「子どもの教育資金はどうやって準備するのが正解?」「学資保険はもったいないって本当?」と悩んでいませんか。
親世代から学資保険を勧められる一方で、近年の金利低下からNISA等で運用したほうが良いのではと考える人も多いでしょう。
本記事では、学資保険がいらないといわれる理由や、NISAとの使い分けについて詳しく解説します。
この記事を読んでわかること
学資保険の最大のメリットは、万が一の際の保険料免除機能
自分で貯蓄や投資の管理ができる人の場合保険に頼る必要性は低くなる
資金準備のベースは児童手当。生活費とは分けて管理しましょう
目次
7.まとめ
なぜ「学資保険はいらない」といわれるのか|昔と違う3つの理由
親世代が子育てをしていた時代と現在では、金融情勢が大きく異なります。
まずは、現代において学資保険がいらないと言われる理由について見ていきましょう。
理由1:低金利とインフレ(物価高)で実質的な価値が目減りするリスク
日本は長らく低金利政策を続けており、学資保険の返戻率は過去の金融商品と比較しても大幅に低下しています。
返戻率が100%をわずかに超える程度では、物価上昇が起きた場合、受け取る教育資金の実質的な価値が目減りする可能性があります。
将来大学の進学費用や学費が値上がりし、学資保険で準備していた額ではまかなえないリスクがあるでしょう。
例えば10年後に物価が10%上昇した場合、100万円の学資保険の価値は実質的に90万円まで低下します。
教育資金を準備する際は、物価上昇リスクに対応できる資産形成手段を併用することが大切です。
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理由2:途中解約による「元本割れ」のペナルティが大きい
学資保険は長期の契約を前提として設計されています。
そのため、契約から一定期間内に解約すると、解約返戻金が払い込んだ保険料の総額を下回る「元本割れ」になることが一般的です。
家計の急な変化で資金が必要になった際、学資保険を解約すると損失が生じる恐れがあります。
流動性の低い学資保険に資金を集中させず、急な出費に備えた現金の確保も意識することが大切です。
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理由3:新NISAなど、非課税で効率よく増やせる投資環境が整った
2024年に新NISA制度が始まり、個人の資産形成を後押しする環境が整っています。
新NISAを利用して投資信託等で長期間運用できた場合、学資保険の返戻率を上回るリターンを得られる可能性があります。
長期間の運用が可能であれば、学資保険の代替手段としてNISAによる運用を検討するのも良いでしょう。
ただし、投資には元本割れのリスクが伴います。
いざ子どもが大学進学を迎えた時、リーマン・ショックのような株価の暴落が起きると、大幅な損失となり学費として資金を使えない可能性があります。
資産形成をする際は、リスク分散を意識して現金や債券などの安定性が高い資産も準備しておきましょう。
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新NISAがあれば学資保険はいらないのか。投資と保険の決定的な違い
新NISAによる投資と学資保険では、資金を増やす仕組みとリスクの性質が大きく異なります。
それぞれの違いとメリット・デメリットについて解説します。
新NISAは「増やす力」は高いが、必要なときに暴落するリスクがある
新NISAは投資信託等を使った資産運用で、預金や学資保険と比べて高い利回りが期待できます。
ただし投資商品は市場の値動きに連動するため、元本保証はありません。
大学入学などの資金が必要なタイミングで金融危機が起こり、株価が暴落した場合、予定していた教育資金を準備できない可能性があります。
長期保有をするほどリスクは軽減できる傾向にあるため、子どもが大学進学するまでの年数を計算し、あまり運用期間を取れない場合は老後目的でNISAを活用するなど工夫が必要になるでしょう。
また運用している資金を使いたい時期が近づいたら、値動きの少ない債券を中心としたファンドにリバランスするなどの対策も必要です。
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学資保険最大のメリットは「親に万が一があったときの払込免除」
学資保険は生命保険の一種であり、独自の保障機能を備えています。
契約者である親が死亡、または高度障害状態になった場合、以後の保険料の払込は免除となります。
親に万が一のことがあっても、契約時に定めた満期保険金を全額受け取ることができるため、子どもの教育費を確実に確保できる点がメリットです。
NISAの場合、親に万が一のことがあって経済状況が変わり、毎月の積立ができなくなると、予定していた教育費が準備できない可能性があります。
親の死亡リスクに対する保障が不足しているケースでは、学資保険が役立つ場合もあるでしょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年4月1日―2026年4月30日)
学資保険が「いらない人」と「必要な人」の明確な判断基準
学資保険の必要性は、各家庭の家計管理のスタイルや貯蓄の習慣によって異なります。
ここからは、学資保険の必要性を判断する基準をご紹介します。
学資保険がいらない人(自分で貯蓄と投資の管理ができる家庭)
資金管理を計画的に行うことができ、死亡保障も別途用意している家庭であれば、学資保険の必要性は低くなります。
学資保険のメリットは毎月強制的に保険料が引き落とされる「強制力」にありますが、自身で資金管理ができるのであれば保険に頼らなくても良いでしょう。
また、世帯主の死亡保障を保険で確保できていれば、学資保険の保障性も必要性が低いかもしれません。
毎月の収支を把握し、先取り貯蓄や新NISAでの積立投資を継続できるのであれば、より効率的な運用を目指せます。
自分自身で現預金と投資商品の配分を調整できる家庭は、学資保険以外の方法で教育資金を準備するほうが合理的といえるでしょう。
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学資保険が必要な人(貯金が苦手で、確実に教育費を確保したい家庭)
「手元に資金があると使ってしまう」「毎月一定額を貯蓄するのが苦手」という人もいるでしょう。
貯蓄が苦手な人にとって、毎月口座から一定額が引き落とされる学資保険の強制力は大きな味方になります。
