「周りはみんな保険に入っているけれど、自分だけ入っていないのは危険?」「医療保険はもったいないから解約したほうがいい?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
医療保険は全体の8~9割の人が加入していますが、本当に保険が必要かどうかは資産額や職業、ライフステージによって大きく異なります。
最新の統計データから医療保険の必要性について掘り下げます。
この記事を読んでわかること
医療保険に入っていない人(生損保合わせて)は1割~2割と少数派
30代ごろから医療保険を検討する人が徐々に増え始める
自由に使える貯蓄が100万円以下の人は医療保険への加入がおすすめ
目次
6.まとめ
医療保険に入っていない人の割合【2026年最新データ】
2026年時点の医療保険未加入率と、属性別の傾向について、統計データから詳しく見ていきましょう。
全体の未加入率は約1〜2割!「入っていない人」は少数派?
日本国内における民間の医療保険への加入状況を見ると、未加入者の割合は全世代平均で約1~2割程度と少数派です。
2025年(令和7年)の生命保険文化センターによる調査では、医療保障に対する私的準備状況は次のとおりとなっています。
2025年と2022年のいずれも、医療保障を保険で準備している人は約9割にのぼります。
生命保険で医療保障を準備している人に絞っても、およそ7割と高い水準です。
病気やケガのリスクに幅広く備えられる医療保険は、保障の基礎として加入する人も多く、日本人全体でも加入率が高いのが特徴です。
突発的な医療費負担の心配や加齢による健康不安から、医療保険を検討する人は多いでしょう。
特に、働き盛りの年代や健康不安が高まる高齢者は、医療保険の加入率が高い傾向にあります。
(参考:2025(令和7)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター)
【年代別】20代・30代の未加入率が高い理由と現状
医療保険の未加入率を年代別に見ていくと、20代や30代の若年層で未加入率が高い傾向にあることがわかります。
特に20代では保険未加入率が高く、さらに男性で3割以上、女性は4割以上は医療費に対して何も準備していないと回答しました。
一方、30代になると未加入率は下がる傾向にあります。
特に30代女性は、医療費に対して何も準備していない人は13%ほどで、生命保険や損害保険で準備をしている人は8割を超えています。
若年層は入院や手術を経験する確率が低いため、保険料を支払うメリットを感じにくく、未加入率が高くなる傾向にあると予想されます。
しかし30代後半になり、ライフステージが変わったり、健康診断の指摘が増えたりするタイミングで、医療保険への加入を検討する人が増え始めます。
特に女性は乳がんや子宮がんなどの女性疾病のリスクが高まる年齢でもあるため、男性と比べても医療保険加入率が高くなる傾向にあります。
(参考:2025(令和7)年度 生活保障に関する調査|生命保険文化センター)
【年収別】世帯年収が高いほど加入率が上がる「リスクヘッジ」の意識
世帯年収と医療保険の加入率には相関関係があります。
同じ生命保険文化センターの調査によると、年収が高いほど保険の加入率が高いことがわかります。
男性
| 年収 | 生命保険で準備している | 損害保険で準備している | 合計 | 医療費への備えをしていない人 |
| 300万円未満 | 58.5% | 16.5% | 75% | 22.3% |
| 300~500万円未満 | 71.0% | 23.9% | 94.9% | 11.0% |
| 500~700万円未満 | 77.6% | 23.6% | 101.2% | 8.1% |
| 700~1000万円未満 | 86.1% | 36.4% | 122.5% | 4.3% |
| 1000万円以上 | 78.7% | 37.1% | 115.8% | 3.4% |
※複数回答可のため100%を超える場合がある
女性
| 年収 | 生命保険で準備している | 損害保険で準備している | 合計 | 医療費への備えをしていない人 |
| 100万円未満 | 68.6% | 16.4% | 85% | 13.2% |
| 100~300万円未満 | 74.1% | 16.6% | 90.7% | 14.2% |
| 300~500万円未満 | 75.6% | 18.7% | 94.3% | 12.7% |
| 500万円以上 | 83.3% | 25.4% | 108.7% | 4% |
※複数回答可のため100%を超える場合がある
