50代での早期退職を選択し、退職後の公的保険や民間保険の手続きについて不安を感じていませんか?
会社員時代は会社任せにできた手続きも、退職後はすべて自分で行う必要があります。
本記事では、健康保険の選び方から民間保険の見直しまで、50代の早期退職で必要になる保険の知識をわかりやすく解説します。
セカンドライフのスタートに向けて、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
退職後は「健康保険の任意継続」か「国民健康保険への加入」のどちらかを選ぶ
扶養家族がいる場合、健康保険の任意継続のほうが保険料負担を抑えられる可能性がある
退職後は収入が減少する可能性。固定費削減のため民間保険の見直しも忘れずに
目次
6.まとめ
退職後の健康保険は「任意継続」か「国保」か?
退職後に加入する公的医療保険は、「健康保険の任意継続」と「国民健康保険への加入」のいずれかです。
どちらを選ぶかによって保険料や扶養の条件が異なるため、自身の状況に合わせて慎重に比較検討する必要があります。
それぞれの違いについて解説します。
健康保険(任意継続)と国民健康保険の保険料の決まり方の違い
健康保険の「任意継続」と「国民健康保険」では、保険料の計算方法が異なります。
退職後の収入状況によってどちらが有利になるか変わるため、必ず事前にシミュレーションを行いましょう。
| 保険料の基準 | 特徴 | |
| 健康保険(任意継続) | 退職時の標準報酬月額 |
|
| 国民健康保険 | 前年の所得 |
|
任意継続は、退職前の給与が高かった場合でも保険料の上限があるため、国民健康保険より安くなる可能性があります。
一方、国民健康保険は退職した翌年は前年の所得で計算されるため高額になりがちですが、その次の年からは収入がなければ保険料が下がります。
現在は法改正により、健康保険の任意継続は本人の希望でいつでも脱退できるようになっています。「1年目は任意継続を利用し、保険料が下がる2年目からは国民健康保険に切り替える」といった柔軟な対応が可能になったため、初年度だけでなく、2年目以降の保険料の変化もふまえてトータルコストで比較することをおすすめします。
(参考:被保険者の資格|全国健康保険協会)
意外な落とし穴「扶養」の条件
健康保険を選択する際、保険料と同じくらい重要なのが「扶養」の扱いです。
任意継続と国民健康保険では、家族を扶養に入れる際の考え方が異なります。
健康保険の任意継続の場合、在職中と同様に一定の収入要件を満たす家族を被扶養者とすることができます。
被扶養者の人数が増えても、自分自身の保険料は変わりません。
扶養家族が多い人にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
一方、国民健康保険には「扶養」という概念がありません。
世帯の加入者一人ひとりに対して保険料が計算され、世帯主がまとめて納付する仕組みです。
そのためこれまで配偶者や子どもを扶養に入れていた場合、国民健康保険に切り替えると家族全員分の保険料が発生し、世帯全体の負担が増える可能性があります。
任意継続が良いか国民健康保険が良いかは、家族構成に合わせて判断することが大切です。
「子どもの扶養」に入ることはできる?
早期退職後、自身の収入が一定額以下になる場合、生計を同一にしている子どもの健康保険の被扶養者になる選択肢もあります。
扶養に入ることで、自身の健康保険料の負担がなくなるのがメリットです。
被扶養者として認定されるための主な収入要件は、次のとおりです。
- 60歳未満:年間収入が130万円未満で、被保険者の収入の2分の1未満
- 60歳以上:年間収入が180万円未満で、被保険者の収入の2分の1未満
収入には、失業手当や年金なども含まれるため注意が必要です。
また、子どもが加入している健康保険組合によっては、同居を条件とするなどさらに独自の基準を設けている場合があります。
自身が扶養に入れるかどうかは、最終的には子どもが加入する健康保険組合の判断となるため、事前に確認することが大切です。
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会社を辞めると「団体生命保険」がなくなる可能性がある
退職後は、会社を通して加入していた団体保険の取り扱いに注意が必要です。
多くの場合、契約が終了となったり、保障内容が変更されたりする可能性があります。
団体生命保険、退職後はどうなる?
