「70代の親に、もしものことがあったら…」「持病があるけれど、今から入れる保険はある?」
ご両親が高齢になると、医療費や介護、葬儀費用など、将来のお金に関する不安がよぎる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、70代からでも加入できる保険や、知っておくべきお金の知識について、保険のプロが詳しく解説します。
ご両親の保険について検討している人は、ぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
70代でも新規加入できる保険は複数ある
持病がある高齢者には引受基準緩和型保険がおすすめ
公的保障でカバーできないリスクを民間保険でおぎなう最低限の保障選びがポイント
目次
1-1.①医療保険(入院・手術への備え)
1-2.②死亡保険(葬儀費用・整理資金)
1-3.③がん保険
1-4.④介護保険
2-1.一般的な保険(健康告知あり)
2-2.引受基準緩和型保険
2-3.無選択型保険
7.まとめ
70代の親でも「入れる保険」はある
70代になると保険の選択肢が狭まると思われがちですが、実際には加入を検討できる保険は複数存在します。
80歳や85歳まで新規加入が検討可能な商品も多く、健康状態によっては幅広い選択肢があります。
では、70代でも加入できる可能性がある保険について具体的に見ていきましょう。
①医療保険(入院・手術への備え)
医療保険は、突然の病気やケガによる入院・手術を保障する保険です。
70代になると、入院のリスクは高くなります。経済的な負担に備えて医療保険に加入しておきたいと思う人も多いでしょう。
一般的な医療保険は80歳~85歳まで加入できるものが多く、70代での新規加入も可能です。
毎月の保険料は若い人と比べて高くなりますが、入院リスクが身近な70代にとっては必要性が高い保険といえるでしょう。
70代から医療保険を検討する場合、基本的には一生涯保障が続く「終身タイプ」がおすすめです。
保険料は加入時から一定で、更新のたびに保険料が高くなるようなこともありません。
長生きに備えるためにも、保障が途切れない終身タイプで医療保障を準備しておくのが合理的です。
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②死亡保険(葬儀費用・整理資金)
70代のご両親の保険を考える際、葬儀費用や死亡整理資金に備えておきたいと思う人も多いでしょう。
死亡保険は医療保険と同様、70代でも新規加入可能な商品が多くあります。
70代から死亡保険を検討する場合は、まず葬儀費用や整理資金をまかなえる程度(200~300万円)の保障額を検討しましょう。
基本的には一生涯保障が続く「終身保険」がおすすめです。
ただし、終身保険は貯蓄性があるタイプの保険のため、毎月の保険料が割高になりがちです。
毎月の予算に合わない場合は、医療保険に死亡保障の特約を付加したプランもおすすめです。
医療保険と死亡保険を別々に検討するよりも、比較的割安な保険料で検討できるケースがあります。
ある程度の資産を保有しており、相続税の非課税枠を利用したい人には、一時払終身保険がおすすめです。
生命保険金には「500万円 × 法定相続人の数」という相続税の非課税枠が設けられています。
例えば相続人が2人いる場合、1000万円までの保険金には相続税がかかりません。
手元にまとまった資金があり相続税対策をしたい場合、生命保険の活用を検討しましょう。
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③がん保険
がんのリスクは高齢になるほど高くなります。
医療保険ではカバーできない「通院治療」には、がん保険の検討がおすすめです。
がん保険は70代でも新規加入できる商品が多くあります。
健康状態に関する告知も、がんに関連する症状や疾病についてのみ尋ねられることが多く、持病がある高齢者でも比較的検討しやすい保険です。
ある程度の資産があり、ちょっとした入院や手術であれば自己資金でまかなえる人にも、がん保険はおすすめです。
治療が長引き経済的負担も大きい病気にだけ効率よく備えることができ、すべてのリスクに備えるより毎月の保険料も節約できる可能性があります。
高齢でがん保険を検討する場合、医療保険や死亡保険と同様、保障が一生涯続く終身タイプのものを選ぶのが安心です。
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④介護保険
介護保険とは、寝たきりや認知症などにより公的介護保険制度の「要介護(要支援)」認定を受けた際に、一時金や年金形式で給付金を受け取れる保険です。
生命保険文化センターの調査では、介護にかかる月々の費用は平均で約9.0万円、住宅改修などの一時的な費用は平均47万円となっています。
介護費用をまかなえる十分な資金がない場合、民間の介護保険を検討すると良いでしょう。
介護保険は基本的に高齢者のリスクに備える保険のため、70代からでも新規で加入できるものも多くあります。