男性の場合、年収300万円未満の場合の医療保険加入率は合計75%程度であるのに対し、年収700~1000万円未満の場合は準備している人のうち生命保険に加入している人が86.1%と、ほとんどの人が保険で医療保障を準備していることがわかります。
女性の場合もおおむね傾向は同じで、年収500万円を超える人では、準備している人のうち生命保険に加入している人が83.3%と高い割合になっています。
年収が高いと月々の保険料負担が家計に大きく影響しないため、安心料として加入している人が多い可能性が考えられます。
一方で、年収が低い世帯では日々の生活費が優先され、保険の優先順位が下がるため未加入率が高まりがちです。
高所得層は資産運用の一環や相続対策と併せて保険を活用する意識も高く、多角的にリスクヘッジを行っています。
反対に、経済的余裕がない世帯ほど、万一の入院時に家計が破綻するリスクが高いという矛盾も見逃せません。
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「医療保険はいらない」と考える人の3つの共通点
近年、「日本には公的医療保険制度があるから民間の保険は不要」とする保険不要論が、インターネットを中心に支持を集めています。
ただし、この保険不要論はすべての人に当てはまるわけではありません。
まずは、「医療保険はいらない」と考える人の特徴や、公的保障の仕組みについて見ていきましょう。
日本の公的医療保険制度(高額療養費制度)への信頼
日本の公的医療保険は非常に充実しており、高額療養費制度を利用すれば1カ月の自己負担額には上限が設けられます。
そのため、高額な抗がん剤を使ったり、手術を受けて医療費が高くなっても、自己負担が青天井になるわけではありません。
一般的な年収の世帯であれば、どれだけ高額な治療を受けても窓口負担は月額9万円程度で済む仕組みです。
医療保険が不要と考える人の多くは、公的医療保険があればいざというときにも経済的に困ることは無いと考えています。
確かに、資産が一定以上あれば、わざわざ保険料を払って医療費負担に備える必要性は低いかもしれません。
しかし、公的医療保険は医療費の負担をゼロにするものではありません。
入院や手術をすれば9万円前後の出費がかかり、それ以外にも個室代や雑費などがかかります。
貯蓄が十分でない人や、仕事を休むことで収入が減る可能性がある人は、民間の医療保険で最低限の備えをしておく必要があるでしょう。
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高額療養費制度が「適用外」になる出費
高額療養費制度は、治療にかかる費用すべてをカバーするわけではありません。
毎日の食事代や、個室療養を希望した際の差額ベッド代は全額自己負担が必要です。
治療費以外の雑費が重なり、結果として数十万円単位の現金が必要になることも考えられるでしょう。
また、先進医療や自由診療など、公的医療保険が適用されない費用は全額自己負担となり、数十万円~1000万円以上の費用がかかるケースもあります。
民間の保険で、公的保険が適用されない費用に備えておくのは合理的な考え方です。
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十分な貯蓄があって保険の必要性を感じていない
手元に数百万円単位の「すぐに動かせる現金」がある人は、医療保険の必要性を感じにくいかもしれません。
保険に加入して給付金を受け取るよりも、自己資金で最初からまかなう方が合理的と考える人も多いでしょう。
保険はあくまで「起こる確率は低いが、起きたら生活が破綻する損失」に備えるためのものです。
数十万円程度の支出で生活が揺るがない人は、敢えて民間の保険に加入する必要性は低くなります。
とはいえ、突発的な医療費負担で貯蓄を取り崩したくない人や、先進医療や自由診療など多額の費用がかかる治療を検討したい人には、民間の保険を検討する価値があるでしょう。
自身の貯蓄額や自由に動かせるお金がどれだけあるかをふまえ、保険の必要性を判断することが大切です。
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健康でリスクが低い自信がある
家系的に病気が少なく、自身も日頃から運動や食事制限を行っている人は、保険の必要性を感じにくい傾向にあります。
直近数年間で一度も病院にかかっていないと、保険料を「無駄な出費」と感じるかもしれません。
ただし、ケガや不慮の事故による入院は、健康状態に関わらず誰にでも起こる可能性があります。
