「家族の保険を一つにまとめると管理が楽だし、保険料もお得になるのでは?」と、家族型保険(夫婦型保険)を検討していたり、すでに加入している人もいるかもしれません。
しかし、手軽さの裏には将来のライフステージの変化に対応しきれない大きなデメリットが潜んでいます。
本記事では、家族型保険のデメリットと、保険の新規加入や見直しをする際のポイントを詳しくご紹介します。
この記事を読んでわかること
家族型保険は主契約者が死亡すると家族全員の保障がなくなってしまう
離婚時などライフステージの変化にも対応しづらい
ひとりひとりのニーズに合わせたプランニングが可能な「個人型」の契約が基本的にはおすすめ
目次
7.まとめ
そもそも「家族型保険(夫婦型)」とはどんな仕組み?
家族型保険(夫婦型保険)とは、主となる契約者が加入する一つの保険契約に、特約を付加することで配偶者や子どもも保障の対象に加える仕組みの保険です。
医療保険やがん保険などで見られる形式で、家族全員の保障を一枚の保険証券で管理できるのが特徴です。
主契約者が「主たる被保険者」となり、その家族は「被保険者(特約)」として保障範囲に含まれます。
家族がそれぞれ個別に保険契約を結ぶ必要がなく、一つの契約で世帯全体の保障をまかなう仕組みです。
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家族型保険に潜む5つの大きなデメリット
一見すると合理的で便利な家族型保険ですが、契約が主契約者に依存しているため、いくつかのデメリットが存在します。
家族型保険や夫婦型保険に潜むデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
①主契約者が亡くなると、家族全員の保障が消滅する
家族型保険の最大のデメリットは、一般的に主契約者が死亡した場合、付加されている家族の特約も同時になくなってしまうことです。
一家の主たる生計者に万が一のことがあった場合、残された家族は自分たちの医療保障まで失うことになります。
保障がなくなった家族がその時点で新たな保険に加入しようとしても、年齢が上がっているため保険料は高くなる可能性があります。
さらに、健康状態によっては新しい保険への加入自体が困難になる可能性もあり、経済的にも大きなリスクとなります。
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②離婚・別居時の手続きが複雑、または継続不可
夫婦関係の変化も、家族型保険の保障に影響を及ぼします。
離婚した場合、元配偶者は特約の対象から外れるため、基本的に保障は消滅します。
離婚後に保障がなくなった側が新たに保険を探す必要がありますが、その時点での年齢や健康状態によっては、加入の選択肢が限られたり、保険料が割高になったりする可能性があります。
特に、専業主婦(主夫)であった場合、保障を失うことで医療費負担への備えがなくなってしまい経済的なリスクが大きくなります。
自分自身の保障を守るためにも、基本的には個人個人で保険契約を結んでおくのが望ましいでしょう。
③主契約の終了に合わせて、家族の保障もなくなる
家族型保険や夫婦型保険の場合、家族の保障はあくまで主契約に付随する特約です。
そのため、主契約が更新の時期を迎えたり、保険期間が満了したりすると、それに伴って家族の保障も終了してしまいます。
例えば、主契約が80歳で満了するタイプの場合、配偶者がまだ70代であってもその時点で保障がなくなります。
高齢になるほど病気のリスクは高まるため、最も保障が必要な時期に保障が途切れてしまう事態になりかねません。
主契約者の保険期間に家族全員の保障が左右される点は、大きなリスクと言えるでしょう。
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④保障内容の自由度が低い
家族型保険では、特約で追加される家族の保障内容は主契約者の保障内容に準じる形となり、個別のニーズに合わせた柔軟な設計は難しいことがほとんどです。
例えば、配偶者の保障額は主契約者の保障額の6割程度に制限されるなど、十分な保障額を設定できないケースが一般的です。
また、「夫はがん保障を手厚くしたいが、妻は女性疾病の保障を重視したい」など、個別のニーズに合わせて保障を組むことができません。
必要な保障や気をつけておきたい病気は、性別や年齢によって異なるでしょう。
家族それぞれに必要な保障が異なるにもかかわらず画一的な内容になってしまう点は、家族型保険のデメリットです。

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性別をお伺いします
⑤結果的に保険料が割高になるケースもある
「家族でまとめると保険料が割安になる」というイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。
保障内容が画一的であるため、家族の誰かにとっては不要な保障が含まれていたり、逆に必要な保障が不足していたりすることがあります。
また、更新型の家族型保険の場合、年齢とともに保険料が高くなるため注意が必要です。
最終的に、個別に終身型の保険に加入しておくよりも総支払額が高くなる可能性もあります。
夫婦それぞれが、自分の年齢や健康リスクに合った個人向けの保険に加入した方が、保障内容と保険料のバランスが取れ、結果的に総支払額を抑えられる可能性があります。
見かけの安さだけでなく、保障内容の妥当性まで含めて判断することが大切です。
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家族型保険のメリットはあるのか?