会社の福利厚生で団体生命保険に加入している場合、退職後に契約がどうなるかを確認しておく必要があります。
場合によっては、退職後は契約が終了となったり、保障内容が変更される、または保険料が高くなるなどの可能性があります。
退職後も同様の条件で保障を継続できれば良いですが、ケースとしては稀です。
まずは契約時の書類を確認するか、会社の担当部署に問い合わせてみるようにしましょう。
退職と同時に保障がなくなってしまう場合、新たに民間の保険を検討する必要が出てくるかもしれません。
50代から新たに保険に入り直す場合は、保険料が上がる可能性が高い
50代以降新たに保険に入り直す場合、団体保険と比べて毎月の保険料が高くなる可能性があります。
会社が福利厚生で用意している団体保険には、社員がまとめて加入する分の団体割が適用されています。
個人で新規加入する場合は団体割引が適用されないため、その分保険料が割高になることもあります。
また、保険は加入時の年齢が高いほど保険料が高くなる仕組みになっています。
団体保険と同じような保障を新たに確保しようと思うと、保険料が高くなることがあるため注意が必要です。
必要な保障に絞って、老後のリスクを効率よくカバーする保険選びが重要になります。

Q1
性別をお伺いします
保険料を抑える民間保険の見直し方法
早期退職で収入が減少する場合、固定費となる保険料はできる限り抑えておきたいものです。
ここからは、退職後の民間保険の見直し方法をご紹介します。
手順1:「死亡保障」は葬儀代・整理資金に縮小
まずは、死亡保険の保障額を見直してみましょう。
子どもが独立している場合、数千万円単位の大きな死亡保障は基本的に必要ありません。
葬儀費用や死亡整理資金がまかなえる300~500万円程度に減額することで、毎月の保険料を抑えることができます。
若い頃に加入した保険をそのままにしていると、保障内容がライフステージの変化に対応できていない可能性があります。
保障の無駄がないか、早期退職をきっかけに確認しておきましょう。
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手順2:「医療・がん保障」は死守する
反対に、医療保障やがん保障は老後に向けて必要性が高くなります。
特に早期退職後は生活環境の変化やストレスなどで、体調を崩しやすい時期でもあります。
年齢を重ねるごとにがんや生活習慣病のリスクも高くなるため、医療保障やがん保障を削ることは避け、保障が一生涯続く終身タイプで保障の土台を固めておくことがおすすめです。
もちろん、医療費やがんの治療費をすべてまかなえるほどの資産を保有しているのであれば、敢えて民間の保険に加入する必要はありません。
しかし、医療保障が一切なくても安心できるほどの資産がある人は限られているでしょう。
収入が減少する老後の生活も見据えて、最低限の保障を確保しておくと安心です。
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手順3:住宅ローンがあるなら「団信」を見直す
住宅ローンを返済している場合、退職金で一括返済を検討する人もいるでしょう。
一括返済をしたほうが良いかは、残高と団信の保障内容によっても異なります。
退職金を手元に残し運用しながら、毎月ローンを返済していざというときは団信に頼る方法もあります。
特に「がん団信」や「生活習慣病団信」に加入しており保障が手厚い人は、ローンを残しておくのも合理的な選択のひとつです。
手元資金とのバランスを見ながら、どちらを優先するかを決めることが大切です。
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退職金を受け取った50代がやってはいけない保険選び
早期退職でまとまった退職金を受け取ると、金融機関からさまざまな運用商品を提案される機会が増えます。
しかし、勧められるまま商品内容をよく確認せずに加入すると、後から後悔するかもしれません。
ここからは、退職金を受け取った50代がやってはいけない保険選びについて解説します。
銀行窓口での「退職金運用(一時払い保険)」は慎重に
銀行で退職金プランとして提案されることが多い「外貨建一時払保険」は、預金口座にお金を眠らせておくよりも高い基準利率で運用できるのがメリットです。
ただし、注意点もあります。
まず、加入後すぐに解約すると「解約控除」が発生し、元本割れする可能性が高い点です。
商品によっても異なりますが、おおむね加入から10年程度は解約控除の適用期間と定められています。
資金が長期間ロックされるため、再就職までの生活資金を確保する目的には適していません。
また、お金を受け取る際(解約時・満期時)には、為替の影響を受けます。
加入時よりも円高が進んでいると元本割れするリスクもあるため、外貨建の保険は余裕資金で始めるようにしましょう。
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不安だからと「緩和型保険」に飛びつかない
50代になると、何らかの病気を抱えている人も少なくないでしょう。
「持病があるから普通の保険は無理」と、最初から諦めて緩和型保険を検討するのはおすすめできません。
高血圧や高脂血症など日本人に多い生活習慣病は、薬剤治療で数値を基準値内にコントロールできていれば、一般型の保険でも加入できる可能性があります。
緩和型保険は一般型の保険よりも保険料が割高に設定されているため、一般型に入れなかったときの代替手段として検討するのが良いでしょう。
まずは一般の保険に加入できないか複数の保険で比較検討してみましょう。
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早期退職と保険に関するよくある質問(FAQ)
ここからは、早期退職と保険に関するよくある質問に、保険のプロがわかりやすく回答します。
Q. 失業保険をもらっている間、配偶者の扶養に入れますか?
A.基本手当の日額によって配偶者の扶養に入れるかが決まります。
一般的に、基本手当の日額が3612円以上(年収130万円の1日あたり)に、扶養の収入要件を満たさなくなり、扶養から外れる必要があります。
7日間の受給待機期間中や、給付制限期間、受給延長期間中は配偶者の扶養に入ることができます。
(参考:従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き|日本年金機構)
Q. 住民税も自分で払うのですか?
A.退職翌年に請求が来るため、自身で支払う必要があります。
住民税は前年の所得をもとに計算され、毎年6月から納付が始まります。
会社員の間は毎月の給与から天引きされていましたが、「普通徴収」になると、自宅に届く納付書を使って年4回に分けて納付をする必要があります。
翌年の住民税の支払いを見越して、一定の現金を残しておくようにしましょう。
Q. 再就職までの「つなぎ」として県民共済はアリ?
A.最低限の保障を一定期間だけ確保する目的であれば、県民共済は有効です。
県民共済は、手頃な掛金で医療保障や死亡保障を最低限確保できる点がメリットです。
老後、熟年型へ移行すると保障が引き下げられるなどのデメリットがありますが、再就職までのつなぎとして利用するのであれば問題ないでしょう。
ただし、いずれ一生涯の保障を確保できる保険に見直す予定なのであれば、年齢が若いうちに終身型の保険に加入しておくほうが保険料総額を抑えられる場合があります。
保険選びはライフプランや将来のリスクもふまえて、慎重に行いましょう。
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まとめ
50代で早期退職する場合、公的医療保険の手続きや民間の保険の見直しが必要になります。
さまざまな手続きが必要で煩わしいと感じるかもしれませんが、後から後悔しないよう、まずは制度の仕組みを把握しておくことが大切です。
また、会社員時代に加入していた団体保険は、契約が終了してしまう可能性があります。
これを機に、生命保険や医療保険の新規加入や見直しを検討しましょう。
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ぜひ、保険選びの参考にしてください。
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