妊娠中でも緩和型医療保険なら入れる?「今回の出産」を保障してもらうための条件と注意点

妊娠中でも緩和型医療保険なら入れる?「今回の出産」を保障してもらうための条件と注意点

(最終更新日:

執筆者:

橋本 優理

監修者:

高橋 明香

妊娠がわかったけれど、今から入れる医療保険はある?」「今回の出産を保障するにはどうすれば良い?」と、妊娠中の保険選びについて悩んでいませんか?

妊娠が分かってからの保険加入には、一部の制限がかかる可能性があります。

しかし、緩和型医療保険であれは妊娠中でも加入でき、今回の出産時に異常があれば保障を受けられるかもしれません。

本記事では、妊娠中の医療保険の選び方について、保険のプロが詳しく解説します。

この記事を読んでわかること

  • 妊娠中でも今後の入院・手術予定が無ければ緩和型医療保険に加入できる可能性が高い

  • 一般型の医療保険でも加入できる可能性はあるが、特別部位不担保などの条件が付く

  • 妊娠・出産時の異常だけに備えたい場合は少額短期保険がおすすめ

緩和型医療保険なら妊娠中でも加入できる可能性はある

妊娠中でも一般の医療保険には加入できますが、今回の妊娠・出産時の異常は保障対象外とする特別条件が付くことが一般的です。

緩和型の医療保険の場合、妊娠中でも今後の入院・手術予定が無ければ無条件で加入できる可能性があります。

詳しく見ていきましょう。

「引受基準緩和型」とは?通常の保険との違い

女性コンシェルジュ

引受基準緩和型医療保険とは、健康状態に不安がある人向けに、契約の条件(引受基準)を緩やかに設定した保険商品です。

一般の医療保険に比べて健康状態に関する告知項目が少なく、持病や過去の入院・手術歴がある人でも加入しやすいことがメリットです。

妊娠は病気ではありませんが、異常妊娠・異常分娩のリスクがあるため一般の保険では特別条件が付く可能性が高くなります。

特別条件無しで保障を確保したい場合、緩和型保険が選択肢になります。

とはいえ、緩和型保険は加入しやすい分保険料が割高に設定されています。

そのため、保険料と保障のバランスには注意が必要です。

当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年4月1日―2026年4月30日)

重要なのは「今回の妊娠」が保障されるかどうか

妊娠中に医療保険の加入を考える最大の目的は、帝王切開や切迫早産といった「今回の出産」に伴うリスクに備えることでしょう。

通常の医療保険の場合、次のような不担保条件が1年程度付くことが一般的です。

  • 特定部位不担保:子宮や卵巣など、妊娠・出産に関連する部位が一定期間、保障の対象外となる条件
  • 特定疾病不担保:異常妊娠・分娩が一定期間保障の対象外となる条件

そのため、今回の出産時に異常があったとしても医療保険では保障対象外となります。

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今回の妊娠も保障対象にしたい場合、緩和型医療保険か、女性向けの妊娠に備える保険を検討する必要があります。

「加入後1年間は給付金が半額」の壁に注意

緩和型医療保険を検討する際、もう一つ注意したいのが「支払削減期間」です。

近年の緩和型医療保険では、加入時から満額保障されるタイプが増えていますが、中には加入後1年間は保障が半減される商品もあります。

例えば手術給付金が10万円の契約でも、支払削減期間中に帝王切開手術を受けると、実際に受け取れるのは5万円になってしまいます。

今回の出産に備えておきたい人は、削減期間があると十分な保障を受けられない可能性があります。

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緩和型の商品を比較する際は、支払削減期間の有無について必ず確認しましょう。

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妊娠中の保険選び|緩和型・少額短期・一般型(不担保)の比較

