「パニック障害の治療歴があると、生命保険への加入は難しいのでは?」と、不安を感じていませんか。
結論から言うと、パニック障害の人でも加入できる可能性のある保険はあります。
ただし、治療歴や現在の症状によって選択肢が異なるため、正しい知識を持って保険を選ぶことが大切です。
本記事では、パニック障害の人が保険を検討する際のポイントや、保険会社の診査基準の目安について詳しく紹介します。
この記事を読んでわかること
パニック障害の治療をしていても「引受基準緩和型保険」であれば検討できる可能性がある
治療から一定期間経過していれば通常の保険も検討できることがある
公的制度を正しく理解し、不足分を民間の保険で補うことが大切
目次
1-1.引受基準緩和型保険
1-2.通常の生命保険・医療保険
1-3.がん保険
1-4.無選択型保険
3-1.完治から5年以上経過している
3-2.20歳以上で入院歴がない
3-3.発症から6カ月~1年経過している
8.まとめ
パニック障害でも入れる保険種類
パニック障害を抱えているからといって、保険加入を諦める必要はありません。
まずはパニック障害でも入れる可能性のある保険をご紹介します。
引受基準緩和型保険
引受基準緩和型保険は、健康状態に不安がある人や持病を抱えている人でも加入しやすいように、加入時の告知事項を緩やかにした保険商品です。
「限定告知型保険」とも呼ばれ、医療保険や死亡保険など幅広い保障内容で各社が販売しています。
パニック障害の治療中や完治後間もない場合でも、直近1~2年以内に入院歴がなければ申込みできる可能性があります。
ただし、加入しやすい一方で、一般的な保険と比較して保険料が割高に設定されている点には注意が必要です。
まずは通常の保険で加入できるものがないかを確認し、難しい場合の選択肢として検討すると良いでしょう。
参考)引受基準緩和型保険の告知項目
引受基準緩和型保険の告知は、通常の保険に比べて項目が少なく、「はい」か「いいえ」で答えられる質問になっています。
保険会社によっても告知事項は異なりますが、代表的なものは次のとおりです。
すべての質問に「いいえ」であれば、パニック障害で通院や服薬中であっても申込むことが可能です。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較

通常の生命保険・医療保険
パニック障害の治療歴がある場合でも、一定の条件を満たせば通常の生命保険や医療保険に加入できる可能性があります。
保険会社によって、診査基準には大きな違いがあります。
完治後5年以上経過しなければ加入できないと定めている保険会社もあれば、診断後6カ月以上経っており入院歴がなければ加入できる可能性がある保険会社もあります。
パニック障害があるからと加入をあきらめずに、まずは複数の保険会社で通常の保険を検討できないか試したうえで、難しいようであれば引受基準緩和型保険を検討すると良いでしょう。
特に、パニック障害が完治し5年以上経過しているケースでは、そもそも告知の対象外となり通常の保険に加入できる可能性があります。
ただし、完治とは医師の診断が必要で、自己判断で通院治療をやめてしまった場合は注意が必要です。
また、完治から5年未満であっても、症状が軽く、医師が経過観察中と判断している場合、保険会社によっては加入を認められることもあります。
最終的な判断は保険会社が告知書をもとに行うため、必ず加入できるとは限りませんが、症状が落ち着いている人はまず通常の保険加入を試してみるのもおすすめです。
関連記事
がん保険
がん保険は、パニック障害の治療歴があっても比較的加入しやすい保険の一つです。
がんの発生とパニック障害との間に直接的な医学的因果関係は低く、診査結果にもあまり影響しないことが一般的です。
多くのがん保険では、告知事項ががんに関連する内容に限定されています。
「過去にがんと診断されたか」「最近の検査で異常を指摘されたか」といった質問が中心で、「パニック障害」や「精神疾患」に関する質問が含まれていないことも多いです。
そのため、パニック障害の診断歴や通院歴があっても、がんに関する告知項目に該当しなければ、無条件で加入できる可能性が高くなります。
ただし、三大疾病保険など、保障範囲が広い商品については、告知内容が異なる場合があるため、契約前に確認することが大切です。
関連記事
無選択型保険
無選択型保険は、健康状態に関する告知や医師の診査なしで加入できる保険です。
そのため、パニック障害の治療歴やその他の持病が理由で他の保険への加入が難しい場合の最終的な選択肢となります。
ただし、どんな人でも加入できる分、保険料は引受基準緩和型保険よりもさらに割高に設定されています。
また、契約から一定期間は保障が開始されない商品が多く、加入後すぐに入院したり、万が一のことがあった場合は保障を受けられない可能性があります。
あくまでも、その他の保険に加入できなかった場合の最終的な選択肢として検討するのが良いでしょう。
関連記事
Q.パニック障害でも県民共済に加入できる?