もしものことがあってからでは、保険の加入審査に通らないことも起こり得ます。
過信し過ぎず、「万が一が起きたときにどうするか」を考えておくことも大切です。
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医療保険に入っていないと直面する3つのリスク
病気やケガで入院が必要になったとき、医療保険に加入していないと、想定外の出費で家計が圧迫される恐れがあります。
ここからは、医療保険に加入していないことで起こり得るリスクについて見ていきましょう。
長期入院や公的保障対象外の費用で出費がかさむリスク
「高額療養費制度があるから安心」と思っていても、入院が長期間に及ぶと、医療費の負担が想定外に膨らむ可能性があります。
高額療養費制度は、あくまでも1カ月の医療費負担に上限を設けるものです。入院が数カ月に及ぶと、1カ月ごとに医療費が発生します。
また、入院時の食費や差額ベッド代など、公的医療保険が適用されない費用にも注意が必要です。
入院時の食費は1食あたり550円と定められており、仮に30日間入院すると約5万円にのぼります。
個室療養を希望する場合は、1泊あたり平均8000円程度の費用が必要になるため、入院が長引くほど負担も大きくなります。
医療保険に加入していないと、長期入院にかかる費用や雑費も、すべて自己資金でまかなわなければなりません。
(参考:保発0428第1号 令和8年4月28日 食事療養標準負担額等について|厚生労働省)
先進医療や自由診療を選択できなくなるリスク
民間の医療保険に加入していないと、費用を理由に公的医療保険適用外の治療を諦めざるを得なくなるかもしれません。
例えば、がん治療に用いられる重粒子線治療や陽子線治療は、1クールあたり300万円前後の費用がかかります。
日本では承認されていない抗がん剤を利用する場合、数百万円から1000万円以上の自己負担が発生することも少なくありません。
医療保険の特約で備えていないと、治療費を支払えず、最先端の治療を諦めざるを得なくなるでしょう。
もしもの時、最後まで病気と闘いたい、費用を気にせず治療法を選びたい、と思う人は医療保険で備えておく必要があります。

Q1
入院時の費用は?
入院・療養中の収入減少リスク
病気やケガで入院が必要になると、医療費の支払いが発生するだけでなく、収入が減少するリスクもあります。
特に長期の療養が必要な場合、生活費の不足が深刻な問題となる恐れがあります。
医療保険の入院給付金は治療費の補填だけでなく、目減りした収入を補う生活費としても活用できます。
特に、自営業やフリーランスなど、傷病手当金を受け取れない人は、生活を支える目的も兼ねて手厚い医療保障を検討しましょう。
参考)傷病手当金とは
会社員や公務員が加入する健康保険には、病気やケガで休業した際に給与の約3分の2が支給される傷病手当金があります。
支給期間は通算1年6カ月で、働けなくなったときの強力なセーフティーネットとなります。
ただし給与が満額保障されるわけではなく、健康保険料や住民税の支払いも免除されないため、可処分所得が減少することには注意が必要です。
また自営業やフリーランスで働く人が加入する国民健康保険には、原則として傷病手当金の制度はありません。入院時の備えは、会社員よりも手厚くしておくことが大切です。
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【診断】医療保険が「不要な人」と「必要な人」の決定的な違い
医療保険の必要性を判断する基準として、貯蓄額や職業によるリスクの違いが挙げられます。
次のチャートも参考にしながら、医療保険の必要性を判断しましょう。
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医療保険に入らなくても困らない人の特徴
- 医療費として使える資産が100万円以上ある
- 健康保険適用範囲内の治療しか受けない
- 公務員や大企業の社員で付加給付が受けられる
突発的な入院で50万円から100万円程度の支出があっても生活に支障がない人は、民間の医療保険の必要性は低いと言えるでしょう。
長期入院時にかかる医療費や差額ベッド代もふまえて、医療費として使える資産は余裕をもって準備しておくことが大切です。
また、公務員や大企業の社員は福利厚生が充実しており、高額療養費制度に加えて「付加給付」が受けられるケースもあります。
付加給付があれば自己負担はさらに抑えられるため、医療保険の優先度は低くなります。
ただし、先進医療や自由診療といった健康保険適用外の治療を視野に入れたい人は、特約を付加した医療保険に加入しておくことをおすすめします。