多くのデメリットが存在する家族型保険ですが、メリットがないわけではありません。
ここからは、家族型保険のメリットをご紹介します。
保険証券が1枚で済み、管理が楽
家族型保険のメリットとして、保険証券が1枚にまとまるため管理がしやすい点が挙げられます。
契約内容の確認や保険金の請求手続きの際に、参照する書類が一つで済むのは手軽に感じるかもしれません。
特に保険は、日々意識して管理するものではないでしょう。
証券1枚で家族全員の保険を管理できれば、いざというときも安心と感じる人もいます。
しかし、これはあくまで管理上の利便性に過ぎません。
前述したような保障消滅のリスクや保障内容の不自由さといったデメリットと比べると、「管理が楽」というメリットは重要度が低いといえるでしょう。
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かつては保険料が割安だったが現在は?
かつては、夫婦が別々に保険に加入するよりも、家族型保険でまとめる方が保険料が割安になるというメリットがありました。
しかし現在では、家族型の生命保険はほとんど販売されていません。
自転車保険や傷害保険などの損害保険は家族型も多く販売されていますが、医療保険やがん保険などの生命保険は個別で契約する形が主流となっています。
各保険会社の商品開発競争により、個人向けの保険商品は多種多様化しており、競争力のある価格で販売されています。
家族型の保険と比べて保険料の差はあまりなく、「家族でまとめると割安」とはいえないのが現状です。
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【比較】「家族型」vs「個人型」どっちを選ぶべき?
家族型保険のデメリットを考慮すると、基本的には個人型の保険で家族それぞれが契約を結ぶのがおすすめです。
それぞれの契約が独立しているため、ライフステージの変化に柔軟に対応できる点が最大の強みです。
ライフステージの変化に強いのは「個人型」
個人型保険は、契約者一人ひとりの保障が独立しているため、家族の誰かの状況が変わっても他の家族の契約には影響しません。
離婚時や主契約者の死亡時も、家族の保障はそのまま継続されます。
大きなライフステージの変化があったとき、医療保障やがん保障が消滅してしまうと、その時点から新たに保険を検討する必要があります。
個人型の保険で自分のニーズに合った保険に加入しておく方が、今後の環境の変化にも対応しやすいでしょう。
個人で加入していれば、見直しの時期もそれぞれ自由です。妊娠や出産、老後を迎えたタイミングなど必要なときに保険の見直しができるのも個人型契約のメリットです。
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シミュレーション:夫婦別々で加入した場合の保険料イメージ
夫婦がそれぞれ個人型の保険に加入した場合、保険料はどれぐらいになるのか、気になる人も多いでしょう。
特に現在家族型の保険に加入している人は、見直すことで保険料が高くなるのではないかと心配になるかもしれません。
保険料のシミュレーションは、WEB上で簡単にできます。
複数の保険会社を取り扱っている保険の比較サイトでは、年齢と性別を入力するだけで簡単に複数の商品の一括見積りを取ることができます。
保険料イメージを知りたい人は、まず簡易的な見積もりから始めてみましょう。
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現在「家族型」に加入している人が取るべきアクション
現在「家族型」の生命保険に加入している人は、保障内容を確認し、将来のリスクに備えるための見直しを検討しましょう。
特に、保障がいつまで続くのか、どのような場合に保障がなくなるのかを理解しておくことが大切です。
まずは現在の保障内容と「更新時期」を確認
まず最初に、保険証券を確認し契約内容を確認しましょう。
特に、次の点を重点的にチェックしてください。
- 主契約者(主たる被保険者)は誰か
- 特約の対象となっている家族は誰か
- それぞれの保障内容(入院給付金日額、死亡保険金額など)
- 保険期間の満了はいつか(更新の有無と最終的な保障終了年齢)
特に、主契約の「満了時期」は、家族全員の保障が終了するタイミングでもあるため、必ず確認しましょう。
また、更新時にはその都度保険料が再計算されます。
将来的に保険料負担が高くなる可能性が高いため、次の更新時期がいつかも確認しておくとよいでしょう。
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健康なうちに「個人型」への切り替えを検討する
家族型の契約は、ライフステージの変化に対応しづらく、個人個人のニーズに合わせた保障を組むことが難しいデメリットがあります。
そのため、健康なうちに「個人型」の契約に見直しを検討しましょう。
保険に新しく加入する際には、健康状態の診査が必要です。
何か病気が見つかってからでは、特定の体の部位や疾病が保障対象外となる「特別条件」が付いたり、そもそも加入を断られることもあります。
「いつか保険を見直したい」と考えている人は、健康で1歳でも若いうちに個人型の契約に見直すことをおすすめします。
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家族型保険に関するよくある質問
ここからは、家族型保険に関するよくある質問に、保険のプロがわかりやすく回答します。
Q.妻が専業主婦の場合でも、個人型に入ったほうがいいですか?
