「医療保険は通院でも受け取れる?」「通院治療に備えるにはどうすればいい?」と疑問に思う人もいるでしょう。
医療保険は基本的に「入院」のリスクに備えるための保険です。
一方で、オプションとして「通院」に備える特約を付加することもできます。
ただし通院特約にもいくつかの支払条件があり、どんな通院でも無条件で保障されるわけではありません。
今回は、通院治療に備える医療保険について、保険のプロが詳しく解説します。
保険選びで悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
医療保険は入院保障がメインのため「通院保障のみ」で契約することは基本的にできない
医療保険の通院特約は「入院後」もしくは「入院前後」の通院を保障する
がんの通院治療に備えたい場合はがん診断特約やがん治療特約など、がんに手厚く備える特約がおすすめ
目次
5.まとめ
医療保険に「通院のみ」の保障は存在しない
結論として、通院治療だけを単独で保障する医療保険は基本的に存在しません。
医療保険は病気やケガによる入院や手術への備えが主契約であり、通院保障は特約(オプション)として付加するのが一般的です。
また、通院特約でも「入院を伴わない通院」は保障対象外になることがほとんどです。
詳しく見ていきましょう。
医療保険は「入院保障(主契約)」+「特約」が基本
医療保険は、病気やケガによる入院や手術を保障する「主契約」と、ニーズに応じて保障内容を充実させる「特約」の、大きく分けて2つから成り立っています。
主契約には、入院日数に応じて給付される「入院給付金」と、所定の手術を受けた際に給付される「手術給付金」が含まれるのが一般的です。
一方「通院保障」は主契約には含まれておらず、別途特約として付加する必要があります。
そのため、「通院のみ」を単独で保障する医療保険という商品は基本的に存在せず、あくまで入院保障のオプションのような位置づけになります。

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医療保険の通院保障が注目される3つの理由
医療保険の通院保障が注目されている理由として、次の3つが考えられます。
- 入院日数が短期化して通院治療が増加している
- 日帰り手術が増加している
- がん治療は通院が中心になっている
医療技術の進歩により、以前は長期入院が必要だった治療でも、短期間で退院できるケースが増えました。
また、医療制度の仕組み上、入院期間が短縮される傾向にあり、病院の経営上もできるだけ短期入院を増やしたい考えもあります。
その他、日帰り手術の増加や、がん治療が通院メインへと変化していることなども、通院保障に注目が集まっている理由と考えられます。
参考)入院日数の平均
厚生労働省の調査によると、日本の病院における平均在院日数は年々短縮傾向にあります。
令和5年(2023年)の平均在院日数は28.4日です。
過去のデータと比較すると、ほぼ右肩下がりに平均在院日数が短くなっていることがわかります。
平成2年(1990年)では44.9日、35年間で入院日数は16.5日も短くなっています。
また、以前は入院治療がメインだったがんも、令和5年時点では平均在院日数が14.4日と、2週間を下回っています。
退院後、通院で抗がん剤や放射線治療を行うことも多く、古い医療保険やがん保険ではカバーできないケースも増えています。
(参考:令和5年(2023)患者調査の概況|厚生労働省)
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通院治療に手厚く備えたい人の保険の選び方
通院治療に備える保険を検討する際、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
ここからは、通院保障に手厚く備えたい場合の保険の選び方をご紹介します。
「日額保障」ではなく「通院一時金」タイプを選ぶ
通院保障には、通院した日数に応じて「1日あたり〇円」と給付される日額タイプと、退院後の通院などを条件にまとまった金額が一度に支払われる一時金タイプがあります。
日額タイプは長期の通院には手厚いですが、数回の通院では給付額が少なくなりがちです。一方、一時金タイプは、通院回数に関わらず一定額が受け取れるため、短期の通院でもまとまった資金を確保できるメリットがあります。
また、入院時にまとまったお金を受け取れる「入院一時金特約」を付加しておけば、受け取った給付金を退院後の通院費用に充てることもできます。
短期の入院・通院でもしっかり備えたい場合は、一時金で受け取れる保障を検討するのがおすすめです。

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「がん・三大疾病」に特化した通院保障で備える
がん・心疾患・脳血管疾患の三大疾病は、通院治療が長引くケースが多いのが特徴です。
特にがん治療は、通院で抗がん剤や放射線治療を行うことも多く、医療費の負担が家計に影響を及ぼす可能性があります。
三大疾病の通院治療に備えるには、医療保険の三大疾病特約や、三大疾病保険(特定疾病保険)がおすすめです。