認知症の症状が出てからでは、保険加入は難しくなります。
ご両親が健康なうちに検討を済ませておきましょう。
(参考:介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?|生命保険文化センター)
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「持病」があっても入れる?健康状態による3つの選択肢
70代になると、高血圧や糖尿病などの持病を抱えている方も少なくありません。
「持病があると保険には入れない」と諦めてしまうケースもありますが、健康状態に応じて選択肢は複数あります。
70代で持病がある人でも加入できる可能性がある保険をご紹介します。
一般的な保険(健康告知あり)
一般的な保険は、健康状態が良好な方を対象とした保険です。
加入時には、過去の病歴や現在の健康状態について詳細な告知(申告)が求められます。
ただし、持病があるからといって必ずしも一般的な保険に加入できないわけではありません。
高齢者に多い高血圧の場合、投薬治療で血圧をコントロールできており、保険会社が定める基準値に収まっていれば問題なく加入できるケースもあります。
過去に大きな病気に罹患していたり、入院や手術歴がある場合は加入を断られることもありますが、診査基準は保険会社によって大きく異なります。
健康に自信がある人は、まず一般的な保険で申込をしてみて、診査結果によって別の選択肢を検討すると良いでしょう。

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引受基準緩和型保険
引受基準緩和型保険は、持病や過去の病歴がある方でも加入しやすいように、健康状態に関する告知項目を少なく設定した保険です。
告知項目は「過去3カ月以内に入院や手術をすすめられたか」「過去2年以内に入院や手術をしたか」「現在入院や手術をすすめられているか」といった3〜5つ程度の簡単な質問で構成されていることが多く、これらすべてに「いいえ」と答えられれば申込が可能です。
持病の悪化も保障されるため、健康状態に不安がある人にとってはメリットがあるといえるでしょう。
ただし、加入しやすい分一般的な保険と比較して、毎月の保険料は割高に設定されています。
また、「入院歴」について問われることが多いため、直近で入院や手術をした経験がある場合は引受基準緩和型保険でも加入が難しいケースもあります。
その場合、退院後1~2年以上経過するのを待つか、さらに加入しやすい無選択型保険を検討するかのいずれかになります。
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無選択型保険
無選択型保険とは、健康状態に関する告知や医師の診査が一切不要で、年齢などの条件を満たしていれば加入できる保険です。「無告知型」とも呼ばれます。
健康状態に不安がある方にとって最終的な選択肢となり得ますが、いくつかの注意点があります。
まず、保険料は引受基準緩和型保険よりもさらに割高に設定されていることが一般的です。
また、保障内容も限定的で、加入してから一定期間は保障が開始されない「免責期間」が設けられているものがほとんどです。
無選択型保険を検討する際は、毎月の保険料と保障のバランスに問題がないか、十分に確認しておくことが大切です。
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70代に保険は必要?不要?判断のポイント
70代になると、そもそも保険が必要なのかそうでないのか悩んでいる人も多いでしょう。
高齢から新たに保険に加入すると毎月の保険料も高くなりがちで、保険の必要性に疑問を感じるかもしれません。
ここからは、70代のご両親にとって保険が本当に必要なのか判断するポイントをご紹介します。
公的医療保険(高額療養費制度)を知れば「過剰な保障」は不要
70代からの医療保障を考える際は、日本の手厚い公的医療保険制度について知っておくことが必要です。
特に75歳以上の方が加入する「後期高齢者医療制度」では、医療費の窓口負担が所得に応じて1割~3割に軽減されます。
さらに、医療費の自己負担額が家計の過度な負担とならないよう、「高額療養費制度」が設けられています。
高額療養費制度とは、1カ月の医療費の自己負担上限額が定められており、上限を超えた分は後から払い戻される仕組みです。
70歳以上の場合、1カ月の上限額は次の通りです。
一般的所得者の場合、1カ月の自己負担上限は5万7600円です。
入院や手術が必要になっても実質の負担額はこの上限額で済むことになります。
「医療費で破産するかもしれない」といった過度な不安は必要ありませんが、入院が長引いたりがん治療を何カ月も続けなければならなくなる事態に備えられるよう、最低限の医療保障を検討しておくと良いでしょう。
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十分な貯蓄があるなら保険はいらない?
