがおすすめです。

Q1
性別をお伺いします
保険料の違い
一般的に、保障される病気の範囲が広くなるほど、保険料は高くなる傾向にあります。
例えば、医療保険に三大疾病一時金保障特約を付加した場合と、八大疾病一時金保障特約を付加した場合では、月々1000円~3000円程度の違いが出る可能性があります。
毎月の保険料差は商品や保障の種類によって異なるため、一度自身でシミュレーションしてみることが大切です。
年齢が高くなるほど八大疾病保障の保険料は高くなるため、毎月の予算と相談してどちらの保障にするかを決める必要があるでしょう。
三大疾病と七大・八大疾病のどちらの保障が良いかは、自身の健康状態や家計状況、どの程度のリスクまで保険で備えたいかによって異なります。
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「特定疾病」に含まれる病気のリスクと必要性
特定疾病特約で保障対象となる糖尿病や高血圧性疾患などは、がんと同様に多くの人が罹患する可能性のある身近な病気です。
いずれも治療が長期化しやすく、働けなくなることで収入が減少するリスクもあります。
特定疾病に備えておく必要性について考えてみましょう。
糖尿病・高血圧性疾患などの患者数データ
2023年の厚生労働省の調査によると、生活習慣病の患者数は次のとおりです。
| 傷病分類 | 推計患者数(入院+外来) |
| 高血圧性疾患 | 約611万人 |
| 糖尿病 | 約218万人 |
| 慢性腎臓病 | 約151万人 |
| 肝疾患 | 約29万人 |
<令和5年(2023)患者調査の概況をもとにほけんのコスパ編集部で作成>
特に高血圧性疾患や糖尿病は患者数が多く、身近な病気です。
自覚症状が少ないまま進行し、ある日突然、心疾患や脳血管疾患といったより重大な病気を引き起こす引き金にもなり得ます。
また、腎疾患や肝疾患も一度罹患すると完治が難しく、生涯治療を続けるケースも珍しくありません。
三大疾病だけでなく生活習慣病に幅広く備えておきたい人や、親族に生活習慣病患者がいて心配な人には、より幅広い保障がおすすめです。
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長期入院・通院のリスク評価
生活習慣病は、罹患したからといってすぐに命にかかわることは少なく、治療を継続して病状を進行させないことが重要になります。
そのため、入院や通院治療にかかる費用がかさみ、経済的な負担が大きくなる可能性があります。
同じ2023年の厚生労働省の調査によると、生活習慣病の平均在院日数は次のとおりです。
| 傷病分類 | 平均在院日数 |
| 高血圧性疾患 | 41.6日 |
| 糖尿病 | 31.8日 |
| 慢性腎臓病 | 57.3日 |
| 肝疾患 | 22.3日 |
<令和5年(2023)患者調査の概況をもとにほけんのコスパ編集部で作成>
全体の平均在院日数が28.4日ですので、比較すると高血圧疾患や慢性腎臓病は入院が長引く傾向にあることがわかります。
また、入院だけでなく通院治療にかかる費用も見過ごせません
生活習慣病の入院患者と外来患者の割合を見てみましょう。
| 傷病分類 | 入院患者数 | 外来患者数 |
| 高血圧性疾患 | 4万2000人 | 606万4000人 |
| 糖尿病 | 12万7000人 | 205万4000人 |
| 慢性腎臓病 | 22万人 | 128万8000人 |
| 肝疾患 | 5万5000人 | 23万1000人 |
<令和5年(2023)患者調査の概況をもとにほけんのコスパ編集部で作成>
いずれも外来患者数が圧倒的に多くなっていることがわかります。
生活習慣病は、入院と手術で完治するような病気ではなく、長い通院治療と向き合っていかなければならない病気です。
長引く治療に備えておきたい場合、民間の医療保険で生活習慣病に特化した特約を付加すると良いでしょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年2月1日―2026年2月28日)
あなたはどっち?選び方の判断基準
「三大疾病特約」と「特定疾病特約」のどちらを選ぶべきかは、個人の価値観や経済状況によって異なります。
保険料を抑えたいのか、それとも保障範囲の広さを重視するのか、自身の優先順位を明確にしましょう。
ここからは、「三大疾病で十分な人」と、「特定疾病特約がおすすめな人」の特徴を解説します。
「三大疾病特約」で十分な人
三大疾病特約は、保障範囲を絞ることで毎月の保険料を抑えることができる点がメリットです。
主に次のような人におすすめです。
- 保険料をできるだけ抑えたい人
- ある程度の貯蓄がある人
- 他の保険でカバーできている人
予算重視で健康不安がない若年層の場合、三大疾病特約で十分と感じる人も多いでしょう。
またすでにある程度の貯蓄があって治療費をまかなえる人や、他の保険で特定疾病がすでにカバーできている人も、三大疾病特約で良いかもしれません。
さまざまな病気のリスクにすべて備えていては、保険料も高くなってしまいます。
自身の予算に合わせて優先順位をつけながら検討することが大切です。
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「特定疾病特約」を選んだ方がよい人
「保険料が比較的高くなっても良いので、より広い範囲のリスクに備えたい」場合は、特定疾病特約を検討しましょう。
特に次のような人におすすめです。
- 家族や親戚に生活習慣病患者が多い
- 自営業やフリーランスの人で働けなくなった時のリスクが高い
- 貯蓄に不安がある人
家族に糖尿病や高血圧など生活習慣病を患っている人がいて、自身も不安を感じている場合は、幅広い保障の特定疾病特約がおすすめです。
