「過去の入院や手術、もしかしたら保険の請求ができたのでは?」「亡くなった家族の保険で請求漏れはない?」と気になっていませんか。
生命保険文化センターの調査によると、生命保険の加入率は約8割にのぼりますが、その一方で請求漏れも少なくありません。
本記事では、自身やご家族の保険金の請求漏れを確認する方法をご紹介します。
請求漏れの心当たりがある人は、記事を参考に保険金を受け取りましょう。
この記事を読んでわかること
保障対象になるかわからない場合でも自己判断せずまずは保険会社に確認を
加入している保険会社がわからない場合は「生命保険契約照会制度」の利用を検討しましょう
保険金・給付金請求の時効は3年。ただし過ぎた場合でも請求できるケースもある
目次
1-1.①加入自体の失念
1-2.②対象外だという思い込み
1-3.③特約の把握不足
8.まとめ
なぜ保険金の請求漏れは起きるのか?よくある3つの原因
保険金の請求漏れは、決して珍しいことではありません。
保険に加入していて支払事由に該当した場合でも、自ら請求しなければ給付金を受け取ることはできません。
そのため、加入自体を失念していたり、保障の対象にならないと勘違いしていたりすると、請求漏れにつながる可能性があります。
具体的に見ていきましょう。
①加入自体の失念
保険に加入したこと自体を忘れてしまうのは、請求漏れの典型的な原因です。
特に、若い頃に親が契約してくれた保険や、社会人になったときに会社の団体保険に加入した場合など、自分で申込み手続きをしていないものに関しては記憶が薄れがちです。
また、複数の保険に加入していると、どの保険にどのような保障があるのかをすべて把握しきれず、一部の契約を忘れてしまうこともあります。
保険証券をまとめて保管していないと、存在自体に気づかないまま給付金請求の時効を迎えてしまうリスクがあります。
②対象外だという思い込み
「この程度の入院や手術では、保険はおりないだろう」という思い込みも、請求漏れを引き起こす要因です。
例えば、「日帰り入院」や「簡単な手術」は対象外だと自己判断してしまうケースが多く見られます。
しかし、最近の医療保険では1日未満の入院や外来手術も保障対象となる商品が増えています。
また、「検査入院」であっても、医師の指示によるものであれば給付金の対象となる場合があります。
自身が加入している保険の保障範囲を確認せず、「対象外だ」と決めつけてしまうことで、受け取れるはずの給付金を逃している可能性があります。
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③特約の把握不足
生命保険は主契約だけでなく、さまざまな特約が付加されていることが一般的です。
特約の内容を十分に把握していないために、請求漏れが発生するケースも少なくありません。
例えば、医療保険に「先進医療特約」が付いていることを知らず、高額な先進医療を受けたにもかかわらず請求しなかったり、「特定疾病保障特約」の対象となる病気と診断されたのに一時金を請求し忘れたりすることも考えられます。
給付金請求時に保険会社からの確認もありますが、確認をすり抜けて給付金の請求漏れが発生することもあります。
一般社団法人生命保険協会によると、2023年度に保険金等の支払を行った事案の中で、支払漏れ等が判明した件数は1650件にのぼります。
保険金や給付金の請求を行ったとしても、本来受け取るべき金額を受け取れていないケースもあることがわかります。保険の請求をする際は、特約の内容まで確認しておくことが大切です。
(参考:追加でお支払した保険金等の実績|一般社団法人 生命保険協会)

Q1
性別をお伺いします
保険金の請求漏れを確認する3つの具体的なステップ
過去の入院や手術について、保険金(給付金)の請求漏れがないかを確認するためのステップをご紹介します。
心当たりがある方は、ぜひ参考にしてください。
ステップ①過去の医療明細と保険証券を照らし合わせる
まず、手元にある過去の医療費の明細書や領収書、お薬手帳などを集め、いつ、どのような病気やケガで、どのような治療を受けたかを確認します。
入院期間や手術名が記載されている書類は特に重要です。
次に、加入している保険の保険証券を用意し、保障内容を確認します。
特に「入院給付金日額」「手術給付金の対象となる手術」「通院給付金の有無」などの項目をチェックしましょう。医療明細に記載されている治療内容が、保険証券に書かれた保障の対象となっていないかを一つひとつ照らし合わせることで、請求漏れの可能性があるものを洗い出すことができます。
ステップ②加入中の保険会社へ「支払対象か」を直接問い合わせる