A.告知項目に該当する場合、加入できない可能性が高いです。
県民共済は、告知項目のどれかに該当した時点で加入できない「ノックアウト方式」を取っていることが多くなっています。
特に、現在パニック障害の治療をしている場合や、5年以内に治療歴がある場合は、告知項目に該当する可能性があります。
民間保険であれば、告知に該当したとしても治療歴等を詳細に申告することで加入できるケースもあります。
共済で加入できなかった人は選択肢の一つとして民間の保険を検討してみるのがおすすめです。
(参考:健康告知事項|埼玉県民共済)
関連記事
パニック障害の告知書の書き方
生命保険に加入する際は、健康状態に関する告知が必要です。
しかし、告知書の質問事項は複数あり、何をどのように記入したら良いかわからない人も多いかもしれません。
パニック障害で告知をする場合、まずは「3カ月以内の通院」「5年以内の定期的な通院・入院歴」に該当しないかを確認しましょう。
該当する場合、できるだけ次の項目を網羅して告知を行いましょう。
- 診断日(または最初の通院日)
- 正確な診断名
- 投薬名
- 入院の有無
- 現在の症状
また、治療の内容についてはできるだけ時系列順に、詳細を告知するのがポイントです。
告知内容が不正確であったり、意図的に事実を隠したりすると、後々「告知義務違反」と判断され、いざというときに保険金や給付金が支払われないという事態になりかねません。
関連記事
パニック障害を告知しないとどうなる?
パニック障害の治療歴があるにもかかわらず、それを告知せずに生命保険に加入した場合、「告知義務違反」とみなされる可能性があります。
保険会社は、保険金や給付金の請求があった際に、契約者の医療記録などを調査することがあります。
その調査で契約前にパニック障害の治療を受けていた事実が発覚すると、契約が解除されたり、保険金が支払われなかったりする可能性があります。
契約が解除された場合、それまで支払った保険料は戻ってこないことが一般的です。
万が一の備えとして加入した保険が、いざというときに役に立たず、保険料まで無駄になってしまう事態は避けたいものです。
加入時の告知は必ず正しく行いましょう。
参考)告知義務違反とは
告知義務違反とは、生命保険の契約時に被保険者が過去の傷病歴や現在の健康状態、職業について、事実を隠したり、事実と異なる内容を申告することを指します。
意図的に病歴を隠したときはもちろん、「たいしたことないだろう」と自己判断で申告しなかった場合も告知義務違反とみなされてしまう可能性があります。
告知義務違反と判断されると、保険金や給付金が支払われず、最悪の場合契約自体が解除されてしまうこともあります。
関連記事
パニック障害でも通常の保険に加入できるケース
パニック障害の治療歴があると保険加入のハードルは高くなる傾向にありますが、必ずしも通常の保険に加入できないわけではありません。
パニック障害でも通常の保険を検討できるケースをご紹介します。
完治から5年以上経過している
保険会社の診査において、最も重視される基準の一つが「完治からの経過期間」です。
一般的な保険の告知書では、「過去5年以内の通院歴・入院歴」が問われます。
つまり、最後の治療を終えてから5年以上経過していれば、そもそも告知の対象外となる可能性があります。
ただし、経過観察を続けていたり、自己判断で治療を終了した場合は「完治」とはいえません。
医師から完治した旨を告げられており、最後の通院から5年以上経過しているかどうかがポイントとなります。
20歳以上で入院歴がない
保険加入時の年齢や、過去の治療内容も診査に影響する場合があります。
特に精神科での入院歴がない場合、比較的症状が安定しているとみなされ、診査に有利な材料となる可能性があります。
また、保険会社によっては年齢を重視する場合もあり、20歳以上であることが無条件加入のひとつの目安とされています。
成人していて過去にパニック障害など精神疾患での入院歴がない場合、通常の保険に加入できる場合もあります。
ただし、保険会社によって診査基準は大きく異なるため、複数の保険会社で比較検討をするのがおすすめです。
発症から6カ月~1年経過している
保険会社によっては、発症から6カ月~1年以上経過していれば、現在治療中でも無条件で加入できる場合があります。
ただし、発症から一定期間経っていたとしても、休職や休学歴がある場合は厳しく判断されます。
告知書を記入する際は、正確な診断日と現在の状況について具体的に申告することがポイントです。
最終的な判断は保険会社が行うため、もし加入を断られてしまったら、別の保険会社で申込むか引受基準緩和型保険を検討することがおすすめです。
当サイト経由での契約件数および各保険会社サイトへの遷移数をもとに算出(2026年2月1日―2026年2月28日)
パニック障害でも団信には入れる?
