「30代の共働き夫婦だけど、保険は最低限でいい?」「保険商品はたくさんあるけどおすすめってどれ?」
保険選びをする際、自分たちに合った商品を選ぶのが難しいと感じている人も多いのではないでしょうか。
30代の共働き世帯は公的保障が手厚い場合が多く、民間保険の必要性は低いと思えるかもしれません。
しかし、働き方や家計の状況によっては、想定外のリスクが潜んでいることも事実です。
働き盛りの30代では、必要な保障を最低限準備し、余剰資金は資産形成に回すことが効率的です。
本記事では、30代共働き夫婦の保険選びについて、詳しく解説します。
この記事を読んでわかること
まずは公的制度を把握したうえで足りない部分を民間の保険で補いましょう
医療保障やがん保障は掛け捨てで保険料を抑え、余剰資金で資産形成に取り組むのが合理的
保険の必要性は「収入」「貯蓄」「公的保障」をふまえて総合的に判断
目次
6.まとめ
30代共働き夫婦の保険は「最低限」で良い?いざというときの公的保障とは
結論から言うと、30代の共働き夫婦の場合、民間保険は「最低限」で十分なケースが多いです。
具体的な理由について見ていきましょう。
会社員なら「傷病手当金」で給与の3分の2は守れる
会社員や公務員が病気やケガで長期間仕事を休むことになった場合、収入を支える公的な制度として「傷病手当金」があります。
給与のおおよそ3分の2にあたる金額を通算1年6カ月受け取ることができ、働けない期間の主な収入源となります。
例えば、月収30万円の人であれば、約20万円が支給される計算になります。
療養中も完全に収入が途絶えることはないため、民間の保険で最低限の保障を確保しておけば十分です。
ただし、傷病手当金は自営業者やフリーランスで働く人は対象にならないため、働けなくなったときの備えや医療費負担に対しては民間の保険で備えておく必要があります。
(参考:病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)|全国健康保険協会)
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死亡保障は「遺族年金」を加味して最小限の備えを
万が一のことがあった際、条件を満たせば国から「遺族年金」を受け取ることができます。
死亡保障は遺族年金では足りない額をカバーできるよう、最小限の備えを検討しましょう。
会社員や公務員の場合、国民年金から支給される「遺族基礎年金」に加えて、「遺族厚生年金」が上乗せされます。
ただし、遺族基礎年金は基本的に子どもがいる配偶者のみが対象となるため、子どもがいない場合は遺族厚生年金のみの受け取りとなります。
その他にも複数の支給条件を満たす必要があります。
自身の状況と照らし合わせたうえで、受給できる年金額をある程度把握しておくことがおすすめです。民間保険で備える死亡保障は、公的年金だけでは不足する金額に絞って設定しましょう。
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Q.子どもの学費はいくら必要?
A.子どもの教育資金は進路によって大きく異なりますが、一つの目安として、幼稚園から大学卒業まで全て国公立の学校に進んだ場合で約800万円程度必要です。
文部科学省の調査によると、すべて国公立で進学した場合は約800万円前後、すべて私立で進学した場合は総額約2200万円以上と大きな差があることがわかります。
| 公立 | 私立 | |
|---|---|---|
| 幼稚園(3年) | 47万2746円 | 92万4636円 |
| 小学校(6年) | 211万2022円 | 999万9660円 |
| 中学校(3年) | 161万6317円 | 430万3805円 |
| 高等学校(3年) | 154万3116円 | 315万6401円 |
大学(4年) 入学金も含む | 253万3921円 | 469万467円 |
| 合計 | 827万8122円 | 2307万4969円 |
(参考:令和3年度子供の学習費調査|文部科学省)
(参考:2024年度学生納付金調査結果|文部科学省)
(参考:私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について|文部科学省)
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【タイプ別】30代共働きに最低限必要な保険
30代共働き世帯と一括りにいっても、夫婦それぞれの働き方によって備えるべきリスクは異なります。
ここからは、夫婦の働き方別に最低限必要な保険をご紹介します。
正社員×正社員
夫婦ともに正社員の場合、公的保障が最も手厚い組み合わせとなります。
二人とも傷病手当金や障害厚生年金の対象となるため、どちらかが病気やケガで働けなくなっても、もう一方の収入と国からの手当金で当面の生活を維持しやすいでしょう。
急な入院費用に備える「医療保険」、治療が長引くリスクが高いがんに備える「がん保険」を、公的保障をふまえて最低限用意しておくと安心です。
一方で、万一の死亡保障については注意が必要です。
万一の際は、子どもがいれば遺族基礎年金と遺族厚生年金を、子どもがいない場合は遺族厚生年金をそれぞれ受給できます。
しかし、妻が亡くなった場合に夫が受け取るには、現状では「夫が55歳以上」と年齢制限があります。
妻が亡くなった際の遺族年金は手薄になる可能性があるため、一般的に優先しがちな夫の保障だけでなく、妻の死亡保障も一定程度検討しておくことがおすすめです。
2028年4月からは段階的に男女差の解消が予定されており、子のない60歳未満の配偶者に対する給付は、5年間の有期給付となる見込みです。