ステップ①で請求漏れの可能性があるものが見つかった場合や、自分で判断が難しい場合は、加入している保険会社のコールセンターや担当者に直接問い合わせましょう。
問い合わせる際は、次の情報を手元に準備しておくとスムーズです。
- 保険証券番号
- 被保険者の氏名、生年月日
- 入院や手術の時期、病名、手術名
保険証券が手元にない場合、保険証券の再発行依頼を併せて行いましょう。
自己判断で諦める前に、まずは保険会社に直接問い合わせて確認を取ることが大切です。
ステップ③不明な場合は「生命保険契約照会制度」を活用する
そもそもどの保険会社に加入しているかわからない、というケースもあるでしょう。
特に、亡くなった家族が加入していた保険を調べる際に、保険証券が見つからないことは少なくありません。
加入している保険会社がわからない場合は、生命保険協会が運営する「生命保険契約照会制度」を利用しましょう。
この制度を使えば、生命保険協会に加盟している全ての生命保険会社に対して、被保険者となっている契約の有無を一括で照会することが可能です。
照会には手数料がかかりますが、存在を売れていた保険契約が見つかる可能性があります。
2026年4月からは手数料が改定され、Web申請で6000円、書面申請で7000円となる予定です。
どうしても契約情報が見つからない場合の最終手段として、利用を検討してみましょう。
(参考:生命保険契約照会制度の利用料金改定|一般社団法人 生命保険協会)
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年2月1日―2026年2月28日)
もしかして対象?意外と忘れがちな保険金(給付金)の事例
保険金の請求漏れは、「保障対象外だ」と思い込んでしまうことで発生しがちです。
ここからは、特に請求が忘れられやすい保険金や給付金の事例を3つご紹介します。
自身の経験と照らし合わせて、心当たりがないか確認しましょう。
入院を伴わない「日帰り手術」や「放射線治療」
「手術給付金は入院がセット」というイメージが強いですが、最近の医療保険では入院を伴わない日帰り手術や外来での手術も保障対象となる商品が増えています。
例えば、白内障の手術や皮膚の良性腫瘍の切除などは日帰りで行われることが多いですが、保険会社によっては手術給付金の対象となる可能性があります。
また、がん治療の一環として行われる放射線治療も、手術給付金の対象となる場合があります。
放射線治療は手術とは異なりますが、手術に代わる治療法として手術給付金の支払対象に含まれていることが一般的です。上記の治療を受けた経験がある場合、請求漏れの可能性がないか確認しましょう。
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複数の保険会社に加入している場合の「特約」
複数の保険会社で契約している場合、支払条件に該当していればそれぞれの保険から給付金を受け取ることができますが、請求もそれぞれの保険会社で行う必要があります。1社で請求したからといって、他の保険会社に情報が共有されることはありません。
特に、自動車保険の特約やクレジットカードに付帯されている保険は見逃しがちです。
改めて加入している保険をすべて整理したうえで、請求漏れがないかを確認しましょう。
また、異なる種類の保険に加入している場合も注意が必要です。
例えば医療保険とは別にがん保険に加入している場合、がんの治療を受けた時点で両方の保険から給付金を受け取れる可能性があります。
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災害救助法が適用された際の特別措置
大規模な自然災害などにより災害救助法が適用された地域では、生命保険会社が保険金の請求手続きを簡素化したり、保険料の払込猶予期間を延長したりする「特別措置」を講じることがあります。
「特別措置」により、通常は必要な医師の診断書などの書類の一部が不要になるなど、迅速な支払いが可能になる場合があります。
しかし、被災時の混乱の中で手続き自体を忘れてしまったり、特別措置の内容を知らないまま通常の手続きが必要だと思い込んで請求を諦めてしまったりするケースが考えられます。
もし過去に被災した経験があり、その際に医療機関を受診していた場合は、当時お住まいの地域で特別措置が講じられていなかったか、保険会社のウェブサイトやニュースリリースなどで確認してみることをおすすめします。
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親や家族の保険状況を確認したい場合はどうすればいい?