A.はい、専業主婦(主夫)の方も基本的には個人型の生命保険への加入がおすすめです。
収入の有無にかかわらず、病気やケガで入院・手術をするリスクは誰にでもあります。
特に女性の場合、妊娠や出産に関する異常、女性疾病に手厚く備えておきたいと考える人も多いでしょう。
家族型の保険では「妻の保障だけ手厚くする」といったことは難しいため、個人型の契約でそれぞれに合った保障を用意しておくことがおすすめです。
また、今後妻が働くことになったり、子どもが独立するタイミングなどで、保険の見直しが必要になることもあります。
個人型の契約で、それぞれが保障を見直したいときに自由に見直せるようにしておくと良いでしょう。
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Q.家族型特約だけを解約して、主契約は残せますか?
A.一般的に、家族型特約を本人型に変更するなど、保障の範囲を変更することは可能です。
例えば、子どもが独立したタイミングで子どもの保障特約だけを外す、などの対応を取ることができます。
ただし、保険商品によって規定は異なるため、保障範囲の変更ができないケースもあります。まずは、加入している保険会社の問い合わせ窓口か担当者に確認すると良いでしょう。
(参考:家族型特約(妻・子型)の変更、末子の変更|朝日生命)
Q.子どもの保障はいつまで家族型(特約)で良いですか?
A.お子さまが経済的に独立するタイミングが、保障を見直す一つの目安です。
大学卒業や就職などのタイミングで、お子さま自身に必要な保険を自身の名義で新たに加入するのが理想的です。
家族型保険の特約で保障される年齢には上限が設けられていることが多いため、その時期が来る前に、親子で保険について話し合っておくと良いでしょう。
まずは、保障年齢の上限を保険証券等で確認しておきましょう。
Q.乗り換える際の注意点はありますか?
A.乗り換えの際は無保険期間ができないよう注意が必要です。
現在加入している家族型保険を解約してから新しい個人型保険を申し込むと、新しい保険の保障が開始されるまでの間に病気やケガをした場合、全く保障が受けられません。
また、新しい保険に加入する際は審査が必要です。
もし審査に落ちてしまった場合、無保険の状態が続くことになります。
そのため、必ず新しい保険の申込みを先に行い、保障が開始されたことを確認してから古い保険を解約するようにしてください。
一時的に保険料の支払いが二重になる期間が発生する可能性もありますが、無保険のリスクを避けるためには必要な手順です。
まとめ
家族型保険(夫婦型保険)は、一つの契約で家族の保障をまとめられる手軽さがありますが、主契約者の死亡や離婚時に家族全員の保障がなくなってしまうリスクがあります。
また、保障の自由度が低く、個人個人の必要に応じたプラン設計が難しい点もデメリットです。
長期的な視点で考えると、家族ひとりひとりが自分のライフプランや健康リスクに合わせて加入する「個人型」の保険が安心です。
家族型保険に加入している人は、ぜひこの機会に保障内容を確認し、健康なうちに個人型保険への見直しを検討しましょう。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年1月1日―2026年1月31日)



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