妊娠中に保険を検討する場合、選択肢は緩和型医療保険だけではありません。

目的に応じて、「少額短期保険」や「通常の医療保険(特定部位不担保)」も視野に入れることができます。

それぞれの保険の特徴と、メリット・デメリットを解説します。

少額短期保険(ミニ保険):今回の出産をカバーしたい人向け

女性コンシェルジュ

少額短期保険は、保険期間を1年などの短期間に限定し、手頃な保険料で特定の保障を確保できる保険です。

「ミニ保険」とも呼ばれます。

中には、妊娠中の女性に向けた商品もあり、今回の妊娠・出産時の異常に備えることができます。

妊娠19週~21週までであれば加入できるものが一般的ですが、中には週数の制限なく加入を検討できる商品もあります。

また、妊婦自身の保障だけでなく、生まれてくる子どもの保障も確保できるものもあります。

商品ごとに保障の種類は異なるため、ニーズに合わせて複数の商品を見比べることがおすすめです。

妊婦向けの少額短期保険は、「今回の妊娠・出産にのみ備えられれば良い」と考えている人に適しています。

反対に、保険期間が1年間で妊娠や出産に特化した商品のため、将来の病気やケガにも備えておきたい場合にはあまりおすすめできません。

通常の医療保険(特定部位不担保):産後の安心を安く買いたい人向け

妊娠中でも他の持病などが無ければ、条件付きで通常の医療保険に加入できることがあります。

代表的な特別条件としては、「子宮・卵巣・卵管の部位不担保」もしくは「異常妊娠・異常分娩の特定疾病不担保」があります。

期間は1年程度になることが一般的で、特別条件の期間が過ぎるとすべての病気やケガが保障対象になります。

「今回の出産に関して保障は不要」「第二子以降に備えられれば良い」という人には通常の医療保険がおすすめです。

また終身型の医療保険に加入しておけば、一生涯にわたっての医療保障を確保できる点もメリットです。

いつか医療保険に加入したいと考えているのであれば、若いうちに安い保険料で保障を確保しておいた方が、トータルの保険料負担も抑えられる可能性があります。

女性コンシェルジュ

今回の妊娠・出産の保障にこだわらないのであれば、通常の医療保険が選択肢になるでしょう。

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Q1

入院時の費用は?

参考:

緩和型医療保険:持病があり、手厚い保障が欲しい人向け

女性コンシェルジュ

「今回の出産に備えておきたい」「他の持病があって通常の医療保険には加入できない」という人には、緩和型医療保険が選択肢になります。

緩和型医療保険のメリットは、妊娠とは直接関係のない持病の悪化や、その他の病気・ケガによる入院・手術にも備えられる点です。

また、今回の出産も保障対象に含まれることが多く、もしもの事態に備えておきたい人にはおすすめです。

女性疾病がん三大疾病などに手厚く備える特約を付加できる商品もあり、より手厚い保障を求める人に適しています。

保険料は割高になりますが、今回の出産に加え将来のリスクも併せてカバーしておきたい場合には検討する価値があるでしょう。

ただし、緩和型医療保険はあくまでも「一生涯の保障」を前提としている商品が多くなっています。

「妊娠・出産にだけ備えておきたい」という人は、妊婦向け保険などの少額短期保険を検討しましょう。

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Q1

入院時の費用は?

参考:

本当に保険は必要?帝王切開にかかる費用と公的制度

帝王切開などの異常分娩に備えて保険を検討する際、まずは実際にかかる費用と公的制度について把握しておく必要があります。

ここからは、費用のシミュレーションと公的制度の仕組みについて見ていきましょう。

帝王切開の自己負担額シミュレーション

帝王切開は、公的医療保険が適用される外科手術です。

そのため、手術料や入院費、検査、投薬などにかかる医療費の自己負担は原則3割となります。

帝王切開の治療費負担額は次のとおりです。

緊急帝王切開

診療報酬点数    :22200点

医療費       :22万2000円

自己負担額(3割):6万6600円

選択帝王切開

診療報酬点数    :20140点

医療費       :20万1400円

自己負担額(3割):6万420円

※2026年1月時点の診療報酬点数です

上記に加え、入院日数分の入院費用がかかります。

医療費が高額になった場合は「高額療養費制度」を利用できるため、1カ月の自己負担額は一定まで抑えることができます

女性コンシェルジュ

ただし、入院中の食事代や、希望して個室などを利用した場合の「差額ベッド代」は全額自己負担となる点に注意が必要です。

「高額療養費制度」を使えば、自己負担額を抑えられる

帝王切開に伴う入院が長引き医療費が高額になった場合でも、高額療養費制度を利用すれば1カ月の自己負担を抑えることができます。

高額療養費制度は、1カ月にかかった医療費の自己負担額が所得に応じて定められた上限額を超えた場合に、その超えた金額が後から払い戻される制度です。

自己負担上限額は次のとおりです。

例えば、年収が約370万円〜約770万円の世帯の場合、自己負担の上限額は次のとおりになります。

医療費が100万円かかった場合

8万100円 + (100万円ー26万7000円) × 1%=8万7430円

帝王切開の費用や入院費用で医療費がトータル100万円かかったとしても、3割の30万円ではなく約9万円の自己負担で済む計算です。

ただし、高額療養費は1カ月ごとに再計算されます。

入院が2カ月に渡った場合、最大18万ほどの負担が発生する可能性があるため注意が必要です。

また、公的医療保険が適用されない差額ベッド代や食費は別途自己負担が必要です。

女性コンシェルジュ

日本の公的制度は充実していますが、対象外の費用が積み重なって思わぬ負担にならないよう、事前にある程度費用の把握をしておくことが大切です。

緩和型の高い保険料 vs 手術費の自己負担、どっちが得?

女性コンシェルジュ

保険に加入するのが良いかどうかは、結果論になるため一概にはいえません。

保険に加入する場合、 緩和型医療保険の保険料は、40歳女性で月々2400円〜4000円程度が目安です。

仮に月3500円の保険に1年間加入すると、総額4万2000円のコストがかかります。

帝王切開にならなければ、この保険料は掛け捨てとなります。

保険に加入しない場合、高額療養費制度を利用した後の自己負担額(約8.7万円)+差額ベッド代や食事代で、合計約15~20万円程度の出費が発生する可能性があります。

出産にかかった費用は貯蓄で対応するか、出産一時金でまかなうことになります。

厚生労働省の調査によると、分娩全体に占める帝王切開の割合は、一般病院で約29%です。

つまり、約7割の人は帝王切開を経験しません。

確率だけで考えると、保険に入らず自費で対応するほうが良いと思えるかもしれません。

一方で、保険は「万が一の際の経済的・精神的な安心」を得るためのものです。

貯蓄を取り崩すことへの抵抗感がある人や、予期せぬ出費で家計が圧迫されることを避けたい人にとっては、保険料を支払ってリスクに備える価値は十分にあります。

また、将来の病気やケガのリスクに今のうちから備えておきたいのであれば、妊娠のタイミングで保障を確保しておくのもひとつの選択肢になるでしょう。

(参考:令和5(2023)年医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況|厚生労働省)

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妊娠中に緩和型保険を検討する際のチェックリスト

緩和型医療保険への加入を検討する場合、契約前に必ず確認しておくべき大切なポイントがあります。

保険選びで後悔しないよう、まずは緩和型保険を検討する際のチェックリストを見ていきましょう。

告知事項(過去の入院・手術歴)に該当しないか

「緩和型」という名前から、どんな健康状態でも無条件に加入できると誤解されがちですが、実際はそうではありません。

加入に際してはいくつかの告知事項に回答する必要があります。

保険会社によって告知事項には違いがありますが、一般的な内容は次の通りです。

上記の質問にすべて「いいえ」と回答できれば、加入を検討できます。

直近1年以内に入院歴がある人や、過去5年以内にがんや肝硬変、統合失調症などの治療歴がある人は、緩和型への加入が難しい可能性があります

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まずは自身の健康状態を正確に把握し、告知事項に該当するものがないかを確かめることが必要です。