自分自身の保険だけでなく、高齢の親や離れて暮らす家族の保険加入状況を把握しておくことも、万が一の際の請求漏れを防ぐために重要です。
家族の保険を確認するための方法を、存命中の場合と亡くなった場合に分けて解説します。
存命中の場合は「家族登録制度」や委任状での確認
家族が存命中に保険内容を確認する場合、基本的には契約者本人に同意を得て、一緒に確認するのが最も確実です。
多くの保険会社では、契約者本人以外でも家族が契約内容を確認したり、手続きのサポートをしたりできる「家族登録制度」や「第2連絡先制度」を設けています。
事前に家族を登録しておくことで、契約者に代わって契約内容の照会や給付金請求依頼ができる場合もあります。
家族登録をしていない場合でも、契約者本人が作成した委任状があれば、代理人として保険会社に問い合わせることができます。親が高齢で手続きが難しい場合などは、代理で手続きできる制度の利用を検討しましょう。
亡くなった家族の保険を調べる方法
家族が亡くなった後に保険契約の有無を調べる場合、まずは故人の自宅などを探し、保険証券や保険会社からの郵便物がないかを確認します。
銀行の通帳や取引履歴から、保険料が引き落とされている形跡が見つかることもあります。
手がかりが全く見つからない場合は、生命保険協会が実施している「生命保険契約照会制度」の利用を検討しましょう。
法定相続人などの請求者が、亡くなった方を被保険者とする契約の有無を生命保険協会加盟の全社に一括で照会できます。
手数料はかかりますが、家族も知らなかった保険契約が見つかる可能性があります。
照会後手数料の支払いが確認できてから、約2週間程度で結果が開示されます。
この時点では「契約の有無」が判明するだけなので、保険契約の内容は各保険会社へ個別に確認する必要があります。
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請求漏れに気づいたときの対処法
過去の入院や手術について請求漏れに気づいた場合でも、諦める必要はありません。
ただし請求には時効があるため、気づいた時点ですぐに行動することが大切です。
ここからは、請求の時効と、必要書類を紛失した場合の対処法について解説します。
保険金請求の時効は「3年」
保険金の請求権には時効があり、保険法第95条により、請求事由が発生した日の翌日から起算して3年と定められています。
例えば医療保険の場合、入院や手術があった日の翌日から3年以内に請求手続きをする必要があります。
ただし3年を過ぎてしまった場合でも、すぐに諦める必要はありません。
保険会社によっては、時効が過ぎていても個別の事情を考慮し、柔軟に対応してくれるケースもあります。
請求漏れの理由や経緯を丁寧に説明することで、支払いが認められることもあるでしょう。
いずれにせよ、請求漏れに気づいたら、1日でも早く保険会社に連絡することが大切です。
(参考:保険法(平成二十年法律第五十六号)|e-Gov 法令検索)
保険証券や病院の領収書を紛失した場合のリカバリー方法
請求手続きを進めようにも、「保険証券が見つからない」「病院の領収書を捨ててしまった」ということもあるでしょう。
しかし、書類を紛失した場合でも請求を諦める必要はありません。
保険証券を紛失した場合は、保険会社に連絡すれば再発行が可能です。
証券は契約内容が記載された大切な書類で、証券番号は各種手続きの際に必要になります。
手元にない場合はすぐに再発行依頼をしましょう。
病院の領収書や診療明細書を紛失した場合は、治療を受けた医療機関に問い合わせることで再発行してもらえる可能性があります。
ただし、医療機関の文書保管義務期間は5年間のため、それ以上経過していると再発行が難しい場合もあります。
期間を過ぎている場合でも、保険会社所定の診断書を医師に作成してもらうことで請求できる可能性があるため、まずは保険会社に相談しましょう。
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今後、請求漏れをゼロにするための3つの対策
日頃から少し意識を変えるだけで、請求漏れのリスクは大幅に減らすことができます。
ここからは、今後請求漏れを無くすための対策をご紹介します。
保険管理アプリやデジタル管理の活用
複数社の保険に加入している場合、保険の情報を一元管理できるスマートフォンアプリでの管理が便利です。
保険証券が手元になくても、いつでも保障内容を簡単に確認することができます。