生活習慣病は、日々の生活習慣に加えて遺伝的な要素も関係しているといわれています。
健康なうちに保障を確保しておくことで、万が一の際も安心して治療に臨むことができるでしょう。
また、自営業やフリーランスで働く人は、会社員と異なり傷病手当金を受け取ることができません。
病状が悪化し働けなくなった時、すぐに収入が途絶えてしまう恐れがあるため注意が必要です。
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加入前に必ず確認すべき「支払条件」の注意点
三大疾病特約や特定疾病特約を選ぶ際には、保障範囲だけでなく、どのような状態になったら給付金が支払われるのかという「支払条件」を必ず確認する必要があります。
契約後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、加入前に確認しておくべきポイントをご紹介します。
「急性心筋梗塞」と「心疾患」の違い
心臓の病気に関する保障では、対象が「急性心筋梗塞」に限定されているか、より広い範囲をカバーする「心疾患」となっているかを確認しておきましょう。
「心疾患」は心臓に関する病気の総称で、その中には「急性心筋梗塞」のほかに「狭心症」や「心不全」なども含まれます。
厚生労働省の調査によると、心疾患全体の患者数のうち、急性心筋梗塞が占める割合はわずか3%程度です。
- 心疾患(高血圧性疾患を除く)196万2000人
- うち急性心筋梗塞 6万7000人
<令和5年(2023)患者調査による>
保障範囲が「急性心筋梗塞」のみの場合、狭心症や心不全と診断されても保障の対象外となります。
同様に、脳の病気に関しても「脳卒中」限定か、より広い「脳血管疾患」を保障するかでカバー範囲が大きく異なります。
より手厚い保障を求めるのであれば、保障範囲が「心疾患」「脳血管疾患」と記載されている商品を選ぶのが良いでしょう。
(参考:令和5年(2023)患者調査|厚生労働省)
「一時金」の回数と「入院」条件
一時金の支払条件も、保険商品を選ぶ上で大切な比較ポイントです。
特に心疾患や脳血管疾患については、単に診断されただけでは支払われず、別の条件が設けられていることがあります。
例えば、一部の保険では「60日以上の労働制限が必要な状態が継続したとき」や「所定の手術または20日以上の入院をしたとき」といった比較的厳しいルールを定めている場合があります。
より手前で保障を受け取りたい場合は、「1日でも入院したとき」「手術を受けたとき」などと定めている商品を選ぶのがおすすめです。
また、一時金が支払われる回数も確認が必要です。
「1回のみ」の保障か、「1年に1回」「2年に1回」など複数回支払われるのかによって、再発や長期治療への備えが大きく変わります。
生活習慣病は完治が難しく、再発のリスクもある病気です。
長引く治療に備えるのであれば、給付金が1回限りの商品ではなく、複数回受け取れるものを選ぶようにしましょう。
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三大疾病・特定疾病特約に関するよくある質問
ここからは、三大疾病・特定疾病特約に関するよくある質問に、保険のプロが回答します。
Q.「特定疾病保障」と「特定疾病保険料払込免除」は違いますか?
A.はい、まったく異なる保障です。
「特定疾病保障」は、所定の病気になった際に一時金などの給付金を受け取れる保障です。
一方、「特定疾病保険料払込免除」は、所定の病気になった場合に、それ以降の保険料の支払いが免除される仕組みです。
役割が異なる特約のため、混同しないよう注意しましょう。
Q.「七大疾病」「八大疾病」と「特定疾病」は同じですか?
A,保険会社によって定義が異なります。
「特定疾病」は、保険会社が定めた特定の病気の総称です。
一般的に、三大疾病に生活習慣病などを加えた「七大疾病」や「八大疾病」を指すことが多いですが、保険会社や商品によって対象となる病気の種類や数は異なります。
どの病気が対象になるか、契約前に約款等で必ず確認しておきましょう。
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Q.契約の途中で特約だけ追加・解約はできますか?
A.多くの場合、特約だけの解約(減額)は可能です。
しかし、特約の追加(中途付加)はできない商品が多く、可能な場合でも改めて健康状態の告知が必要になることがほとんどです。
健康状態に問題がある場合、そもそも特約の中途付加ができない可能性があります。
それまで継続してきた保障には影響ありませんが、あとから希望の保障を追加することは難しい可能性が高いため、契約時に将来を見据えたプラン設計をしておくことが大切です。

Q1
性別をお伺いします
まとめ
三大疾病特約と特定疾病特約は、保障される病気の範囲が異なります。
三大疾病特約は、がん・心疾患・脳血管疾患の主要なリスクに絞って備えたい人や、保険料を抑えたい人におすすめです。
一方、特定疾病特約は、糖尿病などの生活習慣病まで幅広く備えたい人や、貯蓄に不安があり手厚い保障を求める人に適しています。
どちらの特約を選ぶにしても、保障内容の詳細を確認することが大切です。
支払条件や給付金の受取回数についても、事前に確認しておきましょう。
ほけんのコスパでは、三大疾病や特定疾病特約に手厚く備えられる医療保険を複数掲載しています。
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ぜひ参考にしてください。
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