住宅ローンを組む際に併せて加入する「団体信用生命保険(団信)」ですが、生命保険の一種のため、加入時に健康状態の告知が必要です。
パニック障害の治療歴がある場合、団信に加入できるのかを詳しく見ていきましょう。
3年以内に治療歴があると加入が難しい
団体信用生命保険(団信)の告知書では、一般的に「告知日から3年以内」の病歴や治療歴について申告を求められます。
パニック障害やうつ病、適応障害などの精神疾患も申告対象です。
3年以内に治療歴がある場合、保険会社は将来的な返済リスクを慎重に判断するため、審査が厳しくなり、加入が認められないケースが多くなります。
住宅ローンの申込みを検討している人は、まず自身の治療歴が告知機関に該当するかを把握することが大切です。
審査に落ちた場合は「ワイド団信」を検討
通常の団体信用生命保険(団信)の審査に落ちてしまった場合でも、住宅ローンを諦める必要はありません。
持病がある方向けに引受基準が緩和されている「ワイド団信」を検討しましょう。
ワイド団信は、高血圧や糖尿病、パニック障害やうつ病などの精神疾患の治療歴がある方でも加入しやすいよう、引受基準が緩やかに設定されています。
ワイド団信は、住宅ローン金利に年0.2%〜0.3%程度が上乗せされることが一般的です。
金利が上乗せされる分、総返済額は増加しますが、万が一の際にローン残高が保障されるという安心を得ることができます。
その他、団信加入が必須ではない「フラット35」を利用してローンを組むのも選択肢のひとつです。
ただし、フラット35は固定金利のため、変動金利型の住宅ローンと比べて毎月の返済額が高くなります。
それぞれのメリットとデメリットを考慮し、毎月の返済額をシミュレーションしたうえで、どの方法が良いかを判断しましょう。
関連記事
パニック障害で保険金・給付金はおりる?
すでに生命保険や医療保険に加入している場合、パニック障害と診断されたら保険金や給付金は受け取ることができるのでしょうか?
ここからは、保険種類ごとに支払対象となるケースについて解説します。
医療保険の場合
医療保険は、病気やケガで入院・手術をした際に保障される保険です。
パニック障害と診断されただけでは給付金は受け取れませんが、症状の悪化により入院が必要になった場合は保障対象となります。
医療保険に通院特約を付加している場合、保障範囲について事前の確認が必要です。
ほとんどの商品で「入院後」または「入院前後」の通院を保障すると定められているため、パニック障害で通院治療を続けているだけでは保障対象にはなりません。
加入中の保険の保障内容について、証券や加入当時のパンフレットなどを確認しておきましょう。

Q1
性別をお伺いします
死亡保険の場合
死亡保険は、被保険者が亡くなった場合に保険金が支払われる保険です。
パニック障害が直接の死因となることは通常ありません。
ただし、考慮すべき点として「自殺免責」の規定があります。
通常、死亡保険では自殺も保障対象となりますが、多くの場合加入から3年以内の自殺については保険金が支払われない免責条項が設けられています。
免責期間を過ぎてからの自殺や、精神疾患の影響で正常な判断ができない状態(心神喪失状態)での自殺と判断された場合には、保険金が支払われることがありますが、最終的には保険会社の判断となります。
契約時には、免責期間と保険金の支払条件について、念のため確認することが大切です。
関連記事
就業不能保険の場合
就業不能保険は、病気やケガで長期間働けなくなった場合に、収入の減少を補うための保険です。
ほとんどの就業不能保険で、精神疾患は「入院していること」が給付金の支払条件として定められています。
そのため、パニック障害で一時的に在宅療養をしている状態では、保障対象とならないことが一般的です。
就業不能保険の保障内容は、保険会社によって大きく異なります。
事前に加入している保険の保障内容を確認しておきましょう。
関連記事
知っておきたい公的制度
パニック障害で働くことが難しくなった場合、民間の保険だけでなく、国や自治体による公的な支援制度を活用することができます。
ここからは、パニック障害の治療に専念するために、知っておきたい公的制度について解説します。
傷病手当金
傷病手当金は、会社員や公務員が加入している健康保険の制度のひとつです。
業務外の病気やケガが原因で仕事を休まなければならなくなった時、給与の補填として支払われます。
パニック障害の治療のために仕事を休む場合も、以下の4つの条件をすべて満たせば対象となります。
- 業務外の事由による病気のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けない状態であること
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
支給額は、おおよそ給与の3分の2で、支給開始日から通算1年6カ月間受け取ることができます。