また、保険証券を写真で撮っておいたり、保障内容を一覧表にして家族と共有したりすることも、デジタル管理の一環です。
紙の書類を探す手間が省け、いざという時にすぐに確認できる利点があります。
最近では多くの保険会社がペーパーレス化を推進しており、アプリを通じて給付金請求ができるサービスも増えています。
加入している保険会社のオンラインサービスについて、事前に確認しておくようにしましょう。
定期的な「保険の健康診断」を実施する
年に一度、誕生日や年度末など決まった時期に、加入している保険の内容を見直す「保険の健康診断」を習慣づけましょう。
保険会社から毎年送られてくる「ご契約内容のお知らせ」などを活用し、保障内容や特約を再確認しておくことで、いざというときの請求漏れを防ぎやすくなります。
保険の内容確認は、家族と一緒に行いましょう。
契約者本人が万が一の事態に陥った場合でも、家族が保険の存在や内容を把握していれば、スムーズに請求手続きを進めることができます。
結婚や出産、住宅購入などのライフイベントがあったタイミングも、保険を見直す良い機会です。
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保険金請求に関するよくある質問
ここからは、保険金請求に関するよくある質問に、保険のプロがわかりやすく回答します。
Q.数年前の手術ですが、今からでも請求できますか?
A.はい、請求できる可能性があります。
保険金・給付金の請求権の時効は、原則として請求事由が発生した翌日から3年です。
したがって、手術日から3年以内であれば請求権は消滅していません。
3年を過ぎてしまっていても、保険会社によっては個別の事情を考慮して支払いに応じるケースもあります。諦めずに、まずは加入している保険会社に問い合わせてみましょう。
Q.病院の領収書を捨ててしまいました。確認や請求は無理でしょうか?
A.いいえ、諦める必要はありません。
領収書や診療明細書は、治療を受けた医療機関に依頼すれば再発行してもらえる場合があります。
ただし、カルテの法定保存期間は5年間のため、あまりに古いと難しいこともあります。
書類の再発行ができなかった場合でも、保険会社所定の診断書を医師に作成してもらえれば請求は可能です。まずは保険会社に連絡し、どのような書類が必要かを確認してください。
Q.亡くなった親の保険証券が見つかりません。どうすれば調べられますか?
A.生命保険協会が運営する「生命保険契約照会制度」を利用することで、契約の有無を一括で照会できます。
まず故人の遺品に、保険会社からの郵便物や、保険料の引き落とし履歴がわかる預金通帳などがないか探してみてください。
それでも手がかりがない場合は、「生命保険契約照会制度」を利用しましょう。
手数料はかかりますが、一括で全生命保険会社に契約の有無を照会できます。
(参考:生命保険契約照会制度のご案内|一般社団法人生命保険協会)
Q.複数の保険に入っていますが、片方の会社にだけいえば共有されますか?
A.いいえ、共有されません。
保険金の請求は、加入している保険会社ごとに個別に行う必要があります。
1社に請求したからといって、その情報が自動的に他の保険会社に連携されることはありません。
保険会社間で契約情報が共有されるのは、主に新規契約時の審査などの場面に限られます。
そのため、複数の保険に加入している場合は、それぞれの保険会社に連絡し、請求手続きを行う必要があります。
Q.「入院なしの手術」も請求漏れの対象になりやすいと聞きましたが本当ですか?
A.はい、その可能性は高いといえます。
「手術は入院とセット」という思い込みから、日帰り手術や外来での手術は対象外だと自己判断してしまい、請求に至らないケースが考えられます。
比較的新しい医療保険では、入院を伴わない手術も保障対象とする商品が増えています。
心当たりがある場合は、一度自身の保険契約内容を確認してみることをおすすめします。
まとめ
保険金・給付金の請求漏れは、誰にでも起こりえます。
請求漏れに気づいた時点で、早めに手続きをすることが大切です。
まずは、手元の医療明細と保険証券を照らし合わせ、不明な点は保険会社に直接問い合わせましょう。
請求漏れを防ぐためには、日ごろから加入している保険の管理をしておくことと、家族間で加入状況について共有しておくことが必要です。
保険管理アプリなどを活用して、いざというときに慌てないよう準備をしておきましょう。
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