「定年を迎え、毎月の保険料の負担が気になってきた」「昔に入ったがん保険のままで、今の通院治療に対応できるのか不安…」そんな60代のリアルな悩みを抱えている人は多くいます。
昔の保険のままなら「乗り換え」を検討すべきです。
しかし、60代での乗り換えは「保険料が高くなる」という現実的なデメリットも存在します。
60代にがん保険の乗り換えが必要な理由や、失敗しない選び方のポイント、注意点をわかりやすく解説します。
この記事を読んでわかること
60代はがん罹患率が急上昇するため、古い保険では保障不足になるリスクがある
乗り換えには保険料アップや90日間の免責期間などのデメリットがある
保険選びは男女別のリスクを考慮し、「診断一時金」の手厚さを重視することがおすすめ
目次
3-1.90日間の免責期間
3-3.年齢による保険料のアップ
4-1.60代共通の選び方
6.まとめ
そもそも60代にがん保険は必要?乗り換えるべき?
60代はがんの罹患リスクが急激に高まる年代です。
医療の進歩により治療法も変化しているため、古いがん保険のままでは対応できない可能性があり、乗り換えの検討が必要です。
データを元にがん保険の必要性と乗り換えるべきポイントを解説します。
年齢別がん罹患率
がんの罹患率は60歳を境に大きく上昇します。
国立がん研究センターのデータによると、男性は60代からの罹患率が急激に高まり、70代・80代にかけてさらに上昇する傾向があります。
「まだ先の話」と思っていても、60代はすでにリスクが高まっているステージだといえます。
女性の場合、乳がんは40代~50代がピークとされていますが、子宮がんや大腸がんなど、60歳以降に罹患するケースも少なくありません。
性別を問わず、60代はがんへの備えを改めて見直すべきタイミングといえるでしょう。
(参考:全国がん登録|国立がん研究センター)
早期発見の場合生存率は比較的高い
医療技術の進歩により、がんは「早期発見できれば治せる病気」になりつつあります。
国立がん研究センターのデータでは、他の臓器への転移がない「限局」の段階で発見された場合、5年生存率は92.4%にのぼります。
生存率が高まった一方で、治療が長期にわたるケースも増えています。
抗がん剤や放射線治療を継続しながら働けない期間が生じたり、通院・投薬が数年単位で続いたりすることも珍しくありません。
つまり、がん保険に求められる役割は「死亡への備え」から「長期治療中の生活費・医療費の補填」へとシフトしているといえます。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

がん治療で利用できる公的制度
がん治療にかかる医療費は、公的医療保険が原則3割負担でカバーします。
さらに、1カ月の自己負担額が一定額を超えた場合に払い戻される「高額療養費制度」を利用することで、医療費の実質的な負担を抑えることができます。
ただし、「上限がある=負担がない」ではありません。
治療が数カ月・数年にわたる場合、毎月一定の自己負担が積み重なっていきます。
治療が数カ月・数年にわたる可能性を踏まえると、公的制度だけで十分とは言い切れず、がん保険による上乗せ保障が必要な人は多いといえるでしょう。
高額療養費制度とは
高額療養費制度とは、1カ月間の医療費の自己負担が一定額を超えた場合、超過分が後から払い戻される公的な仕組みです。
自己負担の上限額は年齢や所得によって異なり、たとえば69歳以下で標準的な収入の方(区分ウ)の場合、月の自己負担は概ね8~9万円程度が目安となります。
さらに、直近12カ月以内に同じ世帯で高額療養費の支給が3回以上あった場合、4回目以降は「多数回該当」となり、自己負担の上限が4万4400円まで引き下げられます。
治療が長期化するほど、高額療養費制度の恩恵は大きくなります。
ただし、注意点もあります。
差額ベッド代や入院中の食費、先進医療の技術料、保険適用外の自由診療などは制度の対象外です。
公的制度を過信せず、カバーしきれない部分を把握しておくことが、保険選びの重要なポイントです。
関連記事
公的制度があってもがん保険が必要な理由
高額療養費のような公的制度は心強い仕組みですが、それだけで十分とは言い切れません。
先述のように差額ベッド代や先進医療の技術料など、制度の対象外となる費用は100%自己負担となるため、想定外の出費が生じるケースもあります。
また、がんは治療が長期化しやすい病気です。
多数回該当で自己負担の上限が下がったとしても、毎月数万円の負担が何年にも続く可能性があります。
こうした負担が積み重なると、家計への影響は決して小さくありません。
さらに見落としがちなのが、収入面へのリスクです。
治療中に働けない期間が生じたり、フルタイムから短時間勤務に切り替えざるを得なくなるケースもあります。
60代は年金受給前後の収入が限られやすい時期だからこそ、医療費の補填だけではなく、収入減少への備えという視点でもがん保険を検討する価値があるといえます。

Q1
【診断テスト】あなたはがん保険を乗り換えるべき?