(参考:遺族厚生年金の見直しについて|厚生労働省)

Q1
性別をお伺いします
正社員×パート
夫婦の一方が正社員、もう一方がパートタイマーとして働く世帯では、正社員で働く側のリスクに重点的に備える必要があります。
家計を主に担っている側が病気やケガで倒れた場合、傷病手当金とパート収入だけでは生活費や住宅ローンの返済が困難になるリスクがあります。
看病や家事育児などが重なり、パートを減らさざるを得なくなり、収入が減少してしまうことも考えられるでしょう。
そのため、正社員側の死亡保障や就業不能保障を手厚くしておく必要があります。
また、病気やケガに備える医療保険やがん保険は、夫婦ともに最低限の保障として準備しておくことをおすすめします。
特に、パートで働く側が大きな病気に罹患してしまうと、収入の減少だけでなく家事や育児の負担も重くなります。
もしものときのリスクを洗い出し、夫婦それぞれが安心できる保障選びをしましょう。
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正社員×個人事業主
夫婦の一方が正社員、もう一方が個人事業主(フリーランス)の場合、個人事業主側の保障を手厚くすることが必要です。
個人事業主は国民健康保険と国民年金に加入しており、会社員のような傷病手当金や厚生年金制度がありません。
個人事業主側が病気やケガで働けなくなると、収入が完全に途絶えてしまうリスクがあります。
民間の「就業不能保険」や「所得補償保険」の優先順位は非常に高くなります。
また、個人事業主の収入は景気や受注状況によって変動しやすいため、家計が不安定になる可能性があります。
安定した給与がある正社員側にもしものことがあると、収入が大きく減少してしまう恐れがあるため注意が必要です。
そのため、正社員で働く側の医療保障やがん保障、就業不能保障も事業の状況を考慮しつつ確保しておく必要があります。
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【家計の状況別】30代共働きに最適な「保険と資産形成」のバランスは?
万が一のリスクに備える方法は、保険だけではありません。
十分な貯蓄があれば、保険に頼らずとも多くのリスクに対応できます。
ここからは、現在の貯蓄水準ごとに、最適な保険と資産形成のバランスを考えていきましょう。
生活防衛資金が準備できていない場合
生活防衛資金(一般的に生活費の半年〜1年分)がまだ十分に貯まっていない段階では、リスクへの備えを保険に頼る必要があります。
貯蓄が少ない状態で病気やケガによる収入減や高額な医療費が発生すると、家計が破綻する恐れがあります。
まずは、最低限必要な保険に加入しリスク管理をしたうえで、資産形成を進めていきましょう。
保険料を抑えられる掛け捨て型の保険を中心に、医療、就業不能、死亡といった大きな経済的損失につながるリスクをカバーします。
資産形成については、まずは生活防衛資金を貯めることを最優先し、余裕があれば少額から積立投資(NISAなど)を始めるのが合理的です。貯蓄が苦手な人は、貯蓄性のある保険を活用して強制的に資金を確保するのも一つの手段です。
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生活防衛資金がすでに用意できている場合
生活費の半年から1年分程度の生活防衛資金が確保できている場合、短期的な収入減や数十万円程度の医療費であれば、貯蓄で対応することが可能です。
「貯蓄ではカバーしきれない、発生確率は低いが発生時の損失が非常に大きいリスク」に限定して保険で備えておくことがおすすめです。
短期の入院保障は最低限にするか、貯蓄で備えることにして医療保険自体を見直す選択肢も出てきます。
医療保険を見直すことで毎月の保険料を削減し、その分をNISAなどの資産形成に積極的に振り向けることが可能になります。
ただし、長期の就業不能状態や死亡など、貯蓄を大きく取り崩す、あるいは枯渇させてしまうようなリスクに対しては、引き続き保険で備えるのが合理的です。
保険と貯蓄、資産形成のバランスを取りながら、効率的な資産配分を目指しましょう。
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当面使う予定のない資産がある場合
生活防衛資金を確保した上で、さらに当面使う予定のない余裕資金がある場合、資産形成をより積極的に進めることができます。
保険の役割は、万が一の際の生活費というよりも、葬儀費用や相続対策といった特定の目的に限られます。
家計の守りの部分は保険で最小限に固め、資産の大部分はNISAやiDeCoといった税制優遇制度を最大限に活用し、長期的な成長を目指すのが最も効率的です。
ただし、がんや三大疾病など治療が長引き医療費の負担も大きくなるリスクが高い病気に関しては、保険で備えておくことも検討しましょう。
予期せぬ大病で資産を取り崩すのを避けたいのであれば、保険で最低限の保障を準備しておくと安心です。
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30代共働きが選ぶべき「おすすめ保険」3選と選び方のポイント
公的保障や貯蓄状況を踏まえた上で、30代の共働き夫婦におすすめの保険をご紹介します。
①死亡保険
死亡保険は、万が一の際に葬儀費用やのこされた家族の生活費・教育費を保障するための保険です。
30代で共働きの場合、配偶者にも収入があり経済的に独立していることが多いため、片働き世帯よりも必要保障額を抑えられる傾向にあります。
死亡保険には大きく分けて3つの種類があり、貯蓄性の有無や保険期間が異なります。
| 特徴 | 加入の主な目的 | |