診断時、または入院や手術をした時点でまとまった一時金を受け取れるものが多く、その後の治療にかかる費用や収入の補填としても利用することができます。
ただし、保険商品によって一時金の支払い条件は異なるため、加入前に確認をしておくことが大切です。
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通院治療にも備える医療保険選びのポイント
通院保障付きの医療保険を選ぶ際には、保障内容を細かく確認することが大切です。
契約前にチェックしておきたいポイントをご紹介します。
ポイント1:「通院1回」あたりの給付金額はいくらか
まずは、通院1回あたりに受け取れる金額を確認しましょう。
保障が少なすぎると、いざというときに役に立たない可能性があります。
厚生労働省「医療給付実態調査」によると、通院1件あたりの自己負担額は次のとおりです。
がん :医療費約7万6387円 自己負担(3割)約2万2916円
くも膜下出血:医療費約1万9398円 自己負担(3割)約5820円
虚血性心疾患:医療費約1万7104円 自己負担(3割)約5131円
高血圧性疾患:医療費約1万597円 自己負担(3割)約3179円
<出典:医療給付実態調査 / 報告書 令和5年度|厚生労働省 をもとにほけんのコスパ編集部で作成>
特にがんは通院1回当たりの自己負担額が大きくなる傾向にあるため、注意が必要です。
保険選びをする際は、通院1回当たりいくら受け取ることができれば安心か、自己負担の目安などもふまえて考えておく必要があります。
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ポイント2:通院給付は「1日いくら」か「1回いくら(一時金)」か
通院給付金の支払い方法には、主に2つのタイプがあります。
- 日額タイプ:通院した日数に応じて「1日あたり〇円」が支払われる。通院が長期間にわたる場合には手厚い保障が期待できる。
- 一時金タイプ:「退院後の通院1回につき〇万円」のように、条件を満たした際にまとまった金額が支払われる。通院日数に関わらず一定額が給付されるため、数回の通院でも保障が受けやすいのが特徴。
どちらのタイプが適しているかは、備えておきたいリスクによって異なります。
例えば、短期的な通院を想定するなら一時金タイプ、リハビリやがん治療などで長期的な通院が見込まれるなら日額タイプが理にかなっているかもしれません。
複数の商品で比較しながら、自身のニーズに合ったものを選びましょう。
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ポイント3:「日数制限(支払限度)」は十分か(年間・通算)
通院給付金には、支払われる日数に上限が設けられているのが一般的です。
基本的に、ほとんどの医療保険で「入院後の通院」または「入院前後の通院」が保障対象とされています。
1回の入院に対して、通院60日まで保障、といったように制限があるため事前に確認しましょう。
また、年間・通算での制限が定められているケースもあるため、注意が必要です。
中には、がんの通院のみ無制限で保障する通院特約を販売している保険会社もあります。
自身のニーズに合わせて、複数の商品の条件を確認しながら保険選びを進めましょう。
ポイント4:「日帰り手術(外来手術)」特約はあるか
近年、入院を伴わない「日帰り手術(外来手術)」が増加しています。
通院特約だけでなく、手術保障で日帰り手術が対象となっているか確認しておくことが大切です。
保険会社によっては、手術保障自体が主契約ではなく特約で付加しなければならないケースもあります。
また、日帰り手術を手厚く保障する特約を用意している商品もあり、保険会社ごとに特徴が異なる部分です。
加入前には、通院保障と合わせて日帰り手術の保障範囲について確認しましょう。
ポイント5:がん保障は「入院なし」でも支払われるか
がんや三大疾病の治療は、入院せずに通院だけで行われるケースもあります。
「通院特約」の場合は入院を前提とした通院保障ですが、がん特約の場合入院の有無を問わないことが一般的です。
がん診断一時金はがんと診断された時点で、薬剤治療給付金は抗がん剤治療などを受けた時点で保障の対象となります。
ただし、保険会社によって細かい支払条件は異なります。
がんへの備えを重視する場合は、「入院なし」の通院治療が保障されるかどうかを必ず確認しましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2025年12月1日―2025年12月31日)
通院保障(特約)を付ける前に知っておきたい4つの注意点
通院保障は心強い備えですが、メリットばかりではありません。
加入してから「思っていたのと違った」と後悔しないために、特に重要な4つのポイントを解説します。
注意点1:給付金が支払われない「対象外」の通院
「通院特約」という名前から、すべての通院が保障されると誤解しがちですが、実際には給付金が支払われないケースがあります。
多くの医療保険の通院特約は、「入院後の通院」または「入院前後の通院」を条件としており、入院を伴わない通院は対象外です。