将来どんな病気に罹患しても、健康保険適用の範囲でしか治療を受けないと決めている人は、医療保険に加入しておくメリットは少ないでしょう。
医療保険に入っておいた方が良い人の特徴
- 医療費として使える資産が100万円未満
- 自営業やフリーランスで働いている
- 公的保険適用外の治療も検討したい
現在の手元の貯蓄が100万円未満の場合、もしもに備えて医療保険に加入しておくことをおすすめします。
入院時は、想定外の出費が重なる可能性があります。
貯蓄を取り崩すことで家計に影響を与える恐れがある場合は、最低限の医療保障を確保しておく必要があります。
少額の掛け金で大きな支出をカバーできる点が、医療保険のメリットです。
また自由診療や先進医療など公的保険適用外の治療を視野に入れたい人も、医療保険の必要性が高いと言えます。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年5月1日―2026年5月31日)
自営業・フリーランスは特に注意が必要
自営業者やフリーランスは、会社員に比べて公的保障が薄いため、医療保険の必要性が非常に高くなります。
前述のとおり傷病手当金を受け取ることができず、会社員と違って有給休暇の制度もないため、働けなくなると途端に収入が途絶える可能性があります。
治療費の支払いに加えて、事務所の維持費や生活費をすべて自己資金でまかなわなければならず、民間の保険になにも加入していないと家計に大きなダメージを与える恐れがあります。
就業不能保険や医療保険を活用し、働けない期間の固定費を補填する仕組みを作っておくことが大切です。
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医療保険に加入するかどうかの判断ポイント
保険は一度加入すると、毎月保険料の支払いが発生します。
そのため、経済状況と照らし合わせて納得したうえで加入することが最も大切です。
ここからは、医療保険に加入すべきかどうかの判断ポイントを3つご紹介します。
ポイント1:現在の貯蓄額と「即座に動かせる現金」を確認する
まずは銀行口座の残高を確認し、生活費とは別に「医療費として支払える現金」がいくらあるかを把握します。
半年分の生活費を「生活防衛資金」として差し引いたうえで、余剰資金が100万円に満たない場合は、医療保険による備えを検討しましょう。
保険はあくまで現金の不足を補うための手段です。
そのため、まずは自身の資産状況を正確に把握することが大切です。
株や投資信託などの資産は、暴落時に現金化すると損をする可能性があるため、現金比率を重視して判断しましょう。
ポイント2:高額療養費制度で自分の「自己負担限度額」を知る
いざというときに医療費がいくらかかるのかを知っておくことも、医療保険の必要性を判断するうえで重要です。
高額療養費の自己負担限度額は、年齢や収入によって異なります。
現役世代の場合は次のとおりです。
年収約370~約770万円の世帯であれば、1カ月の自己負担は約9万円前後です。
この金額に、制度対象外の食事代(1日約1650円)や雑費を加算した額が、最低限必要な月間コストです。
自分が最長で何カ月間、この支払いを続けられるかをシミュレーションすることで、必要な保障額が明確になります。
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ポイント3:不足分を「保険」で補うか「貯蓄」で補うか決める
算出した想定費用と現在の貯蓄額を比較し、差額をどのように補うかを決めましょう。
貯蓄が足りない場合は、不足額をカバーできる最低限の医療保険に加入することをおすすめします。
逆に、貯蓄で十分対応できるとわかれば、保険料として支払う予定だった資金を積立投資などに回す方が資産形成は加速します。
自身のライフステージや家族構成の変化に合わせて、定期的にこの3つのポイントで保険の必要性を判断することが大切です。
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まとめ
医療保険に入っていない人の割合は約1〜2割と少数派で、多くの人は万一の備えとして保険に加入しています。
とはいえ、医療保険の必要性は統計データだけでなく、自身の貯蓄額や職業によるリスク、ライフステージなどをふまえて総合的に判断する必要があります。
まずは自身の家計状況を分析し、不足している保障があるかを確認しましょう。
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