「十分な貯蓄があれば、保険は不要ではないか」という考え方もあります。
実際に、多額の資産を保有していたり、安定した収入源がある場合は、治療費や生活費を自己資金で十分にまかなえる可能性があります。
しかし、「貯蓄で十分」と安易に判断はできません。
1カ月の医療費には高額療養費制度で上限額が設けられていますが、高齢になると入院は長引きやすく、想像よりも医療費負担がかさんでしまうケースも珍しくありません。
がんなどの治療が長引くリスクが高い病気に罹患すると、合計でかかる医療費が100万円以上になることも考えられます。
また、70歳以降は介護費用にも注意が必要です。
自宅のリフォームや施設の入居費用などでまとまったお金がかかる可能性もあります。
医療費、介護費、そして万が一の際に必要な葬儀費用などをふまえても、最低500万円以上は貯蓄を確保しておきたいところです。
貯蓄が目安に満たない場合は、民間の保険でリスクヘッジしておくことを検討しましょう。
また、貯蓄が十分にある人でも、医療費や介護費用で貯蓄を取り崩すことに不安を感じる場合は、民間の保険が有効です。

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保険に入るべきケースとは
公的保障や貯蓄を考慮してもなお、将来の経済的リスクに不安が残る場合は、民間保険の活用を検討しましょう。
具体的には次のようなケースが考えられます。
- 貯蓄や年金収入が十分でない場合
公的年金だけでは生活費や医療費をまかなうのが難しく、急な出費に対応できる貯蓄が少ない場合は、保険で備える必要性が高いと言えます。
- のこされた家族に金銭的な負担をかけたくない場合
自身の葬儀費用や遺品整理費用を、子どもの貯蓄から出してほしくないと考える方は少なくありません。死亡保険に加入しておくことで、万が一の際に必要な費用を準備できます。
- 先進医療など充実した治療を受けたい場合
公的保険適用外である先進医療の技術料は、数百万円にのぼることもあります。保険適用外の高額な治療に備えたい場合は、先進医療特約が付いた医療保険がおすすめです。
- 相続対策をしたい場合
保険金は受取人を指定できるため、特定の相続人に現金を確実に残すことができます。また、相続税の非課税枠を活用することで、税負担を軽減する効果も期待できます。
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70代の親におすすめの保険の選び方・見直しポイント
すでにご両親が何らかの保険に加入している場合、まずは保障内容を確認することが大切です。
そのうえで、保障が古くなっていたり内容が不十分な場合、見直しを検討しましょう。
ここからは、具体的な商品の選び方についてご紹介します。
医療保険は「一時金」を重視する
医療保険には、入院1日ごとに給付金が支払われる「日額保障」と、入院1回につき一定の金額が支払われる「一時金保障」があります。
近年では入院日数が短期化の傾向にあり、日額保障だけでは想定よりも少ない金額しか受け取れないケースが増えています。
短期入院でもまとまったお金が受け取れるよう、「一時金保障」を重視するのがポイントです。
ただし、70代以降の高齢者の場合、体力の衰えや術後の回復に時間がかかることなどから、若い人と比べて1回の入院日数は長引く傾向にあります。
長期入院の場合は、日数に応じて受け取れる「日額保障」が重要です。短期入院と長期入院、どちらにもバランスよく対応できるように保障内容を組み立てましょう。
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死亡保険は「葬儀代200万円」を目安に終身タイプに加入する
70代から死亡保険を検討する主な目的は、のこされた家族への負担軽減、特に葬儀費用の準備です。
2024年の株式会社鎌倉新書による調査では、葬儀費用の総額は平均118.5万円となっています。
その他の整理資金などもふまえて、200万円を目安に最低限の死亡保障を準備すると良いでしょう。
基本的には一生涯保障が続く終身保険がおすすめですが、70代から加入しようとすると保険料が高くなってしまうケースもあります。
予算が合わない場合は、医療保険に終身特約(死亡保障特約)を付加する方法もおすすめです。
医療保険と死亡保険でそれぞれ加入するよりも、保険料を抑えられる可能性があります。
ただし、特約として死亡保障を付加する場合、加入できる保障額に制限があるため注意が必要です。
(引用:【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年) アフターコロナで葬儀の規模は拡大、関東地方の冬季に火葬待ちの傾向あり|株式会社鎌倉新書)
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死亡保険の契約者は誰にする?「親」か「子」かで税金が変わる
親の保険を検討する際、誰が契約者となって保険料を支払うかは重要なポイントです。