また、健康診断による通院や、予防接種、美容目的の治療は基本的に保障されません。
入院を伴わない通院を保障する保険に傷害保険がありますが、傷害保険はケガの保険のため、病気による通院は保障対象外です。
どのような通院が保障の対象となるのか、契約前に約款で詳細な条件を確認しておくと良いでしょう。
注意点2:主契約の保障額を下げると通院時の保障額も下がる
多くの医療保険で特約の通院給付金の額は、主契約の入院給付日額に基づいて設定されています。
入院給付日額以上の通院保障は付加できないケースも多く、事前の確認が必要です。
通院保障をメインにしたいと考えて主契約の保障額を下げてしまうと、結果的に通院保障が手薄になってしまうこともあるため、注意しましょう。
注意点3:請求の手間(診断書の要否)
通院給付金を請求する際には、保険会社所定の診断書(入院・手術証明書など)の提出を求められることがあります。
診断書の作成には、数千円程度の文書作成料が必要になります。
そのため、受け取れる給付金の額が診断書の作成費用を下回る場合、請求することでかえって自己負担が増えてしまい、保険のメリットが薄れてしまう可能性があります。
ただし、近年では手続きの簡素化が進み、通院理由や日数によっては領収書のコピーで給付金請求ができるケースも増えています。
保険に加入する前に、領収書(診療明細書)だけで通院給付金の請求が可能か、保険会社に問い合わせておくと良いでしょう。
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注意点4:持病や既往歴が保障対象外になるケースもある
医療保険に加入する際は、現在の健康状態や過去の病歴を保険会社に正しく申告する「告知義務」があります。
告知内容によっては、特定の病気や身体の部位に関する保障が一定期間、あるいは生涯にわたって対象外となる「特定疾病・部位不担保」という条件が付くことがあります。
例えば、腰椎椎間板ヘルニアの治療歴がある場合、腰椎の治療のために入院や通院をしても一定期間は保障対象外になる場合があります。
現在治療している持病の悪化に備えたい場合は、持病があっても加入しやすい医療保険(引受基準緩和型医療保険)の検討がおすすめです。
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自分にピッタリの医療保険を見つける3ステップ
ここまで解説したポイントを踏まえ、実際に自分に合った医療保険を見つけるための具体的な3つのステップをご紹介します。
STEP1:「ほけん必要度診断」で今の自分に必要な保障を知る

保険選びの第一歩は、自分にとってどのような保障が、どの程度必要なのかを客観的に把握することです。
年齢、性別、職業、家族構成、貯蓄額、そして健康への不安などを考慮し、リスクを整理します。
とはいえ、自分一人で必要な保障を見極めるのは難しいと感じる人も多いでしょう。
ほけんのコスパでは、家族構成や収入などの簡単な質問に回答するだけで、自分にとって必要な保障を診断できる「ほけん必要度診断」をおすすめしています。
なにから始めたら良いかわからない人は、まず自分にとって必要な保障を知るところからスタートしてみましょう。
STEP2:「人気ランキング」で人気の医療保険を知る
自分に必要な保障の方向性が見えたら、次に他の人がどんな商品を選んでいるか確認してみるのがおすすめです。
多くの保険比較サイトでは、申込数や資料請求数から人気ランキングを発表しています。
ランキング上位の商品が必ずしも自分に最適とは限りませんが、多くの人に支持されている商品を知ることで保険選びの参考になるでしょう。
ほけんのコスパでは、毎月保険の人気ランキングを発表しています。気になる商品があれば、候補としてリストアップしておきましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2025年12月1日―2025年12月31日)
STEP3:「保険料シミュレーション」で複数の保険会社を比較する
最後に、複数の保険会社の保険料シミュレーションをしてみましょう。
同じような保障内容でも、保険会社によって保険料は異なります。
また、健康状態によって保険料が割引になる「健康割引」の有無など、細かな条件も各社で違います。
ほけんのコスパのシミュレーション機能を使えば、年齢と性別を入力するだけで簡単に複数の保険商品の見積もりを取ることができます。保障内容と保険料のバランスを総合的に判断し、最も納得できる保険を選びましょう。
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まとめ
今回は、医療保険の通院保障について詳しく解説してきました。
医療保険に特約として通院保障を付加することは可能ですが、あくまでも入院が前提の保障です。
各商品の保障内容や支払条件について、事前に確認しておくことが大切です。
ほけんのコスパでは、通院特約を付加できる医療保険を複数紹介しています。
保険料の一括見積りも可能ですので、ぜひ保険選びの参考にしてください。

Q1
性別をお伺いします




