無理なく支払える保険料に収まっているか

引受基準緩和型保険は、一般の保険よりも保険料が割高に設定されています。

そのため、無理なく支払える範囲の保険料に収まっているかを確認しておくことが大切です。

保障は手厚ければ手厚いほど安心ですが、その分保険料は高くなっていきます。

必要な保障に絞って効率よくカバーすることを意識しましょう。

例えば、帝王切開など妊娠時の異常に備えておきたい場合「女性疾病特約」を検討する人が多いですが、特約を付加しなくても主契約の基本保障で入院や手術は保障されます。

女性コンシェルジュ

それぞれの保障範囲を正確に把握したうえで、無駄なくプランを組むことで、毎月の保険料を節約できます。

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解約・乗り換えの計画を立てておく

緩和型医療保険は、健康状態に不安があったり妊娠中でも加入を検討できる保険ですが、保険料は通常の商品より割高に設定されています。

そのため、健康状態が改善されれば通常の医療保険へ見直すのもひとつの方法です。

加入後3~5年ごとに保険を見直し、より自分に合った商品に乗り換えができないかを検討してみましょう。

緩和型の医療保険では保障が一生涯続く「終身型」の商品が多いため、万が一健康状態が改善しなくても、そのまま保障を確保しておくこともできます

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その都度状況に合わせて、臨機応変に対応することが大切です。

妊娠と医療保険に関するよくある質問

ここからは、妊娠中の保険選びに関するよくある質問に保険のプロがわかりやすく回答します。

Q. 妊娠高血圧症候群や切迫早産と診断された後でも入れますか?

A.過去1~2年以内に入院歴がある場合、緩和型への加入は難しくなることが多いですが、通常の医療保険であれば条件付きで加入できる可能性があります。

緩和型医療保険の場合、過去1~2年以内の入院歴を問われることが一般的です。

そのため、妊娠高血圧症候群や切迫早産で入院歴があると、告知に該当し加入できない可能性があります。

ただし、緩和型保険の一部では、妊娠に関する異常での入院は告知対象外とするケースもあるため、まずは複数社で比較検討するのがおすすめです。

また、特別条件が付いて良いのであれば、通常の医療保険を検討できる可能性があります。

女性コンシェルジュ

自身のニーズに合った商品を見極めて検討することが大切です。

Q. コープ共済(たすけあい)は妊娠中でも入れますか?

A.妊娠中でも加入できる場合があります。ただし、告知事項に該当しないことが条件です。

コープ共済のたすけあいは、妊娠22週未満・満18歳~満43歳までであれば申込みができるとされています。

ただし別途告知書の記入が必要で、他に持病があったりすでに帝王切開の予定がある場合は、加入を断られる可能性があります。

女性コンシェルジュ

詳細は、コープ共済のWEBサイト等で確認することをおすすめします。

まとめ

今回は、妊娠中の医療保険の選び方について詳しく解説しました。

妊娠中でも、引受基準緩和型医療保険であれば無条件で加入できる可能性があります

ただし、保険料は割高かつ一生涯の保障が前提となっている商品が多いため、長い目で見て保険が必要なのかを冷静に判断する必要があります。

女性コンシェルジュ

保険料の負担と保障のバランスを確認しながら、自分に合ったプランを選ぶことが大切です。

ほけんのコスパでは、引受基準緩和型医療保険を複数掲載しています。

保障内容や保険料も横並びで比較することができます。

保険選びに迷っている人は、ぜひ参考にしてください。

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監修者 ファイナンシャルアドバイザー/CFP®認定者

高橋 明香

みずほ証券(入社は和光証券)では、20年以上にわたり国内外株、債券、投資信託、保険の販売を通じ、個人・法人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。2021年に株式会社モニクルフィナンシャル(旧:株式会社OneMile Partners)に入社し、現在は資産運用に役立つコンテンツの発信に注力。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。

執筆者 保険ライター/2級FP技能士

橋本 優理

大学卒業後、ほけんの窓口グループ株式会社へ入社。約300組のライフプランニングを行い、保険販売業務に従事。その後、異業種にて法人営業を経験し、株式会社エイチームフィナジーで保険EC事業の立ち上げに参画。インターネット上で保険の無料相談ができるサービスの責任者として、自身も多くの世帯のライフプランニングを行う。2023年に株式会社モニクルフィナンシャル入社。経済メディア「LIMO」で300記事以上を執筆。現在は、より多くの人に、より気軽に、自分に合った保険の選び方を知ってほしいとの思いでコンテンツ制作や執筆作業に従事。 2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、生命保険募集人資格、損害保険募集人資格保有。

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