親御さん本人の同意があれば、子どもが契約者になって保険料を支払い、保険金の受け取りも子どもに指定することが可能です。
ただしその場合、保険金を受け取った際にかかる税金の種類が異なるため、注意が必要です。
| 契約者(保険料を支払う人) | 被保険者(保険の対象者) | 保険金受取人 | 税金の種類 |
|---|---|---|---|
| 夫 | 夫 | 妻または子 | 相続税 |
| 夫 | 妻 | 夫 | 所得税 |
| 夫 | 妻 | 子 | 贈与税 |
例えば、契約者と被保険者が親で、受取人が子の場合、保険金は「みなし相続財産」として相続税の対象となります。
この場合、「500万円 × 法定相続人の数」という非課税枠が適用されます。
一方、契約者を子にしてしまうと、一時所得となり所得税の課税対象になります。
死亡保険の契約者を決める際は、保険金受取時の税金についても考慮しておく必要があります。
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【目的別】70代から入れる保険の探し方
70代の両親に適した保険を探すために押さえておきたいポイントをご紹介します。
保険料を抑えたい場合は、複数の保険会社で比較する
保険料は毎月の固定費になります。
限られた年金収入のなかでやりくりする高齢者世帯にとって、できるだけ保険料は抑えたいものです。
保険に加入する際は複数の保険会社で比較し、できるだけ保険料を抑えられる商品を探すことが大切です。
同じような保障内容でも、保険会社によって保険料は異なります。
比較することで、保険料が安い商品が見つかることもあります。
各保険会社のサイトで見積もりを取ることができますが、一つ一つ比較するのは手間がかかります。
複数の保険会社を取り扱っている比較サイトを利用して、一括で保険料見積もりをしてみるのがおすすめです。
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人気の保険から選びたい場合は、人気ランキングを参考にする
「どの保険を選べばよいかわからない」という場合は、保険比較サイトなどが公表している人気ランキングを参考にしてみるのも一つの方法です。
多くの人に選ばれている保険は、保障内容と保険料のバランスが良かったり、保障内容が最新のものになっていたりと、何らかの魅力があると考えられます。
ランキング上位の商品から検討を始めることで、保険選びの糸口が見つかるかもしれません。
ただし、ランキング上位の商品だからといって必ずしも自分に適しているとは限りません。できるだけ1社だけでなく複数の商品を見比べて商品選びをするよう意識してみましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年2月1日―2026年2月28日)
70代の保険加入に関するよくある質問
ここからは、70代の保険加入に関するよくある質問に、保険のプロがわかりやすく回答します。
Q.80歳・85歳になっても入れますか?
A.はい、商品によっては80歳や85歳を過ぎても加入できる医療保険や死亡保険があります。
新規で加入できる年齢は商品によって異なります。
85歳を過ぎても加入できるものはありますが、年齢を重ねるごとに選択肢は限られてきます。
年齢が上がるほど保険料も高くなる傾向があるため、早めの検討がおすすめです。
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Q.親が認知症気味ですが、代理で契約できますか?
A.保険契約は、被保険者本人の意思確認が不可欠です。認知症などにより契約内容を理解し、自署するなどの意思表示ができない状態の場合、お子様が代理で契約することは原則としてできません。
保険加入時には、契約者、被保険者の同意が必要です。
また、健康状態の告知も求められるため、認知症と診断されている段階で新規加入は非常に難しくなります。
まずは保険会社や代理店の担当者に連絡し、加入できる可能性があるかを確認すると良いでしょう。
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まとめ
70代でも加入できる保険は、医療保険、死亡保険、介護保険など複数存在します。
持病がある場合でも、引受基準緩和型保険などの選択肢があります。
保険の必要性を考える際は、まず公的保障について理解したうえで、カバーできていないリスクを洗い出すことから始めてみましょう。
入院時の医療費に備えたいのか、介護費用に備えたいのか、万一の葬儀費用を準備したいのか、など目的によって選ぶ保険は異なります。
優先順位をつけて、どのリスクにどの程度保険で備えておくのが適切かを判断することが大切です。
ほけんのコスパでは、高齢者でも加入できる保険を複数掲載しています。
年齢と性別を入力するだけで一括で複数の保険の見積もりを取ることもできるので、親御さんの保険選びの参考にぜひ活用してください。
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