クレジットカードの支払いや日々の生活費で貯金が後回しになる人は、学資保険を活用して確実に子どもの教育費を確保しましょう。
NISAでの運用と異なり、満期時に元本割れのリスクが少ないのもメリットです。
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すでに加入している学資保険は「解約・減額」すべきか
既に契約している学資保険の見直しは慎重に行う必要があります。
解約や減額を検討している人は、デメリットを知ったうえで最も自分に合った方法を選びましょう。
元本割れする期間での早期解約は、原則としておすすめしない
学資保険を中途解約すると、契約者にとって不利な条件が適用されるため、原則おすすめできません。
特に加入から早期での解約の場合、支払った金額よりも大幅に少ない金額しか戻ってこない可能性があるため、注意が必要です。
新NISAでの運用に乗り換える目的で契約して数年以内の学資保険を解約すると、一時的に損失が出る恐れがあります。
現在の契約内容と解約返戻金の推移を確認し、元本割れが生じる時期での安易な解約は避けましょう。
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保険料の支払いが厳しい場合は「払済保険」も検討する
家計の状況が変わり、毎月の保険料支払いが難しくなるケースもあるでしょう。
その場合、解約ではなく「払済保険」への変更を検討してみましょう。
払済保険とは、以後の保険料の払い込みを中止し、解約返戻金をもとに保障額を下げて契約を継続する制度です。
学資保険でも払済保険への変更を受け付けている場合が多く、解約せずに保障を継続できるため元本割れを回避することが可能です。
保険料の負担が重くなった場合は、早期解約で損失を確定させる前に、契約している保険会社へ払済保険への変更が可能か問い合わせてみましょう。
保険料の支払いを止める分、満期保険金の額は減少するため注意してください。
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学資保険に入らない場合、教育資金をどう準備するのが正解か
学資保険に加入しない場合、別の方法で教育資金を準備しておく必要があります。
ここからは、児童手当の活用や積立投資、生命保険を組み合わせた具体的な準備手法をご紹介します。
児童手当は手を付けず、専用の口座で確実に「貯金」する
国から支給される児童手当は、生活費としてではなく教育費として確実に貯金することをおすすめします。
児童手当を0歳から高校卒業まで全額貯蓄すると、総額で約200万円以上の資金を確保できる計算になります。
生活費の口座とは別の教育資金専用口座を開設し、児童手当が振り込まれたらすぐに専用口座に移動させましょう。
児童手当を生活費と一緒に管理せず、大学進学など大きなお金が必要になるタイミングで使えるよう貯金しておくことが大切です。
「新NISA」で長期的に世界株式などの投資信託を積み立てる
大学進学まで15年以上の期間がある場合、長期運用による資産の成長を見込める可能性があります。
世界株式のインデックスファンド等に長期で積立投資を行うと、複利効果により効率的な資産形成が期待できます。
毎月2万円を新NISAのつみたて投資枠で運用し、年利3~5%の成長を得られると、学資保険の満期保険金を超える資金を作れる可能性も高くなります。※
ただし、運用には元本割れのリスクがあるため、現預金とのバランスも考慮する必要があります。
教育資金の一部を新NISAに配分し、長期間にわたって一定額を積み立てるのも選択肢のひとつです。
(※一定の利回りを仮定したシミュレーションであり、将来の運用成果を保証・約束するものではありません。)
親の死亡保障として「掛け捨ての生命保険」や「終身保険」を組み合わせる
学資保険の代わりに投資を利用する場合、親の死亡リスクに対する備えが別途必要になります。
途中で万が一のことがあると、経済状況が大きく変わり、毎月の積立ができなくなる可能性があります。
教育費の不足分を補う目的で、保険料の安い掛け捨ての定期保険や収入保障保険に加入し、万一の際の資金を確保しておくことをおすすめします。
一生涯の保障が必要な場合は、終身保険で一定額を備えておくのもひとつの方法です。
遺族年金など公的保障をふまえ、不足額を効率よく保険で備えましょう。
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学資保険の必要性に関するよくある質問
ここからは、学資保険に関するよくある質問に、現役のFPがわかりやすく回答します。
Q. 祖父母から学資保険を強く勧められますが、どう説得すればよいですか。
A. 現在の低金利な学資保険のパンフレットと、新NISAなどを用いたシミュレーション結果を提示し、具体的な数字をもとに話し合ってみましょう。
親世代が子育てをしていた時期は日本の金利が高く、学資保険は有利な商品として認識されていました。
しかし昔と今では金利環境が大きく異なり、当時のような高い返戻率は期待できません。
祖父母の厚意には感謝を示しつつ、具体的な数値をもとに最適な準備方法を夫婦で選択していると丁寧に伝えると良いでしょう。
Q. 学資保険に入っていない家庭の割合はどれくらいですか。
A. 近年では、学資保険で教育費を準備している人は全体の15%程度です。
周囲の家庭が学資保険に加入しているかは気になるポイントです。
生命保険文化センターの調査等によると、子どもの教育資金準備として学資保険を利用している家庭の割合は減少傾向にあります。
とはいえ、最適な金融商品は家計の状況や価値観によっても大きく異なります。
加入割合はあくまで参考情報とし、自分たちに合った資産形成の方法を見つけることが大切です。
(参考:2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査|生命保険文化センター)
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まとめ
学資保険が不要といわれる背景には、低金利やインフレによる実質的な価値の目減りと、新NISAの普及による投資環境の変化があります。
学資保険に加入すべきか、あるいは新NISAや掛け捨ての生命保険を組み合わせるのが良いかは、各家庭の状況によって異なります。
それぞれのメリットとデメリットを比較したうえで、自分たちに合った方法を選ぶことが大切です。
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