以下の項目に当てはまるものが多いほど、保険の見直しを検討する必要があるでしょう。
Q1:がん保険に加入した時期が10年以上前である
治療の主流が入院から通院にシフトしており、古い保障内容では対応しきれないケースがあります。
Q2:更新型のがん保険に加入している
更新のたびに保険料が上がるため、老後の家計を圧迫しやすく、更新できずに保障が途切れるリスクがあります。
Q3:加入中のがん保険では一時金や通院保障が充実していない
通院で長期治療が増えている今、入院給付金だけでは備えが不十分な場合があります。
Q4:老後の生活費や医療費に使える貯蓄が準備できていない
貯蓄が少ない場合、がん治療費を老後資産から切り崩さざるを得なくなるリスクがあります。
保険でカバーできる範囲を広げておくことが資産を守ることにもつながります。
古いがん保険と最新のがん保険の違い
| 古いがん保険 | 最新のがん保険 | |
| 保障内容 | 入院保障や死亡保障が中心 | 診断一時金や通院治療に備える保障が中心 |
| メリット | 加入年齢が若いため保険料が抑えられている可能性 | 現在の医療事情に合わせた保障を準備できる |
| デメリット | 保障が医療事情に合っておらずいざというときに役立たない可能性 | 加入時の年齢によっては保険料が高くなる可能性がある |
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年4月1日―2026年4月30日)