| 定期保険/収入保障保険 | 掛け捨て型 保険期間が定められている | のこされた家族の生活保障や教育資金の確保 |
| 終身保険 | 貯蓄性がある保険 一生涯保障が続く | 葬儀費用・死亡整理資金の確保 資産形成 |
| 養老保険 | 貯蓄性がある保険 保険期間が定められており満期時に生存していた場合満期保険金が受け取れる | 資産形成と保障の両立 |
小さな子どもがいる世帯では、子どもが独立するまでの間比較的大きな死亡保障が必要になります。
そのため、一定期間を手厚く保障し、掛け捨てで保険料が抑えられる「定期保険」や「収入保障保険」がおすすめです。
子どもがおらず、最低限の葬儀費用だけ準備したい場合には、一生涯保障が続く終身保険が適しています。
資産形成効果もあるため、貯まったお金を老後の生活資金等で活用したい場合は、保険を解約して解約返戻金を受け取ることも可能です。
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②医療保険
医療保険は、病気やケガによる入院や手術を保障する保険です。
日本の公的医療保険制度には、医療費の自己負担額に上限を設ける「高額療養費制度」があるため、医療費が際限なく高額になることはありません。
そのため、最低限入院時に必要になる出費を把握したうえで、無駄のない保険選びが必要になります。
病気やケガのリスクは年齢が上がるにつれて高くなるため、基本的には一生涯保障が続く「終身型」の医療保険がおすすめです。
近年は短期入院が増えているため、入院日数に関係なく給付金を受け取れる「入院一時金特約」を付加する人が増えています。
また、貯蓄だけでは対応しづらい「先進医療」に備える特約は、月々数十円~百円前後で手軽に付加できます。
共働きで貯蓄が十分にある世帯では、短期の入院であれば貯蓄で対応できるため、医療保険の必要性は低いと判断できるかもしれません。
医療保険の必要性が低い場合でも、治療が長引きがちながんや三大疾病など、特定の病気に備えるための保険は検討しておくと良いでしょう。
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③就業不能保険
死亡保障と比べて、見落とされがちなのが就業不能保険です。
特に共働き世帯では、夫婦どちらかの収入が途絶えることで、住宅ローンの返済や子どもの教育計画に大きな影響が出る可能性があります。
会社員の場合、通算1年6カ月は傷病手当金が支給されるため、その間の保障を削減するハーフタイプの就業不能保険がおすすめです。
一方、自営業者やフリーランスの場合は傷病手当金を受け取ることができないため、最初から満額が保障されるタイプを選びましょう。
商品を選ぶ際は、どのような状態が「就業不能」と認定されるのか、定義をしっかり確認することが重要です。特に、うつ病などの精神疾患が保障の対象となるか否かは、保険会社によって対応が異なるため、契約前に必ず確認しましょう。
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平均保険料はいくら?見直しで浮いたお金の活用シミュレーション
保険を検討する際、同世代が毎月どの程度の保険料を支払っているのかは気になるポイントです。
統計データから、年代別の平均保険料について見ていきましょう。
【世帯年収別】30代夫婦の保険料の目安
生命保険料の適正額は、年収によっても変動します。
一般的に、保険料は手取り収入の5%以内が無理のない範囲とされていますが、家族構成やライフステージによっても最適なバランスは異なります。
生命保険文化センターの2024年調査によると、30~34歳の年間平均保険料は29万8000円(1カ月あたり2万4833円)、35~39歳では31万2000円(1カ月あたり約2万6000円)となっています。
また、年収別に見ていくと、基本的には年収が高いほど平均保険料も高くなる傾向にあることがわかります。
平均保険料は参考にしつつも、最終的には自分たちの家計状況と将来設計に合わせて、保険料の予算を決めることが重要です。
(参考:2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査|生命保険文化センター)
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月1.5万円の節約で「教育費・老後資金」はいくら準備できる?
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毎月1.5万円を想定利回り年5%で積み立て投資した場合の資産額の推移
| 運用期間 | 元本 | 資産合計額 |
| 10年間 | 180万円 | 約232万円 |
| 15年間 | 270万円 | 約397万円 |
| 20年間 | 360万円 | 約609万円 |
※税金・手数料は考慮せず、複利で計算した場合の概算値です。
仮にNISAやiDecoなどを利用し投資信託で運用した場合、銀行預金にしておくよりも利益が出せる可能性があります。もちろん運用には元本割れのリスクも伴うため、短期間でお金を増やそうとするのではなく、長期間の資産形成として取り組むことが大切です。
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まとめ
30代の共働き夫婦における保険選びでは、「自分たちにとっての最低限は何か」を見極めることが重要です。
お互いに収入があり、傷病手当金や厚生年金といった手厚い公的保障があるため、民間保険は公的制度でカバーできない部分を補うための「補助的な役割」とみなすのが合理的です。
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