ただし、自営業やフリーランスで働く人は制度の対象にならないため、仕事を休まざるを得なくなった場合は当面の生活費を自分自身でまかなう必要があります。
(参考:病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)|全国健康保険協会)
関連記事
障害年金
障害年金は、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に受け取ることができる公的な年金です。
パニック障害を含む精神疾患も対象となります。
通常、障害年金は初診日から1年6カ月を経過した時点で申請できるようになります。
傷病手当金の保障期間を過ぎても症状が改善されない場合は、障害年金の受給も視野に入れましょう。
障害年金は、障害の程度に応じて1級から3級の等級があり、1級が最も症状が重い状態です。
国民年金加入者の場合は1級または2級、厚生年金加入者は1級から3級までが対象になります。
障害年金の申請手続きは複雑なため、まずは主治医に相談したうえで、社会保険労務士などの専門家に相談するのも良いでしょう。
(参考:令和7年度版 障害年金ガイド|日本年金機構)
失業保険
パニック障害の症状が落ち着き、新しい仕事を探せる状態になった段階で受け取れる可能性があるのが、失業保険(雇用保険の基本手当)です。
失業保険は「働く意思と能力がある人」を対象としています。
パニック障害の治療中で、すぐに働けない状態にある場合は支給されないため、注意が必要です。
一般的な「自己都合退職」とみなされた場合、失業保険の給付日数は90日~150日間(被保険者期間による)です。
しかし、医師の診断書などがあり、やむを得ない退職と判断された場合は「特定理由離職者」に認定されることがあります。この場合、給付制限期間(2〜3ヶ月の待期期間)が免除されるなどの優遇措置を受けられます。
また、パニック障害により「精神障害者保健福祉手帳」を取得しているなど「就労困難者」と認定された場合は、給付日数が手厚くなります。
45歳未満であれば300日、45歳以上65歳未満であれば360日分受け取れるケースもあります(被保険者期間が1年以上の場合)。
(参考:基本手当について|厚生労働省)
関連記事
パニック障害と保険選びでよくある質問
ここからは、パニック障害と保険選びに関するよくある質問に、FPがわかりやすく回答します。
Q.パニック障害で生命保険は更新できる?
A.はい、更新できます。
一般的に、生命保険の更新時には再度の告知や健康状態の診査は必要ありません。
契約時の告知内容に偽りがなければ、加入後にパニック障害を発症したことを理由に更新が拒否されることはないでしょう。
契約時の条件がそのまま引き継がれて保障されます。
ただし稀ですが、持病が原因で給付金請求を続けた場合、次回の更新を断られるケースもあります。
Q.パニック障害の治療は公的保険が適用される?
A.はい、適用されます。
パニック障害の治療は、精神科や心療内科での診察や投薬を含め、公的医療保険(健康保険)の対象です。
そのため、医療費の自己負担は原則として3割負担となります。
継続的な通院が必要な場合は「自立支援医療制度」を利用することで、自己負担を1割に軽減できる場合もあります。
ただし、カウンセリングなどの自費診療を受けた場合は、全額自己負担が必要となるため注意しましょう。
(参考:自立支援医療(精神通院医療)について|厚生労働省)
Q.パニック障害はなぜ保険に加入しにくくなるの?
A.統計的に健康な方と比べてリスクが高いと判断されるためです。
パニック障害は、うつ病など他の精神疾患を併発するリスクや、自殺リスクが健康な人と比べて高いと判断される傾向にあります。
保険は加入者間の公平性を保つ必要があるため、リスクが高い場合には加入を制限したり、特別な条件を付けたりすることがあります。
Q.双極性障害(躁うつ病)の場合も、パニック障害と同じような保険の選び方になりますか?
A.保険会社によってはパニック障害より厳しい判断をする可能性があります。
パニック障害の場合、診断後一定期間経過していたり、入院歴がなければ通常の保険で加入できるケースもあります。
しかし双極性障害の場合、ほとんどの保険会社で5年以内に治療歴があると加入を断られてしまいます。
双極性障害の治療を行っている人には、基本的に緩和型の保険がおすすめです。
関連記事
まとめ
パニック障害の治療歴があるからといって、生命保険への加入を諦める必要はありません。
まずは自身の健康状態や治療歴を把握したうえで、加入できる可能性がある商品を探してみましょう。
ほけんのコスパでは、持病がある方向けの医療保険を複数掲載しています。
パニック障害で治療をしていても、直近1~2年以内に入院歴がなければ申込みできる商品もあります。
ぜひ一度、ご自身の年齢と性別で保険料の見積もりをしてみましょう。
保険料 見積シミュレーション
人気の商品をカンタン比較









.png&w=3840&q=75)


