【要注意】60代ががん保険を乗り換える際のデメリット
保障内容が最新の医療事情に合うというメリットがある一方で、60代での乗り換えには注意点もあります。
特に気をつけたいのが「保険料の上昇」と「90日間の免責期間」です。
それぞれ保険のプロがわかりやすく解説します。
90日間の免責期間
がん保険を乗り換える際に必ず理解しておきたいのが「90日の免責期間」です。
多くのがん保険では、契約してから90日は保障が開始されず、この期間中にがんと診断されても保険金や給付金は支払われません。
そのため、新しいがん保険に加入してすぐに古い保険を解約してしまうと、免責期間中にがんが見つかった場合に保障を失うリスクがあります。
こうした空白期間を避けるためには、保険料が一時的に重複しても、少なくとも3カ月間は古い保険を解約せずに残しておく方法が一般的です。
また最近では、免責期間中の保険料が発生しないタイプのがん保険も発売されています。
免責期間中の保険料が発生しない商品であれば、保障開始までの保険料負担を抑えながら見直しができるため、乗り換え時の負担を軽減できます。
がん保険の見直しでは、免責期間と保険料の扱いを確認したうえで慎重に進めることが重要です。
関連記事
Q. 古い保険を解約するタイミングはいつがよい?
A. 古い保険を解約するタイミングは、新しい保険の契約が「成立」し、さらに「責任開始日」を迎えて保障が始まってからが最も安全です。
成立しただけで解約してしまうと、保障開始日までの間に無保険期間が発生する可能性があります。
万が一その間にがんが見つかった際には、保障が受けられないため注意が必要です。
新しい保険の保障開始を確認してから解約するのが基本です。
関連記事
年齢による保険料のアップ
がん保険を乗り換える際に見落としがちなのが、年齢による保険料の上昇です。
新しい保険は契約時の年齢で保険料が再計算されるため、60代で加入すると、若い頃に加入した保険と比べて月々の保険料が高くなるケースが一般的です。
特に終身型のがん保険では、加入年齢が上がるほど保険料も上がる傾向があります。
保障内容が充実していても、保険料の負担が家計に合わなければ長く続けることが難しくなります。
そのため、乗り換えを検討する際は、保障内容だけでなく現在の保険料と新しい保険料を比較し、無理なく支払える水準かどうかを確認することが重要です。
保険料の上昇を踏まえたうえで、乗り換えのメリットがあるかを慎重に判断しましょう。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

【男女別】60代向け・がん保険のおすすめの選び方
60代のがん保険選びでは、現在の医療事情に合った保障を備えることが大前提です。
その上で、男女で異なるがんのリスクや特徴を踏まえ、それぞれに最適なプランを選ぶ方法をプロが解説します。
60代共通の選び方
60代のがん保険を選ぶ際は、「診断一時金」を重視するのが基本です。
がんと診断された際にまとまったお金を受け取れるタイプで、さらに複数回受け取れる仕組みの保険であれば、再発や長期治療にも対応しやすくなります。
近年のがん治療は通院中心になるケースも多いため、入院日額よりも一時金の方が使い勝手がいい場合があります。
また、将来の保障を考えると、保険料や保障が一生涯続く終身型を選ぶのがおすすめです。
60代男性のがん保険選びのポイント
60代男性は、胃がんや前立腺がんなどの罹患率の高いがんに備えた保障を意識しておくことが重要です。
そのため、がんと診断された際にまとまってお金を受け取れる「診断一時金」に加え、抗がん剤治療などを受けた月ごとに給付金が受け取れる「治療給付」があるタイプを選ぶと安心です。
近年は通院で抗がん剤治療を続けるケースも多く、継続的な治療費や生活費の補填として役立ちます。
また、治療の選択肢を広げたい場合は先進医療特約の付加も検討するとよいでしょう。ただし、医療保険ですでに先進医療特約に加入している場合は保障が重複するため、無駄な保険料を支払わないよう注意が必要です。
60代女性のがん保険選びのポイント
60代女性のがん保険選びでは、乳がんや子宮がんなどの女性特有のがんに備えた保障を意識することが大切です。
乳がんは女性のがんの中でも罹患率が高く、年代が上がるにつれて発症するケースも少なくありません。
そのため、診断一時金に加えて、女性特有のがんに対して給付金が上乗せされる「女性特約」を付加することで、より手厚い保障を準備することができます。
特に治療が長期化した場合には、医療費だけでなく生活費の負担も大きくなる可能性があります。
記事内の乳がんの罹患率データの表を参考に、年齢とともに高まるリスクを確認しながら、自分に必要な保障の水準を考えることが重要です。
関連記事
持病があってもがん保険には加入できる?
「高血圧や糖尿病などの持病があるから、新しいがん保険には入れないかも…」と不安に思う人もいるでしょう。
しかし、持病があってもがん保険に加入できる可能性は十分にあります。
持病があっても入れる保険と注意点について詳しく解説します。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病であれば加入できるケースも
がん保険は、一般的な医療保険と比べると加入の審査が比較的緩やかな場合が多く、持病があっても加入できるケースがあります。
たとえば、高血圧や糖尿病などの生活習慣病で治療中であっても、症状が安定していれば申し込みが可能な商品もあります。
保険会社は主に「過去のがんの既往歴」や「現在の健康状態」などをもとに審査を行うため、すぐに加入をあきらめる必要はありません。
商品によって引受基準は異なるため、複数の保険を比較しながら検討することが大切です。
関連記事
健康診断結果に要注意
がん保険の審査では、健康診断の結果も重要な確認項目になります。
特に腫瘍マーカーの異常や精密検査の指摘など、がんに関連する可能性のある項目は保険会社が確認するポイントです。
健康診断で「要再検査」や「要精密検査」と判定されている場合、そのまま申し込むと審査に影響する可能性があります。
再検査を受けていない場合は、まず医療機関で検査を受け、結果を確認してから申し込むことで、スムーズに加入手続きが進められる可能性が高まります。
関連記事
まとめ
60代はがんの罹患率が大きく上昇するタイミングであり、がん保険の重要性が高まる年代です。
治療の主流が入院から通院へとシフトしている今、10年以上前に加入した古い保険のままでは、現在の治療費を十分にカバーできないリスクがあります。
一方で、60代での乗り換えは保険料のアップや免責期間の発生といったデメリットも伴います。
だからこそ、診断一時金や通院保障など「本当に必要な保障」を見極め、無理のない保険料で備えることが大切です。
自身の加入している保険や健康状態、そして男女別のリスクを考慮しながら、老後の安心を支える最適ながん保険を見つけましょう。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較






















